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Fight it Out! 管理国家進撃開始!



●『港町3356』
 イ・ラプセルから直線距離で最も近いパノプティコン領の港町。
 かつて『王族1687』が交渉の材料にしたのが妥当、と言う立地条件。海洋貿易に必要なものがそろっていることもあり、橋頭保としては十分なものだった。
 当然軍港には相応の船が存在しており、パノプティコンの管理システムにより襲撃に際しての連絡も存在するのだ。港内にも兵士が存在し、これまたパノプティコンの徹底した管理システムで隙が無い。
 言うまでもなく、攻める側からすれば敵陣だ。地の利は当然のこと、本国との距離的な問題も含めて援軍は期待できない。加えて言えば、食料や弾丸や燃料の面でも差が生じる。長期戦になれば、確実にイ・ラプセル軍の敗北は確定だ。
 勝負は短期間に、そして抵抗を諦めさせるほど決定的に決めるければならない。となれば、イ・ラプセルの取る戦略は軍艦を並べての一斉掃射。撃って撃って撃ちまくれ。徹底爆撃で敵国を疲弊させたのちに歩兵部隊で占領――とはならない。
 それは無辜の民間人を巻き込むのは良くないという人道的見地ではない。単に徹底蹂躙は効率が悪いのだ。無駄に弾丸を撃ち、燃料を消費する。その分のコストを別に回すべきなのだ。
 敵の連絡網を断ち、その隙に軍事拠点を確保する。これが一番効率のいい勝ち方だ。そして『敵の連絡網を断つ』方は、先にパノプティコン内に潜入した自由騎士達が行う手はずになっている。
 なのでその成功を信じ『軍事拠点を確保する』方に従事するのがこちら側だ。押さえるべき拠点は、三つ。軍港、兵舎、そしてドローン中継点である。

●軍港
 港町3356に常駐している軍艦は『黒鯨0057』だ。これを主軸とし、10近くの小型艦が迎撃に出てくる。
『黒鯨0057』は砲の数が多く、近づくまでにかなりの砲撃を受けるだろう。だが、オラクルの加護があれば、それはほとんど無視できる。船に乗り込み、白兵戦を仕掛けて軍艦を押さえることが出来るはずだ。
 当然、軍艦に乗っている兵の抵抗が予想される。これを制し『黒鯨0057』を押さえれば軍港は占拠できたも当然だ。

●兵舎
 イ・ラプセルの襲撃の報を受けて、パノプティコン軍は民間人の誘導を開始する。イ・ラプセル軍は通商連の加盟国なので条約により民間人を攻撃することはないだろうが、軍人として民間人が巻き込まれる可能性を無視はできない。
 また、同時に勃発している『物見』襲撃により現場は混乱している。指揮系統の乱れこそないが、情報伝達が不十分で兵士達の動きに乱れが見える。
 その隙をついて、一気に敵兵舎を占拠。敵の指揮官を捕らえて降伏勧告を行い、戦いを終結させるのだ。

●ドローン中継点
 蒸気ドローン。パノプティコン軍に見られる宙に浮かぶ蒸気兵器だ。
 それらは情報収取を主だって行い、同時に物品の輸送などでパノプティコン軍の兵站をサポートする。自由騎士にマキナ=ギアがあるように、パノプティコン軍には蒸気ドローンのサポートがある。
 そのドローン中継点。そこを襲撃し、彼らの兵站を止める。そうしなければ彼らの戦意を止めることはできない。『まだ戦える』という可能性を潰さなければ、彼らは止まらないだろう。

●Fight it Out!
 襲撃は三カ所同時に行い、そのどれもを成し遂げなければ勝利とは言えない。
 また未来予知が出来るという『物見』襲撃が失敗に終われば、彼らは息を吹き返す。その際はイ・ラプセル軍の情報を完全に知られ、効率よく攻め立ててくることは間違いない。敵陣であることを考えれば、撤退も已む無しだろう。
 けして楽とは言えない作戦だ。パノプティコン軍の戦意も、状況も、何もかもが敵に有利。敵は混乱している、という状況だけが唯一の隙。それさえも、原因が取り除かれれば徹底した管理社会システムがすぐに立ち直すだろう。
 ヴィスマルクは徹底した鉄血軍と非情の作戦でそれらを打破した。圧倒的な軍事力と、そこに住む者を苦しめて戦意を奪い、蹂躙してきた。
 イ・ラプセルは――


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
大規模シナリオ
シナリオカテゴリー
S級指令
担当ST
どくどく
■成功条件
1.35(or20)ターン以内に【軍港】の戦力を7割以上削る
2.35(or20)ターン以内に【兵舎】の戦力を7割以上削る
3.35(or20)ターン以内に【中継点】の戦力を7割以上削る
 どくどくです。
 それでは決戦です。これまでの行動と作戦内容すべてを加味して、このような条件となりました。



 この依頼は『【インディオ】Egoist! 人は自分の幸せのために剣を取る!』と同時期に行われています。その為両依頼に同時参加されていた場合、上記シナリオの依頼参加権利を剥奪させていただきます。
 依頼料の返金などはできませんので、ご了承ください。



●敵情報
【軍港】
『黒鯨0057』を始めとして、多くの艦が存在しています。『黒鯨0057』以外の船は他の騎士団が押さえるため、自由騎士達は『黒鯨0057』に乗り込んで船を制圧してください。

・海兵(×35)
 戦闘可能な海兵です。構成は軽戦士15名、防御タンク5名、魔導士10名、ヒーラー5名。
 それぞれ、ランク2までのスキルを使ってきます。

・『ミスターフック』船長2347
『黒鯨0057』の船長です。キジン(オールモスト)男性、35歳。格闘スタイル。左フックが得意なボクシングスタイル。
『ク・ラ・ラ・ノ(EX)』『影狼 Lv3』『柳凪 Lv4』『龍氣螺合 Lv4』等を活性化しています。

ク・ラ・ラ・ノ(EX):攻近単 腰の力を乗せた左フック。死角から放たれる曲腺的殴打。【ショック】【アンコントロール2】


【兵舎】
 パノプティコン軍の兵舎です。テレパスや蒸気ドローンなどを使って情報をやり取りしています。

・兵士(×30)
 伝達兵などを除いた戦闘可能な兵士です。構成は重戦士10名、ガンナー10名、防御タンク5名、ヒーラー5名。
 それぞれ、ランク2までのスキルを使ってきます。

・『リコリス・ラジアータ』将軍0928
 兵舎の統括者です。ミズビト女性、180歳。錬金術スタイル。毒を駆使する老女です。
『象形寓意の書 Lv3』『ティンクトラの雫 Lv3』『スパルトイ Lv4』等を活性化しています。


【中継点】
 蒸気ドローンの中継点です。蒸気ドローンは命令を受けてここから飛び立ちます。情報や物資(武器等)を運ぶ流通の拠点です。

・兵士(×20)
 中継点を守る戦闘可能な兵士です。構成は防御タンク15名、ヒーラー5名です。
 それぞれ、ランク2までのスキルを使ってきます。

・蒸気ドローン(×5~)
 物資や情報を運ぶ蒸気ドローンです。戦闘には参加せず、ターン終了時に戦場から離脱します。
 放置すれば他戦場に物資や情報を伝達します。システム的には本依頼内全戦場のパノプティコン兵のMPが【離脱したドローン×30】点回復します。回復は離脱するたびに行われます。
 毎ターンの最初に、敵後衛に5体の蒸気ドローンが配置されます。

・『猛犬』兵長4098
 中継点の警備責任者です。ケモノビト(犬)、25歳男性。ジャマダハルを両手に構えています。
『エンジェルハイロウ Lv3』『ピアッシングスラッシュ Lv3』『ラピッドジーン Lv4』等を活性化しています。
 
★パノプティコン兵
 権能の詳細は不明ですが、管理された動きによる同調攻撃や、精神的なつながりがあることなどが挙げられます。

★連動依頼との関係性
 この依頼は『【インディオ】Egoist! 人は自分の幸せのために剣を取る!』と連動しています。
 上記依頼が失敗となった場合、『襲撃を予知された』扱いとなりパノプティコンから援軍がやってきます。具体的には制限時間が15ターン減少します。

●場所情報
 パノプティコン領『港町3356』、時刻は夕刻。時刻は夕刻。足場や広さは戦闘に支障はありません。
 便宜上、戦場を【軍港】【兵舎】【中継点】の3区画に分けます。プレイング、もしくはEXプレイングに行き場所を記載してください。書かれてない場合(人の少ない所に行く、『特定のNPC』を殴る、など書かれてあってもです)、徹底管理されている国で右往左往する意味を身をもって理解していただきます。
 他戦場への移動は時間的かつ距離的な問題で不可能です。

●決戦シナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼相当です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『アクアディーネ(nCL3000001)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】というタグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。

 皆様からのプレイングをお待ちしています。

状態
完了
報酬マテリア
5個  5個  5個  5個
4モル 
参加費
50LP
相談日数
8日
参加人数
30/∞
公開日
2020年09月01日

†メイン参加者 30人†

『戦場に咲く向日葵』
カノン・イスルギ(CL3000025)
『黒砂糖はたからもの』
リサ・スターリング(CL3000343)
『明日への導き手』
フリオ・フルフラット(CL3000454)
『みつまめの愛想ない方』
マリア・カゲ山(CL3000337)
『幽世を望むもの』
猪市 きゐこ(CL3000048)
『祈りは歌にのせて』
サーナ・フィレネ(CL3000681)
『ひまわりの約束』
ナナン・皐月(CL3000240)
『stale tomorrow』
ジャム・レッティング(CL3000612)
『水銀を伝えし者』
リュリュ・ロジェ(CL3000117)


●軍港Ⅰ
「パノプティコン攻略の第一歩。ここで負けてはられぬよ」
 敵船に乗り込んだ『智の実践者』テオドール・ベルヴァルド(CL3000375)はそう言い放って魔術を解き放つ。杖に集めた魔力を呪詛と化して解き放ち、パノプティコン兵を打ち据えていく。
「敵の権能は……連携時の命中と攻撃強化と言った所か」
 攻撃しながら、同時に敵の持つ権能を見定めようとするテオドール。管理を旨とするパノプティコンは、逆に言えば個性を殺して集団で生きる国だ。故に連携は高い。ならばこちらは個々の思いで立ち向かうのみ。そしてそれは誰にも負けないと信じている。
「イ・ラプセル自由騎士此処に在り、と言うことをパノプティコンに見せてやろうではないか!」
「然り。我らが陛下の為、この戦いを勝利に導くのだ」
 テオドールの言葉に頷く『黒薔薇』キース・オーティス(CL3000664)。イ・ラプセルで代々続く貴族として、国を勝利に導くことに異論はない。国家を反映させ、国を潤わせる。陛下の施政なら万人を幸せにできると信じ、今は邁進するのみだ。
「私の剣技、とくと味わうがいい」
 言って敵に切りかかるキース。動きにためらいはなく、同時に鮮やか且つ軽やかに。振るわれた一撃は相手の構えを解除し、動きに隙を生み出す技。一撃で敵を倒すのではなく、仲間が攻めやすいように布石を生む為の動き。
「自軍を有利にするために動く。それが私の戦い方だ」
「ヴィスマルクとの連戦は堪えるけど、弱音なんては入れられないよね!」
『黒砂糖はたからもの』リサ・スターリング(CL3000343)は疲れを吹き飛ばすようにそう叫んで、敵陣に突き進む。二か国同時戦略。皆が選んだ作戦だ。その作戦を成し遂げるために、ここで踏ん張らなくては。
「海兵優先で頑張るよ!」
 甲板に陣取るパノプティコン兵士達を見ながら、リサは体を動かす。防御タンクの周囲を動き回りながら隙を伺い、その隙めがけて拳を打ち放つ。そのまま跳躍して回転し、回し蹴りを叩き込んだ。流れるような動きで敵を翻弄する。
「皆と一緒に頑張るよ!」
「んー、面倒くさいなぁ」
 気だるそうにリィ・エーベルト(CL3000628)は呟いた。基本怠惰で薬草の管理以外は適当なリィは、国のために戦うというのはあまり乗り気ではない。ここに居るのもパノプティコンの在り方に不満がある程度の、うっぷん晴らしだ。
「回復はしておくよ。攻撃する余裕はなさそうだしね」
 周囲の状況を見て、リィは回復の術式を展開する。薬草の一部を手にして、魔力を注ぎ込む。魔力が薬草を気化し、その成分を圧縮して風に舞わせた。魔術によって誘導された薬草の成分が仲間を包み込み、その傷を癒していく。
「こんな所かな。ボクの癒しが欲しかったら言ってね」
「シャンバラとは違う支配……いや、管理か。理解はできんな」
『水銀を伝えし者』リュリュ・ロジェ(CL3000117)はパノプティコンの在り方に嫌悪する。シャンバラが神に妄信するような在り方なら、パノプティコンは神に管理される在り方だ。ミトラースは民を愛して任せ、、アイドーネウスは民を愛さず管理する。
「どうあれ、手加減はできない」
 首を振って思考を切り替えるリュリュ。理解できないから滅ぼしてかまわない、と短絡的に割り切れるほどリュリュは暴力的ではなかった。理解できずともそこには生活があり、自分達はそれを破壊しに行く。そのことを胸に刻んで術を行使する。
「そうだな。私達は侵略者だ。その管理を破壊しに来た」
 リュリュの言葉は、自由騎士すべての言葉。
 パノプティコンの管理を砕くために、自由騎士達は武器を振るう。

●兵舎Ⅰ
「完全管理って気に入らないんだよなぁ」
 そんな事を言いながら刃を振るう『水底に揺れる』ルエ・アイドクレース(CL3000673)。国によって生活の在り方が大きく変わることは理解しているが、パノプティコンは色々な意味で別格だろう。受け入れられないのも、当然と言えた。
「ま、勝つために頑張りますか」
 頷き、魔力の刃を振るうルエ。兵舎に集まった兵士達を刃で傷つけ、戦端を切り拓いていく。消費をできるだけ抑えながら、しかし時間を気にして攻め続ける。
「出来るだけ巻き込みたいけど、味方も巻き込みそうだからな」
「それもまた一興だと思うがの。要は最後に勝てばいいのじゃから」
 うんうんと頷き、酒を嚥下する『酔鬼』氷面鏡 天輝(CL3000665)。戦いの勝利条件が敵殲滅なら、味方を巻き込んでも敵を倒すことは完全なマイナスではない。デメリットこそあるが、メリットもある。
「ま、その辺りはどうでもいい。大事なのはパノプティコンに美味い酒があるか否かじゃな」
 言って拳を振るう天輝。魔力を乗せた一撃がパノプティコン兵士に振るわれる。そして遠くにドローンを見つけ、炎を解き放った。人が倒れても即座にその穴を埋めるように動くパノプティコン兵士の練度を見ながら、残念そうにため息をつく。
「判で押したような性格の兵士達か。これではは突飛な肴も期待できぬな」
「個性強すぎるのもあかん言われるけど、まったくないのも難儀やなぁ」
 うんうんと頷く『カタクラフトダンサー』アリシア・フォン・フルシャンテ(CL3000227)。難儀ではあるが嫌悪するほどでもない。これも一つの『個性』と割り切ればそんなものかと受け入れられた。
「ま、それはええねん。今は時間ないから攻めとかなな!」
 カタフラクト化した足を打ち鳴らし、地面を蹴るアリシア。踊るように移動し、リズムに乗って足を振るう。同時進行している作戦が失敗するとは思っていないが、その可能性を無視はできない。手早く攻めて、一気にここを鎮圧するのだ。
「前のめりに、やけど確実にいくで!」
「そうですね。時間が味方ではないのは厳しいです」
 アリシアの言葉に頷くロザベル・エヴァンス(CL3000685)。こちら側が攻手である以上、時間をかけることは愚策だ。手早く占拠し、犠牲を少なくする。それが理想の形と言えよう。それが楽ではない事は先のヴィスマルク戦で理解したが。
「ここが耐え時です。今回は長く戦場に留まる形で攻めましょう」
 後衛に陣取り、射撃を行うロザベル。蒸気騎士の鎧が熱気を帯び、内蔵された兵装が展開される。撃ち放たれる砲撃が弾幕となって敵陣を押さえ、爆風が敵を穿っていく。点滴で注がれる薬剤で意識を保ちながら、パノプティコン兵を攻めていく。
「今までの選択に後悔はありません。だけど――」
「指揮官ミズビトか。確かに港防衛にはうってつけかな」
 兵舎で指揮を執るパノプティコン兵を見ながら『キセキの果て』ニコラス・モラル(CL3000453)は頷いた。紅色のヒレを持つミズビトの錬金術師。老いを感じさせない動きに舌を巻いた。実力があれば認められる。それがパノプティコンの在り方なのだ。
「ま、仕事なんで手加減はしませんよ。悪いとは思わないけどね」
 毒を振りまくミズビトの動きを見ながら、ニコラスは回復の術式を練り上げる。注しなければいけないのは指揮官だけではない。パノプティコン兵士全てを予測し、最適解を打つ。継戦能力を意識しながら術を選択し、解き放っていく。
「やっべぇな。じわじわと追い込まれていくぜ。早く決着つけないとやべえかも」
「しかしこれが最速なのは変わりない」
 ニコラスのぼやきに頷く『咲かぬ橘』非時香・ツボミ(CL3000086)。情報伝達手段を絶てば混乱からの回復は難しくなる。そうなれば選挙もスムーズに進む。そういう意味では間違いなく最速の制圧作戦だ。
「暫く敬老の精神は棚上げだ。排除させてもらうぞ」
 理解できない言語で命令をするミズビトの指揮官を見ながらツボミは戦場を俯瞰する。自軍の動き、敵軍の動き。それら全ての傷具合を見て、医療の観点から誰を先に癒すかをはじき出す。一手のミスが大きく響く。それが戦場なのだと理解していた。
「まあ、もともとそんな精神はあまりないけどな!」
 ツボミに限らず、ここで加減して戦おうとする者はいない。
 様々な思いを乗せ、自由騎士達は戦い続ける。

●中継点Ⅰ
「パノプティコンは国力としてはヴィスマルクよりやりやすい相手のはずです。行きましょう」
『みつまめの愛想ない方』マリア・カゲ山(CL3000337)は蒸気ドローンの中継点に向かい、戦っていた。前に戦ったヴィスマルク程国力は高くない。だが、何をするかわからない異常性があった。
「国民を管理するアイドーネウス。その管理がどれほどの強さを生むか、ですね」
 中継点に集まる兵士達に魔力を解き放ち、その数を減らしていく。相手の数は多いが、弱音を吐いている余裕はない。一人ずつ確実に打ち倒し、勝利への道を積み上げるのだ。その積み重ねの果てに、国の勝利が待っていると信じて。
「とにかくここを攻め取らなければ行けませんね」
「そうだな。とにかく徹底的に壊すのみだ」
 二挺拳銃を構えた『永遠の絆』ザルク・ミステル(CL3000067)はドローンを打ち貫くことに専念する。情報や弾薬を持って移動するドローンの役割は、性能こそ劣化しているがイ・ラプセルの保有するマキナ=ギアに酷似している。
(カメラで監視して情報を見抜いたり、武器を運んだり――イ・ラプセルの戦術と似てると言えなくもないな)
 蒸気ドローンと相対するのはこれで二度目。ザルクはその動きからドローンは戦闘用ではなく、こういった戦闘以外の兵站に関わっているのだと気付く。だとすればパノプティコンは非常にやりにくい相手だ。自分達と同じ戦術を取るのだから。
「やはり、全力で叩いた方がいいようだな。こいつらは!」
「確かに興味深い。一体ぐらい持ち帰ってもいいかもしれんな」
 ふむり、と頷く『現実的論点』ライモンド・ウィンリーフ(CL3000534)。こういった戦闘に関わることは性分ではないが、相手の指揮官が亜人であるなら問題はない。加えて新しい技術が手に入るのなら、身を張る価値がある。
「もっとも、その余裕があればだがな。さて、仕事と行こう」
 マータに命じて敵兵を焼いていくライモンド。今蒸気ドローンを持ち帰ったとして、実戦に仕えるのはだいぶ先の話だ。だがそれでもいい。技術は少しずつ積み上げていくものだから。その一歩の為に戦場に身を置くライモンド。
「持ち帰る際に再起動せぬような工夫が要るな。動力部を縛っておくか?」
「パノプティコン……神に管理されている、国」
『祈りは歌にのせて』サーナ・フィレネ(CL3000681)はパノプティコンの兵士達を見て、その異様さに驚いていた。神の支配に疑問を持たず、それに従う兵士達。それはかつて神に支配されていたシャンバラを彷彿させる国の在り方に似ていた。
「いいえ。今は戦わなくては」
 胸に生まれた想いを振り切って、サーナは武器を構える。パノプティコン兵に真っ直ぐに向かい、彼らの動きをひっかきまわすように動きまわる。魔力を神経に通して動きを増し、刃を振るって敵を傷つけていく。
「大丈夫、この調子なら倒せます」
「はい。中継点を手早く押さえれば、被害も小さくなるはずです」
 言って頷く『その瞳は前を見つめて』ティルダ・クシュ・サルメンハーラ(CL3000580)。戦争になることは避けられない。ならばできるだけ犠牲になるものが少ないに越したことはない。いたずらに犠牲を生むような戦い方は、ティルダは好まない。
「お互いの被害が少なければ、きっと悲劇も起きないはずです」
 藍と桃の瞳で戦場を見ながら、呪術を解き放つティルダ。この力はかつてヨウセイ狩りの象徴だった魔女狩りの力。その力をあえて使い、戦いに挑む。そこに如何なる心境があるのか。それを知るのはティルダのみだ。ただ今は、悲劇を押さえる為に戦場に挑む。
「レーナのような人を出さない為にも」
 かつて戦争で離ればなれになった親友の名を呟き、ティルダは戦意を強めていく。
 彼女だけではない。戦場に立つ者は、それぞれの思いを胸に戦っているのだ――

●軍港Ⅱ
 パノプティコン軍港の戦いは佳境に迫っていた。
 攻めるイ・ラプセル、防衛に努めるパノプティコン。地の利はパノプティコンにあるが、それが十全に生かされないようにイ・ラプセルは攻める。
「戦端は開いた。最前線は俺の仕事だ」
 槍を手に戦場を駆ける『装攻機兵』アデル・ハビッツ(CL3000496)。狙うは船長2347。この戦場でのトップでもあり最大戦力。真っすぐにそこに迫り、その動きを止める。槍を構えて挑発するように言葉を発した。
「貴様らの戦術は、俺を放置するような間抜けか?」
 言葉が通じたかどうかは分からないが、挑発には乗ったようだ。船長はアデルに向かい拳を振るい、アデルは槍で間合を測りながら迎撃する。フットワークを駆使して懐に迫る船長を蹴って止め、そのまま足を踏み込むと同時に槍で相手を穿っていく。
「やるな。だが負けてやるつもりはないぞ」
「ええ、勝たせてもらうわ! 皆がここまで繋いだんだもの!」
『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)は敵の指揮官である船長2347に迫る。古き紅竜の籠手を振るい、戦闘と打ち合っていた。一撃の重さは相手の方が上だが、エルシーはそれを手数で補う。
「大した左フックね。でも射程は見切ったわ!」
 相手の左腕の動きに注視し、動作に入ったと同時にスウェーバックで躱すエルシー。知らずに攻めれば意識を刈り取られただろう一撃だが、それが分かっているのなら対処はできる。振りぬいた隙をつくように迫り、籠手を叩き込む。
「貴方を倒せば、現場の士気は止まる!」
 船長2347は自由騎士の猛攻を前に押されていた。国民管理機構を通じて船員たちに加勢するように指示を出すが、反応はない。
「どっかーん!」
『ひまわりの約束』ナナン・皐月(CL3000240)の声が響く。ツヴァイハンダーを振るい、パノプティコン兵を吹き飛ばすナナン。小さな体に宿る巨大なパワーが、火山の爆発のように甲板で爆発していた。
「突撃ナナン登場なのだー! いーっぱいの海兵さんはナナンがやっつけるよー!」
 ナナンの剣が荒れ狂う。自分の身長よりも大きな両手剣。それを重さなど感じさせないほど軽やかに振り回す。ナナンの剣が振るわれるたびにパノプティコン兵は吹き飛び、そして倒れ伏す。ナナンが動くたびに、戦況は動いていた。
「とどめだよー! おーっきいゼロエネルギーボム! ナナンのとっておきだー!」
 そしてナナンはマキナ=ギアから特大の金属球を取り出す。真ん中に時計がついたそれは、所々蒸気やら謎の煙やらが噴き出していた。ナナンはそれを敵兵に投げつけた。放物線を描いて金属球は飛び。敵のど真ん中で大爆発を起こす。
「やったー! ナナン大勝利!」
「カノンも負けられないね!」
 ナナンが海兵を一掃したこともあり、『戦場に咲く向日葵』カノン・イスルギ(CL3000025)は無人の野を進むように敵の船長に肉薄する。構えを取りながら相手との間合いを測り、打撃可能な距離まで間合いを詰める。
「全力全開で行くよ!」
 出し惜しみなし。カノンはそう宣言して船長と打ち合う。相手の動きをしっかり見て、僅かな動きから敵の次の動作を予測する。見て反応するのでは遅すぎる。見た時にはすでに体は動かしている。ゼロ距離の戦いは、正に相手の動きの読み合いだ。
 船長の左フックがカノンの側頭部を打ち据える。衝撃で意識を失いそうになるが、何とかそれに耐えてカノンは笑みを浮かべた。
「いい左フックだね! じゃあ次はカノンの番だよ!」
 攻撃を避けずに、あえて受ける。そうすることで相手を理解する。船長は敵兵だけど同じ大陸に住む人間だ。培った格闘技術には敬意を表していた。カノンはその一撃を受け、返礼とばかりに己が持つ最大の一撃を解き放った。
「旋律はジーグに至る! 紅の一撃を受けて見ろ! 神紅!」
 紅のオーラを乗せて突き出されたカノンの拳。鐘の音に居た音が響き、その音が鳴り終わると同時、船長2347は崩れ落ちた。
「カノン達の勝ちだよ! 戦いは終わったんだ!」
 拳を振り上げて叫ぶカノン。その勝鬨の声が、『黒鯨0057』での戦いの終わりを告げた。

●兵舎Ⅱ
「行くでありますよ!」
 気合を入れてフリオ・フルフラット(CL3000454)は戦いに挑む。いかなる理由であれ、民間人を巻き込まない様にする作戦となれば後ろ暗い事もない。戦いに専念できるという事はそれだけで精神的にも楽になる。
「攻撃開始であります! 降伏するなら追わないですので、その意志あるなら武器を捨てるであります!」
 フリオはそう言って、攻撃を開始する。前衛に立って味方を守るように立ちふさがりながら、手にした武器を振るい敵を押し込んでいく。その後で言葉が通じていない事に気付き、再度言い直す。
「と・な・す・す・い・み・し・い・す そ・に・ひ・に・り・に・ち・み・と ち・す・い と・ち・は・い! ……んん、パノプティコンの言葉は言い回しが難しいであります」
「言葉が通じないというのはどうしようもありませんわね」
 理解不能の言語を前に『ベルなんとかオリジナル』エリシア・ブーランジェ(CL3000661)は頭を抱えた。こちらと同じ知性を持ち、同じ感情を持つ存在だというのに理解し合うための方法がない。
(敵対する関係だからこそ、相手がどんな人間かをきちんと知って、覚えておきたいのに……)
 しかし通じないものは仕方ない。エリシアはそう割り切って攻撃に転ずる。待機のマナを取り入れながら、同時にエリシア自身の体内に存在するマナを燃やす。掌に生まれた熱波は紅色の波となり、戦場で荒れ狂う。
「わからないならすべてドカン! 全部まとめてすっ飛ばします!」
「とはいえ、彼らにも守るべきものはある。それは理解できるよ」
 民間人を逃がそうとするパノプティコン兵を見ながら『白騎士』アダム・クランプトン(CL3000185)はそう呟いた。こちらを警戒して武器を向けているが、アダムはそれを見るだけで手は出さない。同行する騎士に静止するように手を出しながら、避難が済むまで動かずにいた。
「あの方、アダムに武器を向けてましたけどよろしいのですか?」
 攻撃を制された『思いの先に』ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)は不満げに声をあげる。彼の意図は十分に理解しているが、それはそれとして彼に武器を向けた行為はジュリエットからすれば許しがたい。
「いいんだ、ジュリエットさん。僕らが戦う相手はこちらと戦う意思のある者だけだ」
「分かりましたわ。このジュリエット・ゴールドスミスの魔剣舞、とくと披露して差し上げますわ。おーっほっほっほ!」
 ジュリエットの笑い声と同時に戦いは展開される。『聖剣「ロミオ」』に魔力を集め、それを振るうと同時に魔力を解き放つ。魔力が矢となって戦場を走り、複雑怪奇な奇跡を描いて敵を貫いていく。
 敵陣の突撃に合わせてアダムは盾兵隊を連れて前に立ち、敵の進行を食い止める。部隊に的確に指示を出して足止めすると同時に、アダム自身も機械の腕を盾にするようにして敵の攻撃から味方を守っていた。
「この身は騎士の誓いの具現化。何人たりとも通さぬとその身で知るがいい」
「そしてこの剣は彼の敵を討ち貫く聖剣! さあ、それを恐れぬ者からかかってらっしゃい。おーっほっほっほ!」
 二人の騎士を前に、その動きが止まるパノプティコン兵士達。
「攻メル時、今! 此処ヲ押サエテ、戦イ終わらせル!」
 将軍0928への道が開いたことを確認し、『竜天の属』エイラ・フラナガン(CL3000406)は一気に攻め入る。敵の前に立ち、トーテムポールを振るい魔力を展開する。細かな矢が雨のように降り注ぎ、戦場を穿っていく。
「伝達兵も狙ウ。あと御婆ちゃん狙ウ!」
 エイラは情報を纏めている兵士を優先的に狙う。戦場に立つ以上はすべからず敵だ。狙われても仕方ない。戦闘に貢献している以上、ヒーラーを狙うのと同じ理由である。それらを一掃した後、将軍0928に向き直る。将軍から放たれた術がエイラを襲った。
「毒。痛イ苦シい。でモ心には刺サらない」
 将軍0928の毒に耐えながら、エイラはその苦しみに耐える。呼吸するたびに胸が熱くなる苦しみだが、それでも心は痛まない。本当に痛いのは共に戦う仲間がいなくなった時。孤独の痛みは耐えられない。その痛みを避けるために、魔力を振り絞る。
「コレで、終ワリ!」
 エイラは体内全ての魔力を振り絞り、魔力の矢を解き放つ。生命力が凝縮された白き弾丸。それは真っ直ぐに将軍0928の胸を穿った。あまりの速度に反応すらできず、そのまま倒れ伏す。
「エイラ、生きてル! 生きてルは、勝チ!」
 仰向けの状態で叫ぶエイラ。
 将軍が倒れたことにより、戦いは少しずつ自由騎士が押し始める。それを感じながら、エイラは意識を手放した。

●中継点Ⅱ
「攻撃にはあまり貢献できないけど……」
『紅の傀儡師』マグノリア・ホワイト(CL3000242)は時間を気にしながら戦いに挑む。別動隊が上手くやれば不要な心配だが、最悪の事態と言うのは想定しておかないといけない。これは仲間の信頼とは別問題なのだ。信を置くからこそ、こちらもやるべきことをやる。
「『希望』を繋ぐのが、僕の役目だ」
 マグノリアは言って魔力を練り上げる。ここでいう『希望』とは仲間の事だ。仲間が立っているのなら勝目がある。癒しの術式を展開し、仲間の傷を癒していく。『敵の希望をくじく』為にマグノリアは戦場に立っていた。
「慌てれば、事を仕損じる。冷静に状況を見極めるんだ」
「それも一理あるけど、時は金なり! 一気に行くのが正しい事もあるのよ!」
 マグノリアの言葉に『日は陰り、されど人は歩ゆむ』猪市 きゐこ(CL3000048)が叫ぶ。機を見る事は正しいが、時間がない時はまず動くことが正しい事もある。戦争において時間は千金だ。思考と行動は同じ価値ではない時もある。
「燃やして燃やして燃やし尽くすわよ~!」
 浮遊する蒸気ドローン全てを燃やすように炎を展開するきゐこ。僅かな動きも見逃さない瞳で戦場を見ながら、炎は放たれる。遠慮のない攻撃だがドローンを飛び立たせないという意味では最善策と言えよう。
「戦争において補給を断つのは定石よね~。ここはしっかり押さえておくわよ!」
「確かにな。だけど強いヤツとは戦えないんだよなぁ」
 不満を口にしながら『竜弾』アン・J・ハインケル(CL3000015)は銃を撃ち放つ。アンが戦う理由は強い相手と戦いたいからだ。だが現状の最善は蒸気ドローンを逃さぬことで、アンもそれはよく理解している。
「ま、終わったらいい酒でも飲みにいくとするか。暴れられなかった腹いせにな!」
 自らを納得させるように叫び、蒸気ドローンを狙い撃つアン。宙を浮遊し、飛び交う蒸気ドローンの位置を把握し、同時に引き金を引いていく。安定した足場と正確な狙い。それを下地に撃ち放たれるアンの弾丸が蒸気ドローンを撃ち落としていく。
「鴨よりは狙いづらいが、その程度だ」
「よし。ドローンは任せた。俺は敵兵を攻める」
 味方の火力が蒸気ドローンに向かっていると見て、『黒衣の魔女』オルパ・エメラドル(CL3000515)は攻撃目標を変える。自由騎士を攻めるパノプティコン兵士達。そこに躍り出てダガーを構えた。
「管理された同調攻撃か。厄介だな」
 オルパはパノプティコン兵と交戦し、その意味を理解する。例えるなら腕が複数ある幻想種と相対するようなものだ。兵士同士の思考がまとまっており、様々なパターンで攻めてくる。それらをダガーでさばきながら、隙を見て魔力の矢を叩き込む。
「個性がないという事は、個性豊かな女もいないという事か。そいつはいただけないね」
「チョイ悪系とか真っ先に淘汰されてそうっすね。やー、怖いっす」
 オルパの軽口に応える『stale tomorrow』ジャム・レッティング(CL3000612)。お世辞にも真面目とは言い難いジャムはパノプティコンの在り方に苦笑するしかない。サボってもすぐにばれるとか、地獄のような環境だ。
「……ま、こういうのはシンプルに行くのが一番っす」
 言って息を吐き出し、思考を纏める。ややこしい国の事情や在り方はこの際置いておく。大事なのはこちらが攻め手で、守りの要を撃ち砕く事だけだ。となれば敵の指揮官を討つのが一番。幸いにして、警備責任者は銃の射程範囲内に居る。
「最大戦力を遊ばせない、っていうのは分かりやすい戦略っすね。コッチが蒸気ドローンを止めることに集中している隙に大暴れっすか」
 自由騎士達は蒸気ドローンを止めることに傾倒し、兵士自体を減らす行動は控えめだった。確かにドローンを止めることは大事だが、ここを占領するという目的を忘れていれば意味はない。下手をすれば、占領前に敵援軍が訪れる可能性もある。
「ま、そんなことはさせないっすけどね」
 攻める兵長4098を見ながら、深く集中するジャム。自分と相手以外の風景を消し、暗闇の中で自分と目標以外の全てを認識しないように努める。狙うべきポイントとその為の障害。それ以外はどうでもいい。その意識のまま、引き金を引いた。
 狙う――撃つ、兵長4098の右足を穿つ。
 狙う――撃つ、兵長4098の左足を穿つ。
 狙う――撃つ、兵長4098の右腕を穿つ。
 狙う――撃つ、兵長4098の左腕を穿つ。
 狙う――撃つ、兵長4098の右目を穿つ。
 狙う――撃つ、兵長4098の左目を穿つ。
僅か一秒。その間に六回引き金を引き、その全てを狙い外さず当て穿つ。迅速かつ正確に。戦場と言う乱戦でも高い精度をもって命中させた。
「ふぅ……。こんなもんすかね。あー、真面目にやるの疲れるわ」
 言って肩の力を抜くジャム。その視線の先には、急所を穿たれて力尽きている兵長4098の姿があった。

●終戦
 三ヶ所の要所を抑えた自由騎士達は、痛む体を押さえて急ぎ次の行動に移る。
 占拠した施設にイ・ラプセルの旗を掲げ、軍事拠点を占拠したことを伝える。言葉こそ通じないが、それで意味は伝わったのだろう。パノプティコン軍は民間人を連れて波が引くように撤退していく。
 そこに乱れがないのは、皮肉なことに徹底管理されたが故だ。管理者たる王族からの命令が届き、国民達は皆それぞれの場所に移動していく。
 戦いに協力してくれたインディオ、及びこの国の最下層ともいえるマイナスナンバー達の無事や騎士団や自由騎士達の治療。先行してこの国に潜入していた者達の無事。それらを確認し合う。楽な戦いではない事を示すかのように、怪我人は多かった。
 だが、その甲斐あっての勝利だ。港町3356はイ・ラプセルの占領下となった。ここを橋頭保とし、パノプティコンを攻める足場とするのだ。
 戦いはまだ、始まったばかり。ようやく最初の一歩を踏み出す場所を確保したに過ぎない。
 それでも一つの区切りは、確かについたのだ――

†シナリオ結果†

成功

†詳細†

称号付与
『フックを継ぐ者』
取得者: カノン・イスルギ(CL3000025)
『毒に耐えし貝』
取得者: エイラ・フラナガン(CL3000406)
『盾の誓い』
取得者: アダム・クランプトン(CL3000185)
『剣の誓い』
取得者: ジュリエット・ゴールドスミス(CL3000357)
『でっかいボムなのだー!』
取得者: ナナン・皐月(CL3000240)
『エイムアンドシュート』
取得者: ジャム・レッティング(CL3000612)

†あとがき†

どくどくです。
ベリーハードにかなりの戦力が行くだろうから、こっちは取りこぼし出るかも。
そんな事は全くありませんでした。

以上のような結果になりました。蒸気ドローン、全然飛べんかった。
これによりパノプティコンの橋頭保を得ました。本格的な侵攻が可能です。

それではまた、イ・ラプセルで。

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ラーニング
スキル名:ク・ラ・ラ・ノ
取得者:カノン・イスルギ(CL3000025)
FL送付済