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Pants! 文化の最奥を狙う怪盗!

●文化の最奥。それは
パンツ――
大義の意味ではズボンもパンツに含まれるが、ここでは下半身に穿く下着をパンツと呼称する。性別も男女問わず、直接肌に当てる下半身用の肌着(靴下などの下腿部分の肌着は除外する)もの全般だ。
パンツ――
養蚕技術の発達により、洋服の生産量は跳ね上がる。1800年代の大国全てが工場を設立して、絹糸を輸出して富を得る。そうして世界に出回った絹糸はテイラーの手により様々な洋服となる。こうして国ごとの独自な服装が生まれ、後に続く文化の礎となったのだ。
パンツ――
その中でも下着というジャンルは密やかながら発展していた。下着は服の中に隠れているためその情報は少なく、目にかかる機会はない。本来下着は肉体と服が擦れ合わないようにするためのサポーター的役割で、そこに美術的な要素は不要である。
パンツ――
しかし下着は肌を守る最後の防壁にして、服を脱いだ者が魅せる為の衣装。密事の雰囲気を濃密にする為に着用する一品。言わば夜の交渉における最重要アイテムともいえる。
パンツ――
故に各国の肌着テイラーは様々な依頼を受ける。貴婦人から、娼館から、花嫁から、恋する乙女から。男娼から、花婿から、肉体を見せたい男性から。僅かな布切れに最大限の技術を投入する。嗚呼、パンツが洋裁文明の発達に深く貢献していたなど誰が知り得よう。
パンツ――
すなわち、下着の情報を得ればその国の洋裁レベルが知れる。パンツを知ればその国の文化が知れる。何を求め、どこに目を向け、どういった可能性をひそめているのか。誰もが身に着けるが故に数は多く、その重要度故に高い技術が込められた一品。
パンツ――
「パンツを極め、世界の才知に至るブヒ!」
怪盗ハッカイがそれを求めるのは、至極当然であった。
夜に溶け、人の目をかいくぐってパンツを手にする。厳重なカーテンの僅かな隙を逃さず見抜き、着替えを垣間見て下着を確認する。時にはターゲットに近づき、甘い言葉で誘惑して下着を見る。
彼は下着狩人。パンツ専門の怪盗であった。その為に様々な技能を駆使し、不可能を可能にする稀代の怪盗とも言える。
まあ、一言で言えば――
●自由騎士
「下着ドロが出没しているので、対応してほしい」
『長』クラウス・フォン・プラテス(nCL3000003)は怪盗の本質をズバッと見抜き、適切な表現でカテゴライズした。
パンツ――
大義の意味ではズボンもパンツに含まれるが、ここでは下半身に穿く下着をパンツと呼称する。性別も男女問わず、直接肌に当てる下半身用の肌着(靴下などの下腿部分の肌着は除外する)もの全般だ。
パンツ――
養蚕技術の発達により、洋服の生産量は跳ね上がる。1800年代の大国全てが工場を設立して、絹糸を輸出して富を得る。そうして世界に出回った絹糸はテイラーの手により様々な洋服となる。こうして国ごとの独自な服装が生まれ、後に続く文化の礎となったのだ。
パンツ――
その中でも下着というジャンルは密やかながら発展していた。下着は服の中に隠れているためその情報は少なく、目にかかる機会はない。本来下着は肉体と服が擦れ合わないようにするためのサポーター的役割で、そこに美術的な要素は不要である。
パンツ――
しかし下着は肌を守る最後の防壁にして、服を脱いだ者が魅せる為の衣装。密事の雰囲気を濃密にする為に着用する一品。言わば夜の交渉における最重要アイテムともいえる。
パンツ――
故に各国の肌着テイラーは様々な依頼を受ける。貴婦人から、娼館から、花嫁から、恋する乙女から。男娼から、花婿から、肉体を見せたい男性から。僅かな布切れに最大限の技術を投入する。嗚呼、パンツが洋裁文明の発達に深く貢献していたなど誰が知り得よう。
パンツ――
すなわち、下着の情報を得ればその国の洋裁レベルが知れる。パンツを知ればその国の文化が知れる。何を求め、どこに目を向け、どういった可能性をひそめているのか。誰もが身に着けるが故に数は多く、その重要度故に高い技術が込められた一品。
パンツ――
「パンツを極め、世界の才知に至るブヒ!」
怪盗ハッカイがそれを求めるのは、至極当然であった。
夜に溶け、人の目をかいくぐってパンツを手にする。厳重なカーテンの僅かな隙を逃さず見抜き、着替えを垣間見て下着を確認する。時にはターゲットに近づき、甘い言葉で誘惑して下着を見る。
彼は下着狩人。パンツ専門の怪盗であった。その為に様々な技能を駆使し、不可能を可能にする稀代の怪盗とも言える。
まあ、一言で言えば――
●自由騎士
「下着ドロが出没しているので、対応してほしい」
『長』クラウス・フォン・プラテス(nCL3000003)は怪盗の本質をズバッと見抜き、適切な表現でカテゴライズした。
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.怪盗ハッカイの逮捕
どくどくです。
戦争ばかりじゃ飽きるのでこういうのも。
●敵情報
・怪盗ハッカイ(×1)
ブタのケモノビト(80%獣化)。オラクル男性。所得技能が多く様々な状況に対応できますが、強さは難易度相応です。ぶっちゃけ、囲んで殴ればまず勝てます。戦闘にプレイングを多く割く必要はありません。
ありとあらゆる能力を用い、人の下着を垣間見ようとします。そしてあわよくばゲットしようと試みます。芸術的かつ文化的な観点から下着を求めているのであって、それ以上の行為はしません。紳士です。あと男女平等の博愛主義者です。
『ホムンクルス Lv3』『目星 破』『アンラッキースケベ』等を活性化しています。
●でんじゃー
この依頼は貴方の下着を詳しく描写される可能性があり、社会的フラグメンツの多大なる欠損が予測されます。
またプレイングもしくはEXプレイングに【覚悟完了】とか書かれた場合、アンラッキースケベが全年齢ギリギリラインまで発揮される可能性があります。っていうかします。
細心の注意を払ったうえでご参加ください。
●場所情報
イ・ラプセル首都サンクディゼールの路地裏。時刻は夜。やや薄暗いですが、戦闘には支障なし。広さや足場も問題なし。
パンツを物色しようと『目星』を使っているところへの遭遇です。またハッカイは自由騎士達のパンツを見たいがために逃げることはありません。
戦闘開始時、敵前衛に『怪盗ハッカイ(×1)』がいます。
事前付与は一度だけ可能です。
皆様のプレイングをお待ちしています。
戦争ばかりじゃ飽きるのでこういうのも。
●敵情報
・怪盗ハッカイ(×1)
ブタのケモノビト(80%獣化)。オラクル男性。所得技能が多く様々な状況に対応できますが、強さは難易度相応です。ぶっちゃけ、囲んで殴ればまず勝てます。戦闘にプレイングを多く割く必要はありません。
ありとあらゆる能力を用い、人の下着を垣間見ようとします。そしてあわよくばゲットしようと試みます。芸術的かつ文化的な観点から下着を求めているのであって、それ以上の行為はしません。紳士です。あと男女平等の博愛主義者です。
『ホムンクルス Lv3』『目星 破』『アンラッキースケベ』等を活性化しています。
●でんじゃー
この依頼は貴方の下着を詳しく描写される可能性があり、社会的フラグメンツの多大なる欠損が予測されます。
またプレイングもしくはEXプレイングに【覚悟完了】とか書かれた場合、アンラッキースケベが全年齢ギリギリラインまで発揮される可能性があります。っていうかします。
細心の注意を払ったうえでご参加ください。
●場所情報
イ・ラプセル首都サンクディゼールの路地裏。時刻は夜。やや薄暗いですが、戦闘には支障なし。広さや足場も問題なし。
パンツを物色しようと『目星』を使っているところへの遭遇です。またハッカイは自由騎士達のパンツを見たいがために逃げることはありません。
戦闘開始時、敵前衛に『怪盗ハッカイ(×1)』がいます。
事前付与は一度だけ可能です。
皆様のプレイングをお待ちしています。
状態
完了
完了
報酬マテリア
1個
5個
1個
1個




参加費
100LP [予約時+50LP]
100LP [予約時+50LP]
相談日数
7日
7日
参加人数
8/8
8/8
公開日
2019年02月17日
2019年02月17日
†メイン参加者 8人†
●
「こーゆーのもう3度目だよぉ? ほんと懲りないよねぇ……」
と、何処の誰かに当てているのかわからない事を言う『あるくじゅうはちきん』ローラ・オルグレン(CL3000210)。否、まだ3度目なのだ。浜の真砂は尽きるとも世にえちの種は尽きまじ。人が欲をもつ限り、尽きぬことはないのである。
「お金が無くなって来たのでお仕事をしに来たヌィお姉ちゃんだよぉ!」
悪びれなく『黒き森の魔女(元)』ヌィ・ボルボレッタ(CL3000494)は言い放つ。イ・ラプセルに来たばかりのヨウセイであるヌィは新たな価値観に触れて財布のひもが緩んでしまったという。具体的には少年系娼館。
「む? パンを食べる依頼と聞いて来たのだが……そうか、庶民のパンを盗む怪盗か。許しておけぬ!」
猛烈勘違い中の『パンケーキ卓の騎士』ウィルフリード・サントス(CL3000423)。シカの顔を怒りに歪ませ、拳を握って憤慨する。貧しい人からパンを盗むとは許すまじ。自由騎士の名に懸けて、正々堂々と立ち向かうのみだ。
「準備完了です」
ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は気合を入れて、歩を進めていく。戦いとはその準備で勝敗の九割が決まるという。ズボンが無いためスカートをはき、覗かれたパターンを考え下着を選択する。準備段階でオチの九割が決まっていた。
「方向性はまー、可也の獣道ではある。変態なのは否めん」
褒めているのか貶しているんか。ロングスカートをはいた『咲かぬ橘』非時香・ツボミ(CL3000086)は怪盗を二言で評した。どうあれ自由騎士に舞いこんだ依頼なのだから手は抜かない。だがそれ以上に確かめたいこともあった。
「何か小難しいこと考えてる奴みたいだけど、泥棒は泥棒だからな!?」
そこは許すわけにはいかない、と『お菓子とお菓子と甘い物』ヴィンセント・ローズ(CL3000399)は言い放つ。下着をとられた人の気持ちを考えると、許すわけにはいかなかった。ここで捕えて市民達を安心させなくては。
(色々技能が使えるみたいだけど……)
怪盗ハッカイの情報を確認しながら『慈悲の刃、葬送の剣』アリア・セレスティ(CL3000222)は首を捻る。どれだけ技能を会得しようとも一度に使用できる数には限りがある。演算装置の情報でその内容も分かっているので、危険はないだろう。多分。
「性犯罪者の再犯率は高い。故に情け容赦は不要だ」
警棒を手に『実直剛拳』アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)は頷く。殺すまではやりすぎだが、容赦はしない。言外にそう告げていた。まあなんというか経験則である。どれだけ高尚なことを述べようが、理想は行動を正当化しないのだ。
「ミケのパンツみたいのー?」
「ロリっ娘踊り子パンツ。もちろん見たいでブヒ! く、『土下座』系を活性化しなかったワテのあほ! どうして今日はこのスタイルにしたのか!?」
サポートに来ていた猫ケモノビトの前で悔やむ用に膝をつくブタのケモノビト。間違いなさそうだと自由騎士達は頷いた。
行動は迅速に。自由騎士達はハッカイを捕縛しようと囲む。
……こんなのと会話したくない、という思いもあったが。
●
「パンツ見せたり脱いだり売ったりなんて、普段やってるサービスだし別にイイんだけどね」
などと開幕から全年齢ギリギリの発言をするローラ。なおプレイングコピペである。どくどくわるくない。本業と副業を分けたいローラにとって、自由騎士の仕事でそういうことをするのは避けたかった。やるけど。
移動と同時に腰を回転させるローラ。その回転がスカートを鵜割と浮き上がらせ、臀部を護る黒のレースを垣間見せる。股下を浅い角度で覆うローレグスタイル。股上は極限的に少なく、その奥にあるモノが見えそうでギリギリ見えない際どさがあった。
「徹底的にサービスしてあげちゃうから、パンツだけじゃ満足できないカラダにしてあげる♡」
「これは『穿いている方が恥ずかしい』系の下着だブヒ! すなわち夜の蝶。ずり落ちそうでずり落ちないファンタジー!」
「じゃぁパンツ履いていかなければ見られないよぉ! 完璧な作戦だよぉ! ……駄目?」
などと開幕から森に帰れな発言のヌィである。なおプレイングコピペである。どくどくわるくない(二度目)。戦闘を中断して説教され、渋々その場でおむつを穿こうとしてさらに説教されて臨時でカーテンを作ってとおおわらわであった。
気だるげな眼でヌィは戦場を俯瞰するように見る。ハッカイ、ロリショタじゃない、論外。ティラミス、可愛いけど14歳。そしてティラミスが最年少。世界に絶望するようにヌィは肩をすくめた。どうしてマギスチはPC最低年齢が10才からなのか。
「時が止まってくれれば永遠にロリショタなのにねぇ」
「何か不穏な視線とおぞましさを感じるわ……」
ぶるりと体を震わせるティラミス。女性だと舐められるという事で男装しているティラミスだが、男扱いされたいわけではない。なのにこういう時に限ってアカデミー制服(女子用)以外洗濯で使えなくなっていたのは、何かの運命だろうか。
一陣の風が戦場に吹き、ティラミスのスカートを軽く舞い上げる。ウサギのケモノビト特有の健康的な太ももがあらわになり、その最奥にあった白の聖域が垣間見える。子供と思われたくないが故の薄い逆三角。機能ではなく魅せる為の逸品。
「ちがうんですこれはみられなければいいというあれでけしていつもつけているわけでは」
「子供から大人への階段。その恥じらいも含めての品だブヒ!」
「ふむ、下着そのものだけではなく着る者まで含めての査定か。中々に深いな」
あえてズボンをはかずに下着ドロに挑むツボミ。社会的な危機に陥る危険があるのに、ズボンという安全圏で身を護るのは筋が通らない。何を言っているのかさっぱりだが、本人もきっとさっぱりだ。ともあれ相手の土俵に立つツボミ。
風がツボミのスカートを浮き上がらせる。そこに見えるレースの黒下着。未成熟な肉体を包むアダルティな装飾。体形など全てを計算されたデザイン。アンバランスさが王道とは違った魅力を生み出していた。
「さあ問おう! 布の産地は! デザインの様式は! 制作は何処の工房か! 職人の流派は!」
「イ・ラプセル南部フィリコ養蚕工場、エルシル式、ギャラハッド工房! レースの私用からマクバーン流!」
「え? 正解なの? っていうかなんでわかるの!?」
女性の下着から目を逸らしながらヴィンセントはハッカイの言葉に驚愕していた。一秒にも満たない僅かな視認で、そこまでわかるのとは。人生のどれだけの時間を下着にかけてきたというのだろうか。いや、考えたくないけど。
ショットガンを撃つために腰を下ろし、重心を確保する。びり、と大きな音がズボンから聞こえてきた。ズボンの穴から見える派手な布。両手で銃をもっているため隠すこともままならず、あと前に出ているので仲間にだだ見えであった。
「馬鹿な!? ズボン穿いてたのに!」
「ふむ、よくは解らないが今日はトラブルがよく発生するな」
色々勘違いしているウィルフリード。仲間が悲鳴を上げるのを、そういう日もあるかと受け止めた。例えるならみんなダイス目悪いなぁ、ファンブル連発かよ、程度に。気合を入れて剣を握り、怪盗に近づいていく。
体中の筋肉に力を込め、敵を見るウィルフリード。相手は物を盗み、イ・ラプセル民を恐怖させるという怪盗ハッカイ。法が彼を悪と断ずるなら、騎士としてこれを討つのが務め。振り上げられた剣が衝撃を発し、ハッカイのバランスを崩す。
「ちなみに今日の下着はブリーフだが……そんなことを聞いてどうするのだ?」
「俺はシンプルで清潔、足捌きのよいデザインのものだ」
ウィルフリードの言葉に合わせる様にアリスタルフも答える。何故そう口走ってしまったのかふと疑問に思ったが、すぐにどうでもいいと切り替える。場の空気に和せてしまったのだろう。TPOは重要だ。
ハッカイのナイフが振るわれ、アリスタルフの軍服のベルトが切り裂かれる。ズボンが落ちてアリスタルフの下半身があわらになり、フロントとバックがV字型にカットされ、サイドはひも状にデザインされた紫色の下着。いろいろつるつるであった。
「水着姿と同じようなものだ。特に問題はない」
「速度タイプの私に隙なんてありませんから。バトピンとかでもちゃんと隠れてますし!」
謎の自信をもつアリア。バトピンに関してはVC様の温情というかなんというか。よく跳躍するアリアは可能な限り負担を減らすために服装は軽量化し、そんな理由で下半身はミニスカートである。イラスト通り。どくどくわるくない(三度目)。
ハッカイの攻撃を避ける為に跳躍するアリア。ハッカイが作った身長50センチのホムンクルスは見上げるようにその動きを見ていた。跳躍の度に風に舞うスカート。薄い水色と黄緑のパステルカラー。フリルとリボンがついた可愛らしい下着を。
「……っ? その為のホムンクルス!? 感覚共有してるってことは……目星……いやああああああ!」
「流石自由騎士。このハッカイ、本気を出す時が来たようだブヒ!」
言うなりハッカイは体中に力を籠める様に筋肉を凝縮させる。そんなスキルなかったよな、と驚く自由騎士達。そして――
「ふんはぁー!」
言葉とともにハッカイの服が飛び散り、トランクス以外着用していない姿となった。太めのハッカイの体形をギリギリ包む白と青の縞々下着。
「通気性、肌触り、そしてデザイン。シンプルイズベストの一品だブヒ!」
「お前が下着見せるのかよー!?」
「なんでアンラッキースケベなのか分からなかったけど、そういうこと!?」
「なおホムンクルスで隠しながら着替えも――」
「「やめろ」」
いろいろな方面から止められるハッカイ。
よく分からない戦いは、なんやかんやで進んでいく。
●
戦いは始終自由騎士優勢で進んでいく。まあ実際は1ターンも立たずに終わったので、優勢も何もあったもんではないのだが。
「もう少し若い見た目になって帰ってくるんだねぇ!」
「待つブヒ! 『幻想』と『音域変化』でショタ映像&ボイスが作れるブヒよ! 素直系から毒舌系まで演技分けれるブヒよ! だから見逃しぷりーず!」
ヌィの言葉に必死に命乞いをするハッカイ。
「アリだねぇ。でも触れないのか…………悩むねぇ。でもおさわり禁止のお店と思えば」
「「悩むな」」
ガチで悩むヌィに自由騎士が総ツッコミを入れた。
「……っていうか一度に二つしか使えないのに技能たくさん取ってどうするんですか?」
「仕事(いらい)毎に色々変える為ブヒ。交渉系だったり、隠密系だったりとその都度。今日は家探しだけだったから目星系ブヒ」
「なんで技能は同時に三つ使えないんだろう。任務の都合で二枠使っちゃたら、空中二段飛びが外れて、アイデンティティ何処かに跳んで行っちゃうのよ!」
あーん、と嘆くアリア。そりゃシステム上のつご……人の手が二つしかないように、一度に出来る事も限られるのだ。なんでもできる、というのは気持ちいいけど苦労が無いため印象に残らず全然面白くないのだ。
「はーい、危ないホムンクルスはないないしちゃおうねー。ろ・ぉ・ら・の・コ・コ・に♡」
ホムンクルスの動きを封じる為にローラはつまんで持ち上げる。その視界を隠そうと、大きく開いた自分の胸の中に挟み込んだ。柔らかくそれでいて瑞々しい弾力のある感触がホムンクルスを通じてハッカイに伝わる。あ、これはギャグシナリオだからできる事なのでよろしく。
「予想はしていたがホント酷い目に合ってるな」
ホムンクルスの感覚を共有しているハッカイを見ながら、ツボミは同情するようにため息をつく。パンツを求める求道者ハッカイ。そんな彼でも胸に挟まれる感覚は未知なるものだったらしく、言い知れぬ感情に翻弄されていた。例えるなら爆発前のマグマ。どろどろとした何かが熱く駆け巡っているようだった。あとで鎮痛剤でも処方してやるか。
「所で『念写』は持っていますか。……もっていますか。では加減はできませんね」
ハッカイに問いかけるティラミス。今見られた下着の記憶を念写されて映像化さえれてしまえば、社会的な何かが崩れ去ってしまう。そうなる前にどうにかしなければ。記憶を消す手段はないため、口を効けなくするしかない。いっそ殺した方が楽かと不殺の権能を切ることも考えた。
「あー。なんだ。色々大変だと思うけど俺は忘れるんで」
頭を掻きながらヴィンセントは女性陣に言い放つ。ハッカイの仕業なのか場の空気か。何処かで下着が垣間見える状況を前にそういうしかなかった。一部、個の状況を楽しんでいる者もいるが、同様に忘れた方がいいんだろう。うん。出来れば自分の惨状も忘れてほしくはあるのだが。
「盗んだ下着はすべて没収させてもらう」
「なぁ!? 自由騎士に容赦はないブヒか!?」
アリスタルフの一言に、この世の終わりが来たかのような顔をするハッカイ。苦心して作り上げたコレクションを勝手な都合で無に帰そうなどと鬼の所業だと言わんがばかりである。いやまあ、どう考えてもアリスタルフの方がが正しいのだが。
「高い技術を盗用にしか使わず、その結果に愉悦を感じた怪盗よ。自由騎士は悪を見逃さないと牢獄の中で反省するがいい!」
真面目に怪盗退治に勤しむウィルフリード。ここだけえっちとかとかけ離れた空間である。根がまじめなウィルフリードは目の前に居るのがパン泥棒と信じて疑っていない。小麦の国でそのような乱暴狼藉を働く者は、許しておけない。
「私はアンラッキースケベとか持ってないのに、絶対嫌なのに……。どうしてこんな目に合うの!?」
「あー。魂とか中の人とかが拒否してないっぽいブヒ。諦めるぶひー」
「こんなの穿かなくても……でも少年にスカート捲りされて、パンツを罵られる……何かに目覚めそうだよぉ!」
「ほらほらぁ、牢屋の中でローラのこと思い出しながら慰めてるとイイよ」
「女性騎士があまりにも恥ずかしいことになりそうな時は庇うつもりだったが……不要だな。むしろ女性騎士が恥ずかしい」
「少し待て。それは私も入っているという事か?」
「あの怪盗に下着の問題出して楽しんでたじゃん、ツボミ」
「あれは純然たる知識人への興味だ。それ以上の他意はない」
「なんで私は下着ドロ相手にここまで気合を入れた格好してきたのよ! 仕方ないでしょう!」
「パンケーキ卓の名に懸けて、全てのパンを護る剣とならん!」
どったんばったん。色とりどりの下着が垣間見え、肌色空間が入り乱れる。
そして――
●
「よーし捕まえた。ロープもって来い」
さしたる苦悩もなく自由騎士達はハッカイを捕まえる。ロープでぐるぐる巻きにして逃げられないようにして、留置所に送る馬車に叩き込んだ。
「戦いの勝敗は問題では無い。問うべきは『パンツ』の勝者だ。ハッカイよ、貴様の勝ちだ!」
ハッカイの背中越しにツボミが告げる。それを聞いたハッカイは足を止め、小さくほほ笑みまた歩き出す。いや、それ勝ってもうれしくないから。他の自由騎士達は無言でそうツッコんだ。
そして互いに思った。この依頼のことは、多くは触れないでおこうと。もうこんな仕事は二度と舞い込んでこないだろうから――
イ・ラプセルのどこかの建物で、灯が宿る。
「ハッカイが捕まったウキ? 本当か、ゴジョー」
「本当だカパ、ゴクウのアニキ。イ・ラプセルの自由騎士。予想以上のパンツ力を持ってるカパ」
「だがハッカイは我々の中では最弱のパンツ力」
「ギョクリューの言う通り。マーシャルパンツを極めた拙僧の敵ではない」
「サンゾウお師匠! 貴方如きが出るまでもありやせん。次はこのゴジョーの水技でハッカイの仇を売って見せます」
「ふふ。期待していますよ」
そして炎は消え、闇が世界を支配する――
「こーゆーのもう3度目だよぉ? ほんと懲りないよねぇ……」
と、何処の誰かに当てているのかわからない事を言う『あるくじゅうはちきん』ローラ・オルグレン(CL3000210)。否、まだ3度目なのだ。浜の真砂は尽きるとも世にえちの種は尽きまじ。人が欲をもつ限り、尽きぬことはないのである。
「お金が無くなって来たのでお仕事をしに来たヌィお姉ちゃんだよぉ!」
悪びれなく『黒き森の魔女(元)』ヌィ・ボルボレッタ(CL3000494)は言い放つ。イ・ラプセルに来たばかりのヨウセイであるヌィは新たな価値観に触れて財布のひもが緩んでしまったという。具体的には少年系娼館。
「む? パンを食べる依頼と聞いて来たのだが……そうか、庶民のパンを盗む怪盗か。許しておけぬ!」
猛烈勘違い中の『パンケーキ卓の騎士』ウィルフリード・サントス(CL3000423)。シカの顔を怒りに歪ませ、拳を握って憤慨する。貧しい人からパンを盗むとは許すまじ。自由騎士の名に懸けて、正々堂々と立ち向かうのみだ。
「準備完了です」
ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は気合を入れて、歩を進めていく。戦いとはその準備で勝敗の九割が決まるという。ズボンが無いためスカートをはき、覗かれたパターンを考え下着を選択する。準備段階でオチの九割が決まっていた。
「方向性はまー、可也の獣道ではある。変態なのは否めん」
褒めているのか貶しているんか。ロングスカートをはいた『咲かぬ橘』非時香・ツボミ(CL3000086)は怪盗を二言で評した。どうあれ自由騎士に舞いこんだ依頼なのだから手は抜かない。だがそれ以上に確かめたいこともあった。
「何か小難しいこと考えてる奴みたいだけど、泥棒は泥棒だからな!?」
そこは許すわけにはいかない、と『お菓子とお菓子と甘い物』ヴィンセント・ローズ(CL3000399)は言い放つ。下着をとられた人の気持ちを考えると、許すわけにはいかなかった。ここで捕えて市民達を安心させなくては。
(色々技能が使えるみたいだけど……)
怪盗ハッカイの情報を確認しながら『慈悲の刃、葬送の剣』アリア・セレスティ(CL3000222)は首を捻る。どれだけ技能を会得しようとも一度に使用できる数には限りがある。演算装置の情報でその内容も分かっているので、危険はないだろう。多分。
「性犯罪者の再犯率は高い。故に情け容赦は不要だ」
警棒を手に『実直剛拳』アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)は頷く。殺すまではやりすぎだが、容赦はしない。言外にそう告げていた。まあなんというか経験則である。どれだけ高尚なことを述べようが、理想は行動を正当化しないのだ。
「ミケのパンツみたいのー?」
「ロリっ娘踊り子パンツ。もちろん見たいでブヒ! く、『土下座』系を活性化しなかったワテのあほ! どうして今日はこのスタイルにしたのか!?」
サポートに来ていた猫ケモノビトの前で悔やむ用に膝をつくブタのケモノビト。間違いなさそうだと自由騎士達は頷いた。
行動は迅速に。自由騎士達はハッカイを捕縛しようと囲む。
……こんなのと会話したくない、という思いもあったが。
●
「パンツ見せたり脱いだり売ったりなんて、普段やってるサービスだし別にイイんだけどね」
などと開幕から全年齢ギリギリの発言をするローラ。なおプレイングコピペである。どくどくわるくない。本業と副業を分けたいローラにとって、自由騎士の仕事でそういうことをするのは避けたかった。やるけど。
移動と同時に腰を回転させるローラ。その回転がスカートを鵜割と浮き上がらせ、臀部を護る黒のレースを垣間見せる。股下を浅い角度で覆うローレグスタイル。股上は極限的に少なく、その奥にあるモノが見えそうでギリギリ見えない際どさがあった。
「徹底的にサービスしてあげちゃうから、パンツだけじゃ満足できないカラダにしてあげる♡」
「これは『穿いている方が恥ずかしい』系の下着だブヒ! すなわち夜の蝶。ずり落ちそうでずり落ちないファンタジー!」
「じゃぁパンツ履いていかなければ見られないよぉ! 完璧な作戦だよぉ! ……駄目?」
などと開幕から森に帰れな発言のヌィである。なおプレイングコピペである。どくどくわるくない(二度目)。戦闘を中断して説教され、渋々その場でおむつを穿こうとしてさらに説教されて臨時でカーテンを作ってとおおわらわであった。
気だるげな眼でヌィは戦場を俯瞰するように見る。ハッカイ、ロリショタじゃない、論外。ティラミス、可愛いけど14歳。そしてティラミスが最年少。世界に絶望するようにヌィは肩をすくめた。どうしてマギスチはPC最低年齢が10才からなのか。
「時が止まってくれれば永遠にロリショタなのにねぇ」
「何か不穏な視線とおぞましさを感じるわ……」
ぶるりと体を震わせるティラミス。女性だと舐められるという事で男装しているティラミスだが、男扱いされたいわけではない。なのにこういう時に限ってアカデミー制服(女子用)以外洗濯で使えなくなっていたのは、何かの運命だろうか。
一陣の風が戦場に吹き、ティラミスのスカートを軽く舞い上げる。ウサギのケモノビト特有の健康的な太ももがあらわになり、その最奥にあった白の聖域が垣間見える。子供と思われたくないが故の薄い逆三角。機能ではなく魅せる為の逸品。
「ちがうんですこれはみられなければいいというあれでけしていつもつけているわけでは」
「子供から大人への階段。その恥じらいも含めての品だブヒ!」
「ふむ、下着そのものだけではなく着る者まで含めての査定か。中々に深いな」
あえてズボンをはかずに下着ドロに挑むツボミ。社会的な危機に陥る危険があるのに、ズボンという安全圏で身を護るのは筋が通らない。何を言っているのかさっぱりだが、本人もきっとさっぱりだ。ともあれ相手の土俵に立つツボミ。
風がツボミのスカートを浮き上がらせる。そこに見えるレースの黒下着。未成熟な肉体を包むアダルティな装飾。体形など全てを計算されたデザイン。アンバランスさが王道とは違った魅力を生み出していた。
「さあ問おう! 布の産地は! デザインの様式は! 制作は何処の工房か! 職人の流派は!」
「イ・ラプセル南部フィリコ養蚕工場、エルシル式、ギャラハッド工房! レースの私用からマクバーン流!」
「え? 正解なの? っていうかなんでわかるの!?」
女性の下着から目を逸らしながらヴィンセントはハッカイの言葉に驚愕していた。一秒にも満たない僅かな視認で、そこまでわかるのとは。人生のどれだけの時間を下着にかけてきたというのだろうか。いや、考えたくないけど。
ショットガンを撃つために腰を下ろし、重心を確保する。びり、と大きな音がズボンから聞こえてきた。ズボンの穴から見える派手な布。両手で銃をもっているため隠すこともままならず、あと前に出ているので仲間にだだ見えであった。
「馬鹿な!? ズボン穿いてたのに!」
「ふむ、よくは解らないが今日はトラブルがよく発生するな」
色々勘違いしているウィルフリード。仲間が悲鳴を上げるのを、そういう日もあるかと受け止めた。例えるならみんなダイス目悪いなぁ、ファンブル連発かよ、程度に。気合を入れて剣を握り、怪盗に近づいていく。
体中の筋肉に力を込め、敵を見るウィルフリード。相手は物を盗み、イ・ラプセル民を恐怖させるという怪盗ハッカイ。法が彼を悪と断ずるなら、騎士としてこれを討つのが務め。振り上げられた剣が衝撃を発し、ハッカイのバランスを崩す。
「ちなみに今日の下着はブリーフだが……そんなことを聞いてどうするのだ?」
「俺はシンプルで清潔、足捌きのよいデザインのものだ」
ウィルフリードの言葉に合わせる様にアリスタルフも答える。何故そう口走ってしまったのかふと疑問に思ったが、すぐにどうでもいいと切り替える。場の空気に和せてしまったのだろう。TPOは重要だ。
ハッカイのナイフが振るわれ、アリスタルフの軍服のベルトが切り裂かれる。ズボンが落ちてアリスタルフの下半身があわらになり、フロントとバックがV字型にカットされ、サイドはひも状にデザインされた紫色の下着。いろいろつるつるであった。
「水着姿と同じようなものだ。特に問題はない」
「速度タイプの私に隙なんてありませんから。バトピンとかでもちゃんと隠れてますし!」
謎の自信をもつアリア。バトピンに関してはVC様の温情というかなんというか。よく跳躍するアリアは可能な限り負担を減らすために服装は軽量化し、そんな理由で下半身はミニスカートである。イラスト通り。どくどくわるくない(三度目)。
ハッカイの攻撃を避ける為に跳躍するアリア。ハッカイが作った身長50センチのホムンクルスは見上げるようにその動きを見ていた。跳躍の度に風に舞うスカート。薄い水色と黄緑のパステルカラー。フリルとリボンがついた可愛らしい下着を。
「……っ? その為のホムンクルス!? 感覚共有してるってことは……目星……いやああああああ!」
「流石自由騎士。このハッカイ、本気を出す時が来たようだブヒ!」
言うなりハッカイは体中に力を籠める様に筋肉を凝縮させる。そんなスキルなかったよな、と驚く自由騎士達。そして――
「ふんはぁー!」
言葉とともにハッカイの服が飛び散り、トランクス以外着用していない姿となった。太めのハッカイの体形をギリギリ包む白と青の縞々下着。
「通気性、肌触り、そしてデザイン。シンプルイズベストの一品だブヒ!」
「お前が下着見せるのかよー!?」
「なんでアンラッキースケベなのか分からなかったけど、そういうこと!?」
「なおホムンクルスで隠しながら着替えも――」
「「やめろ」」
いろいろな方面から止められるハッカイ。
よく分からない戦いは、なんやかんやで進んでいく。
●
戦いは始終自由騎士優勢で進んでいく。まあ実際は1ターンも立たずに終わったので、優勢も何もあったもんではないのだが。
「もう少し若い見た目になって帰ってくるんだねぇ!」
「待つブヒ! 『幻想』と『音域変化』でショタ映像&ボイスが作れるブヒよ! 素直系から毒舌系まで演技分けれるブヒよ! だから見逃しぷりーず!」
ヌィの言葉に必死に命乞いをするハッカイ。
「アリだねぇ。でも触れないのか…………悩むねぇ。でもおさわり禁止のお店と思えば」
「「悩むな」」
ガチで悩むヌィに自由騎士が総ツッコミを入れた。
「……っていうか一度に二つしか使えないのに技能たくさん取ってどうするんですか?」
「仕事(いらい)毎に色々変える為ブヒ。交渉系だったり、隠密系だったりとその都度。今日は家探しだけだったから目星系ブヒ」
「なんで技能は同時に三つ使えないんだろう。任務の都合で二枠使っちゃたら、空中二段飛びが外れて、アイデンティティ何処かに跳んで行っちゃうのよ!」
あーん、と嘆くアリア。そりゃシステム上のつご……人の手が二つしかないように、一度に出来る事も限られるのだ。なんでもできる、というのは気持ちいいけど苦労が無いため印象に残らず全然面白くないのだ。
「はーい、危ないホムンクルスはないないしちゃおうねー。ろ・ぉ・ら・の・コ・コ・に♡」
ホムンクルスの動きを封じる為にローラはつまんで持ち上げる。その視界を隠そうと、大きく開いた自分の胸の中に挟み込んだ。柔らかくそれでいて瑞々しい弾力のある感触がホムンクルスを通じてハッカイに伝わる。あ、これはギャグシナリオだからできる事なのでよろしく。
「予想はしていたがホント酷い目に合ってるな」
ホムンクルスの感覚を共有しているハッカイを見ながら、ツボミは同情するようにため息をつく。パンツを求める求道者ハッカイ。そんな彼でも胸に挟まれる感覚は未知なるものだったらしく、言い知れぬ感情に翻弄されていた。例えるなら爆発前のマグマ。どろどろとした何かが熱く駆け巡っているようだった。あとで鎮痛剤でも処方してやるか。
「所で『念写』は持っていますか。……もっていますか。では加減はできませんね」
ハッカイに問いかけるティラミス。今見られた下着の記憶を念写されて映像化さえれてしまえば、社会的な何かが崩れ去ってしまう。そうなる前にどうにかしなければ。記憶を消す手段はないため、口を効けなくするしかない。いっそ殺した方が楽かと不殺の権能を切ることも考えた。
「あー。なんだ。色々大変だと思うけど俺は忘れるんで」
頭を掻きながらヴィンセントは女性陣に言い放つ。ハッカイの仕業なのか場の空気か。何処かで下着が垣間見える状況を前にそういうしかなかった。一部、個の状況を楽しんでいる者もいるが、同様に忘れた方がいいんだろう。うん。出来れば自分の惨状も忘れてほしくはあるのだが。
「盗んだ下着はすべて没収させてもらう」
「なぁ!? 自由騎士に容赦はないブヒか!?」
アリスタルフの一言に、この世の終わりが来たかのような顔をするハッカイ。苦心して作り上げたコレクションを勝手な都合で無に帰そうなどと鬼の所業だと言わんがばかりである。いやまあ、どう考えてもアリスタルフの方がが正しいのだが。
「高い技術を盗用にしか使わず、その結果に愉悦を感じた怪盗よ。自由騎士は悪を見逃さないと牢獄の中で反省するがいい!」
真面目に怪盗退治に勤しむウィルフリード。ここだけえっちとかとかけ離れた空間である。根がまじめなウィルフリードは目の前に居るのがパン泥棒と信じて疑っていない。小麦の国でそのような乱暴狼藉を働く者は、許しておけない。
「私はアンラッキースケベとか持ってないのに、絶対嫌なのに……。どうしてこんな目に合うの!?」
「あー。魂とか中の人とかが拒否してないっぽいブヒ。諦めるぶひー」
「こんなの穿かなくても……でも少年にスカート捲りされて、パンツを罵られる……何かに目覚めそうだよぉ!」
「ほらほらぁ、牢屋の中でローラのこと思い出しながら慰めてるとイイよ」
「女性騎士があまりにも恥ずかしいことになりそうな時は庇うつもりだったが……不要だな。むしろ女性騎士が恥ずかしい」
「少し待て。それは私も入っているという事か?」
「あの怪盗に下着の問題出して楽しんでたじゃん、ツボミ」
「あれは純然たる知識人への興味だ。それ以上の他意はない」
「なんで私は下着ドロ相手にここまで気合を入れた格好してきたのよ! 仕方ないでしょう!」
「パンケーキ卓の名に懸けて、全てのパンを護る剣とならん!」
どったんばったん。色とりどりの下着が垣間見え、肌色空間が入り乱れる。
そして――
●
「よーし捕まえた。ロープもって来い」
さしたる苦悩もなく自由騎士達はハッカイを捕まえる。ロープでぐるぐる巻きにして逃げられないようにして、留置所に送る馬車に叩き込んだ。
「戦いの勝敗は問題では無い。問うべきは『パンツ』の勝者だ。ハッカイよ、貴様の勝ちだ!」
ハッカイの背中越しにツボミが告げる。それを聞いたハッカイは足を止め、小さくほほ笑みまた歩き出す。いや、それ勝ってもうれしくないから。他の自由騎士達は無言でそうツッコんだ。
そして互いに思った。この依頼のことは、多くは触れないでおこうと。もうこんな仕事は二度と舞い込んでこないだろうから――
イ・ラプセルのどこかの建物で、灯が宿る。
「ハッカイが捕まったウキ? 本当か、ゴジョー」
「本当だカパ、ゴクウのアニキ。イ・ラプセルの自由騎士。予想以上のパンツ力を持ってるカパ」
「だがハッカイは我々の中では最弱のパンツ力」
「ギョクリューの言う通り。マーシャルパンツを極めた拙僧の敵ではない」
「サンゾウお師匠! 貴方如きが出るまでもありやせん。次はこのゴジョーの水技でハッカイの仇を売って見せます」
「ふふ。期待していますよ」
そして炎は消え、闇が世界を支配する――
†シナリオ結果†
大成功
†詳細†
称号付与
特殊成果
『ローレグ(黒)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ローラ・オルグレン(CL3000210)
『ブリーフ(白)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ウィルフリード・サントス(CL3000423)
『白の聖域』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)
『レース(黒)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:非時香・ツボミ(CL3000086)
『派手な下着』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ヴィンセント・ローズ(CL3000399)
『リボン付きパンツ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:アリア・セレスティ(CL3000222)
『タンガ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ローラ・オルグレン(CL3000210)
『ブリーフ(白)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ウィルフリード・サントス(CL3000423)
『白の聖域』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)
『レース(黒)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:非時香・ツボミ(CL3000086)
『派手な下着』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ヴィンセント・ローズ(CL3000399)
『リボン付きパンツ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:アリア・セレスティ(CL3000222)
『タンガ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)
†あとがき†
――つづかない。
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