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カラマル/カラマーリ

●
「なんだって? でかいイカがイブリース化して船尾にくっついた? で?」
素っ頓狂な状況にアルヴィダ・スカンディナ(nCL3000041)が呆れた声で船員に問い返す。
「さっさと倒しちゃいなよ」
「そうしたいのはやまやまなんですけど、半ば船に融合して、そのまま倒せばこの船も壊れるって寸法です。浄化できたら話は別だとはおもうんですけど」
「まじかよ」
げっそりとした声でアルヴィダがつぶやくと、突如がくん、と船尾が揺れて、進行方向とは逆の方向に動き出す。
「おいおい、やっこさんはあたしたちを豪華クルーズにご招待ってところかい?」
「っと、姐さん! まずいです、この進行方向にはヴィスの軍艦があります。それもかなりの量の」
「火薬の残弾は?」
「無いとは言いませんが、船団に対しては心もとないのは確かです」
「よし」
アルヴィダは両手を打ち鳴らして上を向く。
「イ・ラプセル!!! 自由騎士! 助けにおいでよ!!! あ、あと野菜とかもってきて!!」
「姐さん……」
後ろで呆れた顔をする船員。
「姐さんじゃなくてキャプテンって呼びな!
自由騎士はあたしらの同盟なんだ。利用するところは利用すればいいの!」
「それにしても情けないというか……」
「うるさい! うるさい!」
●
「というわけなんだ」
『元気印』クラウディア・フォン・プラテス(nCL3000004)が状況を説明する。
「イカって言っても普通のダイオウイカがイブリース化してアルヴィダさんの船を取り込んで移動してるだけなんだけど。放置するとヴィスマルクの軍艦に突っ込んでいって、たぶんとんでもないことになるからなんとかしてあげてほしいの。
今から行けば移動中に合流できると思うよ。
そうじゃなくても、助けての言葉には答えるのが自由騎士だもんね。
ダイオウイカのイブリースはまだイブリースになったばかりだからそんなに強くは無いと思うから、みんな! おねがいするよ!」
そういうとクラウディアはぺこりとお辞儀して退出した。
「なんだって? でかいイカがイブリース化して船尾にくっついた? で?」
素っ頓狂な状況にアルヴィダ・スカンディナ(nCL3000041)が呆れた声で船員に問い返す。
「さっさと倒しちゃいなよ」
「そうしたいのはやまやまなんですけど、半ば船に融合して、そのまま倒せばこの船も壊れるって寸法です。浄化できたら話は別だとはおもうんですけど」
「まじかよ」
げっそりとした声でアルヴィダがつぶやくと、突如がくん、と船尾が揺れて、進行方向とは逆の方向に動き出す。
「おいおい、やっこさんはあたしたちを豪華クルーズにご招待ってところかい?」
「っと、姐さん! まずいです、この進行方向にはヴィスの軍艦があります。それもかなりの量の」
「火薬の残弾は?」
「無いとは言いませんが、船団に対しては心もとないのは確かです」
「よし」
アルヴィダは両手を打ち鳴らして上を向く。
「イ・ラプセル!!! 自由騎士! 助けにおいでよ!!! あ、あと野菜とかもってきて!!」
「姐さん……」
後ろで呆れた顔をする船員。
「姐さんじゃなくてキャプテンって呼びな!
自由騎士はあたしらの同盟なんだ。利用するところは利用すればいいの!」
「それにしても情けないというか……」
「うるさい! うるさい!」
●
「というわけなんだ」
『元気印』クラウディア・フォン・プラテス(nCL3000004)が状況を説明する。
「イカって言っても普通のダイオウイカがイブリース化してアルヴィダさんの船を取り込んで移動してるだけなんだけど。放置するとヴィスマルクの軍艦に突っ込んでいって、たぶんとんでもないことになるからなんとかしてあげてほしいの。
今から行けば移動中に合流できると思うよ。
そうじゃなくても、助けての言葉には答えるのが自由騎士だもんね。
ダイオウイカのイブリースはまだイブリースになったばかりだからそんなに強くは無いと思うから、みんな! おねがいするよ!」
そういうとクラウディアはぺこりとお辞儀して退出した。
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.イカを倒す
2.ばーべきゅーする。
2.ばーべきゅーする。
ねこたぢです。
イカのイブリースを浄化してきてください。
浄化するとしてくれたら簡単に剥がれます。
イカは食べちゃっても構いませんというか、アルヴィダたちはイカをバーベキューにするつもり満々です。
ですので、ここしばらく陸に戻ってないので新鮮な野菜がないので、野菜を請求しています。
逃しちゃってもかまいませんし、お好きななように。
メインディッシュのイカがなければ普通にお魚バーベキューになると思います。
海上バーベキューへの自由騎士の参加は大歓迎されますので、ぜひ海賊とご一緒にお楽しみください。
ダイオウイカのイブリース
触手でべちべち。ぶんぶん。
範囲攻撃です。痛いです。
触手まきとり
移動不可になります。攻撃したらはなしますが、巻き取られてる間はスリップダメージが発生します。内蔵でちゃいそうなくらいにぎゅうとされます。
なお、えっちな展開にはなりませんのでご了承くださいませ。
耐力はそこそこで速度はゆっくりですので、そんなに強くもない相手です。
新人さんでも気軽にお入りください。
新人さんもアルヴィダ船長は歓迎してくれます。
アルヴィダに今のヴィスマルク海軍のことをきいてもいいですけど、いまどうよ? くらいアバウトですと「最近海軍もいっぱいふえてきたよー」くらいしか答えることはできません。
アルヴィダは適当に戦います。
船員さんは船の操舵したり戦ったりしますけど邪魔はしません。
ちなみにカラマルはスペイン語でイカ。カラマーリはギリシャ語でイカです。
イカのイブリースを浄化してきてください。
浄化するとしてくれたら簡単に剥がれます。
イカは食べちゃっても構いませんというか、アルヴィダたちはイカをバーベキューにするつもり満々です。
ですので、ここしばらく陸に戻ってないので新鮮な野菜がないので、野菜を請求しています。
逃しちゃってもかまいませんし、お好きななように。
メインディッシュのイカがなければ普通にお魚バーベキューになると思います。
海上バーベキューへの自由騎士の参加は大歓迎されますので、ぜひ海賊とご一緒にお楽しみください。
ダイオウイカのイブリース
触手でべちべち。ぶんぶん。
範囲攻撃です。痛いです。
触手まきとり
移動不可になります。攻撃したらはなしますが、巻き取られてる間はスリップダメージが発生します。内蔵でちゃいそうなくらいにぎゅうとされます。
なお、えっちな展開にはなりませんのでご了承くださいませ。
耐力はそこそこで速度はゆっくりですので、そんなに強くもない相手です。
新人さんでも気軽にお入りください。
新人さんもアルヴィダ船長は歓迎してくれます。
アルヴィダに今のヴィスマルク海軍のことをきいてもいいですけど、いまどうよ? くらいアバウトですと「最近海軍もいっぱいふえてきたよー」くらいしか答えることはできません。
アルヴィダは適当に戦います。
船員さんは船の操舵したり戦ったりしますけど邪魔はしません。
ちなみにカラマルはスペイン語でイカ。カラマーリはギリシャ語でイカです。

状態
完了
完了
報酬マテリア
5個
1個
1個
1個




参加費
100LP [予約時+50LP]
100LP [予約時+50LP]
相談日数
6日
6日
参加人数
6/6
6/6
公開日
2019年06月24日
2019年06月24日
†メイン参加者 6人†
●
「ああ、きたきた。
ようこそ自由騎士たち、働かざるものは食うべからずってね! さっさと浄化しておくれよ」
自由騎士たちの船がアルヴィダ・スカンディナの船に接舷するやいなやの歓迎ムードだ。
「おーーーーーーーっほっほっほっほっほ!!!!!!!!!」
ツイストジャンプしながらアルヴィダの船に乗り込むのは『思いの先に』ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)。アルヴィダは露骨に嫌そうな顔をする。
「アルヴィダ・スカンディナ!! あなたの『助けを求める声』応じて!
このわたくしが! 参上しましたわ!」
海が何故か爆発する。別に砲撃を仕掛けられたわけではない。それがアイドルオーラなのだから。
「すでに参上っていうか惨状だけどね」
爆発した海面がアルヴィダを水浸しにしていた。
「さあ、改めてわたくしに! この! わたくしに! 助けてと! この恋のライバルの私に助けてと!! 仰っていいんですのよ! さあ! 言いなさい! そう、屈辱的に!!!!」
「あのさ、あれ、海に投げ込んでいい?」
苦虫を噛み潰したような顔で顔見知りの『まま。』シノピリカ・ゼッペロン(CL3000201)に聞けば、当のまま。はでっかいママのおかえりに湧いていた海賊にヘッドロックをかけている。
「久しぶりの再開じゃ、ジュリエット殿も寂しくてそういう口を利いてしまうのじゃのう。アルヴィダ殿も乗ってやってくれんかのう?」
完全にママモードのシノピリカである。アルヴィダはぐぬぬと唸る。
「元気にしとったか? 愛いやつらめー、こんにゃろー」
シノピリカままは久しぶりにあった海賊(むすこ)たちを甘やかしている。海賊だってままが恋しいのだから甘やかされて上機嫌だ。
「えっと、はじめまして、ニンジンもってきました! 戦闘は怖いですけど大惨事のほうがもっと怖いです」
「すでに大惨事だけどね!」
キリ・カーレント(CL3000547)の言葉に呆れ果てたアルヴィダが答える。
「あらあらまあまあ、最近は海がおおあれですね~!!
イカさんはいいですよぉ~。煮てよし、焼いてよし、揚げてよし、新鮮ですのでお刺身でもよし!」
『まいどおおきに!』シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)はすでに調理方法の選定に夢中だ。
「うちには鉄板しかないからね!」
「っていうかめちゃくちゃ揺れてるぜ!
なあなあ、とりあえず戦おうぜ! 食いでがあるでかさだし、動いた後のメシは最高にうまい!
おれっち気合いれて戦っちゃうぜ~!」
李 飛龍(CL3000545)は、船の上で飛び跳ねながら船尾にからまるイカに向かっていく。
「おう、話が早くて助かるよ!」
というわけで挨拶もそこそこに戦闘が始まる。
「アレが例のイカですわね。早速浄化いたしましょう」
『てへぺろ』レオンティーナ・ロマーノ(CL3000583)が戦乙女の弓を構える。
「ほら! わたくしに! お願いジュリエットちゃんっていいなさいませ!」
「ああ、しつこいねえ、はいはいタスケテジュリエッタチャン」
「名前が違いますし、心がこもってません!!」
「まったく、乙女同士の喧嘩というのはほんとに愛いのう」
ニコニコ顔のママピリカはまずはノートルダムの息吹で船員含め自由騎士達を鼓舞する。
「わが子らで手が空いているものは触手への牽制攻撃をたのむぞー」
「「「はーい! ままー」」」
「ちょっとまちな、なんであたしの命令より素直にきくのさ!」
「ではキリは船員のみなさんをお守りします」
おっきなイカさんはやっぱり近くでみると怖い。でも両頬をぺちぺちたたいて気合を入れる。
「食材は鮮度が命、キュッと締めていきましょう~ ゲソはお任せしましたぁ~」
両手を叩きながらシェリルがのんびりとアニマムンディで強化したコキュートスを発動する。
「シェリルには負けていられませんわね!」
悪役お嬢様ごっこはここまで。ジュリエットは久々の自由騎士のお仕事に気合をいれる。アニマムンディと充填を重ねていく。ヒーラーは他にもいるのだ。
今日の自分はアクティブにいこう!
「SIEGER・IMPACT 改ニじゃあ!」
シノピリカの左腕の鎧装の内部シリンダーが激しく上下する。先祖の名を冠したその豪腕がイカに炸裂すればシノピリカ本人をかき消すかのように大量の蒸気が排出された。
「お、シノピリカのねーちゃんすごいな! おれっちも!」
同じく最前衛の飛龍も足に闘気を集中させていく。
邪魔くさいイカ足は船員達が牽制してくれている。ならばと飛龍は本体を狙う。スナップを効かせた超高速の蹴撃は明確なダメージをイカに与える。
しかして、ダメージをうけたからこそ、イカ足は飛龍を狙って高速で伸びてくる。
「ふぎゃ!」
内臓が飛び出そうなほどのその巻きつきに思わず飛龍はうめき声をあげる。
「あわ! キリにおまかせください!」
キリはにんじんソードを構えて、飛龍を救うべくぺちぺちと叩く。
「この! はなしなさい!」
それに合わせて、レオンティーナが触手を掴んで一生懸命に引っ張ると――。
「レオンティーナ! 締まってる! 内蔵でるっ!」
飛龍の死にそうなその声にレオンティーナはかわいく頭をこつんと叩くとテヘぺろする。多分許された。
なんやかんや大騒ぎしつつも最後はジュリエットの高火力の柘榴石の流れ星がトドメとなりイカは無事浄化されたのである。
●
というわけで楽しいバーベキューのはじまりだ。
ちなみに逃がすという意見はなかったのである。イカは美味しい。
キリは料理は苦手とイカの粘液でぬるぬるになっている甲板を海賊たちと共にモップで掃除する。
大きいイカは大味で美味しくないとはきくけれどどうなのだろうか?
それでも全部お残しせずに食べようと思う。
「素敵な食材が手に入りましたねぇ~」
ごきげんなのはシェリルだ。事前にイ・ラプセルの船で炊いておいたごはんが出来上がるころだ。
ばたばたと忙しくイ・ラプセルの船に用意した調理器具と切り分けたイカの切り身をもって両方の船をいったりきたりする。
厚切りフライに薄切り天ぷら。おばあちゃん秘伝のレシピで予め醤油で甘く煮ておいた大根に切り身を投入して更に煮込む。
バター醤油焼きはあちらのお船の鉄板で。ハーブの香草焼きも悪くないだろう。
「はじめまして、アルヴィダ様。私レオンティーナ・ロマーノと申します。以後お見知りおきを」
レオンティーナは名乗りながらアルヴィダの所作に独特のオーラを感じていた。それは海賊がもつような粗野なものではない。
「ああ、よろしくね。
野菜たくさんありがとうね」
野菜が大量にはいった樽をぽんぽんと叩いてアルヴィダが礼を言う。
「はい、レモンやライムもたくさん仕入れておきました。海で果実はとれませんでしょうし、栄養不足で壊血病になってしまうと大変ですわよ?」
「わしからは南国フルーツじゃ。これも壊血病の予防に繋がるぞ」
「ああ、それは助かるね」
大きな鉄板の上には豪快に切られたイカの切り身と差し入れの野菜が並ぶ。
にんじんに玉ねぎに、ハーブ。トマトやきゅうり、キャベツの葉物野菜は付け合せのサラダに。
バター醤油の焦げる匂いはなんとも香ばしくて食欲をそそる。
いの一番にキリと飛龍の欠食児童コンビが飛び込んでいく。
働いたあとのご飯は何よりも美味しいのだ!
「うひょー! うまそーだな! ゴチになるぜ!
そうだ! こういうのって食べ始める前に乾杯の音頭が必要だよな!
なあなあ! アルヴィダの姉御! たのむぜ!!」
よだれがでそうなほど目を輝かせている飛龍にアルヴィダは苦笑する。
「まて、って言いたい気分だけど、そうだね。
自由騎士たち! まあ、助けてくれてありがとね。
野菜の代金は払わせてもらうし、酒と飲み物代もこっちがもつよ。
じゃあ! かんぱーい!」
その音頭にみなが続き、欠食児童たちは大喜びでイカに食らいつく。
大味だとおもっていたイカは調理のおかげで香ばしくて美味しい。
なにげにおとなしそうで恥ずかしがり屋のキリがいちばんもぐもぐしていることには言及するべきか。ソテーされた差し入れのニンジンも人一倍もぐもぐしてる。だって大好物だもん。
姿焼きもゲソのバター焼きも美味しい。香草焼きなんかは香草の香りがイカの味を引き立てている。食べてもたべても尽きないそのイカに白いご飯なんてつけられたら……!
こんなのいくらでもお腹に入っていってしまう!
いつの間にか混ざっていたマザリモノの少女も美味しそうにいかにくを頬張っている。
「お船の上でバーベキューなんて、なんだかとても楽しいです」
レオンティーナにとってそれははじめての経験。高くて青い空の下。広くて開放的な海の上でのバーベキュー。なんとも気持ちがはずんでくる。
そりゃ家で食べる料理のような上品さはないけれどだけど、だからこそ美味しく感じるのだ。
「まだまだありますよ~、たくさん食べてくださいねぇ~」
シェリルは大忙しで調理を続けている。
「美味しい酒にバーベキュー、次に欲しいのは余興、じゃの?
よーし、野郎ども、アームレスリングじゃ。
わしに勝てたものはなぁんでも言うことをきいてやるぞう!」
シノピリカが右腕をふりあげれば海賊たちはやんやと集まってくる。
「力自慢? ずりぃ! おれっちもまぜれー!」
力自慢ときけば飛龍も黙ってはいられない。豪腕の海の男達との力自慢大会なんて心が躍る!
「さあさあ、我と思わんものはかかってこい!」
「「「「ままーーーー!!」」」」
「んも~、おとこのこたちは……シノピリカさんが混ざってるのはみなかったとして、しかたないですねぇ~ ちょっと離れたところでやるんですよ~」
忙しくてもシェリルは注意はわすれない。うっかり鉄板に飛び込んできて台無しになったらどうしてくれるのだ。
余興にと、突如もぐもぐ中のキリに水がむけられる。
アームレスリング大会をみれば、飛龍が海賊に勝ってガッツポーズで決めている。
こんな楽しい空気の中なら……。
キリが調子っぱずれの童謡をプレールで弾けば海賊がヤジを飛ばす。
「うう、もうちょっと練習すればよかった」
そんなヤジを飛ばした海賊にげんこつを落としたアルヴィダはキリに続きを促す。
「下手くそでもいいじゃないか。どうせこいつらゲイジュツとか高尚なものがわからない連中なんだから好きに愉しくやりな」
「は、はい!」
多発するミスで長調の曲が短調に入れ替わりまるでホラーシーンのようだけど。それでもキリは楽しかった。
「アルヴィダさん! お宝の話きいてもいいですか? 冒険の話も。海賊の浪漫、素敵だとおもうので」
「長くなるよ? 覚悟しな?」
「はい!」
「ってわけで、あたしらはヴィスマルクを追い払ったのさ」
「へぇえ、すごいです」
少し酒のはいったアルヴィダはご機嫌で武勇伝をキリに聞かせる。ワクワクするような海賊の冒険譚にキリは目を輝かせる。
「ヴィスマルクといえば――」
その話題にレオンティーナも入ってくる。
「今のヴィスマルクの海軍の射程距離はどれほどでしょうか? あとは装填速度や連射速度は?」
「あんた見た目のわりには勇ましいことを聞いてくるんだね。
うーん……そうだねえ、前に比べれば伸びているし火力も上がってる気がするね。まあ、当たらないんだけど! 装填速度……、ねえ、カーレント、そこはそんなに変わってないよね?」
観測手であると思われる海賊に尋ねれば変わっているように思えないと答えられた。
「まあ、今後どうなるかはわからないけどね」
「そういえば、アルヴィダさん、ヴィスマルクは最近パノプティコンの北部から攻めようとしているらしいのですが、海軍の動きはいかがですか? 北の大地を進行するよりは海を介したほうが行きやすいのでは?」
シェリルも配膳をしながら耳にはいった話に混ざりにくる。
「あのへんは常にフィヨルドで海路なんて使えばうっかり氷に阻まれてにっちもさっちもいかなくなるからね。北部……フシビトがいる地域だろ? あのあたりはパノプティコンも畑は作れないし管理もしにくいしで不必要と割り切ってるようだね。まあ、あの国を攻めるのであれば北からっていうのは正しい選択だとは思うよ」
「あのあたりからきたお客人がいるので……彼の故郷が心配でして」
「アイツラが何を狙って北を攻めてるのかわからないけど……まああたしらも探りはいれてみてやるよ」
「アルヴィダさん!!」
「うわ、おとなしくイカ焼いてるとおもったら来た」
「はい! イカを焼くのは初めてでおもしろかったですわ。知ってます? 焼いているうちに透明な身がしろくなってくるりとまるまるんですのよ!」
「はいはい、よかったね!」
そんなふたりにシェリルはにこにこ顔だ。恋するふたりの少女の言い争いなんてとっても可愛らしいものだから。
「で! はい!!」
「なにさ」
バターの香りが立つイカ焼きののった皿をジュリエットがアルヴィダに押し付ける。
「わたくしが初めて焼いたイカです! あなたのために!」
「うえ……」
「ちょっと嫌そうな顔しないでくださいませ! ちゃんと味見しましたし」
アルヴィダの脳裏にはミモザ祭りのときにもらった炭の記憶。
「……ふうん、悪くないじゃないさ」
頑張ったイカ焼きはちゃんと今度は食べれるもの。リベンジが果たせたジュリエットはどや顔だ。
「ほんとあんたのそういう顔ムカつく!」
恋する少女は可愛らしい。そう思うのはシノピリカもだ。
ほっこりした顔でシノピリカは右手で10人目の挑戦者を制していた。
(これはジュリエット殿の勝利かの?
やけどした指を隠してるのは乙女のプライドじゃろう。あれはみなかったふりじゃ)
不機嫌そうな顔でイカを食べるアルヴィダとドヤ顔で指先を隠すジュリエットを見てシノピリカは思う。ニシシ。ほんとに他人の恋路ほど愉快な肴はなかろうて。
「アームレスリングしたら腹減ってきた! イカまだある? ごはんもある?」
「はいは~い。でもごはんはもうすぐなくなりますからね~、ちゃんとお野菜もたべてますか?」
飛龍の要求にシェリルがおひつを抱かえながら答えた。
騒がしい甲板はその騒がしさが収まることはしばらく無いだろう。
二度目の余興の童謡の演奏もまたトチった。ほんとに次はもっと上手に演奏しなきゃとキリは思う。
失敗だって正直なことをいえば恥ずかしいけどそれはそれで楽しかった。
また次があればいいと思う。だからキリは言う。
「アルヴィダさん、次もお野菜もってきていいですか?」
「ああ、構わないというか、お願いしたいところだよ。次はそうだね、大きなカツオがイブリース化でもしたら来ておくれよ」
「アルヴィダさん、水鏡をわたしたちの連絡手段とおもってませんか~」
「便利なものは使うだけさ」
「また!! わたくしに!! たすけを!! 求めるのですわね!!」
「こいつはおいといて……」
「「「ままとわかれるのやだー、海賊になってー」」」
「こらこら、わしは自由騎士じゃぞ」
「ぷはー、満腹、アルヴィダの姉御! 誘いさんきゅな! しばらくはイカみたくねー」
「また、お話してくださいね、あの、アルヴィダさん、あなたはもしかして、その所作。貴族では――」
レオンティーナの言葉にアルヴィダはウインクして一本指を立てた。
「ああ、きたきた。
ようこそ自由騎士たち、働かざるものは食うべからずってね! さっさと浄化しておくれよ」
自由騎士たちの船がアルヴィダ・スカンディナの船に接舷するやいなやの歓迎ムードだ。
「おーーーーーーーっほっほっほっほっほ!!!!!!!!!」
ツイストジャンプしながらアルヴィダの船に乗り込むのは『思いの先に』ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)。アルヴィダは露骨に嫌そうな顔をする。
「アルヴィダ・スカンディナ!! あなたの『助けを求める声』応じて!
このわたくしが! 参上しましたわ!」
海が何故か爆発する。別に砲撃を仕掛けられたわけではない。それがアイドルオーラなのだから。
「すでに参上っていうか惨状だけどね」
爆発した海面がアルヴィダを水浸しにしていた。
「さあ、改めてわたくしに! この! わたくしに! 助けてと! この恋のライバルの私に助けてと!! 仰っていいんですのよ! さあ! 言いなさい! そう、屈辱的に!!!!」
「あのさ、あれ、海に投げ込んでいい?」
苦虫を噛み潰したような顔で顔見知りの『まま。』シノピリカ・ゼッペロン(CL3000201)に聞けば、当のまま。はでっかいママのおかえりに湧いていた海賊にヘッドロックをかけている。
「久しぶりの再開じゃ、ジュリエット殿も寂しくてそういう口を利いてしまうのじゃのう。アルヴィダ殿も乗ってやってくれんかのう?」
完全にママモードのシノピリカである。アルヴィダはぐぬぬと唸る。
「元気にしとったか? 愛いやつらめー、こんにゃろー」
シノピリカままは久しぶりにあった海賊(むすこ)たちを甘やかしている。海賊だってままが恋しいのだから甘やかされて上機嫌だ。
「えっと、はじめまして、ニンジンもってきました! 戦闘は怖いですけど大惨事のほうがもっと怖いです」
「すでに大惨事だけどね!」
キリ・カーレント(CL3000547)の言葉に呆れ果てたアルヴィダが答える。
「あらあらまあまあ、最近は海がおおあれですね~!!
イカさんはいいですよぉ~。煮てよし、焼いてよし、揚げてよし、新鮮ですのでお刺身でもよし!」
『まいどおおきに!』シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)はすでに調理方法の選定に夢中だ。
「うちには鉄板しかないからね!」
「っていうかめちゃくちゃ揺れてるぜ!
なあなあ、とりあえず戦おうぜ! 食いでがあるでかさだし、動いた後のメシは最高にうまい!
おれっち気合いれて戦っちゃうぜ~!」
李 飛龍(CL3000545)は、船の上で飛び跳ねながら船尾にからまるイカに向かっていく。
「おう、話が早くて助かるよ!」
というわけで挨拶もそこそこに戦闘が始まる。
「アレが例のイカですわね。早速浄化いたしましょう」
『てへぺろ』レオンティーナ・ロマーノ(CL3000583)が戦乙女の弓を構える。
「ほら! わたくしに! お願いジュリエットちゃんっていいなさいませ!」
「ああ、しつこいねえ、はいはいタスケテジュリエッタチャン」
「名前が違いますし、心がこもってません!!」
「まったく、乙女同士の喧嘩というのはほんとに愛いのう」
ニコニコ顔のママピリカはまずはノートルダムの息吹で船員含め自由騎士達を鼓舞する。
「わが子らで手が空いているものは触手への牽制攻撃をたのむぞー」
「「「はーい! ままー」」」
「ちょっとまちな、なんであたしの命令より素直にきくのさ!」
「ではキリは船員のみなさんをお守りします」
おっきなイカさんはやっぱり近くでみると怖い。でも両頬をぺちぺちたたいて気合を入れる。
「食材は鮮度が命、キュッと締めていきましょう~ ゲソはお任せしましたぁ~」
両手を叩きながらシェリルがのんびりとアニマムンディで強化したコキュートスを発動する。
「シェリルには負けていられませんわね!」
悪役お嬢様ごっこはここまで。ジュリエットは久々の自由騎士のお仕事に気合をいれる。アニマムンディと充填を重ねていく。ヒーラーは他にもいるのだ。
今日の自分はアクティブにいこう!
「SIEGER・IMPACT 改ニじゃあ!」
シノピリカの左腕の鎧装の内部シリンダーが激しく上下する。先祖の名を冠したその豪腕がイカに炸裂すればシノピリカ本人をかき消すかのように大量の蒸気が排出された。
「お、シノピリカのねーちゃんすごいな! おれっちも!」
同じく最前衛の飛龍も足に闘気を集中させていく。
邪魔くさいイカ足は船員達が牽制してくれている。ならばと飛龍は本体を狙う。スナップを効かせた超高速の蹴撃は明確なダメージをイカに与える。
しかして、ダメージをうけたからこそ、イカ足は飛龍を狙って高速で伸びてくる。
「ふぎゃ!」
内臓が飛び出そうなほどのその巻きつきに思わず飛龍はうめき声をあげる。
「あわ! キリにおまかせください!」
キリはにんじんソードを構えて、飛龍を救うべくぺちぺちと叩く。
「この! はなしなさい!」
それに合わせて、レオンティーナが触手を掴んで一生懸命に引っ張ると――。
「レオンティーナ! 締まってる! 内蔵でるっ!」
飛龍の死にそうなその声にレオンティーナはかわいく頭をこつんと叩くとテヘぺろする。多分許された。
なんやかんや大騒ぎしつつも最後はジュリエットの高火力の柘榴石の流れ星がトドメとなりイカは無事浄化されたのである。
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というわけで楽しいバーベキューのはじまりだ。
ちなみに逃がすという意見はなかったのである。イカは美味しい。
キリは料理は苦手とイカの粘液でぬるぬるになっている甲板を海賊たちと共にモップで掃除する。
大きいイカは大味で美味しくないとはきくけれどどうなのだろうか?
それでも全部お残しせずに食べようと思う。
「素敵な食材が手に入りましたねぇ~」
ごきげんなのはシェリルだ。事前にイ・ラプセルの船で炊いておいたごはんが出来上がるころだ。
ばたばたと忙しくイ・ラプセルの船に用意した調理器具と切り分けたイカの切り身をもって両方の船をいったりきたりする。
厚切りフライに薄切り天ぷら。おばあちゃん秘伝のレシピで予め醤油で甘く煮ておいた大根に切り身を投入して更に煮込む。
バター醤油焼きはあちらのお船の鉄板で。ハーブの香草焼きも悪くないだろう。
「はじめまして、アルヴィダ様。私レオンティーナ・ロマーノと申します。以後お見知りおきを」
レオンティーナは名乗りながらアルヴィダの所作に独特のオーラを感じていた。それは海賊がもつような粗野なものではない。
「ああ、よろしくね。
野菜たくさんありがとうね」
野菜が大量にはいった樽をぽんぽんと叩いてアルヴィダが礼を言う。
「はい、レモンやライムもたくさん仕入れておきました。海で果実はとれませんでしょうし、栄養不足で壊血病になってしまうと大変ですわよ?」
「わしからは南国フルーツじゃ。これも壊血病の予防に繋がるぞ」
「ああ、それは助かるね」
大きな鉄板の上には豪快に切られたイカの切り身と差し入れの野菜が並ぶ。
にんじんに玉ねぎに、ハーブ。トマトやきゅうり、キャベツの葉物野菜は付け合せのサラダに。
バター醤油の焦げる匂いはなんとも香ばしくて食欲をそそる。
いの一番にキリと飛龍の欠食児童コンビが飛び込んでいく。
働いたあとのご飯は何よりも美味しいのだ!
「うひょー! うまそーだな! ゴチになるぜ!
そうだ! こういうのって食べ始める前に乾杯の音頭が必要だよな!
なあなあ! アルヴィダの姉御! たのむぜ!!」
よだれがでそうなほど目を輝かせている飛龍にアルヴィダは苦笑する。
「まて、って言いたい気分だけど、そうだね。
自由騎士たち! まあ、助けてくれてありがとね。
野菜の代金は払わせてもらうし、酒と飲み物代もこっちがもつよ。
じゃあ! かんぱーい!」
その音頭にみなが続き、欠食児童たちは大喜びでイカに食らいつく。
大味だとおもっていたイカは調理のおかげで香ばしくて美味しい。
なにげにおとなしそうで恥ずかしがり屋のキリがいちばんもぐもぐしていることには言及するべきか。ソテーされた差し入れのニンジンも人一倍もぐもぐしてる。だって大好物だもん。
姿焼きもゲソのバター焼きも美味しい。香草焼きなんかは香草の香りがイカの味を引き立てている。食べてもたべても尽きないそのイカに白いご飯なんてつけられたら……!
こんなのいくらでもお腹に入っていってしまう!
いつの間にか混ざっていたマザリモノの少女も美味しそうにいかにくを頬張っている。
「お船の上でバーベキューなんて、なんだかとても楽しいです」
レオンティーナにとってそれははじめての経験。高くて青い空の下。広くて開放的な海の上でのバーベキュー。なんとも気持ちがはずんでくる。
そりゃ家で食べる料理のような上品さはないけれどだけど、だからこそ美味しく感じるのだ。
「まだまだありますよ~、たくさん食べてくださいねぇ~」
シェリルは大忙しで調理を続けている。
「美味しい酒にバーベキュー、次に欲しいのは余興、じゃの?
よーし、野郎ども、アームレスリングじゃ。
わしに勝てたものはなぁんでも言うことをきいてやるぞう!」
シノピリカが右腕をふりあげれば海賊たちはやんやと集まってくる。
「力自慢? ずりぃ! おれっちもまぜれー!」
力自慢ときけば飛龍も黙ってはいられない。豪腕の海の男達との力自慢大会なんて心が躍る!
「さあさあ、我と思わんものはかかってこい!」
「「「「ままーーーー!!」」」」
「んも~、おとこのこたちは……シノピリカさんが混ざってるのはみなかったとして、しかたないですねぇ~ ちょっと離れたところでやるんですよ~」
忙しくてもシェリルは注意はわすれない。うっかり鉄板に飛び込んできて台無しになったらどうしてくれるのだ。
余興にと、突如もぐもぐ中のキリに水がむけられる。
アームレスリング大会をみれば、飛龍が海賊に勝ってガッツポーズで決めている。
こんな楽しい空気の中なら……。
キリが調子っぱずれの童謡をプレールで弾けば海賊がヤジを飛ばす。
「うう、もうちょっと練習すればよかった」
そんなヤジを飛ばした海賊にげんこつを落としたアルヴィダはキリに続きを促す。
「下手くそでもいいじゃないか。どうせこいつらゲイジュツとか高尚なものがわからない連中なんだから好きに愉しくやりな」
「は、はい!」
多発するミスで長調の曲が短調に入れ替わりまるでホラーシーンのようだけど。それでもキリは楽しかった。
「アルヴィダさん! お宝の話きいてもいいですか? 冒険の話も。海賊の浪漫、素敵だとおもうので」
「長くなるよ? 覚悟しな?」
「はい!」
「ってわけで、あたしらはヴィスマルクを追い払ったのさ」
「へぇえ、すごいです」
少し酒のはいったアルヴィダはご機嫌で武勇伝をキリに聞かせる。ワクワクするような海賊の冒険譚にキリは目を輝かせる。
「ヴィスマルクといえば――」
その話題にレオンティーナも入ってくる。
「今のヴィスマルクの海軍の射程距離はどれほどでしょうか? あとは装填速度や連射速度は?」
「あんた見た目のわりには勇ましいことを聞いてくるんだね。
うーん……そうだねえ、前に比べれば伸びているし火力も上がってる気がするね。まあ、当たらないんだけど! 装填速度……、ねえ、カーレント、そこはそんなに変わってないよね?」
観測手であると思われる海賊に尋ねれば変わっているように思えないと答えられた。
「まあ、今後どうなるかはわからないけどね」
「そういえば、アルヴィダさん、ヴィスマルクは最近パノプティコンの北部から攻めようとしているらしいのですが、海軍の動きはいかがですか? 北の大地を進行するよりは海を介したほうが行きやすいのでは?」
シェリルも配膳をしながら耳にはいった話に混ざりにくる。
「あのへんは常にフィヨルドで海路なんて使えばうっかり氷に阻まれてにっちもさっちもいかなくなるからね。北部……フシビトがいる地域だろ? あのあたりはパノプティコンも畑は作れないし管理もしにくいしで不必要と割り切ってるようだね。まあ、あの国を攻めるのであれば北からっていうのは正しい選択だとは思うよ」
「あのあたりからきたお客人がいるので……彼の故郷が心配でして」
「アイツラが何を狙って北を攻めてるのかわからないけど……まああたしらも探りはいれてみてやるよ」
「アルヴィダさん!!」
「うわ、おとなしくイカ焼いてるとおもったら来た」
「はい! イカを焼くのは初めてでおもしろかったですわ。知ってます? 焼いているうちに透明な身がしろくなってくるりとまるまるんですのよ!」
「はいはい、よかったね!」
そんなふたりにシェリルはにこにこ顔だ。恋するふたりの少女の言い争いなんてとっても可愛らしいものだから。
「で! はい!!」
「なにさ」
バターの香りが立つイカ焼きののった皿をジュリエットがアルヴィダに押し付ける。
「わたくしが初めて焼いたイカです! あなたのために!」
「うえ……」
「ちょっと嫌そうな顔しないでくださいませ! ちゃんと味見しましたし」
アルヴィダの脳裏にはミモザ祭りのときにもらった炭の記憶。
「……ふうん、悪くないじゃないさ」
頑張ったイカ焼きはちゃんと今度は食べれるもの。リベンジが果たせたジュリエットはどや顔だ。
「ほんとあんたのそういう顔ムカつく!」
恋する少女は可愛らしい。そう思うのはシノピリカもだ。
ほっこりした顔でシノピリカは右手で10人目の挑戦者を制していた。
(これはジュリエット殿の勝利かの?
やけどした指を隠してるのは乙女のプライドじゃろう。あれはみなかったふりじゃ)
不機嫌そうな顔でイカを食べるアルヴィダとドヤ顔で指先を隠すジュリエットを見てシノピリカは思う。ニシシ。ほんとに他人の恋路ほど愉快な肴はなかろうて。
「アームレスリングしたら腹減ってきた! イカまだある? ごはんもある?」
「はいは~い。でもごはんはもうすぐなくなりますからね~、ちゃんとお野菜もたべてますか?」
飛龍の要求にシェリルがおひつを抱かえながら答えた。
騒がしい甲板はその騒がしさが収まることはしばらく無いだろう。
二度目の余興の童謡の演奏もまたトチった。ほんとに次はもっと上手に演奏しなきゃとキリは思う。
失敗だって正直なことをいえば恥ずかしいけどそれはそれで楽しかった。
また次があればいいと思う。だからキリは言う。
「アルヴィダさん、次もお野菜もってきていいですか?」
「ああ、構わないというか、お願いしたいところだよ。次はそうだね、大きなカツオがイブリース化でもしたら来ておくれよ」
「アルヴィダさん、水鏡をわたしたちの連絡手段とおもってませんか~」
「便利なものは使うだけさ」
「また!! わたくしに!! たすけを!! 求めるのですわね!!」
「こいつはおいといて……」
「「「ままとわかれるのやだー、海賊になってー」」」
「こらこら、わしは自由騎士じゃぞ」
「ぷはー、満腹、アルヴィダの姉御! 誘いさんきゅな! しばらくはイカみたくねー」
「また、お話してくださいね、あの、アルヴィダさん、あなたはもしかして、その所作。貴族では――」
レオンティーナの言葉にアルヴィダはウインクして一本指を立てた。
†シナリオ結果†
成功
†詳細†
†あとがき†
からまるいかに参加ありがとうございました。
楽しんでいただければ幸いです。
MVPは海賊さんたちをしんぱいしてくれた貴方に。
柑橘類ありがとうございます。確かにビタミンCの欠如は船乗りにとっては重要なお話しでした。
ちなみにイカの唐揚げにはレモンをふりかける派です。
あとゲソのバター焼きの美味しいお店が近所にあるので今日の晩御飯はそのお店に行きたく成りました。
楽しんでいただければ幸いです。
MVPは海賊さんたちをしんぱいしてくれた貴方に。
柑橘類ありがとうございます。確かにビタミンCの欠如は船乗りにとっては重要なお話しでした。
ちなみにイカの唐揚げにはレモンをふりかける派です。
あとゲソのバター焼きの美味しいお店が近所にあるので今日の晩御飯はそのお店に行きたく成りました。
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