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【アクアフェスタ】Heat!1820年の暑い水祭!




 空はまさに絵にかいたかのような快晴。夏の日差しを受けた大地は暑く、しかしその熱気を上回るほどの活気があふれていた。
 水の国イ・ラプセルのさらなる豊穣を女神に祈るアクアフェスタ。
 戦争中ではあるけれど、だからこそお祭りはするべきだとは国王エドワード・イ・ラプセルの言葉である。
 水着にサマーウェア
 今年も例年通り、アクアフェスタは行われる――


 乾杯の音頭と共にエールのタルに蛇口が打ち付けられる。
 この日の為に作られた様々なエールだ。イ・ラプセルの上質な水で作られたエールは、特売品の一つとして知られている。
 酒だけではない。豊かな水によって支えられた農作物やそれらを使った料理など街中においしそうな匂いが漂っている。牛肉豚肉羊肉、五色の野菜と果物、自国料理に異国料理。様々な食文化と楽しそうな笑い声が広がっていた。


 島国イ・ラプセルは海の設備に事欠かない。
 整備された砂浜はもちろん、そこに立ち並ぶ店や安全を守る監視員。誘導する人や治安を守る騎士なども配備されていた。
 自由騎士達も警護任務は受けているが、時間外に遊びに出ることは許されている。
 少し人の泳ぐ場所から離れれば、海生系の幻想種の姿も見られるだろう。


 トマト――
 かつて大航海時代に南方より渡来した野菜で、当時は酸味も強くとても食べられたものではなかった。その鮮やかな赤色を観賞用とする貴族がいたぐらいである。
 だが食料事情――ぶっちゃけ、飢饉の影響などで食べられるように品種改良されたのが現在出回っているモノである。栄養豊富なため、『トマトが赤くなると医者が青くなる』などの言葉もあるほどである。
 そんなトマトを投げる祭り。それがアクアフェスタで行われる。酸味が強く食れないトマトをたくさん集め、一斉に投げ合うのだ。


 MI! ZU! GI! Festival!
 恒例となったイ・ラプセルの水着とサマーウェア。それらをただ見るだけではもったいないという事で開催されたイベントである。
「これはァ! 白の水着に身を包み、颯爽と歩く姿はまさに百合! しかしてその笑顔は薔薇の如き高貴なり! 人はここまで芸術に至れるのか!?」
 今風に言えばモデルショーだ。様々な水着やサマーウェア―を披露し、それを観賞する。そしてそれを評価するのだ。
 来たれ、イ・ラプセルの夏の華!


 海にトマトに水着にと騒がしいアクアフェスタだが、夜ともなれば……まあ、まだ騒がしい場所もあるが……静けさを取り戻す。
 満天の星が広がる場所で、思う事もあるだろう。誰かと話したいこともあるだろう。
 波の音をBGMに、夜の天幕が静かに貴方を包み込む――


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
イベントシナリオ
シナリオカテゴリー
日常σ
担当ST
どくどく
■成功条件
1.アクアフェスタを楽しむ!
 どくどくです。
 それでは、アクアフェスタ行ってみよー!

●説明っ!
 イ・ラプセルの大祭アクアフェスタ!
 街は様々な食物と酒が並び、海では解放的になる者達であふれている。一部では奇祭ともいえるトマトを投げ合うイベントが披露され、水着やサマーウェアを見せあるショーが開催されていた。夜になればその喧噪も幕を下ろし、静かな時間が訪れる。
 そう。それは国を挙げての一大イベント。戦争だからこそ、この一瞬を楽しむべきなのだ。
 1820年の暑い夏が、始まる!

 行先を【1】~【5】に分けます。プレイング中、もしくはEXプレイングにそれぞれの番号を記載してください。それ以外の場所に行く場合は、【6】を書いてください。

【1】:宴会
 街中などで飲んだり食べたり騒いだりします。肉類や魚介類などの料理が振舞われ、エールを始めとしたお酒(20歳未満はノンアルコールです)を飲んで楽しみます。
 様々な芸を披露する者もいます。ある程度の奇行は祭りの華と受け入れられるでしょう。

【2】:海
 青空の元、海で楽しみます。泳ぐもよし、肌を焼くもよし、海で行うレジャーを楽しむもよし。動力が必要な遊びも蒸気で代用できます。自爆するかもしれませんが。
 少し離れた場所には海系の幻想種がいます。マーマンにマーメイド、喋るヒトデなど。よほどの存在(ネームドだったり、巨大すぎなかったり)でない限りは探せばいるでしょう。

【3】:トマト投げ
 トマトを投げ合います。待て、聞いてくれ。そういう祭りなんだ。
 一定の区画内をステージとして、12時の鐘と共に熟したトマトを投げ合います。トマトは補充カートにたくさん存在しており、いつでもトマトを入手できます。
 3時になれば終了です。皆でシャワーを浴びてトマトを洗い流します。

【4】:水着ショー!
 着ている水着やサマーウェアを皆に見せます。それをアナウンサーが褒めたたえます。
 イラスト発注した水着やサマーウェアがあるなら、それを使ってもいいですし(プレイングでどのイラストかを示せばOKです)、プレイングでこんなのを着ているというのでもOKです。
 ぶっちゃけ、どくどくがイラストを見て褒めたたえたいだけです。

【5】:祭りの夜に
 夜。静かな雰囲気です。場所は街を一望できるレストランでもいいでしょうし、海が見える場所でも構いません。王城内や神殿奥などでなければ、イ・ラプセル内ならどこでも構いません。

●NPC
 アクアフェスタなので、1820年8月30日現在でイ・ラプセルに居ると思われるNPCは大抵います。どくどくのNPCはもちろん、公式NPCやたぢまCWのNPCは出てくるでしょう。
 たぢまCW及び公式NPCとの行動は、たぢまCWと相談を行います。

●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『エドワード・イ・ラプセル(nCL2000002)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。

 皆様のプレイングをお待ちしています。

状態
完了
報酬マテリア
0個  0個  0個  1個
3モル 
参加費
50LP
相談日数
6日
参加人数
23/∞
公開日
2020年09月11日

†メイン参加者 23人†

『戦場に咲く向日葵』
カノン・イスルギ(CL3000025)
『キセキの果て』
ニコラス・モラル(CL3000453)
『おもてなすもふもふ』
雪・鈴(CL3000447)
『天を癒す者』
たまき 聖流(CL3000283)
『望郷のミンネザング』
キリ・カーレント(CL3000547)
『祈りは歌にのせて』
サーナ・フィレネ(CL3000681)


●アクアフェスタににぎわう街
「いっぱい食べるぞー!」
『伝承者』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)は屋台で買った料理を両手に抱え、街中を歩いていた。肉類魚類などを串にさして焼いた料理から、パンに色々乗せた御菓子や麺類など。お祭りならではの濃い味付けの食べ物や飲み物だ。
「おいしー! お腹いっぱいになるまで食べつくすよ!」
 自由騎士からもらった給料を、ここぞとばかりに使って食べまくるカーミラ。食べては次の露店に向かい、そしてまた食べては次の露店に。小さな体の何処にそれだけの食べ物が入るのか疑問である。央華武術の鍛錬による効率のいいカロリー消費なのか、それともその胸に向かうのか。
「ってトマト? 危ないなぁ。むしゃむしゃ」
 そして跳んできたトマトをキャッチし、口に含む。そう言えばトマティーナの範囲近くだ。面白そうなので、ついでに見学していくことにした。
「ちょっと怪我してるけど、トマトの汁を受ければ全快するんだ!」
 そんな謎理論を振りかざして戦場(?)に立つ『戦場に咲く向日葵』カノン・イスルギ(CL3000025)。先の戦争のダメージが尾を引いているが、そんなことは気にならない。何故ならそこにトマトがあるからだ。違う、祭りがあるからだ。
「先手必勝! トマトはカノンが貰った!」
 開始の鐘と同時にカノンはトマト確保のために走る。トマトを入れた籠の前に陣取って、近寄る人たちに次々とトマトを投げ続けた。トマトを取ろうとする人の邪魔をするつもりはない。むしろぶつけられても気にせずに笑っていた。
「あはははは! カノンに勝てると思うなー! とりゃー!」
「水着を用意できなかった哀しみ……ここで晴らさせてもらうわ!」
 天哉熾 ハル(CL3000678)は言ってトマトを手にする。自由騎士になって初めての夏。それを謳歌するためには水着が必要なのだが、やんごとなき事情でそれはかなわなかった。不完全燃焼の夏を過ごす哀しみを、このトマト投げで晴らすのだ。
「トマト無双……! そう、私はトマトの鬼になる!」
 トマトを掴むと同時に殺気があふれ出す。闘気を感じられる機会があるのなら、あまりの量に故障していただろう。1820年夏。今ここに、トマトの修羅が顕現した。通りはハルの手により(トマトで)赤く染まる――
「狩りに狩って、この祭りでアタシがTEPPEN取るのよ!」
「させません! 貴方の力は悲しみに満ちています! 暗黒面に落ちることは許しません!」
 言ってハルに立ちふさがる『戦姫』デボラ・ディートヘルム(CL3000511)。哀しみをぶつけたいという気持ちはデボラも理解できる。
「ええ、たとえ去年は戦争で忙しかったり今年は捕虜になってたり! あの人と一緒にアクアフェスタを楽しめると思ったのに! この哀しみをどうすればいいんですか!」
 言いながらトマトを投げるデボラ。恋する乙女も色々大変なんだなぁ、と周囲の人達は気を使った。そんな哀しみを持ったデボラは海や夜のステージに行けず、トマトを投げるのであった。かしこ。
「来年! そう、来年こそはジョン様と一緒に!」
 様々な感情のままにトマトを投げる参加者達。そして終了の鐘が鳴る。
「皆様、終了です。シャワーはあちらです」 
『過去の自身を超えし者』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)はトマトに濡れて赤く染まった人達をシャワーに誘導する。そしてモップを使い、トマトで染まった通りをゴシゴシと掃除していた。
「ふふ。皆様今年も元気でしたね。掃除にも張り合いがあります」
 毎年、トマティーナの掃除はかなりの労働力が求められる。アンジェリカは苦言一つこぼさずにモップで通りや壁などを掃除していた。この汚れは皆が楽しんだ証拠。そう思えば笑顔も浮かぶものだ。重労働が終わった後に浴びるシャワーを想像しながら、体を動かす。
「来年のアクアフェスタも、無事開催できますように――」

●青い海 白い雲
 青い空に浮かぶ白い入道雲。水平線を境にまた別の青が海を染めている。
 夏の乾いた風が頬を撫で、祭りとは別の熱気を運んでくる。
「ウル! 海! 遊ブすル!」
 元気いっぱいに『竜天の属』エイラ・フラナガン(CL3000406)は叫ぶ。元より解散系の幻想種とのマザリビトだ。片親の影響なのか、海を前にしたテンションは高い、
「Sea! 無限に広がる大海原! 大合唱と行こうではないか。あーあー!」
 そしてサメパーカーを着たニコラがその傍で腰に手を当てていた。エイラが共に遊ぶ仲間を探した結果、ハイテンションで仲間になったのだ。
「海、遊ブ! 泳グ、良イ! 砂で城作ル、小石で塔デも良イ!」
「YES! そこに海があるならば、如何なる資源を使ってでも楽しむのが礼儀! 後先など考えず、野となれ山となれの精神だ!」
 微妙にかみ合っていないようで、実は噛み合っているような気がするエイラとニコラ。足場のつかない場所で泳いだり、洞窟を見つけてそこに入ったり、喋るヒトデ幻想種を見つけては驚いたり。二人は全力で夏を楽しんでいた。
「夏、楽シイ! 何時今終わルか分からん。何時オワリ来るか分かラン。ダカラ今楽シむ。今仲良クすル! 遊ぶ!」
「Summer! 熱気は人の心を解放し、理性を溶かす! 即ち、蒸気で熱を増して理性を亡くして自爆するのは当然の帰結! おお、夏は自爆なのだ!」
 会話が噛み合っていないんだけど、共に楽しそうなエイラとニコラであった。
「この、水中用カタクラフト! 今年は海を満喫できるであります!」
 フリオ・フルフラット(CL3000454)は砂浜で拳を振り上げる。水中対応の青い蒸気鎧――詳細は1820年水着イラスト参照!――を身に着けたフリオだ。去年は色々あって海を楽しむという事はできなかったが、今年は違う。徹底的に遊びつくすのだ。
「自由時間です! 遠くまで泳ぎに行くでありますよ!」
 ゴーグルをつけ、遠泳するフリオ。いざという時の浮き輪まで用意しており、装備は万全である。そんなフリオに近づいてくるマーメイド。それに気づいて負けじと全力で泳ぐフリオ。体力なら負けるつもりはない。
「競争でありますね! 受けて立つであります!」
「マーメイド……海の美女。うん、目の保養だ……」
 そして水中では『何やってんだよお父さん』ニコラス・モラル(CL3000453)がマーメイドを見ていた。ミズビトなので水中でもお手の物である。胸部を覆う僅かな服以外は肌色と言う格好に、ニコラスの目と心は癒されていた。
(去年はイロイロあれなオチがついたけど、普通に遊ぶだけならアリだよなー)
 おじざんミズビトが珍しいのかマーメイドの方も好意的にニコラスに寄り添ってくる。
(うんうん。ほとんど裸なのは水中で効率よく動く為。機能美だから恥ずかしくない。胸も腰も足(?)もセクシーなのは、水の抵抗を流すため。これは幻想種の観察レポートだから、仕方ないなぁ)
 マーメイドの生態を調べる。そうとも、異文化交流大事。ニコラスは頷きマーメイドたちと戯れ……彼女達の友人であるクラーケン(♀)を紹介されて色々異文化交流は難儀するのだが、それはまた別の話である。
「こんなにのんびりするの、初めてかも……」
 浮き輪で海に浮かびながら『祈りは歌にのせて』サーナ・フィレネ(CL3000681)は呟いた。シャンバラのヨウセイの森で育ったサーナは海と言う存在を初めて知った。最初はおっかなびっくりしていたが、周りの人のサポートなどもあって今は肩の力を抜いている。
「綺麗な魚。気持ちいい風。森とは違う自然の空気……」
 優しい樹木の香や木漏れ日注ぐ森とは違い。眩しいぐらいの太陽と浮遊感が体を包み込む海。共に感じる者は違うが、これもまた自然の一つ。このまま瞳を閉じて眠ってしまえば、すごく気持ちいいだろう。そんな心地良さに包まれていた。
「ヨウセイの皆にも、こんな風にのんびりさせてあげたい……」
「うう、太陽さんが元気いっぱいです……」
 浜辺でぐったりとする『おもてなすもふもふ』雪・鈴(CL3000447)。羊の毛が夏で蒸すのか、単純に体力がないのか。ともあれ鈴はぐったりとしながら日陰を探していた。ようやく落ち着ける場所を見つけ、一息つく。
「あの、雪・鈴さん、ですか。お手紙、受け取h……うけと、りました」
 そんな鈴に話しかける『戦塵を阻む』キリ・カーレント(CL3000547)。その手には一枚の手紙。雨の日から生まれた言葉を伝えるイベントで得たボトルメールの内容だ。名前を調べ上げ、ようやく手紙を書いた人を見つけ出した。少し噛みながら、言葉を伝える。
「ぴ!? ど、どなたですか!?」
「あわわわ。キリはキリなのだわ。ええと、初めまして……」
「ぼ、ぼくは雪です。え、お手紙? あ、それは……」
 鈴はキリが持つ手紙を見て、理解が追い付いた。かつてイベントの時に流した言葉。『このお手紙をひろったかた、ぼくとお友達になってくれたら嬉しいです。 雪』という内容だ。
「お手紙、受け取ってくれたんですね。嬉しいです……」
「はい。キリで良ければ、おともだひ……お友達に、なってください!」
「あ、はい。そのそればぼくの言葉です。ぼくとお友達になってくれますか?」
「も、もちろんなのだわ!」
 共に緊張しながら、鈴とキリは頷きあう。
 共にマザリモノ。共に防御タンク。イ・ラプセル外では強く迫害されていた種族同士。この国に来るまでどのような仕打ちを受け、どのような経緯で『何かを護りたい』と思うようになったか。――それはここで語る事ではない。
 今言えることは、似た境遇の二人は偶然とはいえ友人になれたという事だ。
「ところで、お友達ってどうしたらいいんです?」
「さあ……? あ、向こうに氷菓子があるんで、一緒に食べない?」
「あう。お友達らしい……ぼくなんかがそんなことしていいんですか?」
「大丈夫。キリが一緒だから」
 二人はまずは一緒のモノを食べて、夏を楽しもうとする。
 共に思い出を積み重ねる。共に同じ時を過ごす。それが出来る相手を友達と言うのだ。
「あの……どうでしょうか、アンセムさん」
『円卓を継ぐ騎士』たまき 聖流(CL3000283)はアンセムを誘って海にやってきた。芸術肌のアンセムは日ごろ家にこもりがちなので、こういう機会でないと外に出ないだろうと、思い切って誘ってみたのだ。
「その、今年は、少し大胆に、水着に挑戦してみました。少し、ぽちゃぽちゃしている体型で、恥ずかしくもあったのですが……どうしても、アンセムさんと、海に行きたくて……!」
 ビキニ姿(詳細は1820年水着イラスト参照!)を着たたまきは、アンセムに水着素たがを見せるように立つ。自分の体形に少しコンプレックを持ってるたまきだけど、
「うん……。凄く、似合ってるよ」
 アンセムのこの一言で、救われたかのように笑顔になった。アンセムもたまきから目を離さず、言葉を続ける。
「いつもは、みずぎとか……見るだけの芸術だけど、たまきの水着は良い、って思う」
「う、嬉しいです。誘って、よかったです……!」
 たどたどしい言葉だけど、そこに普段とは感じられない『熱』を感じ取るたまき。アンセムなりの賛辞をうけて、顔がほてってくる。
「こういうの、でーと……みたい」
「デートですよ」
「そっか。でーと……きょうは、あまりねむく、ならない……や」
「ふふ。なら今日はたくさん楽しみましょう」
 たまきはアンセムの手を取って浜辺を歩く。普段は言えに籠りがちの芸術家の少年に見せたいものはたくさんあるのだ。
「不思議。今日の海の青は、いつもより透き通って見える」
「青だけじゃありませんよ。世界には絵に表せないような、たくさんの色があるんです」
 そんなたまきの笑顔もまた、絵には表せないような可憐さがあった。

●夜
『戦争中だからこそお祭りはするべきだ』
 そう言ったのはエドワード王だ。その言葉を脳内で反芻するセアラ・ラングフォード(CL3000634)。
「そうですね。こういう時だからこそ、楽しむのは大事ですね」
 夜の街を見ながら、セアラは静かに思う。昼間の喧騒は嘘のように収まり、夜の帳は静かに降りている。平和な一瞬、平和な街。
 この平和を守るために、騎士は戦うのだ。セアラは静かに決意するのだった――

「~♪」
 ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は水着姿のまま、夜の街を歩く。アクアフェスタの余韻なのか、それともそういう刺激を求めてなのか。武器も持たずに無防備と言える格好である。
(ギラギラした瞳。欲望を隠そうとしない男の目。遠慮も容赦もないですね)
 そんなティラミスを見る男達の目。それを感じながらさらにティラミスは路地裏に進む。治安が悪い場所をあえて選び、獰猛ともいえる空気漂うただれた場所に。そこに巣くう者達を捕まえ、たっぷり絞り上げる為に。
「そんな格好してこんな夜道を歩くって意味を教えてやるぜ」
 来た。数名の男達が近寄ってくる。妖艶な笑みを浮かべてティラミスは男達を見上げ――
「マント貸してやるぜ。夏だからって油断してると風邪ひいちまう」
「通りの出口はあっちだぜ。案内してやる」
 あれ? 想定外の行動に目を丸くするティラミス。そりゃ、貢献度200超えの自由騎士は国内でも有名だからなぁ。ただの可愛い兎と思って手を出す奴はいません。
 かくして、いろんな意味で治安は守られたのであった。あとマギアスティームの全年齢とかイベシナのカラーとか。 

「乾杯」
 ちん、とグラスが重ねられる。ガラスが弾く音が響き、その中にあるワインが嚥下された。
 ここは海辺のレストラン。水着でも気軽に入れて、料理の評判もいいという場所だ。此処を予約するのにかなり苦労したが、その甲斐はあったと言えよう。
「ほんまに。ええワインやわ」
 佐クラは頬に手を当てて、ワインの味を楽しんでいた。ほんのり顔が赤いのは、アルコールのせいだろうか。それとも――
「喜んでもらえて嬉しいぜ」
「せやけど水着は恥ずかしいわぁ。さいきんウェルスはんが誘うから少し肥えてしもうたんよ?」
「そいつはすまないな」
 水着。そう、佐クラは水着を着て、この店に入っていた。ウェルスが『俺は新しい水着姿で行くから、お嬢も是非水着を着てくれ』と誘ったのだ。佐クラは最近ウェルスに誘われて色々食べていたため、少しむっちりしていた。
(よし)
 心の中でガッツポーズをとるウェルス。だがそんなことは顔には出さずに、料理を楽しむウェルス。
「前菜にスープ、海鮮料理に新鮮な果物。存分に楽しんでくれ」
「嬉しいわぁ。せやけどお財布キツない?」
「大丈夫だ。問題ない」
 今日の代金は全てウェルス持ち。それは事前に伝えてある。音楽もムードを出すように頼んであり、下準備は万全だ。
「まあまあ、綺麗な料理やねぇ。作ってる人の心が見えるようやわ」
「そうだな。料理は見た目も大事っていうのがよくわかるぜ」
「あらゆることを五感で楽しむ、言うのが大事なんよ」
 そんな会話をしながら会食は進んでいく。そしてデザート間際に、ウェルスは動いた。
「今夜は俺と刺激的な夜を過ごしてみないか?」
「あらまあ」
「麗しの美女を前に誘わない方が無礼ってもんだろ」
 ウェルスの言葉に佐クラは小さく笑みを浮かべる。
「ええの? うちは結構重い女よ。ハーレムとか絶対許さへんえ」
 婉曲的な返答。二者択一。ハーレムか一人の女か。その返答は予想して居なかったわけではないが、言葉が一瞬止まる。
「ふふ。どないするん?」
 佐クラの問いにウェルスは――

「デザートはパンナコッタか。洒落てるな」
「ストロベリーとブルーベリーの好きな方を選べるみたい。ザッくんはどっちにする?」
『永遠の絆』ザルク・ミステル(CL3000067)と 『永遠の絆』エル・ミステル(CL3000370)の二人は、海が見えるレストランでランチを楽しんでいた。昼間は二人で海を堪能し、そして夜は静かに食事をする。
「ヘルメリアじゃ考えられないもんなぁ、こういう料理は」
「ヘルメリアのデザートって何があるの?」
「スコーンと……あとは何だろう? パイ? 紅茶とか飲むノウブル用だったな」
 祖国の料理事情を思い出し、暗澹となるザルクであった。
「ヘルメリア。一度赴かないとね」
「なんでだ? 料理は不味いぞ。比喩抜きで食べられたもんじゃないぞ」
「料理の件はともかく、お墓参りしないと。ザッ君の親の」
「あー……」
 エルの言葉に、ザルクは何とも言えない表情をする。プロメテウスの暴走により焦土と化した故郷。今なお還リビトが出没する可能性がある死の荒野。
「あたしの家族のお墓参りはしたから、ザッくんのお墓参りもしないと」
「……そうだな。戦争でゴタゴタして忘れてた」
 復讐に生きてきたザルクとエル。そんな二人だからこそ、復讐を終えた後に出発点に戻る意味を理解していた。復讐が終わったことを告げる。それは報告であると同時に、自らのけじめでもあるのだ。
「長期の休暇でも取って、二人で行くか」
「それがいつ取れるのかわからないのが問題ね。ヴィスマルクにパノプティコン。問題は山積みよ」
「そうなんだよなぁ」
 戦いはまだまだ続く。自由騎士である限り戦いは避けられない。
 実のところミステル夫婦はそれぞれの戦い(ふくしゅう)を終えている。騎士に籍を置いて戦う理由は――あった。
「ありがとう。エルエル」
「どうしたの、急に」
「俺が戦う理由は、エルエルと一緒に生きる為だってことだよ。
 エルエルがいなかったら、俺は復讐を負えて抜け殻になっていたと思う。それこそ、気を抜いて死んでいたかもしれない」
「それはあたしもよ。戦争は続いているけど、心は穏やかになった。
 ザッくんがいるから、出来るだけ長く生きたいって思うのよ」
 戦う理由。生きる理由。かつては怨嗟だった二人は、互いの為にその理由を得る。

「お前は……メアリー・シェリーか」
『現実的論点』ライモンド・ウィンリーフ(CL3000534)は自由騎士のラウンジでメモ書きをしているメアリーに声をかける。
「あら。こんな時間にこんな所で人とであるなんて。どういう風の吹きまわしかしら」
 アクアフェスタの喧噪とは程遠い場所にライモンドがいるる理由は、単に亜人と変わりたくないだけだ。祭りの重要性は充分に理解しているが、それと個人の思考は別物だ。事実、ここに居たのが亜人なら回れ右していただろう。
「それはこちらのセリフだ。祭りに向かう性格ではなかろうが、こんな所で何をしている?」
「『水着』の性能を書き留めているのよ」
「『水着』……ああ、あの珍妙な」
 ライモンドはメアリーの『水着』の話を思い出す。全身を包み込む鎧のようなモノ。水中で活動可能な切る蒸気兵器。もう少し端的に言えば、潜水服だ。
「水に入る用の服よ」
 間違ってはいないが間違っているメアリーであった。
「ふむ。ミズビト以外でも水中活動が出来るというのは面白い」
 ――一応言うと、イラストで水中の活動が可能になると言う事はありません。スキルとかシナリオギミック的な何かで活動していると思ってください。かしこ。
「実はその服を近海の探索に使えぬか考えていた。イ・ラプセルは島国だからな。海難事故や行方不明など枚挙に尽きぬ」
「ミズビトの部隊を作れば。ヘルメリアの貴族にそういう人がいたわ」
「そこを種族に頼らぬようにするのがいいのだ。一種族の独壇場にならぬようにしなければ、平等性に欠ける。そうなれば新たな軋轢の元となろう」
 建前はそうだが、本音はミズビトに台頭されたくないというものだ。勿論、建前が間違っているわけではない。
「オーダーメイドの一品物だから数を揃えるにはそれなりの予算が必要よ」
「具体的には?」
 メアリーが示した金額に、ライモンドは難色を示す。しかしそれだけの価値があると思ったのなら、投資してみるのも悪くはない――

「わたくしは、あなたの船には乗りません」
 開口一番、アルヴィダ・スカンディナに向かってアダム・クランプトンを連れたジュリエット・ゴールドスミスが宣言する。
「ふぅん、そうかい」
 そう海賊の女が残念そうにつぶやいた。ジュリエットだって正直なところその提案はすべてを解決する名案におもえたし、彼女らとの旅は楽しいものだと思う。
 けれど、この国に生まれこの国で育ってそして、大切なヒトに出会うことができた。
 それにゴールドスミスの家名は決して軽いものではないのだ。
「ジュリエットさんはこないんだね」
 なのになんだ、そのしょんぼりとしたアダムの顔は。絆されない。絶対に絆されない。これは乙女のプライドだ。
 でも、女海賊(ライバル)が頬を膨らませてる顔は少しだけ胸がすく。
「僕は弱い。
 けれど、世界を。この世界のみんなを守ると誓った」
「ええ、それは知っていますわ。尊いことだとおもいます。わたくしだってそうですわ!
 だけどそれ以上に譲れない思いがわたくしにはあるのです」
 少女は愛剣を愛しい騎士にむける。それは革命。少女の革命。目指すべき結果を勝ち取るための。
「ちょっと、おい、ジュリエット、あんた何をしようと」
 アルヴィダが慌てて止めようと立ち上がる。
「アダムは悪い子がすきなんでしょう? だから、悪い人のアルヴィダさんについていくんですわ!」
「悪い……いやまちがってないけど」
 海賊たちは麗しき少女の革命を口笛を吹きながら応援する。っていうかこいつらジュリエットに懐きすぎてない? あたしが船長なのわすれていない?? 
 アルヴィダがにらみつけるが盛り上がったこの場は収まらない。
「ジュリエットさん……
 正直君から反対されたのは残念だ。
 だけど僕もこの信念を諦めることはできない。これは僕が僕である証明なんだ」
「知っています」
 それが私の大好きなアダムなのだから。
「だから私もわがままな悪い子になります!! 
 宣戦布告しますわ!!!
 貴方と離れ離れになりたくないというわたくしの我儘のために、貴方の前に立ちはだかりその願いを妨げます!
この国を出たいのならわたくしを倒してから行きなさい!!」
 高らかに告げる革命の女騎士。
「その宣戦布告を受けよう、ジュリエットさん」
 騎士は構える。武器は抜かない。それがジュリエットには悔しかった。
「僕には君が必要だ!」
 きゅうん! ジュリエットクリティカルワンヒット。
「君が欲しい」
 きゅんきゅん。ジュリエットクリティカルツーヒット。
「僕にはジュリエットさんとアルヴィダさんが必要なんだ!!!」
「「なっ!!!!!!?!??!?!!?!?!?!?」」
 きゅんきゅんきゅんきゅん。ジュリエットクリティカルスリーヒットコンボ。アルヴィダに流れ矢がクリティカルヒット。
 おっとしょうじょたちのうごきがとまった。
「だから、君に負けるワケにはいかないよ」
 きっ、っと見つめる騎士殿。しかしおまえは言葉が足りない。彼女らの名前の後には「の力」とか「の協力」がついているのだ。
 すでに満身創痍のしょうじょたちは戦意喪失している。この結果は持ち越されることになるのである。
 さあ、みんなで斉唱しよう。あだむさいてー。

 今日も今日とて医者である非時香・ツボミは忙しい。
 なんせ、夏の陽気に浮かれたバカどもが次から次へと運ばれる。せっかく新調した水着を見せる暇などありゃしない。誰に?
 そりゃあ……思い浮かんだ顔を頭を振って追い出す。
 余計なことは考えるな! なんせ忙しいから私は外には出かけれないのだ。だから見せれなくても仕方ない。
 なんて考えてたら同じテントで治療を続ける医者に休憩をだされた。にやにやしてるのが気持ちがわるい。
 だからまあ、暇になったんだから探す。
 やつめ、この私のかわいい水着姿をみたらどんな顔をするのだろうな。
 みかけた背中に声をかける瞬間、自分の中で誰かが囁く。そんなことしたら戸惑うだけだろう。挙げ句お前に見せるはずだと言われたら――耳どころか頭を疑われるはずだ。
 だから声はかけなかった。
 そして――夜。浜辺で三角座りの水着美女の完成だ。
「はぁ」
 波のようにため息が寄せては返す。ため息の数だけ不幸になるなら自分はどん底だ。あーそうだな! マザリモノだし! いやこの姿が気に入っていないわけではない。
 でも体の目は怖いとか思われるかもしれない。誰に?
 その答えを出す前にバカバカしくなって立ち上がる。いつまでもここにいても仕方ない。
「帰ろ」
「やっと見つけた。おい! バカ医者。お前今日俺を探してたって何人からもきいたぞ! なんのようだよ! 自分を探してるやつを探すなんて本末転倒じゃねえか」
 アーウィン・エピが目の前にいた。いろいろ諦めたこんなタイミングで間が悪いにも程がある。
「あ、あ――」
 お前に水着を見せるためだバカ。とは声にはならなかった。
 だから代わりに。
「お前が熱中症になってないかとおもってな。ほらそのもこもこ暑いだろうしな」
「そんなことのために? お前ずっと水と塩を取れって言いまくってたんだからいいつけまもってるわ! お前は俺の主治医なんだろ? だからこの通り元気だ」
「そうか、それなら……いい」
「ああ、あとな。それ、白衣の下の。似合う。と思う」
「はあ? おまえどうかしたのか?」
「って、言えって、周りのやつらからいわれた」
「はぁ?」
 聞き返したツボミの表情はなんとも名状しがたいものだった。

 テオドール・ベルヴァルドは夜の街を一人散策する。
 昼間は待望の実子が生まれたこともありひっきりなしに貴族諸侯の訪問があったのだ。抜け出すことすら難しい。
 やっとの空き時間に、従者にも告げずに抜け出してきた。
 喧騒を離れて一人酒をのむのはいつ以来だったか。
「貴公の酒くらいは私がだそう、たまにはよいだろう?」
 いつの間にかカウンター席の隣に陣取っていたニヤニヤ笑う男――アレイスター・クローリーにテオドールは話しかける。
「そりゃあ重畳。年下に奢ってもらう酒っておいしいよね!」
「貴公にとって年上など神しかおらんのだろう?」
「で、何をおなやみだい? テオドールパパ。ベイビーちゃんは息災かい。オラクルの光は宿ったのかい?」
「全く趣味の悪い。
 状況は良くはない。悪いというわけでもないが。
 私はあのこに美しい未来を見せてあげることができるのかとね」
「そうしてもらわないと僕も困る」
 言ってアレイスターが一気にあおった酒はこの店でもっとも高級なものだ。遠慮というものがない。
 なんだか腹がたってマスターに自分も同じものをたのむ。
 芳醇な香りのアルコールが臓腑を満たしていく。
「おお、やるね。あそこでこっそり安い酒を飲んでる従者くんが焦ってるよ」
「ああ、やはりついてきたか。来なくていいと言ったのだがな」
「あの子も呼ぶ? 安いのよりいい酒のませてあげようよ!!」
「いや、やめてやってくれたまえ。ああみえて私が気づいてないとおもっているのだ。気の毒だろう」
 この道化の男との酒で迷いも、悩みも晴れることはなかった。けれど少しだけ清々しい気分にはなったのは否めない。

 いつもの高台。
 空に上がる炎でできた花が美しい。最近直接のやり取りがはじまったアマノホカリのハナビショクニンというものが上げているらしい。
 思わずとも絶景ポイントになったここに彼がいてほしいと、マグノリア・ホワイトは願った。
「やあ」
 真っ直ぐに火の花を眺める長身の男が当たり前のようにそこにいたことに胸が弾むような気分になる。
「そらに上がるハナビもいいけど、小さなハナビもあるんだ」
「へえ」
 クローリーはそれほどにまで花火に興味を示しては来なかったけど否定もしなかった。
「ききたいことがあるんだ
 彼女は僕を「良くも悪くも純粋」と言った」
 ぽつりとマグノリアはつぶやく。
「僕にとっての純粋っていうのは彼女のことを指すのだとおもっていた。けど、きっと彼女は自分自身をそうは思ってないのだと思う」
「だろうね」
 男は――クローリーはその言葉を肯定する。
「僕も。きっと彼女が思った僕と「今の僕」では性質は変わってしまっているとおもう」
「それは謎掛けかい? そういうの苦手なんだよね」
「そういうつもりはないよ」
 万物流転。パンタレイ。世界は、自分は、何もかもは日々流転し、変わっていく。
 なにも変わらないと思っていた自分でさえ、その方程式から逃れることはできないのだと気づいた。
 それがいいことか悪いことなのかはわからないけれど。彼にとっていいことになるといいとおもう。
 けれど彼は。きっとその方程式の外の孤独な存在なのだとおもう。
 君のために君をパンタレイの方程式に組み込んでそして――君を消せることができるなら。
「ねえ、君からみた僕の性質を聞いてみたい」
 センコウハナビとよばれる花火を手にとって火をつける。儚い火花が手元で踊るとても繊細でとても美しい花火だ。
 小さく火薬が爆ぜる音と匂い。
「虚無。かな? だけど昔とは違って必死にその虚無をなにかで埋めようとしているとは思うね」
「アレイスター?」
 聞き返そうと思って振り向いた瞬間、ぽとりと火球がおちて消える。
 同時に儚く彼もまたどこかに消えた。

●そして日常へ
 かくして祭りは終わりを告げる。
 誰ともなく帰路に着き、日常に戻っていく。
 祭りの熱気は消え去り、戦争という過酷な舞台に騎士達は戻っていくのだ。

 だけど、この水祭は確かに存在したもの。あの喜びも、あの出会いも、あの笑い声も。
 この夏の熱気を、忘れない――


†シナリオ結果†

成功

†詳細†

特殊成果
『アクアフェスタの写真1820』
カテゴリ:アクセサリ
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