MagiaSteam
【禁断ノ果実】Outwit!アッティーン買占作戦!




 フェアボーテネフリュヒテ。
 自らの生命を削って超人になれる秘薬だ。これを服用したものは超人的な力を得ることができると同時に、大きく生命力を削られる。ヴィスマルクはこれを亜人を中心に投与し、イ・ラプセルにぶつけていた。
 ヒトをリソースとするならば、多くの国を滅ぼして吸収してきたヴィスマルクにとってそのリソースの多さは潤沢だ。一から兵士を訓練して戦えるようにするよりも、手早くそして容易である。道徳面を無視するなら、実に効率的な作戦であった。
 とまれ、イ・ラプセルはフェアボーテネフリュヒテ――通称『VF』を前に足止めを喰らう形で侵攻を止められていた。
 解決の糸口は、思わぬところから発生する。


「ああ、それはアッティーン系の薬物だろう。蒸留して濃度を高めたか、他に化合物を加えただろうね」
 それはとある日常の会話の一部。
 フェアボーテネフリュヒテの原材料は、アッティーンと呼ばれる希少な果実であると判明した。
 アッティーンは生で食するとその果汁が人体に悪影響を与えるとされ、乾燥させて使うのが一般的だ。数も少なく売るのに手間がかかると言った『売りにくい』品物なのだ。
 だが、ヴィスマルクはそれを生で仕入れ、『VF』にしているという。商人達は加工の手間が不要と言う事で、どんどんヴィスマルクにアッティーンを流しているという。希少のため流通自体は多くないが、それでもだ。
 原材料が分かれば、対策は立てられるが――アッティーンの解毒剤を作るのは現実的ではない。効用を確認する理論を構築し、その効果を確かめるために幾度の実験を重ね、そして生産を開始する。軽く一年はかかるだろう。難航すればさらに時間がかかる。
 それだけの時間をかけるなら、その果物の流通を押さえた方が早い。その果実が希少であることを考えれば、その方が効果が高い。同時に流通先を特定できれば、そこにヴィスマルクの薬の生産があるかもしれない。
 
 とはいえ、容易なことではない。流通のコントロールはただ金を出せばいいと言うものでもない。ただそれが必要だと分かれば、足元を見られる。そもそも経済勝負でヴィスマルクに勝てるとは思えない。
 様々な切り口でアッティーンの流通に関与し、その流れを変えるのだ――


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
イベントシナリオ
シナリオカテゴリー
交渉
担当ST
どくどく
■成功条件
1.アッティーンの流通に介入する
 どくどくです。
 ロビー活動とかPBWでやる事じゃねーよ! なお二度目(別ゲーム)。

●説明ッ!
 ヴィスマルクで使用されている薬品フェアボーテネフリュヒテ。通称――『VF』。この原材料がアッティーンと呼ばれる果物であることが分かりました。
 原材料の流通を押さえるために、商人達に介入してください。正直にお金を出してもいいのですが、そうすると商人もこちらの足元を見てくるので別方向で。
 具体的にはアッティーン流通を押さえる手法を【1】~【3】から選んでください。その他の方法は【4】をお願いします。
 どの手法を使っても変化はありません。キャラに合わせたやり方で問題ありません。

【1】アッティーンに関する悪い噂を流布(実際にヴィスマルクで人命を損なう薬品に加工しているのだから、ウソでもない)し、商人達に二の足を踏ませる。
【2】アッティーンに変わるモノ(薬や健康にかかわる器具。新たな芸術品など)を売り、アッティーン入手の金を減らす。
【3】アッティーンを売る商人を襲撃し、リスクの高さを示す。襲撃は実際の暴力や権力からの脅迫、その他様々。


【1】知ってますか? あの果物を売った先では人がたくさん苦しんでいるらしいですよ。そんな危険な果物なので売るのはやめた方がいいですよ。

【2】アッティーン? そんな数少ない物を探すよりも、この反物を売った方がいいと思うよ。手間暇かけるよりも確実な商売。それがいいと思わないかい?

【3】果物置いてけぇ! 果物置いていけば貴様は見逃しちゃるぅ! さあ、果物置いてけぇぇぇぇぇぇ!

※基本的にどれだけの悪事を働こうが、身バレはしません。ですが仲間からは白い目で見られるかもしれません。

●場所情報
 大陸全土。主にヴィスマルク周辺。アッティーンの原材料自体は高山なので、山から摘んできたモノを買い取る商人に働きかける形になります。

・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の1/3です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『クラウス・フォン・プラテス(nCL3000003)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】というタグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
・公序良俗にはご配慮ください。
・未成年の飲酒、タバコは禁止です。

 皆様のプレイングをお待ちしています。
状態
完了
報酬マテリア
0個  0個  2個  2個
2モル 
参加費
50LP
相談日数
6日
参加人数
14/100
公開日
2021年04月15日

†メイン参加者 14人†

『教会の勇者!』
サシャ・プニコフ(CL3000122)
『望郷のミンネザング』
キリ・カーレント(CL3000547)



 高山近くのまりにあるとある酒場。そこには力自慢の炭鉱夫達の憩いの場となっていた。
 そこに、ダン! と大きな音が響く。
「弱い弱い! どうしたこんなもんか?」
 力こぶを作るように周囲にアピールしながら『強者を求めて』ロンベル・バルバロイト(CL3000550)は豪快に笑う。目の前には今しがた伏した男。伏した、と言っても暴力を振るったのではない。腕相撲で圧勝したのだ。そのまま酒を飲み、挑発するように指を動かす。
「ほらどうした、俺を倒せる野郎は居ないのか? なんならヴィスマルクで薬でも貰って来たらどうだ?」
「薬?」
「知らないのか? なんでもあの国じゃ、飲めば一般人でも騎士どもを何人もぶっ殺せる力を得られる薬があるらしいぜ。
 まぁ、飲んだら死ぬって話だがな」
「ウソくせぇな」
「全くな。アッティーンだかマーティンだか知らないけど、そういう果実を買い集めてるのはそう言う事らしいな。死ぬかもしれんが強くなれるぜ。試してみろよ」
 ロンベルの言葉に、ごめんだぜと肩をすくめる炭鉱夫達。命あっての物種だ。

「美味ですなぁ。アマノホカリから流れてきて、このようなものが食べられるとは。甘露甘露」
『食への渇望』瑠璃彦 水月(CL3000449)はヴィスマルク領近くの街で買い物をして、舌鼓を打っていた。イ・ラプセル程食べ物の種類は多くはないが、地方独特の文化が色濃く出ていた。
「ところで、噂に聞いたところ何でもアッティーンなる希少な果実があるとか。それをびすまるく、なる国が大量に買い取っているとか」
「ああ、商人さんがそんな事を言ってたな」
「そのまま食べると危険みたいでござるな。処方すれば気付け薬ぐらいにはなるみたいだが。
 気付け薬と、身体能力を引き上げる代わりに副作用で命を落とす薬。はてさてかの国は件の果実を沢山集めてどっちを作ってるのやら」
 ――噂は流布される。ヴィスマルクの恐ろしさがそれを加速させていく。


「君達が購入したアッティーンは、買い取ろう。成分が知りたい」
『紅の傀儡師』マグノリア・ホワイト(CL3000242)はそう言って商人たちに近づき、アッティーンを買い取る。その取引の間に、マグノリアは話を進めた。
「この希少果実を栽培してみるつもりはないかい?」
「栽培?」
「数が少ない果実を大量入手できれば、商売も楽だろう。大量に売れればそれだけ儲けも多い。先行投資しても、いずれ黒字になるよ」
 前もって調べてあったアッティーンの資料と育ててある場所の風土条件。その他もろもろを記載した書類を前にマグノリアは説明を続ける。
「機材や耕作手間など初期費用は掛かるが、成功すればアッティーンを自ら卸せる。気付け薬や麻酔などに転用すれば、医学に利用もできるよ」
 言って栽培を進めるマグノリア。
 ほとんどの商人はリスクや不信からその話を拒否する。だが僅かな商人がこの話に乗り、マグノリアはそれを快諾した。
 この商人が無事に栽培を成功できるかどうか? それはわからない――


 正攻法だけではどうしようもない商人達の動き。どこまで正論を突き詰めても『儲かる』と言うだけで危険な橋を渡るもは後を絶たない。
 ならば自由騎士も、多少は表に出せない手法を取らざるを得ない。
「目標補足。作戦を開始するよ」
 気配を隠しながらダナエ・アルジェント(CL3000616)はアッティーンを扱っている商人の馬車に近づく。手にしたバスケットの中身はアッティーンに似た形をした果実。ダナエの森の知識により集められた、似て非なる果実だ。
「よし。それじゃあ次だ」
 色や形。そういった見た目が似た果物。ダナエのように自然に対する相応の知識があれば見抜けるだろうが、普通の人はそれが偽物であることに気づかない。首尾よく好感を得て、次の商人の馬車に向かって移動する。
「流石に護衛を雇った商人は、難しいか」
「ではキリが頑張ります!」
 武器を持った護衛を前に二の足を踏むダナエ。そんなダナエに『喪失を恐れる復讐者』キリ・カーレント(CL3000547)が話しかける。瞳と閉じて呼吸を整え、精神をクリアにする。目を開けた時には心は静かに落ち着いていた。
(この薬をアッティーンに射てば……!)
 気配を消して馬車に近づくキリ。護衛の視線を避けながら、アッティーンが入っている箱に近づく。バレないように蓋を少し開け、そこから薬品をアッティーンに射ち込んだ。しばらくすれば早熟して薬品として使えなくなるだろう。
「あとはアッティーンが腐っている、って言う噂を流して……」
 病気で作物が痛むことなど、よくあることだ。キリは急ぎ馬車から離れ、噂を流すべく走り出す。


 また、政治的な角度から圧力をかける自由騎士もいる。
「貴卿たちはそれがどう使用されているかご存知かな?」
 アッティーンをヴィスマルクに卸している商人たちを前に『智の実践者』テオドール・ベルヴァルド(CL3000375)は真正面から斬り込んだ。
「え? いや」
「気付いてはいるのだろう? ヴィスマルクがその果実から非人道な薬物を精製していると」
 逃げ場なく告げられて、二の句のない商人達。
「だが人を傷つける非人道な物を売ってはいけないというのなら、武器だって同じことだ」
「そうだそうだ。イ・ラプセルだって武器は買っているんだろうが」
「確かに。だがヴィスマルクの非道は知っているだろう。アッティーンの購入が難しくなれば、貴卿らの家族の命を脅してでも仕入れを強要するだろう」
 反論する商人達の言葉を、そう言って黙らせるテオドール。
 実際に人質を取るのではなく、取るかもしれない。危険にさらされるかもしれない。手を汚さずに相手を屈服させるのは、想像力とそのリアリティだ。テオドールの言葉はそういう意味ではクリティカルに商人達の心に響いた。

「早く見積もっても戦争が終わった後にはなるが、イ・ラプセルが勝利すればいずれこのような人を害する薬物は取締りが行われるようになるだろう」
『現実的論点』ライモンド・ウィンリーフ(CL3000534)は商人達にそう言い切った。
「待ってくれ。人を害するというのなら、どんな薬だって処方を誤れば」
「危険性を決めるのは国だ」
 反論する言葉を、一言で黙らせるライモンド。
「冷静になって考えてみろ。現実的に考えて、命を削って戦う薬が亜人だけではなくノウブルにも投与される、と言う可能性はいずれ出てくる。
 ならばノウブルで構成されている議会は必ず反対する。自分達が危険にさらされたくからな」
 ヒトは皆、自分の安全を考える。それは自分自身であったり、自分の家族であったり、そして自分と同種族であったり。そういった存在が危険にさらされれば、いずれ自分もと考えるのがヒトと言うものだ。ライモンドはそれをたくさん見てきた。
「取り締まりは過去にも遡るだろう。どの時点から取り締まりが始まり、どの程度過去にさかのぼるかは不明だが。
 さて、今危険を冒してまで流通させるのは正しいことと思うか?」
 形式上は世間話。しかしほぼ脅迫の形――法律的には存在しない法律だから強迫性は皆無の為――何の罪にも問われないライモンドの言葉。
 それに揺さぶられる商人は、少なくなかった。


 実際に商売を行う商人達。その流通に関わりながら噂を流すものもいる。
「ヴィスマルクって国がアッティーンなる果実を大量に集めてるらしいな」
 旅の商人を装ったウェルス ライヒトゥーム(CL3000033)が商人達が集まる場所でそんな会話をする。
「ああ、聞いたことある。入手ルートとか全然わからんけど、売れるらしいな」
 喰いついた商人に首をひねるようにしながらウェルスは会話を続ける。
「ああ。何でも怪しい薬を作っているみたいだぜ。アッティーンから作られる新薬は、何でも体が死んじまうけど一般人や子供が騎士より強くなるんだとよ」
「ああ、ヴィスマルクならやりかねないな」
 鉄血国家ヴィスマルク。勝利の為には何でもするという飢餓は、商人たちの間にも伝わっている。
「怖い怖い。そんなのを売る商人には近づきたくないね」
 恐怖を前に出すことで『売れる』と言うメリットよりも恐怖のデメリットを前面に出す。そうしてアッティーンの売買意識を削っていく。商人ならではの『売らせない』戦法だ。

「そう言えば、この実を無加工で買い取ってる奴居るか?」
 薬を購入するついで、を装い――事実。医療で使うために薬は買っているのだから本来の意味では装っていない――『咲かぬ橘』非時香・ツボミ(CL3000086)は会話を切り出す。
「あー、時々聞きますね。欲しいんですか?」
「いや、流通調べろって頼まれてるんだ。加工してヤベエ事に使われてるとか何とか。
 エグい毒だの何だのだったら国単位で何とかせにゃならんし、何なら御禁制にしてくれって通商連に交渉するのかもな」
 効果も流通先もどう使われているのかも知ってはいるが、知らないという形で会話をするツボミ。強く『怪しいの知っているからやめろ』とは言わない。不信感や不安を煽って止めさせるのは、ツボミの趣味ではない。
「エグいって……どういうふうに?」
「それ調べるのも仕事なんだよ。医者で研究者だぞ私」
 高名な医者が自ら動く、と言う状況。その状況が自発的にアッティーンの危険度を伝えていた。


 商売人は信用が命。そしてこの時代の信用は、国や上流階級の影響が大きい。それを騙る……上手く信じさせて交渉する自由騎士達もいた。
「完璧ですわね」
 髪は金髪のウィッグを用い、ケモノビトの特徴は香水と化粧で完璧に隠す。ドレスも高級なものを購入し、身分も相応のものを用意――追放された令嬢の身分を買い取った『戦場に咲く向日葵』カノン・イスルギ(CL3000025)。見事に上流階級の娘に変装完了である。
「そういえば、私のお父様のお友達がアッティーンと言う果物を購入したのですけれど」
 話し相手として従者(役の劇団員)を連れて、露天商を歩くカノン。
「どうも粗悪品だったらしいのか酷い病に侵されて命の危機に陥ったようですわ。
 アッティーンを扱う商人全てに復讐すると大変お怒りの世でして、全く災難ですわね。ですがまあ、そんなモノを売る商人の方がいけないのですから仕方ありませんわよね」
 そんな事を良く通る声で言いながらカノンは歩いていく。その後に、
「アッティーンの売買を禁止します!」
 言いながら書類を手にした『水銀蛇と共に』クレヴァニール・シルヴァネール(CL3000513)が商人達に詰め寄った。書類には日付や新しい法律の文章が細かに書かれていた――なおクレヴァニールが作ったニセモノである。
「アッティーンを所持しているだけでも犯罪です!
 ……ですが、法にも慈悲があります。あなたがアッティーンの実を我々に素直に差出し、今後二度とアッティーンの実を取り扱わないと約束するのであれば、あなたを無罪放免と致しましょう」
 強引だがクレヴァニールから感じる波ならぬ圧力が、商人達の気力を削いでいた。反論しようにもその勢いに押され、頷いてしまう。
「あ、差し出すと言っても適正価格で買い取ります。貴方達にも生活がありますからね。
 あとは何処に売るつもりだったのか。教えてもらえますか?」


 そしてアッティーンに変わる物を供給し、流通を妨げようとする自由騎士もいる。
「危険性を伝えて流通が止まるなら、それに越したことはありませんけど……」
 セアラ・ラングフォード(CL3000634)は悲し気な表情でそう告げる。世の中は善意だけでは動かない。危険度が高いと言うだけで金銭欲が止まるほど、善意に満ちた人ばかりではない。商売の欲望を満たす形で流れを変えようとしていた。
「東方、アマノホカリのお薬です。流通はこちらで確保できますよ」
 セアラの言葉に商人達は色めき立つ。効果そのものよりも、ここより遠く離れたアマノホカリのモノ、と言うだけでも希少価値がある。そしてその効果もけして悪くはないものだ。船出して交易する危険性がないのなら、ぜひとも得たいモノである。
(聖霊門でアマノホカリと繋がっているんですけど、それは言わない方が良さそうですね)
 聖霊門の存在は軍事機密なので仕方ないことである。

「皆さん、長く続く戦争に疲れていませんか? 疲れた身体には、そうパスタ!」
『全自動麺茹で機通販準備中の』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)が声を張り上げる。称号でオチが読めてるけど、その辺は気にしないのがお約束である。
「怪しいうえに命まで狙われる果物より安全で確実! 需要高騰待ったなしの逸品があるんです。
 次世代の台所を担う一家に一台欲しい! そう! 『全自動麺茹で機』です!」
 背後に置いてある機械を刺すアンジェリカ。それと同時に、声をあげる人達。
「ええ、全自動麺茹で機だって!? 自動で麺を作ってくれるのか!」
「疲れた体にパスタ! アツアツで歯ごたえのある麺に絡みつく様々な味わい! ペペロンチーノ! ボロネーゼ! アラビアータ!」
 ――言うまでもなく、アンジェリカに従うパスタ信者である。麺茹で機販売のサクラ……販売力促進の為にパスタへの愛を解放していた。
「でもお高いんでしょう?」
「いいえ、今は特別価格でなんとこのお値段――」
「まあ、なんてお買い得! 今がチャンス!」
 あからさまだが、売り場に熱は籠っている。購入に二の足を踏む商人達はその熱に背中を押され、我先にと購入していくのであった。


「おー……凄いことになったのだ」
『教会の勇者!』サシャ・プニコフ(CL3000122)は肉を食べながら露店を歩いていた。これまでアッティーンを売っていた商人はなりを潜め、別の物を売っている。

 血を流さない戦争。流通を制御し、敵国へ兵站を妨げる。
 これもまた、一つの戦いの形であった。


†シナリオ結果†

成功

†詳細†

称号付与
『パスタを広めし者』
取得者: アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)
『医は仁術』
取得者: 非時香・ツボミ(CL3000086)
『潜む影』
取得者: キリ・カーレント(CL3000547)
FL送付済