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Jellyfish!? 触手で綺麗になりましょう!

●戦争の負の遺産
融合種――
かつて存在したヘルメリアの神、ヘルメスが己の人機融合装置で生み出した無機物と生物の融合体である。
人間の技術ではありえない事を為すのが神。その例にもれずヘルメスの生み出した融合種は機械の性能と元となった生物の特徴を兼ね備えている。総じて元の個体より優れており、そしてほぼ好戦的な性格となる。かつてヘルメスはそれを自由騎士に宛がい足止めなどしていたが、人機融合装置がなくなり新たな融合種は生まれなくなった。
だが、今まで作られた融合種は未だ残っている。そしてそれは、復興作業中のロンディアナにもいるのであった。
「こ、こっちに来るなぁ!」
「やめて、やめてぇ!」
その融合種には知性がなかった。故に人の悲鳴など聞いても何の感慨も受けず、元の性能に従って行動を開始する。触手を伸ばし、服の中にまでそれを入れ、そして丹念に全身に這わせる。
「んっ、ひゃ、そこは……」
「んにゃあ、く、くすぐったぁい!」
捕らえられた人達は全身を触手でまさぐられ、声をあげていた。抵抗しようにも痺れるような感覚で身動きとることが出来ない。複数ある触手で器用に対象を捕らえ、丹念に全身を磨いていた。
「まって、そんな所、お願い……!」
「も、もう許して……」
捕まり、悶える者達。その瞳が見たのは、半透明のゼラチン状生物だった。
●自由騎士
「巨大クラゲと蒸気洗浄機の融合種だよ」
『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)はそう言って自由騎士達に資料を渡す。
「触手の先がブラシになっていて、全身を洗ってくれるみたい。あとクラゲっぽく触手に麻痺毒みたいなのがあって、少し痺れるから気を付けてね。
触手は長いんで後ろに居ても届くんで。まあ気を付けて」
いや待て。蒸気洗浄機とクラゲの融合種とかなんでヘルメスそんなもん造ったんだとか、そのクラゲって地上に出ても大丈夫なのかとか、ブラシで全身を洗うってあれだよな色々アレでナニだよなとか、そもそも何をどう気をつけろと?
「可愛い女の子がアレコレされるのは忍びないから、手早く倒してきてね」
そしてヨアヒムは押し付ける様にして、その場から去っていった。おい、どうしろと?
融合種――
かつて存在したヘルメリアの神、ヘルメスが己の人機融合装置で生み出した無機物と生物の融合体である。
人間の技術ではありえない事を為すのが神。その例にもれずヘルメスの生み出した融合種は機械の性能と元となった生物の特徴を兼ね備えている。総じて元の個体より優れており、そしてほぼ好戦的な性格となる。かつてヘルメスはそれを自由騎士に宛がい足止めなどしていたが、人機融合装置がなくなり新たな融合種は生まれなくなった。
だが、今まで作られた融合種は未だ残っている。そしてそれは、復興作業中のロンディアナにもいるのであった。
「こ、こっちに来るなぁ!」
「やめて、やめてぇ!」
その融合種には知性がなかった。故に人の悲鳴など聞いても何の感慨も受けず、元の性能に従って行動を開始する。触手を伸ばし、服の中にまでそれを入れ、そして丹念に全身に這わせる。
「んっ、ひゃ、そこは……」
「んにゃあ、く、くすぐったぁい!」
捕らえられた人達は全身を触手でまさぐられ、声をあげていた。抵抗しようにも痺れるような感覚で身動きとることが出来ない。複数ある触手で器用に対象を捕らえ、丹念に全身を磨いていた。
「まって、そんな所、お願い……!」
「も、もう許して……」
捕まり、悶える者達。その瞳が見たのは、半透明のゼラチン状生物だった。
●自由騎士
「巨大クラゲと蒸気洗浄機の融合種だよ」
『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)はそう言って自由騎士達に資料を渡す。
「触手の先がブラシになっていて、全身を洗ってくれるみたい。あとクラゲっぽく触手に麻痺毒みたいなのがあって、少し痺れるから気を付けてね。
触手は長いんで後ろに居ても届くんで。まあ気を付けて」
いや待て。蒸気洗浄機とクラゲの融合種とかなんでヘルメスそんなもん造ったんだとか、そのクラゲって地上に出ても大丈夫なのかとか、ブラシで全身を洗うってあれだよな色々アレでナニだよなとか、そもそも何をどう気をつけろと?
「可愛い女の子がアレコレされるのは忍びないから、手早く倒してきてね」
そしてヨアヒムは押し付ける様にして、その場から去っていった。おい、どうしろと?
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.お掃除クラゲ10体の打破
どくどくです。
ちがうんだきいてくれなんかくらいはなしばかりだから、たまにはあかるいはなしをしないといけなくて。
触手は文化だね!
●敵情報
・お掃除クラゲ(×10)
融合種。大きさ1mほどの空飛ぶクラゲに洗浄機が融合しました。触手の数本にブラシがつき、泡を出して全身をぬるぬるにしてきます。
致死性はないのですが、まあいろいろ迷惑なので自由騎士に押し付k……依頼が舞い込んだ形です。
攻撃方法
ブラシ触手 攻遠単 ブラシ付きの触手で全身を洗われます。【ダメージ0】【ブレイク2】
触手拘束 攻遠単 触手で拘束してきます。【ダメージ0】【移動不可】
麻痺毒 攻遠単 触手の先端から麻痺毒を注入します。【ダメージ0】【パラライズ2】
浮遊 P 常に【浮遊】状態です。
まあ、真面目に戦術考えるようなシナリオではないのですが、雰囲気程度に。
●場所情報
ヘルメリア元首都、ロンディアナ。その生活区域。犠牲になっているのは、復興支援にやってきたデザイア達だと思ってください。
戦闘開始時、敵前衛に『お掃除クラゲ(×10)』がいます。
事前付与は一度だけ可能とします。
繰り返しますが、戦術を考えるようなシナリオではありません。適度にぬるぬるになって洗われてください。
なおプレイングもしくはEXプレイングに【覚悟完了】を書かれた場合、クラゲの性能が増してさらにひどい目にあいます。あんなところやこんなところまで。
あと念のため、マギアスティームは全年齢!
皆様のプレイングをお待ちしています。
ちがうんだきいてくれなんかくらいはなしばかりだから、たまにはあかるいはなしをしないといけなくて。
触手は文化だね!
●敵情報
・お掃除クラゲ(×10)
融合種。大きさ1mほどの空飛ぶクラゲに洗浄機が融合しました。触手の数本にブラシがつき、泡を出して全身をぬるぬるにしてきます。
致死性はないのですが、まあいろいろ迷惑なので自由騎士に押し付k……依頼が舞い込んだ形です。
攻撃方法
ブラシ触手 攻遠単 ブラシ付きの触手で全身を洗われます。【ダメージ0】【ブレイク2】
触手拘束 攻遠単 触手で拘束してきます。【ダメージ0】【移動不可】
麻痺毒 攻遠単 触手の先端から麻痺毒を注入します。【ダメージ0】【パラライズ2】
浮遊 P 常に【浮遊】状態です。
まあ、真面目に戦術考えるようなシナリオではないのですが、雰囲気程度に。
●場所情報
ヘルメリア元首都、ロンディアナ。その生活区域。犠牲になっているのは、復興支援にやってきたデザイア達だと思ってください。
戦闘開始時、敵前衛に『お掃除クラゲ(×10)』がいます。
事前付与は一度だけ可能とします。
繰り返しますが、戦術を考えるようなシナリオではありません。適度にぬるぬるになって洗われてください。
なおプレイングもしくはEXプレイングに【覚悟完了】を書かれた場合、クラゲの性能が増してさらにひどい目にあいます。あんなところやこんなところまで。
あと念のため、マギアスティームは全年齢!
皆様のプレイングをお待ちしています。
状態
完了
完了
報酬マテリア
5個
1個
1個
1個




参加費
100LP [予約時+50LP]
100LP [予約時+50LP]
相談日数
6日
6日
参加人数
6/8
6/8
公開日
2020年04月28日
2020年04月28日
†メイン参加者 6人†
●
融合種――
かつて存在したヘルメリアの神、ヘルメスが己の人機融合装置で生み出した無機物と生物の融合体である。
かつてのヘルメスの権能を用いて生命を維持できる存在で、そのせいもあってか敵性を持つ融合種はもう存在しない。多くの元歯車騎士団が融合種等の保護に努め、同時に説得を行っているためこういった事例は稀である。
否、クラゲに敵意はない。ただ漂い、機能に適した行動をとっているに過ぎないのだ。ただそれが、人に向けられているだけで――
「一体何を思って蒸気洗浄機とクラゲを融合させたのだろうか」
ウィルフレッド・オーランド(CL3000062)は頭痛を押さえるように額に手を当て、苦悩する。好意的に捕らえれば、細長く自在に曲がるブラシは機械洗浄にうってつけである。だがあのトリックスターな神がそんなことを考えていたかと言われると、疑問である。
「どうあれ、このまま放置はできんな」
「そうですね。罪なき人が犠牲になっているのは放っておけません!」
いって前に出る『人機融合(偽)の果てに』デボラ・ディートヘルム(CL3000511)。成程軍事用ではなく機械修理用と考えれば、この組み合わせも納得できる。そもそもクラゲに戦闘など無理な話だ。……いや、色々納得できない所はあるけど。
「しかし機能そのものは有効活動で来そうです。車や衣服の洗浄とか」
「そっか。前に二コラが発明した、衣服剥ぎ取り人形と合わせてたら、服を脱がしてくれて身体洗ってくれて最強じゃん!」
ぴかーん、と目を輝かせる『元気一杯!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)。自動で服を脱がせてくれて、そして体まで洗ってくれる。素晴らしきかな蒸気文明。まあ、大抵暴走するという難点を除けば、だが。
「……そっか。いう事聞いてくれないのか。うーん」
「蒸気洗浄機って、その、馬車とか、壁とか、鎧の汚れを落とすやつ、ですよね……?」
依頼の内容を正しく伝えられていなかったのか、『決意なき力』アルミア・ソーイ(CL3000567)は戸惑いながら周囲を見回す。水で洗われるかもという事で危ない水着着用。いつもの本は濡れないように油紙を巻いて防水仕様にしていた。ある意味準備万端である。
「え? 『おとなしい子をヒンヒン泣かすのはロマンだよね』? 何言ってるのこの本?」
「クラゲ……辛めの香辛料……パスタ……いけますね!」
『くっころ(ぱすた)』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)はクラゲの食感を想像しながら閃いた、とばかりに声をあげる。海に面するイ・ラプセルならではの発想だ。あと誰だよ、こんな称号付けたのは(どくどくです)。
「準備万端です。さあ、行きましょう」
「チャレンジ精神旺盛でありますね!」
パスタセットやらを用意するアンジェリカを見ながら、『音運ぶ小鳥』ドロテア・パラディース(CL3000435)は頷いた。頼まれた内容はどうあれ、未知に挑む精神は重要だ。その、クラゲの触手の動きから良からぬ未来になりそうな気はするのだが。
「ええ。気を引き締めて行くであります!」
準備は整ったとそれぞれの武器を構える自由騎士達。
六名の騎士達は、強い覚悟を決めて融合種に挑む。
●
イ・ラプセル自由騎士達はデボラ、カーミラ、アンジェリカを前衛に。ウィルフレッドとドロテアが回復、ネクロマンサーのアルミアが補助券魔法攻撃手としての攻勢を取る。互いが互いの特製を理解し、各々の役割を果たすのに適した布陣だ。
相手の数は多く、遠距離攻撃を持つ相手ではある。だが自由騎士は恐れずにそれぞれの武器を振るう。デボラが護りながら攻め立て、カーミラとアンジェリカが効率よく範囲攻撃を繰り返して多くの融合種を穿つ。クラゲの毒などをウィルフレッドとドロテアが解除し、アルミアが適切な呪術を用いて応対する。
――まあ、真面目なシーンはこれぐらいでいいよね。
「きゃあああああああ! クラゲの触手が体に巻き付いて!」
「麻痺で動けなぃ……ひゃあん!」
「洗浄液がぬるぬると塗られて、そこは、ぁ!」
数の暴力で奮戦空しく捕らわれる自由騎士達。
「私、クラゲの毒に対抗すべくレジストパラライズを用意いてきました。これで麻痺毒は効きませ――あら?」
台詞の途中で脱力するアンジェリカ。麻痺耐性持ってても低確率で麻痺しちゃうから仕方ないわー。すぐに回復するが、その合間に触手に捕らわれてしまう。シスター服の隙間から入ってくる触手。その感覚に背筋がぞわぞわしてくる。
アンジェリカの毛並みを梳くように動く触手。ブラシからは適切な洗浄液が流され、肌を傷つけないように丹念にブラッシングしていく。最初は違和感から抵抗していたアンジェリカだが、それが心地良いと体が理解して力が少しずつ抜けていく。
「これは……いけません。このような、神の試練なのですか……ふ、ぅん!」
「羽根……っ! そんな風に羽根を扱われたた、はわわ!」
同じく触手に手足を拘束されたドロテア。自慢の白い羽を撫でるようにクラゲの触手が動く。先ずはん歯した羽根の先端から、骨の骨格をなぞるようにやさしく動く。最後に羽根が生えている背中の付け根を撫でられ、もぞもぞとした感触が背筋を走る。
「あわっわ、楽器を落とさないようにしないと、でありま、んっ!」
「麻痺毒を喰らえば戦闘が長引く。そうなれば女性陣が危ない目に……うおおおおお!」
今回のおっさん枠、ウィルフレッドは短期で戦闘を終わらせるようにと努力する。だが10体の融合種を打ち崩すのは容易ではない。腕や太ももに巻き付く半透明のゼラチン状触手。プルプルと波打つ触手の感触が直接肌から伝わってくる。
近くのドロテアと同じように、羽根を撫でられるウィルフレッド。羽毛部分を整えるようにブラシが動き、そのまま骨部分も撫でられる。優しい梳きと愛撫。不気味さが目立つ融合種のブラシの警戒心は薄れ、同時にウィルフレッドの中に別の感覚が生まれてていく。
「このブラッシングは……! やめろ、オレはもふもふを愛でるのは好きだが、こういうのは違う!」
「あっちこっちから触手が絡み付いてきた!」
奮闘していたカーミラの手足に触手が絡みつく。動きやすさを重視した軍服であるがゆえに服の隙間は多く、その中に細くて自在に曲がることが出来る触手が侵入してくる。自分で体を洗う感覚とは違うぬるっとした感覚に思わず震えてしまう。
ブラシの先端に塗られたぬるぬるとした洗浄液。それはカーミラの身体を丹念に濡らしていく。抵抗しようと手足を動かすが、それを押さえようとさらなる触手がカーミラを襲った。ブラシで体を洗われる、と思っていたカーミラの身体に未知の感覚が芽生えてくる。
「ひゃ……なにこれ、力が抜けるぅー」
「デザイアや皆さんの避難は済んだのでしょうか……誰かに見られたら刺激t……いいえ、そのような趣味はありませんから!」
何かを言いかけて、首を振るデボラ。彼女も必死に盾を振るって仲間を守っていたが、矢面に立っているがゆえに多くの触手に攻め立てられる。盾役故に仕方ないことですねー。前から後ろからクラゲの触手に襲われる。
身体に受ける感覚をカットしようとロストペインを使用するデボラ。だがロストペインはあくまで感覚遮断なだけで、肉体に発生する病魔やけがは打ち消せない。触手によって生まれた感覚も同じ。ロストペインの効果がなくなればそれらが一斉にデボラを襲うだろう。
「え? 確かにそうかもしれませんけど……って、待ってください。何されてるかわからない分余計に変な気持ちになってるんですけど!」
「無理矢理はいけないと思います、無理矢理は……ひぃ!」
怯えるアルミアに迫る融合種。戦意を失った彼女はあっさり触手に絡まれ、身動きが取れなくなる。手にしていた本が『やったぜ』とか叫んだ気がするが、言い返す気力もない。これからされることを想像し、身体を固くして身を守ろうとする。
ブラシはアルミアの髪を梳き、肌を洗うように丹念に動く。素材に適した洗浄液を出す仕様なのか、触手の嫌悪に怯えていたアルミアは心地良いブラシの動きに少しずつ脱力していく。抵抗しなくちゃ、という思いが少しずつ薄れて融合種の行為を受け入れていく。
「ひゃあああああ、待って、こんなの、抵抗、出来ない……」
相手は洗うために生まれてきた存在だ。人間如きがその動きに抵抗することなど無駄な足搔き。それを理解させるかのように融合種は自由騎士達を攻め立てる。
だがまだこれらは始まりでしかない。愛撫することで相手の嫌悪感を薄め、同時に肉体がブラシの行為を受け入れていく。心ではダメだと思っていても、肉体はそれを裏切るように反応し、理性と言う壁を砕いていく。
ブラシと触手の動きが、少しずつ大胆になっていく。それに伴う自由騎士達の反応も、また。
●
抵抗する力が薄まってきたと判断したクラゲ融合種は、暴れられた時の対応用に控えさせていたブラシ触手を伸ばす。クラゲって種族によっては百本ぐらい触手あるし。
材質に合わせてカートリッジ形式で先端の変更可能なブラシ部分。今つけられているのは人の体を洗うのに適した弾性のあるモノだ。押せばその分押し返し、身体を冷やさないように人肌の温度に熱されている。それが肌をなぞれば、複数の人の指で何度もなぞられるような感覚が走るだろう。
そして体を縛る触手はゼラチン状のプルプルした感覚。力を込めて振り払おうとすればその衝撃は吸収され、同時にゼラチンの震える感覚を強く体に刻まれる。それに巻き付かれた場所は、人外に触れられている異様な感覚に戸惑うだろう。
人の手と間違うほどのブラシと、明らかに人ではない触手。二種類の感覚が波状となって攻め立てる。時に同時に、時に交互に。何とか耐えようとする自由騎士達を翻弄するように攻めのパターンを変化させる融合種。まさに神が作りし存在だ。
「んくぅ、なんて置き土産を残してくれたんですかね、あの自称神は!」
叫ぶアンジェリカ。別に地の文章にツッコミを入れたわけではないが、ともあれ迷惑千万には変わりない。自分で与えた【コンフェ2】のせいもあって、触手の動きは予測不可能だ。いや、そのBSそういう効果と言うわけでは……まあいいや。
シスター服の中を縦横無尽に洗い続ける触手達。抵抗しようと体に力を入れた瞬間に激しく動きだし、身もだえしてしまう。荒波のようにアンジェリカの脳を揺さぶる感覚に耐えながら、しかしいつか来る限界を確かに感じていた。
「く……このような辱め、いっそ殺してください……!」
1くっころ頂きましたー。
「い、いけませんアンジェリカさん! 希望をもって、今は隙を伺わなくて、んふぅ、ああっ!」
仲間を叱咤するように叫ぶデボラ。だが仲間が窮地に陥っているのは、盾役である自分が護り切れなかったからだ。その責任感がデボラを追い詰め、抵抗力を奪っていく。気高き盾に意味はなく、今ここにいるのは触手に弄られるただの贄。それを強く自覚する。
カラン、と持っていた盾が落ちる。それが合図となってデボラに無数の触手が迫る。耳元で蠢く触手がぬちゃぬちゃと水音を立て、それが自分の身体を攻めていることを自覚させられる。そう意識した瞬間に、触手に触れられてる場所に熱がこもってきた。
「ひゃ、待って、そこは! ああああ、ごめんなさい!」
愛する人に謝るように叫ぶデボラ。だが声は空しく響くだけだ。
「かよわき女性に何たる非道。来るがいいポンコツクラゲ! 俺が全て受けきってくれよう!」
荒ぶる触手を前にして怒りの声をあげるウィルフレッド。正直嫌なんだけど、この惨状をみて黙っているわけにはいかない。少しでも女性陣の負担を減らすべく、あえて触手の攻撃を受ける。
触手は筋肉の質と形を堪能するように動き、神経を刺激するようにブラシが動く。三角筋から僧帽筋をなぞっていたブラシが大胸筋に伸びていく。同時に大腿二頭筋を拘束していた触手は大臀筋に伸び、その硬さをほぐすように蠢いていく。
「くっ、うぉおお、まさかそのような……!」
触手×おっさんの需要ってあるのかなぁ? まあいいや。
「ひょわーっ!? わひゃひゃ……く、くすぐったい! って楽器ー!?」
度重なる愛撫に力が緩んでしまったドロテアは思わず楽器を持つ手の力が緩んでしまう。手から零れ落ちる楽器を拾い、そっと安全な場所に移すクラゲの触手。紳士である。あとブラシの動きは少しずつ加速していく。紳士である。
ドロテアの裾やスカートの中に侵入していく細くて長い触手。うなじ、背中、腰、おなか、ふともも、そして……体中のありとあらゆるところを丹念に触れていく。その度にドロテアは悶え、時には自分でも出したことのない声をあげてしまう。
「く、そこは……ひゃわわ、っ、んぅ! な、なんでありますかこれは、ぁ!? あっ!」
「だめ、だめですそんな、、ほかは洗ってもいいけど水着の中はだめっ!」
ブラシの動きに必至に抵抗するアルミア。両手両足を拘束されているため、ブラシを物理的に止めることはできない。その為、腰を動かしなんとか避けるのが精いっぱいだ。だがその抵抗も体力の低下と度重なるブラシの動きにより弱々しくなっていく。
水作業と聞いてつけてきたひも状の水着。ひもを結んで固定される形状の水着は、逆に言えばひもが解ければ露わになってしまう。アルミアが抵抗すればその分結び目は緩んでいく。その事に気付き、絶望に涙してしまう。どちらにせよ、お終いだと。
「や、だぁ、まだあの人にも、見せたことないのに、もう、やめてぇ……」
彼女の心を保つ唯一の支え。しかしそれさえも融合種の技巧の前に、脆くも崩れてゆく。
「浮遊したのに捕まると身動き取りづらいなぁ……」
融合種に拘束されて、何とか逃げ出そうとするカーミラ。だが格闘技は大地を踏みしめることが前提だ。宙に浮いた状態では満足に技術を発揮できない。その間にも触手はカーミラの各部に絡みついていく。
年齢以上に発達したカーミラの胸部。そこにとぐろを巻くように絡みつくクラゲ触手。波打ちながら胸に振動を加え、動きを固定するように強く絞めつける。過去の依頼から散々弄られてきた場所がカーミラに未知の感覚を呼び起こす。
「ふぁぁ、何これ……おっぱい、熱くなるぅ……強くされると、あぅ……!」
自由騎士達は震え、悶え、そして抵抗する気力を削がれていく。経験豊富な騎士とはいえ、その身体がヒトであることには変わりない。強い精神力など、肉体が屈してしまえばあとは脆く、ただ熱く敏感になった感覚に翻弄されるだけ。
そして一気に限界まで昇りつめて――
●
どか! ばき!
なんやかんやあって脱出し、融合種を撃破出来ましたとさ。
●
「…………」
融合種を倒した自由騎士達は、無言で服を着なおす。幸か不幸か体は綺麗になったので、シャワーを浴びなくてもいい状態だ。服は洗浄液でぬるぬるになってしまったが、破れてはいないので何とか我慢すれば。
「うー……ぱんつ着替えたい……ぬるぬるだよ」
下着を確認して不満の声をあげるカーミラ。何がどうしてぬるぬるなのかは敢えて記しません。洗浄液かもしれないし、別の何かかもしれない。誰に分かろう? 他の自由騎士も同意なのかスルー案件なのか無言を貫く。
「頂きましょう。そうしましょう」
アンジェリカは調理器具をもってクラゲを料理し始める。数分前までの記憶をリセットしたいのか、念入りにクラゲを炒めていた。
「うまく活用はできないものなのでしょうか? 人さえ近づかなければ、危険度は低いですし」
デボラは融合種の一体を見ながら思案する。室内に入れて、そこに車などを入れれば勝手に洗ってくれるのだ。……あと室内なら、見られる心配もないし……。
「いけませんいけません! とにかく、平和利用は可能かもしれません」
――こうして、まだ稼働できるクラゲ融合種は洗車用として平和利用されるのであった。迂闊に人が入らないように人払いはしっかりとしているという。
「……誰もいませんよね?」
時々こっそり人が入ることがあるとかないとか。そんな噂が稀に聞こえる程度である――
融合種――
かつて存在したヘルメリアの神、ヘルメスが己の人機融合装置で生み出した無機物と生物の融合体である。
かつてのヘルメスの権能を用いて生命を維持できる存在で、そのせいもあってか敵性を持つ融合種はもう存在しない。多くの元歯車騎士団が融合種等の保護に努め、同時に説得を行っているためこういった事例は稀である。
否、クラゲに敵意はない。ただ漂い、機能に適した行動をとっているに過ぎないのだ。ただそれが、人に向けられているだけで――
「一体何を思って蒸気洗浄機とクラゲを融合させたのだろうか」
ウィルフレッド・オーランド(CL3000062)は頭痛を押さえるように額に手を当て、苦悩する。好意的に捕らえれば、細長く自在に曲がるブラシは機械洗浄にうってつけである。だがあのトリックスターな神がそんなことを考えていたかと言われると、疑問である。
「どうあれ、このまま放置はできんな」
「そうですね。罪なき人が犠牲になっているのは放っておけません!」
いって前に出る『人機融合(偽)の果てに』デボラ・ディートヘルム(CL3000511)。成程軍事用ではなく機械修理用と考えれば、この組み合わせも納得できる。そもそもクラゲに戦闘など無理な話だ。……いや、色々納得できない所はあるけど。
「しかし機能そのものは有効活動で来そうです。車や衣服の洗浄とか」
「そっか。前に二コラが発明した、衣服剥ぎ取り人形と合わせてたら、服を脱がしてくれて身体洗ってくれて最強じゃん!」
ぴかーん、と目を輝かせる『元気一杯!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)。自動で服を脱がせてくれて、そして体まで洗ってくれる。素晴らしきかな蒸気文明。まあ、大抵暴走するという難点を除けば、だが。
「……そっか。いう事聞いてくれないのか。うーん」
「蒸気洗浄機って、その、馬車とか、壁とか、鎧の汚れを落とすやつ、ですよね……?」
依頼の内容を正しく伝えられていなかったのか、『決意なき力』アルミア・ソーイ(CL3000567)は戸惑いながら周囲を見回す。水で洗われるかもという事で危ない水着着用。いつもの本は濡れないように油紙を巻いて防水仕様にしていた。ある意味準備万端である。
「え? 『おとなしい子をヒンヒン泣かすのはロマンだよね』? 何言ってるのこの本?」
「クラゲ……辛めの香辛料……パスタ……いけますね!」
『くっころ(ぱすた)』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)はクラゲの食感を想像しながら閃いた、とばかりに声をあげる。海に面するイ・ラプセルならではの発想だ。あと誰だよ、こんな称号付けたのは(どくどくです)。
「準備万端です。さあ、行きましょう」
「チャレンジ精神旺盛でありますね!」
パスタセットやらを用意するアンジェリカを見ながら、『音運ぶ小鳥』ドロテア・パラディース(CL3000435)は頷いた。頼まれた内容はどうあれ、未知に挑む精神は重要だ。その、クラゲの触手の動きから良からぬ未来になりそうな気はするのだが。
「ええ。気を引き締めて行くであります!」
準備は整ったとそれぞれの武器を構える自由騎士達。
六名の騎士達は、強い覚悟を決めて融合種に挑む。
●
イ・ラプセル自由騎士達はデボラ、カーミラ、アンジェリカを前衛に。ウィルフレッドとドロテアが回復、ネクロマンサーのアルミアが補助券魔法攻撃手としての攻勢を取る。互いが互いの特製を理解し、各々の役割を果たすのに適した布陣だ。
相手の数は多く、遠距離攻撃を持つ相手ではある。だが自由騎士は恐れずにそれぞれの武器を振るう。デボラが護りながら攻め立て、カーミラとアンジェリカが効率よく範囲攻撃を繰り返して多くの融合種を穿つ。クラゲの毒などをウィルフレッドとドロテアが解除し、アルミアが適切な呪術を用いて応対する。
――まあ、真面目なシーンはこれぐらいでいいよね。
「きゃあああああああ! クラゲの触手が体に巻き付いて!」
「麻痺で動けなぃ……ひゃあん!」
「洗浄液がぬるぬると塗られて、そこは、ぁ!」
数の暴力で奮戦空しく捕らわれる自由騎士達。
「私、クラゲの毒に対抗すべくレジストパラライズを用意いてきました。これで麻痺毒は効きませ――あら?」
台詞の途中で脱力するアンジェリカ。麻痺耐性持ってても低確率で麻痺しちゃうから仕方ないわー。すぐに回復するが、その合間に触手に捕らわれてしまう。シスター服の隙間から入ってくる触手。その感覚に背筋がぞわぞわしてくる。
アンジェリカの毛並みを梳くように動く触手。ブラシからは適切な洗浄液が流され、肌を傷つけないように丹念にブラッシングしていく。最初は違和感から抵抗していたアンジェリカだが、それが心地良いと体が理解して力が少しずつ抜けていく。
「これは……いけません。このような、神の試練なのですか……ふ、ぅん!」
「羽根……っ! そんな風に羽根を扱われたた、はわわ!」
同じく触手に手足を拘束されたドロテア。自慢の白い羽を撫でるようにクラゲの触手が動く。先ずはん歯した羽根の先端から、骨の骨格をなぞるようにやさしく動く。最後に羽根が生えている背中の付け根を撫でられ、もぞもぞとした感触が背筋を走る。
「あわっわ、楽器を落とさないようにしないと、でありま、んっ!」
「麻痺毒を喰らえば戦闘が長引く。そうなれば女性陣が危ない目に……うおおおおお!」
今回のおっさん枠、ウィルフレッドは短期で戦闘を終わらせるようにと努力する。だが10体の融合種を打ち崩すのは容易ではない。腕や太ももに巻き付く半透明のゼラチン状触手。プルプルと波打つ触手の感触が直接肌から伝わってくる。
近くのドロテアと同じように、羽根を撫でられるウィルフレッド。羽毛部分を整えるようにブラシが動き、そのまま骨部分も撫でられる。優しい梳きと愛撫。不気味さが目立つ融合種のブラシの警戒心は薄れ、同時にウィルフレッドの中に別の感覚が生まれてていく。
「このブラッシングは……! やめろ、オレはもふもふを愛でるのは好きだが、こういうのは違う!」
「あっちこっちから触手が絡み付いてきた!」
奮闘していたカーミラの手足に触手が絡みつく。動きやすさを重視した軍服であるがゆえに服の隙間は多く、その中に細くて自在に曲がることが出来る触手が侵入してくる。自分で体を洗う感覚とは違うぬるっとした感覚に思わず震えてしまう。
ブラシの先端に塗られたぬるぬるとした洗浄液。それはカーミラの身体を丹念に濡らしていく。抵抗しようと手足を動かすが、それを押さえようとさらなる触手がカーミラを襲った。ブラシで体を洗われる、と思っていたカーミラの身体に未知の感覚が芽生えてくる。
「ひゃ……なにこれ、力が抜けるぅー」
「デザイアや皆さんの避難は済んだのでしょうか……誰かに見られたら刺激t……いいえ、そのような趣味はありませんから!」
何かを言いかけて、首を振るデボラ。彼女も必死に盾を振るって仲間を守っていたが、矢面に立っているがゆえに多くの触手に攻め立てられる。盾役故に仕方ないことですねー。前から後ろからクラゲの触手に襲われる。
身体に受ける感覚をカットしようとロストペインを使用するデボラ。だがロストペインはあくまで感覚遮断なだけで、肉体に発生する病魔やけがは打ち消せない。触手によって生まれた感覚も同じ。ロストペインの効果がなくなればそれらが一斉にデボラを襲うだろう。
「え? 確かにそうかもしれませんけど……って、待ってください。何されてるかわからない分余計に変な気持ちになってるんですけど!」
「無理矢理はいけないと思います、無理矢理は……ひぃ!」
怯えるアルミアに迫る融合種。戦意を失った彼女はあっさり触手に絡まれ、身動きが取れなくなる。手にしていた本が『やったぜ』とか叫んだ気がするが、言い返す気力もない。これからされることを想像し、身体を固くして身を守ろうとする。
ブラシはアルミアの髪を梳き、肌を洗うように丹念に動く。素材に適した洗浄液を出す仕様なのか、触手の嫌悪に怯えていたアルミアは心地良いブラシの動きに少しずつ脱力していく。抵抗しなくちゃ、という思いが少しずつ薄れて融合種の行為を受け入れていく。
「ひゃあああああ、待って、こんなの、抵抗、出来ない……」
相手は洗うために生まれてきた存在だ。人間如きがその動きに抵抗することなど無駄な足搔き。それを理解させるかのように融合種は自由騎士達を攻め立てる。
だがまだこれらは始まりでしかない。愛撫することで相手の嫌悪感を薄め、同時に肉体がブラシの行為を受け入れていく。心ではダメだと思っていても、肉体はそれを裏切るように反応し、理性と言う壁を砕いていく。
ブラシと触手の動きが、少しずつ大胆になっていく。それに伴う自由騎士達の反応も、また。
●
抵抗する力が薄まってきたと判断したクラゲ融合種は、暴れられた時の対応用に控えさせていたブラシ触手を伸ばす。クラゲって種族によっては百本ぐらい触手あるし。
材質に合わせてカートリッジ形式で先端の変更可能なブラシ部分。今つけられているのは人の体を洗うのに適した弾性のあるモノだ。押せばその分押し返し、身体を冷やさないように人肌の温度に熱されている。それが肌をなぞれば、複数の人の指で何度もなぞられるような感覚が走るだろう。
そして体を縛る触手はゼラチン状のプルプルした感覚。力を込めて振り払おうとすればその衝撃は吸収され、同時にゼラチンの震える感覚を強く体に刻まれる。それに巻き付かれた場所は、人外に触れられている異様な感覚に戸惑うだろう。
人の手と間違うほどのブラシと、明らかに人ではない触手。二種類の感覚が波状となって攻め立てる。時に同時に、時に交互に。何とか耐えようとする自由騎士達を翻弄するように攻めのパターンを変化させる融合種。まさに神が作りし存在だ。
「んくぅ、なんて置き土産を残してくれたんですかね、あの自称神は!」
叫ぶアンジェリカ。別に地の文章にツッコミを入れたわけではないが、ともあれ迷惑千万には変わりない。自分で与えた【コンフェ2】のせいもあって、触手の動きは予測不可能だ。いや、そのBSそういう効果と言うわけでは……まあいいや。
シスター服の中を縦横無尽に洗い続ける触手達。抵抗しようと体に力を入れた瞬間に激しく動きだし、身もだえしてしまう。荒波のようにアンジェリカの脳を揺さぶる感覚に耐えながら、しかしいつか来る限界を確かに感じていた。
「く……このような辱め、いっそ殺してください……!」
1くっころ頂きましたー。
「い、いけませんアンジェリカさん! 希望をもって、今は隙を伺わなくて、んふぅ、ああっ!」
仲間を叱咤するように叫ぶデボラ。だが仲間が窮地に陥っているのは、盾役である自分が護り切れなかったからだ。その責任感がデボラを追い詰め、抵抗力を奪っていく。気高き盾に意味はなく、今ここにいるのは触手に弄られるただの贄。それを強く自覚する。
カラン、と持っていた盾が落ちる。それが合図となってデボラに無数の触手が迫る。耳元で蠢く触手がぬちゃぬちゃと水音を立て、それが自分の身体を攻めていることを自覚させられる。そう意識した瞬間に、触手に触れられてる場所に熱がこもってきた。
「ひゃ、待って、そこは! ああああ、ごめんなさい!」
愛する人に謝るように叫ぶデボラ。だが声は空しく響くだけだ。
「かよわき女性に何たる非道。来るがいいポンコツクラゲ! 俺が全て受けきってくれよう!」
荒ぶる触手を前にして怒りの声をあげるウィルフレッド。正直嫌なんだけど、この惨状をみて黙っているわけにはいかない。少しでも女性陣の負担を減らすべく、あえて触手の攻撃を受ける。
触手は筋肉の質と形を堪能するように動き、神経を刺激するようにブラシが動く。三角筋から僧帽筋をなぞっていたブラシが大胸筋に伸びていく。同時に大腿二頭筋を拘束していた触手は大臀筋に伸び、その硬さをほぐすように蠢いていく。
「くっ、うぉおお、まさかそのような……!」
触手×おっさんの需要ってあるのかなぁ? まあいいや。
「ひょわーっ!? わひゃひゃ……く、くすぐったい! って楽器ー!?」
度重なる愛撫に力が緩んでしまったドロテアは思わず楽器を持つ手の力が緩んでしまう。手から零れ落ちる楽器を拾い、そっと安全な場所に移すクラゲの触手。紳士である。あとブラシの動きは少しずつ加速していく。紳士である。
ドロテアの裾やスカートの中に侵入していく細くて長い触手。うなじ、背中、腰、おなか、ふともも、そして……体中のありとあらゆるところを丹念に触れていく。その度にドロテアは悶え、時には自分でも出したことのない声をあげてしまう。
「く、そこは……ひゃわわ、っ、んぅ! な、なんでありますかこれは、ぁ!? あっ!」
「だめ、だめですそんな、、ほかは洗ってもいいけど水着の中はだめっ!」
ブラシの動きに必至に抵抗するアルミア。両手両足を拘束されているため、ブラシを物理的に止めることはできない。その為、腰を動かしなんとか避けるのが精いっぱいだ。だがその抵抗も体力の低下と度重なるブラシの動きにより弱々しくなっていく。
水作業と聞いてつけてきたひも状の水着。ひもを結んで固定される形状の水着は、逆に言えばひもが解ければ露わになってしまう。アルミアが抵抗すればその分結び目は緩んでいく。その事に気付き、絶望に涙してしまう。どちらにせよ、お終いだと。
「や、だぁ、まだあの人にも、見せたことないのに、もう、やめてぇ……」
彼女の心を保つ唯一の支え。しかしそれさえも融合種の技巧の前に、脆くも崩れてゆく。
「浮遊したのに捕まると身動き取りづらいなぁ……」
融合種に拘束されて、何とか逃げ出そうとするカーミラ。だが格闘技は大地を踏みしめることが前提だ。宙に浮いた状態では満足に技術を発揮できない。その間にも触手はカーミラの各部に絡みついていく。
年齢以上に発達したカーミラの胸部。そこにとぐろを巻くように絡みつくクラゲ触手。波打ちながら胸に振動を加え、動きを固定するように強く絞めつける。過去の依頼から散々弄られてきた場所がカーミラに未知の感覚を呼び起こす。
「ふぁぁ、何これ……おっぱい、熱くなるぅ……強くされると、あぅ……!」
自由騎士達は震え、悶え、そして抵抗する気力を削がれていく。経験豊富な騎士とはいえ、その身体がヒトであることには変わりない。強い精神力など、肉体が屈してしまえばあとは脆く、ただ熱く敏感になった感覚に翻弄されるだけ。
そして一気に限界まで昇りつめて――
●
どか! ばき!
なんやかんやあって脱出し、融合種を撃破出来ましたとさ。
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「…………」
融合種を倒した自由騎士達は、無言で服を着なおす。幸か不幸か体は綺麗になったので、シャワーを浴びなくてもいい状態だ。服は洗浄液でぬるぬるになってしまったが、破れてはいないので何とか我慢すれば。
「うー……ぱんつ着替えたい……ぬるぬるだよ」
下着を確認して不満の声をあげるカーミラ。何がどうしてぬるぬるなのかは敢えて記しません。洗浄液かもしれないし、別の何かかもしれない。誰に分かろう? 他の自由騎士も同意なのかスルー案件なのか無言を貫く。
「頂きましょう。そうしましょう」
アンジェリカは調理器具をもってクラゲを料理し始める。数分前までの記憶をリセットしたいのか、念入りにクラゲを炒めていた。
「うまく活用はできないものなのでしょうか? 人さえ近づかなければ、危険度は低いですし」
デボラは融合種の一体を見ながら思案する。室内に入れて、そこに車などを入れれば勝手に洗ってくれるのだ。……あと室内なら、見られる心配もないし……。
「いけませんいけません! とにかく、平和利用は可能かもしれません」
――こうして、まだ稼働できるクラゲ融合種は洗車用として平和利用されるのであった。迂闊に人が入らないように人払いはしっかりとしているという。
「……誰もいませんよね?」
時々こっそり人が入ることがあるとかないとか。そんな噂が稀に聞こえる程度である――
†シナリオ結果†
大成功
†詳細†
†あとがき†
セウト!
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