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●強襲バロックあらすじ●

 フィクサード主流七派の企てを退け、『相模の蝮』を友軍に迎え入れたアーク。しかし、迎えた暫しの平穏は次なる嵐を待つ間の短い凪に過ぎなかった。
 七夕を過ぎ、謎の女との接触を果たしたアークは彼女が先の『時村貴樹暗殺計画』で万華鏡の感知を邪魔した存在である事を知る。

 ドイツはシトリィンへの照会で謎の女『アシュレイ』と、彼女が行動を共にする『ジャック』が世界最強の呼び名高いフィクサード結社『バロックナイツ』の構成員『厳かな歪夜十三使徒』である事を知った沙織はやがて来る激震の予感にその表情を曇らせる。蝮原咬兵の情報でも触れられた先の事件の本当の『黒幕』は『塔の魔女』アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア『The Living Mystery』ジャック・ザ・リッパーだったのだ。二人の――事件を主導したと思しきアシュレイの狙いは読めない。アークを試すような言動を取る彼女の意味深な動きに沙織は嫌なイメージを禁じ得ないのだった。

 折りしも季節は夏。水面下で蠢く危険に相反するように平和な日々。アークの面々は人心地をつき、南の島での福利厚生でバカンスを楽しんだが、砂上の上の楼閣、一時の平和は往々にして長続きしないものである。
 日本を覆う歪夜の影は余りにも予想外な形で白日の下に現れた。生放送のニュース番組を乗っ取り、鮮血のショーを開演した魔人こそバロックナイツ第七位の称号を持つジャック・ザ・リッパー。かつて倫敦の街を恐怖の底に陥れた霧の都のフォークロアはその圧倒的なまでの戦闘力を誇示して見せる。
 恐怖神話の始まりを宣言した彼に感化された日本中のフィクサード、殺人鬼達は次々と危険な事件を引き起こす。
 七派事件で活躍を見せた危険な男、後宮シンヤ仲間に迎え入れたジャックは、強引な手法に眉を顰めるアシュレイに構わず、シンヤと共に壊れていく平和と常識を高く笑う。

 暴れ始めた殺人鬼達の血塗れた凶行を見逃す事は出来ない。
 即座に戦力を編成し、危険なフィクサード達を制圧する作戦を立てたアークではあったが、そんなアークを挑発するようにシンヤからの挑戦状が叩きつけられる。
 指名を受けたのは七派事件で彼と因縁を作ったジェスター・ラスール(BNE000355)カルナ・ラレンティーナ(BNE000562)紅涙・りりす(BNE001018)の三人。始まった鮮血の舞台<Blood Blood>には当然と言うべきか彼だけではなく『世界最強』の一角ジャックとアシュレイの姿もあった……

 日本全国で繰り広げられる血生臭い激戦。
 アークのリベリスタ達の戦いは目覚しく、多くの現場でフィクサードを制圧し、勝利を収めたがシンヤの挑戦ではカルナが誘拐され、ジャックへの偵察では桜田 国子(BNE002102)が犠牲となってしまう。国子の命を賭けた奮闘で十数年振りに負傷し、日本のリベリスタにある種の価値を見出したジャックは『殺しの余韻』にその身を震わせていた。一方で捕らえた小鳥(カルナ)をシンヤは弄ぼうとほくそ笑む。嗜虐的な『恋』を楽しむ彼をアシュレイは静かに見つめていた。

 一方、国子を失い、カルナを奪われたアークの動きは早かった。
 戦略司令室に奪われたカルナを奪還せんと訴えるリベリスタ達の声が次々と届く。アシュレイの妨害で絞り込めない敵陣地を発見せんが為、沙織は決断する。仇敵である国内主流七派『恐山』の千堂遼一に情報交換の協力を持ちかけたのだ。国内のフィクサードを統括する立場である主流七派は無軌道な余所者であるジャックの暴れ方に業を煮やしていたのである。

 そして、三高平に訪れる千堂
『恐山』の名代として動く彼はアーク側に協力内容を提案する。
 背に腹は変えられず、千堂の提案を受諾するアーク。彼の情報で狭められたエリアに万華鏡の探査能力が集中運用される。しかし、事態は予想外の展開を見せた。カルナを救出せんが為に始まった作戦は、そのカルナの帰還をもって第一目標を喪失したのだ。
 カルナによって明らかにされる囚われの時間。シンヤの魔手により危機に陥った彼女を逃がしたのは彼女に神と信仰の意義を問いかけたアシュレイであった。
 少しずつ姿を見せるアシュレイの目的。彼女の目的は必ずしもジャックと一致しない事をアークは知る。
 カルナ救出の為の作戦はシンヤのアジトと戦力を叩く為のお返し、逆撃へと姿を変えた。小鳥を逃がされたシンヤはアシュレイを疑い、アシュレイは惚け、二人の間に不協和音が流れ出す。

 エージェント千堂の辣腕で国内主流七派の内、四派がアークに協力する手筈が決まる。
 逆撃作戦で痛手を受けたシンヤ一派はその動きを一時的に潜める。研究開発室と真白智親による装備の増強で戦力の強化を図るアーク密かに次なる一手を計画するシンヤ
 比較的平和なハロウィンを過ごす事が出来たリベリスタ達ではあったが、日本にはアシュレイが予見していた特別な神秘活性期『特異点』が発生しようとしていた。シンヤの配下である如月ユミを撃破し『賢者の石』を取得したアークは『賢者の石』を解析し、その波長を割り出す
 千堂より後宮派の動きを告げられたアークは、ジャックの言う『伝説の樹立』、アシュレイの言う謎の目的である『儀式』の為に特異点の前兆で発生する大量の神秘増幅装置『賢者の石』を獲得せんとする後宮派に対抗する為、戦力を派遣する。
 果たして始まった『賢者の石』争奪戦は混沌。協定を結んだ七派、協定外の七派、シンヤの愛人であるエリカ元・逆凪の神父パスクァーレ、更には先の戦いで頭を失った砂蛇の一派までもが姿を見せていた……

 稀に見る三つ巴、四つ巴を制したのはアークであった。
 完全勝利にこそ到らなかったものの、アークの作戦は多くの場面で奏功し、後宮派の狙いは大きく損なわれる事となったのだ。
 時は十二月。不意に沙織の携帯が鳴る
 電話の主はアシュレイ。アシュレイは訝しむ沙織に衝撃の事実を告げる
 彼女の告げたのは特異点の発生と、崩界の夜『バロックナイト』の訪れ。ジャックと彼女の目的は現場となる神奈川県三ツ池公園に決して閉じない巨大なバグホールを開く事であった。多くの破滅と神秘を孕むその凶行は世界に変革を求めるフィクサードにとっては当然の、安定を望むリベリスタにとっては見逃せない巨悪であった。
 アシュレイは『賢者の石』が不足した事から『儀式』の最中ジャックが大きく弱体化する事実を告げ、彼をこの機に倒せと囁く。穴が開いた後の裏切りを口にした彼女への対応にアークは追われていく……

 その実、決戦は猶予無き目の前に迫っていた。
 程無く開幕した赤い月の夜、魔人ジャックが躍動する
 三ツ池公園各地には後宮派をはじめとするジャックのカリスマに惹かれたフィクサード、無数のエリューションが溢れていた。
 突入するリベリスタ達を阻むフィクサード、エリューション、アシュレイの魔術、結界『無限回廊』『丘の上広場』に陣取る儀式中のジャックに到達するには『百樹の森の碑』に陣取るアシュレイを破る必要がある。少なくない被害を出しながらも猛烈な勢いで各地の戦力を食い破り、アシュレイに肉薄するリベリスタ。リベリスタの奮闘と魔女の必死の防戦は魔女の方に軍配となった。自分の意思で『無限回廊』を解除したアシュレイに最早構わず、リベリスタは丘の上広場を目指して進撃する。勢いを増す彼等を迎撃するのはその意識を最高に研ぎ澄ませ、魔人の扉を開こうとするあの後宮シンヤその人だった。アシュレイを信用せず戦力を手元に残したシンヤ――後宮派『親衛隊』に戦力の半数近くを阻まれながらも、リベリスタ達の決死隊はジャックの元へと到達する。

「さぁ、パーティの時間だぜ!」

 弱体化しているとは言え、ジャックの戦闘能力は苛烈を極める。次々と倒されていくリベリスタ。だが、国子が命を賭けて暴いたジャックの力をリベリスタ達は知っていた。彼等の戦いも又、以前のものと同じではなかったのである。戦略を組み上げ、的確に余力を削る。<倫敦の鮮血乙女(ミストルージュ)>にさえ怯まぬリベリスタの猛攻が彼を追い詰めた。しかし、歪夜の運命はジャックに味方する。悪の華の咲かせた歪曲運命黙示録で本来の力を取り戻したジャックはリベリスタを圧倒し始める。そして彼のナイフが立花・花子(BNE002215)の胸を貫く。未来を次の世代に託すかのように、 月杜・とら(BNE002285) を庇い、崩れ落ちる花子。されどこの悲劇は青白き運命の炎で血の色に染まる夜を再びリベリスタ優位に塗り替えた。彼女の命の残り香は力を取り戻したジャックから今一度その運命を奪い去ったのである。よろめくジャック。不利を察して逃走を図る彼だったが、その道も既に行き止まりであった。現れたアシュレイが彼の逃走を阻む。初めてアシュレイの裏切りを理解したジャックは呆然と迫るリベリスタの刃を見つめていた。
 宵咲 美散(BNE002324)の一撃が霧の王を刺し貫く。同じ頃、シンヤも天月・光(BNE000490)の決死に敗れ、その命を散らしていた。奇しくも主人と同じように、エリカ(あい)を失い、慟哭して。
 ジャックの倒れた戦場でアシュレイはリベリスタに語り掛ける
 聖夜を前にした決戦は彼女が『閉じない穴』を抑制する事でその幕を下ろしたのだった。

 日本より遥か遠くベルリンに集う歪夜の運命をリベリスタは今、知らない。
 平和なクリスマスを過ごしたアークに新たな転機が訪れたのは年の瀬も迫った頃の出来事だった。
 アシュレイからの招待を受け取った沙織はアークのリベリスタから交渉団を選抜し、彼女との交渉に赴かせる。
 建造中の空の箱、スカイツリーのラウンジで魔女と対峙したリベリスタ達は衝撃の事実を確認する。アシュレイの目的はバロックナイツの壊滅、アークは彼女に選ばれた剣だというのだ。交渉団は『閉じない穴の抑制』の代償、彼女の出した条件を本部に持ち帰る。
 合意された協定は『アシュレイを三高平に受け入れ、バロックナイツとの戦争に協力する』というもの……

 ……第二の嵐さえ始まりに過ぎない事を疑う者は最早、無い。