MagiaSteam
【シャンバラ】 PHOQSE 聖霊門解析




 先日行われた投票の結果、イ・ラプセルはシャンバラへ侵攻することに決まった。
 シャンバラからの使者、マリアンナ・オリヴェルとの邂逅。
 そして、彼女たちヨウセイとその協力者『ウィッチクラフト』というシャンバラの反抗組織への本格的なアプローチを行うことに決定した。
 ――S級指令。最も特殊(スペシャル)な指令が軍事顧問より発令される。
 少数精鋭で、マリアンナとともにシャンバラに降り立ち、彼らの本拠地『ティルナノグ』に侵入し、現地組織とのつながりを得てくるという任務である。
 しかし、ただシャンバラに彼らを送り込んでもシャンバラの魔導海軍によって、発見され撃退させられることは間違いないだろう。
 故に立案されたのが陽動作戦である。
 シャンバラ近海の各地で海上戦闘を行いシャンバラの魔導海軍の目を陽動に向けさせ、その好きに少数精鋭を送り込むという作戦だ。
 海賊アルヴィダより、シャンバラの海軍航路図を得て、イ・ラプセル海軍とともに陽動作戦が行われる。

 それと同時に行われるのは先の北方迎撃戦により確保した聖霊門の資材の魔導的なプロテクトの解析である。
 件の聖霊門の資材――すでに立てられていた門と同じ材質であることで、推定ではあるが現在あの場所にある聖霊門が破壊された場合、再度この地に建てるため持ち込んだのだろうと結論付けられた。
 自由騎士団は其の資材を、船から持ち出し、研究機関でもあるキッシェアカデミーに移送することにした。
 キッシェアカデミーに持ち込まれたそれを『プロテクト』が襲ったのはその時だった。
 まるで、資材に根が出来たかのように、持ち上げれなくなったのだ。
 おそらくは、奪われたときのために、移送した場所に縛り付け、資材として使用できなくするたぐいのプロテクトなのだろう。力づくで、と国のちから自慢が持ち上げようとするが全く叶わない。
 建築学の教授に言わせれば、この門を組み立てる事自体は難しくはないという。然し持ち上げ移動もできなければそれは木偶の坊でしかない。
 現在勾留中のシャンバラの魔女狩りやジョセフ・クラーマーにプロテクトの解除法を問いかけるも、当然のようになしの礫。誰も自由騎士たちの質問に答えようとはしない。これもおそらくはミトラースの権能であろう。
 其の権能をなくさない限りは平行線をたどることだろう。
 ジョセフに至っては、腕をなくし、顔を焼かれているというのに、穏やかにシャンバラへの改教を進める始末で、つけ入る隙すらないのだ。
「うがぁ! 馬鹿にしてー! イ・ラプセル人にはとけない、ってくやしいのだわ!」
「魔導的プロテクトってなんだろ~! わくわくしちゃう!」
 そんな自由騎士たちの言葉もあり、キッシェアカデミーで、解析と魔導研究についての勉強会が開かれることになった。


『神の問に答えよ。

 聖なる数字を答えよ
 万物の始まり、神を示す。
 水星を表す数字である。
 そは魔術師である。

  9 , 11 , 8 , 10 , 7 , ? , 6

 2 , 3 , 5 , 7 , 11 , 13 , 17 , 19 , ? , 29 , 31 

 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, ?, 89  



 1=0
 2=99
 3=86
 4=88
 5=898
 6=?
 

 
 1 5 4 5 8 9
 8 5 4 8 7 7
 5 4 4 8 1 8
 4 5 5 8 9 1

 最初の聖なる数字より
 zlzlzlzlzj
 もしくは66662から導かれる数字

 次の聖なる数字より
 zhzhzhzhzj
 もしくは44442から導かれる数字

 最後の聖なる数字より
 zkzkzkzh
 もしくは8884から導かれる数字』

 資材に掛けられた、プロテクトは繰り返す。其の問を。


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
イベントシナリオ
シナリオカテゴリー
日常σ
■成功条件
1.とりあえずいろいろやってみて。
 ねこてんです。
 なんだかイベシナが続いていますが失礼します。

 この依頼は、【S級指令・妖精郷へ】のタグのついた依頼に参加した方は参加することができません。
 参加を確認した場合、参加を取り消し、其の費用は返却されません。

 ブレインストーミングより、
猪市 きゐこ(CL3000048) 2018年10月25日(木) 21:38:33
クイニィー・アルジェント(CL3000178) 2018年10月26日(金) 08:42:42
マグノリア・ホワイト(CL3000242) 2018年10月28日(日) 21:36:03
リュリュ・ロジェ(CL3000117) 2018年10月29日(月) 21:57:36
 の発言によりこの依頼は作成されました。

 PHOQSEはエニグマという言葉をエニグマシミュレーターで出力しました。


 プロテクトは資材に触ると、脳に直接話しかけてきます。今あなたに直接はなしかけています。
 その問の答えを思い浮かべるとロックがとけるようです。



 ■できること■

 【解読】
 解読できても、この場では絶対に答えないでください。
 もちろん、外部ツールでも答えないでください。(こちらは禁止まではできませんがマナーの範疇としてお扱いください)
 ヒントについてもできる限りお控えください。
 わかったひとは1,2,3とわかったよーとかいうのはOKです。
 ~~はわからないと誰かに任せるのもOKです!

 ■回答テンプレ

【1】??
【2】??
【3】??
【4】??
【5】??
【6】??、??、??
 プレイング:答えの解説、もしくは解いているときのRPをどうぞ。
 (解いているRPがあるととてもリプレイが書きやすいです!)
 
・解説
【1】聖なる数字を答えよ
【2】 9 , 11 , 8 , 10 , 7 , ? , 6の ? に入る数字を答えよ
【3】2 , 3 , 5 , 7 , 11 , 13 , 17 , 19 , ? , 29 , 31 の ? に入る数字を答えよ
【4】 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, ?, 89  の ? に入る数字を答えよ
【5】数列を読み取り6はいくつになるか答えよ
【6】3つの数字を順番に答えよ

 わかる部分だけ答えればOKです!
 解読組の答えを確認し、その設問ごとに、誰かが正解していた場合、クリアとなります。
 正解者がいなかった場合はプロテクト解除は失敗となります。
 (其の場合でもイベシナ事態が失敗になることはありません)

 PLがわかった場合はPCも同じくわかったことにしてOKです。
 ビナー的なあれこれです。そういうことです。

 答えの解説も含めすべて正解しているヒトがいた場合はMVPです。
 4人以上いたら大成功判定になります。(MVPはありません)

 ★ビナーの方ボーナスあり。1問を自動的に正解にすることができます。
 ボーナスで全問正解の場合はMVPにはなりません。

【解読者を応援】
 解読者を応援するために頭に糖分を送り込むためお菓子とか甘いものとかをご用意してあげてください。
 この部分の人数によって、もしも、不正解で失敗だったとしても、少しだけ温情がはいるかもしれません。

【アカデミー】
 キッシェアカデミーの先生とかにお話をきいたりすることができます。
 学長のアルブレヒト・キッシェもいます。
 歴史をきいたりとか、普段疑問におもっていることを問いかければ答えてくれるヒトはいますが
 現時点で答えれないことや、わからないことは答えることができません。
(他のSTさんの登場人物などは、大変申し訳ありませんが答えることはできませんのでご了承ください)

【NPC】
 ねこてんNPCである、アーウィン・エピとムサシマル・ハセ倉もいます。
 そちらに話しかけたいばあいは、こちらをどうぞ。
 一応アーウィンは解読しようとしてますが、まったくだめです。
 ムサシマルはもうなんていうか解けるわけないでござろうもん? とかいって差し入れのお菓子をもりもりくってます。
 
 

 以上のんびりとお楽しみください。

●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の1/3です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『クラウス・フォン・プラテス(nCL3000003)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】というタグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
・公序良俗にはご配慮ください。
・未成年の飲酒、タバコは禁止です。
状態
完了
報酬マテリア
0個  0個  0個  1個
13モル 
参加費
50LP
相談日数
7日
参加人数
19/100
公開日
2018年11月13日

†メイン参加者 19人†

『ペンスィエーリ・シグレーティ』
アクアリス・ブルースフィア(CL3000422)
『幽世を望むもの』
猪市 きゐこ(CL3000048)
『私の女子力は53万ですよ』
ライチ・リンドベリ(CL3000336)
『教会の勇者!』
サシャ・プニコフ(CL3000122)
『こむぎのパン』
サラ・ケーヒル(CL3000348)


●謎解きエニグマ

「うおーーーーーーーー!!! とけたぞーーーーーー!!」
 自由騎士たちがウンウンうなるキッシェアカデミーの資材を持ち込んだホールに雄叫びが響く。
 目を輝かせた『銀の癒し手』サシャ・プニコフ(CL3000122)だ。
「ふふん! サシャにまかせるのだ!
【1】に
【2】く
【3】が
【4】た
【5】べ
【6】た、い、ぞ
 解答欄にぴったりだ! なるほどな。にくがたべたいぞ!! 資材は肉がたべたかったのだ!!」
 資材のプロテクトは当たり前だがとけない。
「うん、サシャみんなにお菓子くばるぞ! こういうときは甘いのがいいって司祭様が言ってたんだぞ!」

 僕は学のない男だからね、そう嘯くのは『挺身の』アダム・クランプトン(CL3000185)。
 ウンウン唸るが答えはでない。ふと、そこで思い出すのはアカデミーにまことしやかに流れる噂話。
 試験の問題に詰まったときはメガネをかける! これだ!! 
 なにそれ知らない。アダムはちょっと行ってくると言うと眼鏡屋に向かって走っていった。

 では、回答の時間だ。

『『神の問に答えよ。

 聖なる数字を答えよ
 万物の始まり、神を示す。
 水星を表す数字である。
 そは魔術師である。』

「これは1やね。なんでも1から始まるしな」
 アリシア・フォン・フルシャンテ(CL3000227) はドヤ顔だ。
「0っていう可能性は?」
 そんな『書架のウテナ』サブロウタ リキュウイン(CL3000312)の言葉にアリシアはむむ、と言葉をつまらせた。
「0は数字ではありません。概念ですね。0は『無い』数字ですから」
 アクアリス・ブルースフィア(CL3000422)が微笑みながら補足する。
「そうそう、そうやで!」
 アリシアはほっとした顔でまたドヤ顔に戻る。
「1は万物の始まりの唯一絶対、神も象徴するのだわ。だからシャンバラということを考えると唯一絶対の神の1なのだわ」
 『翠氷の魔女』猪市 きゐこ(CL3000048)は最初のとっかかりの回答に明確な答えを導く。
「水星といえば太陽に最も近い数字だ。詰まりは第一惑星、1だ」
 謎解きは得意ではないのだがと『静かなる天眼』リュリュ・ロジェ(CL3000117)は眉を寄せて答える。
「シャンバラにとっての神といえばミトラース! 10柱のうちの1柱ってことで1! ですわ!」
 『高潔たれ騎士乙女』ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)が答える。
「あまり聖なる数字っぽくなくない?」
「それはその! ノリですわ!!!!」
 ジュリエットはぶれない。
「じゃあ、この魔術師っていうのは?」
「タロットの魔術師」
「大アルカナの第一」
 数人が異口同音に答える。
「タロットの魔術師は同時に水星も表すと言われてましてね!」
 ティーナ・カミュ(CL3000359)はマシンガントークでうんちくを語る。
 答えは『1』。
 1つ目のプロテクトは危なげもなく解ける。
 「あーーー、なるほどな。俺も1だとは思ってたけどさ、ほら、シャンバラのミトラースって、人差し指をたてているだろう? あれって神を表す『1』なんじゃないかなって。神様がそうしてるならやっぱ聖なる数字ってやつかなってさ」
 頭をがりがりとかきながら呟くアーウィン・エピ。
「「「「あっ」」」」

 ではつぎの問いを解き明かそう。
『9 , 11 , 8 , 10 , 7 , ? , 6』

「1つ飛ばしで1ずつ数字がズレていっているわ」
「先頭の数字から交互に+2,-3なのだわ」
「2を足す、そして3を引くの繰り返しですっ!!」
「「9→8→7→6」と1つずつ数字が下がっているので、同じ法則で「11→10→[9]」になる」
「始まりの9から+2、-3を繰り返してるのでしょうか」
「二つ前の項から1を引いた数が次の項になる」
「+2と-3を交互に
 つまりは9,(9+2=11),(11-3=8),(8+2=10),(10-3=7),(7+2=9)」
「ひとつ飛ばしで1引いてる数だね。これはわかりやすい」
「9。並んだ数字を交互に2つのグループにわけると……うん、どっちも1ずつ減ってるようだ」
「並び順を考えたら9かな?」
「1はしらないけどこっちはわかるわ。2つ前から1を引いた値」
「2組の連続した数字の羅列ですわね!」
「1つ飛ばしで交互に減らす法則! クイズ好きの妹が(ry」
「これは一つ飛ばしのやつやね。なんかこの間アカデミーの先生が似たようなことやってはったわ」
「1つ飛ばしに数字が1ずつ減っていってますね。ですから9ですね」
 
 みごと。全員正解。『9』である。
 ここでさり気なく、サシャの答えは「く」
 く=9 なんというか不思議なミラクルでサシャもまた正解を導きだしていたのだ。

 2つ目のプロテクトが解ける。

 それではまた其の次だ。
『2 , 3 , 5 , 7 , 11 , 13 , 17 , 19 , ? , 29 , 31 』

「「「「「素数で23」」」」」

 数学に敏いものであればすぐに導き出される答えであっただろう。そう、答えは『23』
 あぶなげもなる3つ目のプロテクトも解除された。

 では次に行こう。
『 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, ?, 89 』

「55、フィボナッチ数だね」
「55、うさぎ算なのだわ」
「うーんうーん……必ず規則性があるはず。
 あっ!! 前の二つを足す……これですねっ!! 55です!」
「左隣の数字を足し合わせた数が、右隣の数字になっているので、21+34=[55]だ」
「隣同士で数を足し、合計を出し再び隣同士で足し…の繰り返しでありますね! これは簡単だ55であります」
「55だ。連続した二項の和が次の項になる」
「最初の0と1はそう言うものとして3番目から前2つの数の合計。21+34は55、で、34+55で最後の数字89」
「直前の2つの数字の和だね」
「フィボナッチ数列で55」
「お隣同士を足して行けば良いのかな?」
「1つ前と2つ前を足した値」
「直前の2つの数字を足した値を出せばいいのですわね! 21+34は55ですわ!」
「0、1で始まって、次の数字は前二つの和になる法則! 天才の妹が(ry」
「これは2の問題の時に似たようなのを先生がやってたからこれであってるんかなぁ
 うーん
 あとはもう脳みそが煮えて来たから得意な人にまかせるわ!」
「前の2つの数字を足すと次の数字になりますね。ですから21+34=55です」
 
 そう、フィボナッチ数列。かつての数学者が導き出した数列。
 自然界ではこの数列がよく出現する。
 たとえばひまわりの種。隙間なく並んでいるそれをよく観察すると右回りと左回りに螺旋状に並んでいるのだ。
 ほとんどの場合その数は「21, 34, 55」というフィボナッチ数列の中の数になっている。
 たとえばアンモナイトやオウムガイのような黄金比を表す図形をみたことがあるだろうか?
 それもまたフィボナッチ数列を内包しているのである。

 答えは『55』
 数列に導かれた答えはプロテクトを解除する。

 次の問は
『1=0
 2=99
 3=86
 4=88
 5=898
 6=?』

 ここからドロップアウトするものも増えてくる。ところどころで\ビナー/という叫び声も聞こえる。
 ムサシマル・ハセ倉においてはそもそもにおいて最初から謎解きには参加はしていないが、いまでは、お菓子の山のボスザル状態である。
 ここで悩む面々を見てみよう。
 
 針に数字を針に見立てる。時間を割り出したりして呻吟したり。関数の本だって借りてきた。悩んで悩んで。
 そして閃く答え。
「はぁっ!???」
 落ち着いた普段のアクアリスとは思えない声に周囲が振り向き、アクアリスは少し恥ずかしげに頬を染めた。
「んもう! ボクをバカにしてるのか!!」
 
「ぐぬぬ。私はこのプロテクトを解くときめているのだわ!ぐぬぬ。絶対とくのだわ!」
 羊皮紙に書かれた文字を眺めても答えは降りてこない。 
 『アコーディオンと歩くみち』ドロテア・パラディース(CL3000435)はセフィラのちからに頼るが答えはおりてこない。だったら応援に回ろうとサシャと『紅の傀儡師』マグノリア・ホワイト(CL3000242)と一緒にみんなにお菓子と紅茶をくばっていく。
 スコーンにマフィン。甘いもの。あとは脳の刺激になるように辛いもの。コーヒー党のためにコーヒーも用意して。
「どうぞであります。お疲れ様であります!」
「ありがとうなのだわ」
 きゐこは淹れたてのお茶をのみながらフードに隠れた目を細めて羊皮紙を眺めた。なやめるびしょうじょ68歳。
「これって、数字に意味があるんじゃなくて、カタチ?」
 びしょうじょは光明に瞳を輝かせた。
「あーーーもう! 5】と【6】は……計算式を構築しなきゃ……ちょっと待って、書き出すから……あーーー!!まだ答えは言わないで!!」
 『策士の偵察部隊』クイニィー・アルジェント(CL3000178)はがしゃがしゃと頭をかきむしる。
「一旦休憩! あ、おいしそー! あたしにもちょうだい!」
 彼女の『休憩』はそのまま最後まで続く。
「1が0? なんで99が2なのよ!」
 『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)はソファに寝転がり、ばたばたと足を振る。
「シャンバラの連中は算数もできないわけ? それとも二人で協力すれば1+1が3にも4にもなるっていうの?
 ……無理。こんなのだめ」
 頭から蒸気の煙を出すような勢いでエルシーはギブアップをつげれば応援部隊から紅茶が届く。
「え? まだギブアップできないの?」

 解読のヒントになるとおもった学園の図書館から持ってきた書物を目をサラのようにして眺めるもこたえはでない。
 ティーナ・カミュ(CL3000359)はぶすぶすと煙をあげる頭に甘味を補給とおかしの山に向かう。
 
 アリシアは4番目まで解いてギブアップ。2番めでギブアップしたアーウィンとそもそもにおいてなにもしてないムサシマルとお茶会だ。
「アリシア殿、ティーナ殿こいでござる。貴殿にもこのお菓子のサル山入園許可だすでござる」
「まじでか、そのマフィンおいしそうやん」
「じゃむとくろてっどくりーむどっちがいいでござるか?」
「あかーん、そんなんえらべへん。どっちもや!」
「あ、ジャムは紅茶にいれてもおいしいですよ」
 うさぎのみみをぴんと立ててティーナはドヤ顔。だってお菓子の美味しい食べ方は熟知しているもの。
 それこそ野菜なんかより!
「なんと!」
「ほら、ムサシマルさん! 解析しようよ! ムサシマルさんも考えてよ! あ、でもこのドーナツおいしい」
 『小さな海賊騎士』シア・ウィルナーグ(CL3000028)はドーナツを眺める。
 ふとそのドーナツの輪っかが数字にみえてくる。だめだ。数字の見過ぎかなと頭をふる。
「ドーナツの穴ってなんであるんだろう」
「そこに幸せを詰めるためでござる」
 ドヤッ!
「普通に、ドーナツを揚げやすいようにとかじゃねーのか? わかんねーけど」
 ムサシマルの絶妙にムカつくドヤ顔を無視してアーウィンが答えた。
「ドーナツを2つ並べたら8だね……あーーーー!!!」
 シアはドーナツを指さして気づく。わかった! それだ!
 
「うん、ピンときたよ。攻略しがいのある難問だ。基本的にはこれだけど、もしくは、って答えは他にもあるかもね」
「8980、8986でも8989、究極的にいうなれば8984でも正解だろうな」
 『道化の機械工』アルビノ・ストレージ(CL3000095)の言葉に、『実直剛拳』アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)は答える。
 さあ、答えは目の前である。
「うん、そのとおりだよ。3は80でもいいし、5は868でも808でもいい筈」
 『びみょうなおとしごろ』ライチ・リンドベリ(CL3000336)は嬉しそうに答える。
「左の数字に○が含まれている数=右の数字」を表している。そのため、6は[888]が答えになる」
「ぐぬぬ、わかりませんでした。なるほど! わかると悔しいですね。」
 リュリュのこたえにサブロウタは悔しがる。
「答えは888。もしくは囲まれた空間が6個ある数列だ。アリスタルフの答えも正解だろうね」
 アルビノが不敵に笑った。
  
 正解だ。答えは『888』
 囲まれた空間の数だ。0は1つ、1と2と3と5と7は0、4と6と9は1、そして8が2つだ。

 そして最後の問題。多くの自由騎士たちはその答えを導き出すことができない。
 ここでアダムが眼鏡イケメンとして帰ってくる。
「アーウィンさんも必要だよね! かけてかけて!」
「おいこらアダム! どういういみだ!」
 しゃきーん! イケメン+眼鏡=?
「アダムゥウウウウウウウウウウウウウウウ!!!」
 興奮したジュリエットが鼻血を吹き出しながら倒れた。
「わかった!! わかってきたぞおおおおお!!」
 絶対ウソだ。そんな眼鏡CWしらないし!! 
「聖なる数字は表の中。表の中の1から……移動……? ……!!! わかりました! わかりましたわー!!!」
 鼻血の影響か眼鏡アダムによって脳内伝達物質の活性化がおこったのか、ジュリエットも叫び声をあげる。

 『
 1 5 4 5 8 9
 8 5 4 8 7 7
 5 4 4 8 1 8
 4 5 5 8 9 1

 最初の聖なる数字より
 zlzlzlzlzj
 もしくは66662から導かれる数字

 次の聖なる数字より
 zhzhzhzhzj
 もしくは44442から導かれる数字

 最後の聖なる数字より
 zkzkzkzh
 もしくは8884から導かれる数字』

 
「ふふふ、解説するのだわ」
 きゐこの腕にはパノプティコンの書物。それを読んで彼女はピンときたのだ。
 きゐこはまずは数列を羊皮紙に書き出す。


『789
 456
 123』

「ふふ、提示されている数字って偏っているのだわ。其の数字は8と4と6と2。それに意味はあったのだわ。

 つまりこの数列の5を中心に方向をあらわしてるの。
 8を上、4を左、6を右、2が下として。

 それをこの訳のわからない数字にあわせると」
「聖なる数字は1。で、それが3つある数は1しかないからわかるよね」
 ライチが続ける。問題文はそれが動く位置をあらわしてるよね」
 ライチは1を指差すと数字の示す方向に指を数えながら動かしていく。
「66662は 右に4つ、下にひとつ。つまりは7」
「「44442」は「左左左左下」!」
「ということは」

 そして答えは導かれる。
 答えは

「7,4,8!」
「7,5,8!」

 「「あれぇえええええええ?!」」

 なぜか別れた2つの数字ではあったが、正解は『7,4,8』
 多分数字の数を見間違えたか数え間違ってしまったのだろう。

 自由騎士たちの奮闘で、すべてのエニグマが解かれ、プロテクトは消失する。
 だれかがやった! と叫んだ。
 とあるだれかはプロテクトにあんぱんは好きかとクレイジーな質問をかけていたが当然答えることはない。あまりにもしゅんとしていたのを気の毒におもったアーウィンが裏声で「すきだよ」って答えてあげたら、さらにあんぱんずきの金髪騎士はテンションがあがって、どこのあんぱんがいいかを尋ねるのをこんきよくアーウィンは答えていた。

 ちなみに恐ろしいことに。
 アダム君は全問正解である。なぜか。ほんとに。眼鏡効果なのだろうか?


 これで、新しく聖霊門を建てることができるのだ。その門の向こうにこの門に適合する門さえあれば、彼らは門を通じ、シャンバラに向かうことができるだろう。
 

「ああ、お嬢さんじゃなかったのかな? 随分今日は勇ましい格好だ」
 キッシェアカデミー学長、アルブレヒト・キッシェがマグノリアに話しかける。
「いいよ気にしないで、僕はそうでもあってそうでもない」
「それもエニグマかね?」
「どうだろう、学長、史実じゃない。貴方の見解を聞きたい。今の神と消えた神の違いを」
「神はさらなる力を得るために隠されたセフィラに向かった」
「それは史実だ」
「ダァト」
「ダァト?」
「そこはダァトと呼ばれている。最も直近に失われたのは300年前の水晶の神だ。パノプティコンのその北の地には今なお水晶の神の神殿が残るという。そこにてがかりが残ってるのかも知れないね」
 其の言葉をききマグノリアは少し考えて、そして言葉を紡ぐ。
「僕たちは、いや、少なくとも僕は、失われる世界の代わりに新しい世界になるつもりでいる」
 其の言葉の真意はわからない。
「そうなのかい?」
「うん、そうおもって僕は動いている。神の蠱毒のあとの世界の話だ」
「なるほど。君は神の蠱毒に勝てるとおもっているのだね」
「そうだよ。だからそれを。僕の秘密と誓いを、貴方に伝えたかった。神ではなく学問の徒の貴方に」

†シナリオ結果†

大成功

†詳細†

称号付与
『真実までは後少し』
取得者: アクアリス・ブルースフィア(CL3000422)
『真理を見通す瞳』
取得者: 猪市 きゐこ(CL3000048)
『もう一つの答え』
取得者: アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)
『真実までは後少し』
取得者: ライチ・リンドベリ(CL3000336)
『真実までは後少し』
取得者: シア・ウィルナーグ(CL3000028)
『にくがたべたいぞ』
取得者: サシャ・プニコフ(CL3000122)
『真実への扉』
取得者: ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)
『なんで眼鏡でわかるねん』
取得者: アダム・クランプトン(CL3000185)
『学びの結晶』
取得者: フーリィン・アルカナム(CL3000403)
特殊成果
『王国御用達茶葉』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員

†あとがき†

 参加ありがとうございました。
 謎解きはいかがでしょうか? あっさりとかれていくのにあわわわわとなっていたねこてんです。
 スタッフにも一瞬で4問目までは解かれていました。ぐぬぬ。

 さて、今回は回答の理由つきで完全正解が4名なので大成功判定です。
 約一名は不思議な回答方法でしたので数にはふくめていません。

 お土産でゆっくりと頭を休めてあげてくださいね。
 
FL送付済