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●楽団編あらすじ●

 異世界での戦いを終えたアークだったが、ボトムチャンネルでは新たな企みが彼等を狙っていた。
 以前から日本に対して興味を示していたというバロックナイツ第十位『福音の指揮者』ケイオス・“コンダクター”・カントーリオが遂に動き出したのだ。
 リヒャルトモリアーティ、そしてディーテリヒ……
 様々な思惑の絡むバロックナイツの内情は兎も角として、『混沌事件』をはじめとした多くの事件を引き起こし、世界的にも極めて悪名の高い死霊術士であるケイオスの来日はアークにとって決して他人事では済まない重大な意味を持っていた。

「途中で席を立つ事は許さない。さあ、終わらない夜『混沌組曲』を始めましょう――」

 ケイオスの『指揮』によって始まる動く死者達による事件――ケイオス、第一弦楽器バレット、歌姫シアー、そしれ彼の『楽団』による公演は日本を恐怖に沈めていく。
 一方で過去の事件でアークと争ったフィクサード・神父パスクァーレ・アルベルジェッティは、死者の眠りを汚すケイオスのやり口に密かに怒りを抱いていた……
 楽団の厄介な能力に翻弄されるリベリスタ達。
 特に楽団幹部モーゼス・“インスティゲーター”・マカライネン及び手勢『木管パート』による三ツ池公園襲撃事件は状況に新たな局面を投げかけた。
 余所者である『楽団』に先を越されかけた六道紫杏は、倫敦にある恩師モリアーティを頼るのと同時に、急ぎ兵力を編成し、これまでの研究実験から実用化に近付けていたキマイラ及び自分の手勢を率いて三ツ池公園制圧に打って出たのである。
 その場には紫杏の恋人・凪聖四郎の姿もあった……
 結果としてアーク、紫杏派、倫敦派、そして『楽団』の入り混じる事となった戦場は混乱を極めた。混戦の中、モリアーティの手勢である倫敦派は密かに味方とみられていた紫杏派を抹殺する。彼等の真の目的は紫杏を孤立させ、その研究成果を自身等の手に収める事だったのだ。
 三つ巴、四つ巴の混戦の末、何とか敵勢力を撃退したアークは紫杏を危険視。紫杏の元執事であるスタンリー・マツダの情報提供を受け、間を置かずに彼女を叩く作戦を遂行する。
 倫敦派の援護により研究所の攻防戦は紙一重で紫杏を逃すものになったが、紫杏派は日本から駆逐される事となった。
 その頃、日本国内を我が物顔で荒らすケイオスに業を煮やした主流七派の首領達はエージェント・千堂遼一を介してアークとの共闘協定を模索し始めていた
 ケイオスの狙いは自身の戦慄のスコアを奏で切る事である。彼が『アレ』と呼ぶ切り札は、この極東の地で果てたかのジャック・ザ・リッパーの骨であった。
 ケイオスのスコアは序を経てへと到達する。
 日本全国に散った『楽団員』達は主要な都市等を中心に死と破壊を撒き散らす。この動きを捨て置けない主流七派は裏野部と黄泉ヶ辻を除く五派を纏め、アークとの事実上の共闘体制に突入した。
 逆凪六道三尋木に恐山……そしてアーク
 各地での戦いはアークがこれまで経験した事も無い位の恐怖と衝撃をもたらした。
 強敵ゼベディ・ゲールングルフを破り、この世界ではない何処かへと消失した歪 ぐるぐ(BNE000001)、木管パートの一フュリ・アペレースの無邪気な悪意に呑まれた桐生 千歳(BNE000090)、最後の瞬間まで己が運命を吐き出して奮闘した源 カイ(BNE000446)、誰よりも勇敢に殿を勤め抜いた絢堂・霧香(BNE000618)、大切な朱鷺島・雷音 (BNE000003)を守り抜いて自身は帰還しなかった丸田 富子(BNE001946)、楽団員ネーロ=ジェメッリ、ヴィオーラ=ジェメッリ兄妹と壮絶な相打ちを果たした宵咲 美散(BNE002324)、裏野部一二三とモーゼスの危険な綱引きの間に立たされた人々を命賭けで救った三輪 大和(BNE002273)、黄泉ヶ辻京介とバレットの遭遇を防いだ蜂須賀 冴(BNE002536)
 そして、ケイオスと死んだ娘の骨を奪われたパスクァーレの対決に割り入り、果敢に敵の手の内を明らかにした飛鳥 零児(BNE003014)……
 かつてない戦死者を生んだ戦いは、アーク渾身の作戦をしても大きな被害を防ぐ事は出来なかった。
 各地で生まれた多くの犠牲者は『楽団』の死者の軍団を強化したのだ。
 しかし、状況に焦りを見せたのはアークだけでは無かった。ケイオスも又、自身の精鋭を数討ち取られる失態にアークの実力を再確認し、苛立ちを見せていた
 アーク史上最大のピンチにかつて彼等が救ったフュリエ達がミステランの力を携えて駆けつける
 状況から互いに長期戦を望まなくなった双方は決着に向けてその運命を加速させる
 ケイオスの狙いは一気の三高平市の制圧、そして本部地下に保管されるジャック・ザ・リッパーの骨。アシュレイは完全なる不死を得たかに見えたケイオスの隙を看破していた。零児等の勇敢な戦い振りが彼女にその好機を与えていたのだ。
 ケイオスの不死の所以と彼の切り札は、バロックナイツ『魔神王』キース・ソロモンより借り受けた魔神ビフロンスにあると読んだ彼女は、大規模空間転移の座標を三高平市の外部にずらし敵を引き込む作戦を考案する。ビフロンスの契約の鍵の在り処を『――遥か西を向く靴に掛かったその鍵は金の野獣(ライオン)が寝そべる横に在り――』と占った彼女は、これをイタリア・パレルモに存在するケイオス邸と断定。ケイオスの軍勢の転移座標をずらす事で制圧を遅らせ、集中的な部分探査で彼の隠蔽魔術を破り、時同じくして遥かイタリアに飛んだ別働隊が魔神の契約を破壊し、その後に彼を倒すというウルトラCを提案したのだ。
 不可能にも感じられる難事だが、アシュレイを信頼したリベリスタ達はこの計画を了承。
 かくてそれぞれの思惑を秘めて混沌組曲・急は始まった
 先の戦いで散った友人が、恩人が死兵となって目前に立つ余りにも冒涜的で許し難いもの。
 圧倒的な兵力で本部を目指す『楽団』は各所のリベリスタ達に大きな被害を与える。
 防衛都市としての機能を持ち、予備役のリベリスタ達も戦力に投入したアークは強靭に抵抗を続けるが、『冥王の呼び声(アンデッド・ルーラー)』を有するケイオスの死兵は無限の再生を繰り返す
 上空で二者の決戦の様子を伺う不気味な影……
 動きを見せない白騎士、そして黒騎士
 リベリスタ側も黙っては居ない。ケイオスの隠蔽魔術を破り、彼に肉薄するに到る。
 だが、『不死』の彼は幾度ダメージを受けてもその都度再生してしまう……
 哄笑するケイオス。リベリスタ達は諦めない。故に彼等は勝機を引き当てたのだろう。

 ――これでおいらの出番はおしまい! じゃあ、まあ、頑張っ――

 斜堂・影継(BNE000955)等、イタリアに飛んだ別働隊が、キース・ソロモンとの遭遇さえ超えて死力でケイオスの契約を破壊したのだ!
 尚も粘りを見せるケイオスを不意を打ったパスクァーレの復讐の刃が貫いた。
 奪われた娘を奪還せんとした彼をアークの有利に突き動かしたのは恐らく零児の優しさであったに違いない。
 生み出された好機を逃さないリベリスタ達は運命を一気に絶ち斬った。
「そうね。戦争は数だ、なんて言うけれど――実際、その通りよね」
 ケイオスの見た最期の光景には静かに呟く源兵島 こじり(BNE000630)のその姿。
「貴方は知っている。貴方はきっと――知っていた筈よ。
 観客を感動させるのは完璧さだけでは足りないのよ。ねぇ――御厨君?
 ええ、物語は、時にドラマティックで無くてはね」
 ――それが終わらない夜の終わりだったのだ。






★登場人物・重要事項Check!


『福音の指揮者』ケイオス・“コンダクター”・カントーリオ

死霊術を得手とするフィクサード集団『楽団』の指揮者。
バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第十位。
世界的に有名な音楽家であり、『楽団』は表の世界ではオーケストラとしても存在している。
死霊術を極めた世界最高峰のネクロマンサーであり、死霊術士としての力を最高に引き出すアーティファクト『冥王の呼び声<アンデッド・ルーラー>』を所有していた。
隠蔽魔術に優れ、キースとの同盟からソロモンの魔神の力を借りる事でアーク最大の危機を生み出した。
尚、魔神ビフロンスの力を最大限に引き出せるのはキースではなくケイオスである。


バレット・“パフォーマー”・バレンティーノ

『楽団』第一バイオリン。
盲目のフィクサードで優秀な死霊術士にして第一バイオリン。
ケイオスを大将と呼び、余り敬っていない雰囲気だが、それなりに忠実である。
ざっくばらんとした彼の言動だが、規律に神経質なケイオスも彼だけは黙認している。
混沌組曲を破ったアークの『生命の合唱』に或る意味魅せられたが、追加公演で意地を示した。

→<混沌組曲・追>Balletto op.55 A' musica


シアー・“シンガー”・シカリー

ケイオスを盲愛する歌姫。幽霊のように白い肌が印象的な女。
自身を見出したケイオスに絶対的な愛を誓っており、その価値観の殆どはケイオスに拠るもの。
彼女の歌声は破滅を秘める音色であり、死霊術を操る強大な魔性である。
ケイオス死亡後、彼の魂を慰める為の最後の公演に力を振るった。

→<混沌組曲・追>ある歌姫のためのテンポ・ルバート


モーゼス・“インスティゲーター”・マカライネン

『楽団』の『木管パート』リーダー。
優秀な死霊術士であり、策を好む狡猾な男。
神出鬼没の技術と奇策奇襲、手段を選ばない悪辣な作戦でリベリスタを苦しめた。
ランディ・益母 (BNE001403)の一撃に飲み込まれたその最後は案外に呆気ないものになった。


『冥王の呼び声<アンデッド・ルーラー>』

ケイオスのアーティファクト。
持つ者が持てば死霊術の力を究極以上に引き出す事が出来る支配のタクト。
ケイオスが敗れた際、『塔の魔女』アシュレイが奪い去った。


パスクァーレ・アルベルジェッティ

元々は主流七派『逆凪』の客分で用心棒。
過去の事件からリベリスタを廃業し、憎むようになった。
娘の死を弄んだケイオスに怒りを燃やしている。
愚直なまでに娘を救おうとした飛鳥 零児(BNE003014)の意気に打たれたのか、事実上アークの手助けという形で再参戦した。


『黒騎士』アルベール・ベルレアン

バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第二位。
黒装に身を包んだ剣豪。冷静で知的。実力は相当のものと見受けられる。
主君ディーテリヒの命を受け、日本とバロックナイツの情勢を監視している様子。


『魔神王』キース・ソロモン

バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第五位。
ソロモン王の末裔を自称している。魔神を操る魔術書『ゲーティア』の所有者。
ケイオスの親友であり、彼に助力するついでにアークの様子を伺っていた。
彼の目的は強い者を食い殺す事であり、アークの品定めをしている状態だった。
イタリアケイオス邸での戦いではケイオスの執事に助力する事を拒んだ。(彼曰く「本人に助けを請われれば友人だから助けるが、そうでなければ友人のプライドを汚すような事はしない」との事)


『白騎士』セシリー・バウスフィールド

バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第六位。
アルベールの相棒。ディーテリヒに妄信的な忠誠を向けている。
アルベールと共に日本情勢監視の命を受けているが、此方は直ぐに我慢出来なくなるタイプである。


『鉄十字猟犬』リヒャルト・ユルゲン・アウフシュナイター

バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第八位。
親衛隊と呼ばれる武力集団を率いる武装SSの生き残り。
基本的にイタリア人のいい加減さが嫌いな様子である。


『犯罪ナポレオン』ジェームズ・モリアーティ

バロックナイツ厳かな歪夜十三使徒第十一位。
六道紫杏の理解者で恩師ではあるが、狡猾な彼は彼女を利用する事を考えていた。
三ツ池公園大迎撃では彼の配下『倫敦の蜘蛛の巣』の存在が紫杏派壊滅の一因となった。
紫杏の身柄は結局彼が確保する事となっている。


凪聖四郎

逆凪黒覇の異母弟。逆凪派幹部。但し自身の組織『直刃』を有している。間に合わなかった男。
六道紫杏の恋人だが、研究所での戦いではアークに交渉を持ち掛けるも、結局彼女の身柄は倫敦派のフィクサードに奪われる結果となってしまった。


エリューション・キマイラ

六道紫杏が作り出した改造エリューション。
戦闘的な調整がされており、危険な存在である。
安定性を高める研究がなされていたが、この時点では完全ではない。


■13/02/27

※ケイオス・“コンダクター”・カントーリオを討ち取りました。アークの勝利です!

■13/01/25


→『楽団編』の動き