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【アクアフェスタ】Warning! 赤色警報発令!

●今年も『赤』の季節がやってくる
水の国イ・ラプセルのさらなる豊穣を女神に祈るアクアフェスタ。
戦争中ではあるけれど、だからこそお祭りはするべきだとは国王の言葉。
この日は水着に着替えて、海に飛び込んだり、トマトを投げ合ったり、とにかくはしゃいで豊穣の水に感謝するお祭りです。
投げる? そう、トマトは投げるのです。
●その祭の名は――
「トマト祭り?」
アミナ・ミゼット(nCL3000051)は首をかしげて自由騎士に問いかけた。そう言えば去年は彼女達まだいなかったか。
トマト祭り。ざっくり言えば、熟したトマトをぶつけ合うお祭りの事だ。誰が何時どう言う経緯で始めたかはわからない。だが毎年アクアフェスタでは必ず行われる祭なのだ。祭が終わった後にはトマトの赤い泉が出来るほどである。
勝ち負けなどない。ただぶつけ合い、楽しむ。それだけの祭りだ。だがトマト祭りのためだけにサンクディゼールに訪れる猛者もいる。最低限のルールさえ守れば無礼講のため、身分の差を気にせず楽しめる催しとなっていた。はい、ここまで去年のコピペ。
「わちゃってぐちゃればいーのね? りょ!」
言葉の意味はよく分からないが、アミナも納得したようである。
また、今年は機械国の某自爆大好きさんから『Great! 何たる非生産だがそれがいい! 我の代わりにこの<八腕自動野菜投石器(エイスベジタブルカタパルト)>が参加するぞ!』とかわけのわからな機械を押し付けられたとか。
去年から人数が増えて層を増したトマティーナ。波乱必死のトマト投げ祭り。
始まりの鐘が、今鳴る――!
水の国イ・ラプセルのさらなる豊穣を女神に祈るアクアフェスタ。
戦争中ではあるけれど、だからこそお祭りはするべきだとは国王の言葉。
この日は水着に着替えて、海に飛び込んだり、トマトを投げ合ったり、とにかくはしゃいで豊穣の水に感謝するお祭りです。
投げる? そう、トマトは投げるのです。
●その祭の名は――
「トマト祭り?」
アミナ・ミゼット(nCL3000051)は首をかしげて自由騎士に問いかけた。そう言えば去年は彼女達まだいなかったか。
トマト祭り。ざっくり言えば、熟したトマトをぶつけ合うお祭りの事だ。誰が何時どう言う経緯で始めたかはわからない。だが毎年アクアフェスタでは必ず行われる祭なのだ。祭が終わった後にはトマトの赤い泉が出来るほどである。
勝ち負けなどない。ただぶつけ合い、楽しむ。それだけの祭りだ。だがトマト祭りのためだけにサンクディゼールに訪れる猛者もいる。最低限のルールさえ守れば無礼講のため、身分の差を気にせず楽しめる催しとなっていた。はい、ここまで去年のコピペ。
「わちゃってぐちゃればいーのね? りょ!」
言葉の意味はよく分からないが、アミナも納得したようである。
また、今年は機械国の某自爆大好きさんから『Great! 何たる非生産だがそれがいい! 我の代わりにこの<八腕自動野菜投石器(エイスベジタブルカタパルト)>が参加するぞ!』とかわけのわからな機械を押し付けられたとか。
去年から人数が増えて層を増したトマティーナ。波乱必死のトマト投げ祭り。
始まりの鐘が、今鳴る――!
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.トマトを投げろ!
2.トマトをぶつけろ!
3.トマトを……なんでもいいから楽しめ!
2.トマトをぶつけろ!
3.トマトを……なんでもいいから楽しめ!
どくどくです。
都合よく「T」が来れば……!(二度目)
●説明!
トマト祭り。熟したトマトをぶつけ合う奇妙なお祭りです。はい説明終わり。
禁則事項として、トマトをぶつける以外の暴力行為、種族やジョブ、一般スキルの使用などです。技能の使用、水着着用はOKとします。サマードレスは禁止じゃないけどやめとけ(笑顔)。
戦闘区画はサンクディゼール中央公園内を中心とした町一ブロック。屋根の上や窓からもトマトが振ってきます。トマトの補充は様々な場所にある蒸気トラックからいつでも可能です。
時間は正午から三時まで。終了後は放水用タンクや仮設シャワーなどでトマトを洗い流します。
好き勝手にトマトを投げ合っても構いませんし、敵(?)に絡んでも構いません。自由気ままに楽しんでください。
●敵(?)情報
・サイラス・オーニッツ(nCL3000012)
医者です。身体能力は高くありませんが、そこらへんにペストマスクと黒マントの案山子(工作レベル)を大量に作っています。卑怯だ。
「ふははははは。この『無限のペストマスク』を前に力尽きるがいい!」
とか声をあげてるので、見つけるのはそんなに難しくありません。この医者、ノリノリである。この前の演劇で味を占めたのかもしれません。
・アミナ・ミゼット(nCL3000051)
褐色水着の踊り子。初めての祭に元気一杯。セクシー水着で参戦です。
高い身体能力とか被弾しても後で体洗えばいーや精神で超攻撃的です。攻め攻め系ギャルです。
「いえあ! あーしのトマトで染めてやるー」
ある意味、この祭りを正しく楽しんでいます。
・八腕自動野菜投石器(エイスベジタブルカタパルト)
ヘルメリアから送られてきた謎の刺客。八本の腕でトマトを投げます。歩行機能付き。ピー、ガッションガッションガタガタガタガタポピピピー! とか愉快な音を立てています。
あと自爆してトマトをまき散らします。
●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『エドワード・イ・ラプセル(nCL2000002)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
皆様のプレイングをお待ちしています。
都合よく「T」が来れば……!(二度目)
●説明!
トマト祭り。熟したトマトをぶつけ合う奇妙なお祭りです。はい説明終わり。
禁則事項として、トマトをぶつける以外の暴力行為、種族やジョブ、一般スキルの使用などです。技能の使用、水着着用はOKとします。サマードレスは禁止じゃないけどやめとけ(笑顔)。
戦闘区画はサンクディゼール中央公園内を中心とした町一ブロック。屋根の上や窓からもトマトが振ってきます。トマトの補充は様々な場所にある蒸気トラックからいつでも可能です。
時間は正午から三時まで。終了後は放水用タンクや仮設シャワーなどでトマトを洗い流します。
好き勝手にトマトを投げ合っても構いませんし、敵(?)に絡んでも構いません。自由気ままに楽しんでください。
●敵(?)情報
・サイラス・オーニッツ(nCL3000012)
医者です。身体能力は高くありませんが、そこらへんにペストマスクと黒マントの案山子(工作レベル)を大量に作っています。卑怯だ。
「ふははははは。この『無限のペストマスク』を前に力尽きるがいい!」
とか声をあげてるので、見つけるのはそんなに難しくありません。この医者、ノリノリである。この前の演劇で味を占めたのかもしれません。
・アミナ・ミゼット(nCL3000051)
褐色水着の踊り子。初めての祭に元気一杯。セクシー水着で参戦です。
高い身体能力とか被弾しても後で体洗えばいーや精神で超攻撃的です。攻め攻め系ギャルです。
「いえあ! あーしのトマトで染めてやるー」
ある意味、この祭りを正しく楽しんでいます。
・八腕自動野菜投石器(エイスベジタブルカタパルト)
ヘルメリアから送られてきた謎の刺客。八本の腕でトマトを投げます。歩行機能付き。ピー、ガッションガッションガタガタガタガタポピピピー! とか愉快な音を立てています。
あと自爆してトマトをまき散らします。
●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『エドワード・イ・ラプセル(nCL2000002)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
皆様のプレイングをお待ちしています。
状態
完了
完了
報酬マテリア
0個
0個
1個
0個




参加費
50LP
50LP
相談日数
7日
7日
参加人数
13/∞
13/∞
公開日
2019年09月11日
2019年09月11日
†メイン参加者 13人†

●
始まりの鐘が鳴ると同時に、参加者は一斉にトマトを積んだ籠に向かう。我先にとトマトを手にして、投げつけようとし――
「このトマトはキリが占拠しました! 食べ物を粗末にするなんて、許せません!」
籠の前で仁王立ちする『戦塵を阻む』キリ・カーレント(CL3000547)。そしてかごの中にあるトマトを手にして、参加者たちを見下ろした。一人旅でひもじい思いをしたキリにとって食べ物を粗末にすることへの抵抗がないではない。
「あー。わかるわかる」
「誰も最初はそういうんだよなー」
参加者たちの言葉に疑問符を浮かべながら、キリはトマトの加護にダイブしてそのままトマトを口にする。――途端に鋭い衝撃が襲ってきた。グチャリとした歯ごたえと同時に、酸味が広がる。例えるなら酸っぱい爆弾が口の中で破裂したかのような衝撃だ。
「んーん! んー!」
「食用に使うトマトじゃないんだよ、祭りに使うのは」
もだえ苦しむキリに水と食用トマトを差し出す人々。トマト祭りで使うのは食用ではない観賞用なのだとか。食用ではないトマトは滅茶苦茶マズいのだ。
「SeARch aNd DEstRoY!」
体中を真っ赤にして――いうまでもなく返り血ではなくぶつけられたトマトである――『黒き狂戦士』ナイトオウル・アラウンド(CL3000395)は絶叫する。ナイトオウルにとって、これは訓練。そう、集団で攻めてくる相手を見つけてはトマトを投げる。その軍事訓練だ。
「訓練……コれ、ハ、訓練……AAAAAAAAaaaAAaaAAAAarRRRRRRrRrR!」
ナイトオウルを知る者ならいつものあれかー、ですむ光景だが未知の者はそうはいかない。だが自由騎士を知る子供が遠慮なくトマトを投げるのを見て『ああ、そういうパフォーマンスか』と初見の人もパニックに陥らずに済んだとか。
「わははははは!」
最初は無表情無感情のままにトマトを投げていた『黒炎獣』リムリィ・アルカナム(CL3000500)だが、投げたりぶつけられたりしていくうちにどんどん楽しくなってきた。気が付けば笑いながらトマトを投げている。
「これでどうだー! どっかーん!」
リムリィは持ち前の力を思いっきり発揮して、トマトを投げる。最初は一つずつ投げていたが、遊びの熱が加速するにつれて籠に沢山トマトを乗せて、一気にぶちまけるように投げつける。知り合いを見つければ、積極的に投げつけていた。
「おおっと、そこには罠が仕掛けてあるよ!」
言いながら紐を引っ張る『未知への探究心』クイニィー・アルジェント(CL3000178)。前もって吊ってあったトマトの籠がひっくり返り、トマトの雨が降り注ぐ。地面が赤く染まり、トマト特有の酸味のあるにおいが充満する。
「まだまだ罠はたくさん仕掛けてあるよ! 教えてほしかったらここまでおいでー!」
挑発するように言ってから背を向けるクイニィー。追ってくる参加者は屋根から転がってくるトマトメテオの餌食となった。さらには足を引っかけて、その先にトマトの籠を置くというコンボまで仕掛けてある。こういう悪戯はクイニィーの十八番だ。
「って、こっちは変な機械のエリアじゃん。逃げ逃げ。誰だよあんなの投入した奴!」
クイニィーの視線の先には、八本の腕で次々トマトを投げるヘンテコ機械が猛威を振るっていた。
●
「なんで35歳の渋オジサンはこっちに来ていないんですか!」
叫ぶ『やっちまった渋オジスキー』デボラ・ディートヘルム(CL3000511)。ヘルメリアから来たと聞いてこっちに来たのだが、いるのは変な八本腕である。
『水の祭り、アクアフェスタ。実にこの国らしい祭りです』
『活気あるイ・ラプセルの祭の中にあっても、貴方の美しさは変わらない。むしろ際立っています』
『祭りを楽しみたいのですが、貴方と凄す時間の方が大事です。お付き合い願えませんか、レディ?(顎クイ)』
「とかダンディに誘われるかもと期待していたのに! あぶぅ!」
妄想から戻ったデボラの顔にトマトが命中する。投げたのは件の八本腕だ。
「不慮の事故で壊します。仕方ないですよねー、トマトで視界悪いですし!」
トマトを手にするデボラ。だが機械の上に一人の女性が立っていることに気付く。……上? 上である。
「天におわすフライングナポリタンモンスター様。貴方の為にこの大地を赤く染めて見せましょう」
上に居たのは『救済の聖女』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)である。ドライブテクニカを使って八腕自動野菜投石器を操縦していた。何を言っているのかどくどくもさっぱりだが、まあいいや。祭りイベシナだしできる判定で。
「なにやってるんですか、アンジェリカさん! ええと、フライングナポ……?」
「フライングナポリタンモンスター様、です。空飛ぶナポリタンな触手を生やした天地創造の幻想種ですわ。トマトに染まった大地に降臨し、世界をナポリタン触手で満たすのです」
「アンジェリカさんがトンチキに狂ったー!?」
頭を抱えるデボラだが、アンジェリカが野菜投石器を駆使して暴れまわっているという事実は騎士として看過できない。
「その野望、止めてみせます! イ・ラプセルの平和とかの為に!」
「ええ。貴方の身体にもフライングナポリタンモンスター様のすばらしさを教えて差し上げますわ」
「言い方! マギアスティームは全年齢!」
イ・ラプセルの未来をかけたトマト投げがここに始まる! 勝つのは水の女神の騎士か空飛ぶナポリタンの使徒か。
まあ、20秒後に八腕自動野菜投石器が自爆して終わるのですが。
●
「ちょいさー!」
アミナは絶叫調でトマトを投げていた。彼女自身もトマトをぶつけられているが、それでも気にすることはない。高い身体能力を生かした動きで祭りを沸かせていた。
「流石だね、アミナ」
そんなアミナをサポートするのが『紅の傀儡師』マグノリア・ホワイト(CL3000242)だ。活発的に動くアミナに情報を与え、そして同時にトマトを投げる。冷静なマグノリアの判断が、アミナの身体能力を有効に使っていた。
「でも良きなの? 身体動かさなくてつまんなくない?」
「そうでもないよ。頭を使って戦うのは楽しいし。それに――」
アミナの問いにマグノリアは静かに闘志を燃やしながら口を開く。
「体を使わないとは言ってないからね」
言いながら振り向いてトマトを投げるマグノリア。その先にはトマトを構えた参加者がいた。べちゃり、とトマトが命中する。
「アーミーナー! 勝負だ!」
そんなアミナの元に『元気爆発!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)がやってくる。両手いっぱいにトマトを抱え、胸元の開いた水着姿。アミナも対峙するように腰のパレオをほどき、臨戦態勢を取る
「おおっと、加勢は不粋かな」
マグノリアは雰囲気を察して一歩引いた。その言葉と同時に二人は駆ける。
カーミラが両手に持っていたトマトを一気に空中に頬り投げる。降り注ぐトマトを避けながらアミナは手にしたトマトを投げる為に足を止めた。カーミラが新たにトマトを構えるより先に――だが、アミナの動作よりも先にカーミラは胸元からトマトを取り出していた。
「私の勝ちだー! てりゃー!」
アミナが投げるよりも先に、カーミラがトマトを投げていた。トマトは一直線にアミナに命中する。
「やったなー。てりゃー!」
「あははは。トマトまみれだー!」
テンションアゲアゲな二人は、笑いながらトマトを投げ合っていた。
●
というわけでピンクタイムである。何がと言うわけとかは聞くな!
「……そういえば聞いたことがあります。
有名な女怪盗や美人暗殺者は、艶かしい不思議なポーズをとる事で何故か回避率が100%を超えると」
どこの誰だよそんなの教えたの。ともあれティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は水着姿でトマティーナ参戦である。肌の八割強を露出したビキニ水着。髪飾りの赤い花がティラミスの白い肌を際立たせている。ウサギのケモノビトの健康的な四肢を隠すことなく、同時に未来を感じさせるふくよかな胸が女性らしさを自己主張していた。
しかしティラミスは忘れていた。これがどくどくSTのシナリオであることを……。
「足を延ばして……こう! って、紐!? 紐が切れた!? タイムタイム!」
セクシィポーズを取るために太ももと胸を強調するポーズを取るあまり、水着を固定している紐に負担がかかったのだ。必死に水着を押さえて泣いて逃げるティラミス。
「『赤』の季節、と言われたら参加しないわけにはいかないわね」
赤い髪を褐色の手で梳き、『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)がトマトで染まった赤い大地を歩く。エルシーの豊満な胸とセクシーな腰を包む最低限の白布地。歩くたびに胸が揺れ、エルシーの足が周囲を魅了する。
「行くわよ! トマトの心、無駄にはしないわ!」
言いながらトマトに口づけし、投擲のポーズを取るエルシー。大きく足を振り上げ、力を伝達するようにからから振りかぶってトマトを投げる。さようならエヴァンス。トマトソースになりたかった貴方の夢、忘れないわ! そんなドラマがエルシーの中で渦巻いていた。
「え、えへへ……こういう、お祭り、初めてで……よろしく、おねがいします」
そんなハイテンションな状況とは打って変わっての『落花』アルミア・ソーイ(CL3000567)である。初々しい、というよりは気弱でおどおどしている雰囲気があった。トマトで汚すのが惜しいほどきれいな白いワンピースである。
「あの、あそこにあるトマトを、思いっきり投げれぼふ! ごめんなさい……ごめんなさい……」
しかしそんな様子でも容赦ないのがトマト投げ祭り。飛んでくるトマトにアルミアのワンピースは真っ赤に染まり体に張り付く。赤く濡れたワンピースが肌に張り付き、うっすらと黒いビキニ水着が浮き出ていた。
周りの人達はその姿に手を止め、そっとタオルでアルミアの体を隠し……その行為の意味に気付いたアルミアは更に謝りながら自己嫌悪に陥っていくのであった。
●
「再臨せよ魔王……! 混沌より出でて、平和を壊すもの! 大地を赤く染めたまえ!」
『カワイイ悪戯っ子』カーシー・ロマ(CL3000569)がジルを鳴らしながら、歌うように声をあげる。幻の煙で周囲を包み込み、仲良くなったフェアリーさんが銀色の紙吹雪をばらまく。この日の為にわざわざ用意してきたのだ。
「くっくっく……ふ、ふは、ふははははー……!」
煙の中央で高笑いする『混世魔王』フーリィン・アルカナム(CL3000403)。紐ビキニに黒マントと言う、何だろうどこかコメントに困る格好で顔を真っ赤にしていた。例えるなら『カーシーに『祭りの盛り上げで必要だから!』と言われてやったけど、今更すごく恥ずかしくなった』ような感じである。
「おお、魔王魔王! 七日で世界を滅ぼす滅びの王! そのマントで力を押さえているようだけど、それちょっと脱いでみない?」
「と、トマト祭りの混沌と狂乱が、よ、余を招いたと……引っ張らないで! きゃー!」
ひとしきり盛り上げ(というかフーリィンのからかい)に徹するカーシーは、皆の期待を受けてフーリィンのマントを引っ張って広げようとする。イタズライタズラ。必死になってマントを押さえるフーリィン。
「えー。ここまで来てまだ吹っ切れてないの? しょーがないなーお手伝いしてあげるね! 友達だからね!
幻想で出でよ、あの日生まれた魔王! 厨二だったあのメモリーは永遠に!」
「魔導力881の通常魔道アタァァァァック!」
フーリィンの過去の姿を映し出そうとしたカーシーに、全力でトマトを投げるフーリィン。うん、スキル使ってないからセーフ。
「おおおお、魔王だ。魔王様がお怒りだー」
「この世の終わりだー」
「ちょっと!? みんなもそこで乗らないでください! や、魔王コールはやめてー! 祈るのもだめー!」
魔王を称える声とフーリィンの声が、しばらく止まなかったという。
なお倒れたカーシーは『イタズラ成功!』と指を立てていたとさ。とっぴんぱらりんのぷぅ。
●
そして終了の鐘が鳴り、トマト投げ祭りは終わりを告げる。
放水社からのシャワーを受けて、参加者は体についたトマトを洗い流した。トマトと汗を一気に洗い流し、気持ちよくなった。
アクアフェスタはまだまだ終わらない。参加者たちは敢闘を称えあいながら、それぞれの場所へと帰っていった――
始まりの鐘が鳴ると同時に、参加者は一斉にトマトを積んだ籠に向かう。我先にとトマトを手にして、投げつけようとし――
「このトマトはキリが占拠しました! 食べ物を粗末にするなんて、許せません!」
籠の前で仁王立ちする『戦塵を阻む』キリ・カーレント(CL3000547)。そしてかごの中にあるトマトを手にして、参加者たちを見下ろした。一人旅でひもじい思いをしたキリにとって食べ物を粗末にすることへの抵抗がないではない。
「あー。わかるわかる」
「誰も最初はそういうんだよなー」
参加者たちの言葉に疑問符を浮かべながら、キリはトマトの加護にダイブしてそのままトマトを口にする。――途端に鋭い衝撃が襲ってきた。グチャリとした歯ごたえと同時に、酸味が広がる。例えるなら酸っぱい爆弾が口の中で破裂したかのような衝撃だ。
「んーん! んー!」
「食用に使うトマトじゃないんだよ、祭りに使うのは」
もだえ苦しむキリに水と食用トマトを差し出す人々。トマト祭りで使うのは食用ではない観賞用なのだとか。食用ではないトマトは滅茶苦茶マズいのだ。
「SeARch aNd DEstRoY!」
体中を真っ赤にして――いうまでもなく返り血ではなくぶつけられたトマトである――『黒き狂戦士』ナイトオウル・アラウンド(CL3000395)は絶叫する。ナイトオウルにとって、これは訓練。そう、集団で攻めてくる相手を見つけてはトマトを投げる。その軍事訓練だ。
「訓練……コれ、ハ、訓練……AAAAAAAAaaaAAaaAAAAarRRRRRRrRrR!」
ナイトオウルを知る者ならいつものあれかー、ですむ光景だが未知の者はそうはいかない。だが自由騎士を知る子供が遠慮なくトマトを投げるのを見て『ああ、そういうパフォーマンスか』と初見の人もパニックに陥らずに済んだとか。
「わははははは!」
最初は無表情無感情のままにトマトを投げていた『黒炎獣』リムリィ・アルカナム(CL3000500)だが、投げたりぶつけられたりしていくうちにどんどん楽しくなってきた。気が付けば笑いながらトマトを投げている。
「これでどうだー! どっかーん!」
リムリィは持ち前の力を思いっきり発揮して、トマトを投げる。最初は一つずつ投げていたが、遊びの熱が加速するにつれて籠に沢山トマトを乗せて、一気にぶちまけるように投げつける。知り合いを見つければ、積極的に投げつけていた。
「おおっと、そこには罠が仕掛けてあるよ!」
言いながら紐を引っ張る『未知への探究心』クイニィー・アルジェント(CL3000178)。前もって吊ってあったトマトの籠がひっくり返り、トマトの雨が降り注ぐ。地面が赤く染まり、トマト特有の酸味のあるにおいが充満する。
「まだまだ罠はたくさん仕掛けてあるよ! 教えてほしかったらここまでおいでー!」
挑発するように言ってから背を向けるクイニィー。追ってくる参加者は屋根から転がってくるトマトメテオの餌食となった。さらには足を引っかけて、その先にトマトの籠を置くというコンボまで仕掛けてある。こういう悪戯はクイニィーの十八番だ。
「って、こっちは変な機械のエリアじゃん。逃げ逃げ。誰だよあんなの投入した奴!」
クイニィーの視線の先には、八本の腕で次々トマトを投げるヘンテコ機械が猛威を振るっていた。
●
「なんで35歳の渋オジサンはこっちに来ていないんですか!」
叫ぶ『やっちまった渋オジスキー』デボラ・ディートヘルム(CL3000511)。ヘルメリアから来たと聞いてこっちに来たのだが、いるのは変な八本腕である。
『水の祭り、アクアフェスタ。実にこの国らしい祭りです』
『活気あるイ・ラプセルの祭の中にあっても、貴方の美しさは変わらない。むしろ際立っています』
『祭りを楽しみたいのですが、貴方と凄す時間の方が大事です。お付き合い願えませんか、レディ?(顎クイ)』
「とかダンディに誘われるかもと期待していたのに! あぶぅ!」
妄想から戻ったデボラの顔にトマトが命中する。投げたのは件の八本腕だ。
「不慮の事故で壊します。仕方ないですよねー、トマトで視界悪いですし!」
トマトを手にするデボラ。だが機械の上に一人の女性が立っていることに気付く。……上? 上である。
「天におわすフライングナポリタンモンスター様。貴方の為にこの大地を赤く染めて見せましょう」
上に居たのは『救済の聖女』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)である。ドライブテクニカを使って八腕自動野菜投石器を操縦していた。何を言っているのかどくどくもさっぱりだが、まあいいや。祭りイベシナだしできる判定で。
「なにやってるんですか、アンジェリカさん! ええと、フライングナポ……?」
「フライングナポリタンモンスター様、です。空飛ぶナポリタンな触手を生やした天地創造の幻想種ですわ。トマトに染まった大地に降臨し、世界をナポリタン触手で満たすのです」
「アンジェリカさんがトンチキに狂ったー!?」
頭を抱えるデボラだが、アンジェリカが野菜投石器を駆使して暴れまわっているという事実は騎士として看過できない。
「その野望、止めてみせます! イ・ラプセルの平和とかの為に!」
「ええ。貴方の身体にもフライングナポリタンモンスター様のすばらしさを教えて差し上げますわ」
「言い方! マギアスティームは全年齢!」
イ・ラプセルの未来をかけたトマト投げがここに始まる! 勝つのは水の女神の騎士か空飛ぶナポリタンの使徒か。
まあ、20秒後に八腕自動野菜投石器が自爆して終わるのですが。
●
「ちょいさー!」
アミナは絶叫調でトマトを投げていた。彼女自身もトマトをぶつけられているが、それでも気にすることはない。高い身体能力を生かした動きで祭りを沸かせていた。
「流石だね、アミナ」
そんなアミナをサポートするのが『紅の傀儡師』マグノリア・ホワイト(CL3000242)だ。活発的に動くアミナに情報を与え、そして同時にトマトを投げる。冷静なマグノリアの判断が、アミナの身体能力を有効に使っていた。
「でも良きなの? 身体動かさなくてつまんなくない?」
「そうでもないよ。頭を使って戦うのは楽しいし。それに――」
アミナの問いにマグノリアは静かに闘志を燃やしながら口を開く。
「体を使わないとは言ってないからね」
言いながら振り向いてトマトを投げるマグノリア。その先にはトマトを構えた参加者がいた。べちゃり、とトマトが命中する。
「アーミーナー! 勝負だ!」
そんなアミナの元に『元気爆発!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)がやってくる。両手いっぱいにトマトを抱え、胸元の開いた水着姿。アミナも対峙するように腰のパレオをほどき、臨戦態勢を取る
「おおっと、加勢は不粋かな」
マグノリアは雰囲気を察して一歩引いた。その言葉と同時に二人は駆ける。
カーミラが両手に持っていたトマトを一気に空中に頬り投げる。降り注ぐトマトを避けながらアミナは手にしたトマトを投げる為に足を止めた。カーミラが新たにトマトを構えるより先に――だが、アミナの動作よりも先にカーミラは胸元からトマトを取り出していた。
「私の勝ちだー! てりゃー!」
アミナが投げるよりも先に、カーミラがトマトを投げていた。トマトは一直線にアミナに命中する。
「やったなー。てりゃー!」
「あははは。トマトまみれだー!」
テンションアゲアゲな二人は、笑いながらトマトを投げ合っていた。
●
というわけでピンクタイムである。何がと言うわけとかは聞くな!
「……そういえば聞いたことがあります。
有名な女怪盗や美人暗殺者は、艶かしい不思議なポーズをとる事で何故か回避率が100%を超えると」
どこの誰だよそんなの教えたの。ともあれティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は水着姿でトマティーナ参戦である。肌の八割強を露出したビキニ水着。髪飾りの赤い花がティラミスの白い肌を際立たせている。ウサギのケモノビトの健康的な四肢を隠すことなく、同時に未来を感じさせるふくよかな胸が女性らしさを自己主張していた。
しかしティラミスは忘れていた。これがどくどくSTのシナリオであることを……。
「足を延ばして……こう! って、紐!? 紐が切れた!? タイムタイム!」
セクシィポーズを取るために太ももと胸を強調するポーズを取るあまり、水着を固定している紐に負担がかかったのだ。必死に水着を押さえて泣いて逃げるティラミス。
「『赤』の季節、と言われたら参加しないわけにはいかないわね」
赤い髪を褐色の手で梳き、『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)がトマトで染まった赤い大地を歩く。エルシーの豊満な胸とセクシーな腰を包む最低限の白布地。歩くたびに胸が揺れ、エルシーの足が周囲を魅了する。
「行くわよ! トマトの心、無駄にはしないわ!」
言いながらトマトに口づけし、投擲のポーズを取るエルシー。大きく足を振り上げ、力を伝達するようにからから振りかぶってトマトを投げる。さようならエヴァンス。トマトソースになりたかった貴方の夢、忘れないわ! そんなドラマがエルシーの中で渦巻いていた。
「え、えへへ……こういう、お祭り、初めてで……よろしく、おねがいします」
そんなハイテンションな状況とは打って変わっての『落花』アルミア・ソーイ(CL3000567)である。初々しい、というよりは気弱でおどおどしている雰囲気があった。トマトで汚すのが惜しいほどきれいな白いワンピースである。
「あの、あそこにあるトマトを、思いっきり投げれぼふ! ごめんなさい……ごめんなさい……」
しかしそんな様子でも容赦ないのがトマト投げ祭り。飛んでくるトマトにアルミアのワンピースは真っ赤に染まり体に張り付く。赤く濡れたワンピースが肌に張り付き、うっすらと黒いビキニ水着が浮き出ていた。
周りの人達はその姿に手を止め、そっとタオルでアルミアの体を隠し……その行為の意味に気付いたアルミアは更に謝りながら自己嫌悪に陥っていくのであった。
●
「再臨せよ魔王……! 混沌より出でて、平和を壊すもの! 大地を赤く染めたまえ!」
『カワイイ悪戯っ子』カーシー・ロマ(CL3000569)がジルを鳴らしながら、歌うように声をあげる。幻の煙で周囲を包み込み、仲良くなったフェアリーさんが銀色の紙吹雪をばらまく。この日の為にわざわざ用意してきたのだ。
「くっくっく……ふ、ふは、ふははははー……!」
煙の中央で高笑いする『混世魔王』フーリィン・アルカナム(CL3000403)。紐ビキニに黒マントと言う、何だろうどこかコメントに困る格好で顔を真っ赤にしていた。例えるなら『カーシーに『祭りの盛り上げで必要だから!』と言われてやったけど、今更すごく恥ずかしくなった』ような感じである。
「おお、魔王魔王! 七日で世界を滅ぼす滅びの王! そのマントで力を押さえているようだけど、それちょっと脱いでみない?」
「と、トマト祭りの混沌と狂乱が、よ、余を招いたと……引っ張らないで! きゃー!」
ひとしきり盛り上げ(というかフーリィンのからかい)に徹するカーシーは、皆の期待を受けてフーリィンのマントを引っ張って広げようとする。イタズライタズラ。必死になってマントを押さえるフーリィン。
「えー。ここまで来てまだ吹っ切れてないの? しょーがないなーお手伝いしてあげるね! 友達だからね!
幻想で出でよ、あの日生まれた魔王! 厨二だったあのメモリーは永遠に!」
「魔導力881の通常魔道アタァァァァック!」
フーリィンの過去の姿を映し出そうとしたカーシーに、全力でトマトを投げるフーリィン。うん、スキル使ってないからセーフ。
「おおおお、魔王だ。魔王様がお怒りだー」
「この世の終わりだー」
「ちょっと!? みんなもそこで乗らないでください! や、魔王コールはやめてー! 祈るのもだめー!」
魔王を称える声とフーリィンの声が、しばらく止まなかったという。
なお倒れたカーシーは『イタズラ成功!』と指を立てていたとさ。とっぴんぱらりんのぷぅ。
●
そして終了の鐘が鳴り、トマト投げ祭りは終わりを告げる。
放水社からのシャワーを受けて、参加者は体についたトマトを洗い流した。トマトと汗を一気に洗い流し、気持ちよくなった。
アクアフェスタはまだまだ終わらない。参加者たちは敢闘を称えあいながら、それぞれの場所へと帰っていった――
†シナリオ結果†
成功
†詳細†
称号付与
『空飛ぶナポリタンの使徒』
取得者: アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)
『おじさまに会いたかった』
取得者: デボラ・ディートヘルム(CL3000511)
『イタズラ楽しい』
取得者: カーシー・ロマ(CL3000569)
『赤く染まる黒騎士』
取得者: ナイトオウル・アラウンド(CL3000395)
『トマトトラッパー』
取得者: クイニィー・アルジェント(CL3000178)
『トマト軍師』
取得者: マグノリア・ホワイト(CL3000242)
『ワンピースは赤く染まる』
取得者: アルミア・ソーイ(CL3000567)
『赤茄子黒外套水着魔王』
取得者: フーリィン・アルカナム(CL3000403)
『食用トマト美味しい』
取得者: キリ・カーレント(CL3000547)
『ラビットレディ!』
取得者: ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)
『『赤』の戦乙女』
取得者: エルシー・スカーレット(CL3000368)
『最後の魔弾は胸の中に』
取得者: カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)
『赤茄子狂戦士』
取得者: リムリィ・アルカナム(CL3000500)
取得者: アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)
『おじさまに会いたかった』
取得者: デボラ・ディートヘルム(CL3000511)
『イタズラ楽しい』
取得者: カーシー・ロマ(CL3000569)
『赤く染まる黒騎士』
取得者: ナイトオウル・アラウンド(CL3000395)
『トマトトラッパー』
取得者: クイニィー・アルジェント(CL3000178)
『トマト軍師』
取得者: マグノリア・ホワイト(CL3000242)
『ワンピースは赤く染まる』
取得者: アルミア・ソーイ(CL3000567)
『赤茄子黒外套水着魔王』
取得者: フーリィン・アルカナム(CL3000403)
『食用トマト美味しい』
取得者: キリ・カーレント(CL3000547)
『ラビットレディ!』
取得者: ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)
『『赤』の戦乙女』
取得者: エルシー・スカーレット(CL3000368)
『最後の魔弾は胸の中に』
取得者: カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)
『赤茄子狂戦士』
取得者: リムリィ・アルカナム(CL3000500)
特殊成果
『トマト』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
†あとがき†
来年もこうしてトマトを投げあえる日が来ますように――
FL送付済