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【無料シナリオ】アクアフェスタ1819




 水の国イ・ラプセルのさらなる豊穣を讃えて。
 それがアクアフェスタ。
 戦争の最中ではあるものの、色とりどりのサマーウェアや水着に着替えて海に出よう!
 豊穣の水に感謝して。そして未来にその繁栄を祈る。


「今年もみなさんが何をしていたか教えてくれますか?」
 蒼の女神は微笑む。
 
 愛する子らの思い出を聞かせてほしいと。
 砂浜が去年より熱かった。
 なんだか最近忙しくて疲れている。
 サンゴが綺麗だった。
 露天にあった食べ物が美味しかった。
 そんなささやかなことでいいのだ。

 暑さは続くけれど夏はもうすぐ終わる。
 その前に。
 


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
イベントシナリオ
シナリオカテゴリー
日常γ
■成功条件
1.アクアディーネに感想を聞かせる
 ねこてんです。
 今年もアクアフェスタがやってきました。
 イベントの感想をアクアディーネにきかせてあげてください。
 どんなことでも構いませんし、水着やサマーウェアの自慢にきてもらってもかまいません。

 MVPはたのしそうな人に。

 参加者の多寡で取得リソースが変わるそうですよ?
 参加人数50人で取得経験値が150%に。100人を超えたらスキルポイントを+1いたします。
 
・この依頼は無料で参加する事が出来ます。
・通常のイベシナ相当の経験値とGPが配布されます。
・相談期間が非常に短くなっていますのでご注意下さい。
・リプレイは基本的につきません。
 
状態
完了
報酬マテリア
0個  0個  1個  0個
9モル 
参加費
無料
相談日数
4日
参加人数
105/∞
公開日
2019年09月04日

†メイン参加者 105人†

『みつまめの愛想ない方』
マリア・カゲ山(CL3000337)
『Who are You?』
リグ・ティッカ(CL3000556)
『ゴーアヘッド』
李 飛龍(CL3000545)
『キセキの果て』
ニコラス・モラル(CL3000453)
『ひまわりの約束』
ナナン・皐月(CL3000240)
『天を癒す者』
たまき 聖流(CL3000283)
『幽世を望むもの』
猪市 きゐこ(CL3000048)
『みんなをまもるためのちから』
海・西園寺(CL3000241)
『智を求める旅人』
ナーサ・ライラム(CL3000594)
『夜に咲く暴力の紅華』
咎メ・封豨・バルガー(CL3000124)
『夜に咲く謀略の紅華』
誡メ・巴蛇・ヒンドレー(CL3000118)
『平和を愛する農夫』
ナバル・ジーロン(CL3000441)
『イ・ラプセル自由騎士団』
シノピリカ・ゼッペロン(CL3000201)
『異邦のサムライ』
サブロウ・カイトー(CL3000363)
『ペンスィエーリ・シグレーティ』
アクアリス・ブルースフィア(CL3000422)
『水銀を伝えし者』
リュリュ・ロジェ(CL3000117)
『stale tomorrow』
ジャム・レッティング(CL3000612)
『蒼光の癒し手(病弱)』
フーリィン・アルカナム(CL3000403)
『剛力華憐の遊子』
愛獅子・ミオ(CL3000617)
『黒砂糖はたからもの』
リサ・スターリング(CL3000343)
『戦場に咲く向日葵』
カノン・イスルギ(CL3000025)
『おもてなしの和菓子職人』
シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)
『望郷のミンネザング』
キリ・カーレント(CL3000547)
『いつだって商売繁盛』
ルメナ スぺレール(CL3000110)
『薔薇色の髪の騎士』
グローリア・アンヘル(CL3000214)
『月下、一歩踏み出して』
英羽・月秋(CL3000159)
『アイドル』
秋篠 モカ(CL3000531)
『生真面目な偵察部隊』
レベッカ・エルナンデス(CL3000341)
『商人魂(あきんどそうる)』
ディルク・フォーゲル(CL3000381)
『月光妖精の祝福を』
サラ・アーベント(CL3000443)
『背水の鬼刀』
月ノ輪・ヨツカ(CL3000575)
『管理人さん』
リド・エンピス(CL3000340)
『おもてなすもふもふ』
雪・鈴(CL3000447)
『RE:LIGARE』
ミルトス・ホワイトカラント(CL3000141)



 神殿には多くのヒトの姿。
 水の豊穣の日を祝って。
 
「妻と遊んでいました。
この歳になると浮き立つ事も少なくなっていますが、彼女のはしゃぐ姿は見ていて微笑ましいものでしたよ。
あれでもまだ20を越えていないですからね。当然といえば当然でしょう。」
 テオドール・ベルヴァルド(CL3000375)が嬉しそうに言う。
「貴方がそんなふうにはしゃぐなんて。ほんの2年前では考えもしませんでした。
 あのことの出会いはきっと貴方にとって福音だったのでしょう」
 妻に先立たれた頃を知っているがゆえに。彼の変容はとてもうれしく女神は思う。
 
「女神さま、こんちあー!
今年も新しい水着買ったよー! 
くるくるしたりぴょんぴょんしたりしながら見せるー!
南の島の躍りだよ! 女神さまにも教えてあげる!」
 アイドルオーラ全開のカーミラ・ローゼンタール(CL3000069)が跳ねれば。
「ふふ、こうですか? ぴょんぴょん」
 女神も跳ねる。

「ヨアヒムさんと、すっごく、たくさん、お話出来ました……!!
分かって貰えなかったのはちょっと悲しかったですけど、それでも、声を掛けて貰えたのは嬉しかったですし……。
一緒にお祭り見れるとは思ってなかったので、ドキドキしました」
 頬を染めた乙女レネット・フィオーレ(CL3000335)の報告はまだまだ止まらない。たくさんたくさんの大好きが溢れ出る。
「素敵な思い出ができたんですね。ふふ、今のレネットはとてもかわいく見えます」

「『アクアフェスタ1819完全攻略(自作)』を基に綿密なスケジュール立てをし、一番効率の良い巡り方で満喫してきました!
勿論、チームプレイが必要なところもガッツリ押さえています!お陰で露天もほぼ回れました。(協力者:ディートヘルム家使用人の皆さん)」
 おじさま目当ての乙女デボラ・ディートヘルム(CL3000511)もはしゃぐ。まあ、おじさまとはであえなかったけれど、美味しいは正義だ。
「露天をせいふくですね。どんなものがおいしかったですか?」

「ああ、今日はアクアフェスタでしたね。道理で騒がしい訳だ。亜人もこの2年、出歩く事が多くなっていますしね。
独り身なものでその辺りの行事には疎いのですよ」
 書類を胸に抱くライモンド・ウィンリーフ(CL3000534)。
「そうですね、手を拝借出来ないでしょうか。
 息抜きの散歩の折に見つけたものです。よろしければどうぞ」
「まあ、きれいな貝殻。あなたもそうやってきれいなものに目を向けることができるのね。ありがとう。大切にします」

「今年のアクアフェスタで、何をしていたか?
 よくぞきいてくださいました!」
 ばさりと上着を脱ぎそのみずみずしい肢体を晒すエルシー・スカーレット(CL3000368)。
「じゃーん☆
 私、エルシーは夏のビーチの平和を守っていたんです
 具体的には、海で監視員のボランティアを少々……」
「聞いているわ。がんばりましたね。エドワードにもきっと噂は届いているはずよ」
 言われてエルシーはにわかに焦りを見せ始めたのだった。

「暑かったので露店で買った削った氷を食べていました。私はグレープ味が好みです。好きなんですよね、紫という色が」
 マリア・カゲ山(CL3000337)がうなずきながら言う。
「ふふ、あなたと同じ色ですものね。一気にたべちゃだめよ? きーんとしちゃいますから」

「南国ふるーつの氷菓もすっかり気に入ってしまったのです
 おにくやおさかなもおいしいですが、
 こうした冷たいものを暑い時に食べるのは実にぜいたくで格別なのです」
 リグ・ティッカ(CL3000556)のまいにちはおいしいまいにち。今日も美味しいものを探して歩く。
「くいしいぼうさんです。でも、美味しいものが食べれる日々はきっと尊いと思います。よかったです。満足できる夏を送れて」

「真夏のひと時のロマンスが……
 あったらよかったんやけどそういうのは残念ながらなかったわ」
 アリシア・フォン・フルシャンテ(CL3000227)はがっかりとした顔でそう報告する。
「アリシアは魅力的なんだから、きっといつか素敵な人がみつかると思いますよ」

「折角の祭りなんだしこういう機会は楽しまないとだよな。
 って事でオレは服はアマノホカリ流にしてみたんだが
 風通しは良いし背中は空いててソラビトが羽を出すにも都合が良いしでなかなか良いもんだな。
 何より普段着ないような服に袖を通すってのは特別な日って感じでどうにも浮かれちまう」
 ガラミド・クタラージ(CL3000576)は思いの外はしゃいでいる自分にきづいているのだろうか?
「ふふ、ソラビトさんにとって思いっきり羽根を出せるのは気持ちいいんでしょうね。よくお似合いです。かっこいいです」

「えぇ、えぇ!
 私も負けていられません!
 服装などは少々厳しいですが。
 ふふっ…教会にバレない程度であればちょっとくらい冒険しても良いですよね。
 綺麗な浴衣に大胆な水着、夏らしさを前面に押し出したサマーウェア
 どれもこれも、誰も彼も、今この一瞬だけは普通の民ですもの」
 アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)は修道女の服を脱ぎ、今日は水着姿。
 セパレートのその水着は彼女の肢体をより美しく見せている。
「あなたもキラキラしていますよ。いつもと違って行動的な水着もとても素敵です」

「へへ、どーよこの浴衣!似合ってるだろ?
 サマーウェアフェアにあわせて買ってみたんだぜ!
 おれっちあんまりファッションとか気にしたことねーんだけどさ、
 こういうイベントの機会に買ってみたら思った以上に気に入っちゃったぜー!」
 李 飛龍(CL3000545)は女神のまわりでくるくる回る。着物というものは動きにくいと思っていたけれど意外に動きやすくできていたのだ。
「アマノホカリの文化ですね。よく似合います。水着は来年、ですね。楽しみにしてますね」

「開放的になるのは何も女子だけじゃない。
ナンパしてたよ、ナンパ。ついでに営業も」
 ニコラス・モラル(CL3000453)はぱちんとウィンク。
「んもう、また他の女の子に怒られちゃいますよ、仕方がないんですから」
「で、お話だけでいい?」
「私なんかにそんなこというの貴方くらいですよ?」

「華やぐ薄衣は人魚の舞の様……♪
 水に揺蕩うが如く ゆらりきらり……♪」
 ミスリィ・クォード(CL3000548)が琴を爪弾く。自分は用意はできなかったけれど、今年の皆をみてうらやましかったから、来年は、と思う。だから来年へむけての想いを歌に。
「ミスリィの来年の水着たのしみにしてますね。来年は貴方が人魚の姫にならなくてはですね」

「先ずは、初めて皆の前で水着姿を披露した事。
 皆の楽しそうな様子を見ているだけでも良かったんだけれど……
 偶には、参加するのもいいかなって……
 僕の姿……どう……?」
 くるりと舞う金魚はマグノリア・ホワイト(CL3000242)。赤い水着はまるで本当の金魚のように彼女を飾る。
「水の中じゃないのにまるで泳いでいる金魚のようでとてもキュートですよ」

「ナナンはねぇ、お父さんとお母さんと、おもちとね!
 遊覧船に乗ってね!
 皆で海をどんぶらこーってしてたら、凄い島を見つけたんだぁ!」
 ナナン・皐月(CL3000240)は家族旅行を自慢する。
「素敵なお宝はみつかったのですか?」
 その答えは――。
 
「いつもなら尻尾が塩水で濡れるのが嫌であまり泳がないのですが……
 ええ、今年は実に良い水着を仕立てて貰ったので、ずっと泳いでました
 水泳と言うのは全身の筋肉を使い実に修行としても効果が高い
 実に良い鍛錬になり楽しかったですねぇ……」
 リンネ・スズカ(CL3000361)はむっふーと鼻息荒く楽しかったことを伝える。ナンパ目的の男性は手合わせの相手とのしてしまったのが彼女らしい。
「いつもと違う姿だと気持ちも弾みますものね。ふふ。とても良く似合うわ」

 ロイ・シュナイダー(CL3000432)とタイガ・トウドラード(CL3000434)はいつも一緒に。
「えーと、この夏はタイガと一緒に海の家で、南国ジュースを飲んだり食事をして楽しんでました。
半分に分けて食べた焼きとうもろこしと、個人的にはイカ焼きが美味しかったかなー」
「今迄、遠くからは見えていたものの、私は海へ向かう事が無かった為、現在隣に居る婚約者と共に海辺での過ごし方を教示して頂きつつ、現在の状況をひと時忘れてしまう程、良い体験が出来ました」
「ふたりとも楽しんできたのね。ロイはくいけのほうが強いみたいだけれども」
 女神が笑えばロイは真っ赤になる。
「失礼。御手を拝借致します」
 タイガが女神の手にのせたのは海洋生物の骨格。海の底にあったひとつの浪漫。
「ありがとう、タイガ。この子は海でどんな生き方をしたのでしょうね」
 女神は指先で海の底にあったふるい骨をなでた。

「ヌィお姉ちゃんは子供達の泳ぐ姿をじっくり堪能してたよぉ!!!」
 若干犯罪臭がするのはヌィ・ボルボレッタ(CL3000494)。
「自分自身は泳ぎはしなかったなぁ。それに浜辺もちょっと陽が熱くてねぇ……
 木陰が一番だよぉ…」
 しおしおとヌィは陽の暑さを思いしおれていく。
「やっぱりヨウセイは木の近くがあんしんするのかしら?」

「…ですが、今年の夏は、何処へもお出掛けは出来なくて…。
 でも、新しい家族は増えました!
 今後の事も考えた上で…なのですが、「お馬さん」を一頭、迎え入れたのです」
 そう報告するのはたまき 聖流(CL3000283)。
「まあ、まあ。素敵!」
「アクアディーネ様にご迷惑が掛からないのであれば…なのですが
 お馬さんに名前を授けて頂けたなら……嬉しいです!」
「そうですね…ステルラ、なんていかがでしょうか? 流星のように早く走ることを祈って」

「あ、でも去年の水着があるからそれ着て砂浜で遊んだりはしたわ!
 ……泳ぐのはちょっと苦手なのよねぇ……」
 猪市 きゐこ(CL3000048)の夏は相変わらずで。流れる水が苦手なのは性分だ。だけれども憧れないわけではないからこその水着。
「たしかにきゐこは海は苦手そうね。ならこんどはアマノホカリらしくユカタを着るのはどうかしら?」

 海・西園寺(CL3000241)は名前こそ海だが海が苦手だ。
 だから――。
「そんな自分を変えたくて…
 海中でも冷静で居られる様に波に慣れる所から始めて、少し慣れた時に思い切って海中へと潜りました。
 目を開ける事は出来なかったけれど、少しだけ泳ぐ事も出来たので、呼吸の為に海から顔を出したら
 イルカ達が側で応援してくれていて……」
「海は頑張ったのね。私も応援しますので、ファイトです!」
「あの……」
「はい、クレマンティーヌには内緒ですね」

「女神様、僕、帰りたい
 ……帰る、べき
 だって僕、坊ちゃんのお傍に、居ないと
 大旦那様は、その為に、育ててくれたのに ――帰らないほうがいいのかな?」
 泣きそうな顔で訴えるのはユートリース・ミアプラキドゥス(CL3000573)。
 女神は首を横にふる。
「貴方が焦る気持ちはわかるわ。それでも貴方の帰る場所はちゃんとそこに在ります。
 あのこはきっと貴方のことを大切に思っているはずよ。
 だから、安心して帰ってきていいんですよ」
 
「昨年のお祭りがどのように盛り上がったのかは存じ上げないのですが、今年はその輪の中に入れたらと思い……勇気を出してみました!」
 まずはその一歩。ナーサ・ライラム(CL3000594)は両手を握りしめる。水着だって新調した。
 こんな格好になるのは恥ずかしかったけど、でも。いっぽまえに進む勇気。
「その勇気はとても尊いものです。新しいものに手をのばすのは怖いもの。でも貴女はがんばれたのよ」

「わっちは相も変わらず四角い空を思うままに楽しんでおりんす
 主様は……いかがでありんすか?」
「あた…アタイもにたようなもんさね?
 まぁ、会場は年に一回ってことだしだいぶ盛況に見えたけどねぇ?」
 誡メ・巴蛇・ヒンドレー(CL3000118)と咎メ・封豨・バルガー(CL3000124)はマイペースに報告する。
 落ち着かない妹分には呆れ、軽く咎めるが妹分の浮足立ちは収まらない。
「みなさんがこのお祭りを楽しんでくれているのなら、嬉しく思います」
 そういって淡く笑う女神の言葉に誡メは思う。まるで自分と鏡写しだと。
 ――人も神も籠に捕らわれ、天窓に切り取られた空を想うのみ。
 
「驚きだ……そして素晴らしい文化だ……水遊びする女の子がこんなにも近くに……男女別じゃない……
 女の子ってすごい……かわいい……輝いてる……
 オレ、今年は水着用意できなかったけど、来年はイカス水着を着て、女の子たちとキャッキャウフフするんだ……
 そのためにも、世界を平和にしなきゃ…… 頑張ろう……」
 ナバル・ジーロン(CL3000441)は初めての都会の夏に感動する。あっちもこっちも露出度の高い女の子がいっぱい!
 だってナバルは男の子だから仕方ない。だってぽよんぽよんが! あっちにも、こっちにも。
「じゃあ、来年はみなさんと一緒に水着で楽しまないとですね」
「水着……いい……」

「アクアディーネ様、屋台で買ってきた食べ物も、良ければご一緒に」
 出される品物は甘いものばかり。レティ・アスクウィス(CL3000613)にいわせれば甘いものしか体が受け付けないという話。嘘だけど。
 女神はひとつ。赤いアップルキャンディを手にとる。
 雰囲気だけでもよかったのだけれど、レティも一緒に同じアップルキャンディを手にとった。
「サマードレス。来年こそはご覧頂きたいなとおもっております」
「ええ、楽しみにしています」

「ヨウセイを助けてくれた皆さんに、
 そしてアクアディーネ様に、本当に感謝してます。
 ありがとうございます」
 華やかなお祭りの熱気に翻弄されて。初めての楽しさを味わったティルダ・クシュ・サルメンハーラ(CL3000580)は女神に大きくお辞儀する。
「いいえ、あなた方の勇気が引き寄せたことです。自由を楽しんでくださいね」

「ウチ、ケモノビトまみれなんで~今この景色を拝めンのは、女神サマのおかげなんすかねェ。
 兄貴ももーちょい後にオラクルになってりゃ……ンンっ」
 ルガトルシュ・フォルガ(CL3000577)はついこぼれた言葉に口をつむぐ。もしもうすこし後にオラクルであったのあれば。
 兄は生きていたのだろうか?
 それはかなわないたられば。女神はそんなルガトルシュの頭をそっと撫でる。
「あ~~~! そだ、女神サマは、なん好き? ダンスは? てか飲むンすか?
 俺はあっちぃ日はキンキンのエール! っくぅ!」
 ルガトルシュはそんな空気を振り払うように矢継ぎ早に質問する。
「え、えっと、りんごがすきです。ダンスは社交ダンスなら覚えがあります。飲み物はりんごじゅーすがすきです」

「それで今は「アクアフェスタ」?
 きれいな水の中をのんびり泳いだり、おしゃれな水着を着たり、変わった食べ物をたらふく食べたり、……なんか、凄すぎて何から手をつけるべきか……」
 他のヨウセイたちと同じでダナエ・アルジェント(CL3000616)もまた環境の変化と目まぐるしい毎日に戸惑う一人だ。トマトに赤くそめた肩口はトマッティーナをたのしんできたのだろう。片手にはトマト。
「そうね、まずは……」
 女神は備えられた果物からりんごをえらびダナエに貰い物のおすそ分けと言って渡す。
「ひとつひとつ愉しめばいいわ。あなた達はもう自由になったのだから」

「サマーウェアは華やかだが、戦場に着ていくにはいささか脆弱なところがある。
 船上、渡河、上陸作戦といった水地での戦闘に向いた装備が必要だと、俺は考えている」
 無骨なことを言い始めるのはアデル・ハビッツ(CL3000496)。
「んもう。お祭りの話をしてください! 朴念仁といわれませんか?」
 言って女神は笑う。悲しげに。
 彼を「そう」したのは今の環境なのだ。戦争を引き起こすこの世界が彼をそうしたのだ。
「そんなふうに考えなくていい世界にできるといいのだけど」
 そういわれてもアデルにはそれがピンとこない。戦争のない世界に自分の立ち位置があるのかどうかもわからないのだから。
 
「おお、これはアクアディーネ様!
 ご機嫌麗しゅう。
 そうじゃ、良い機会じゃな……
 アクアディーネ様、不躾なお願いですが……
 我が身と記念撮影をしては頂けませぬか?」
 そう言って蒸気カメラをだすのはシノピリカ・ゼッペロン(CL3000201)。
「ええ、構わないわ。えっと、こうするのよね? おしえてもらったの。ぴーす、ぴーす」
「おわ?! 誰がそんなのをおしえたのじゃ」
 両手でピースする女神にシノピリカは面食らった。
 
「うむ……道行く綺麗どころの眼福!
 良き尻よ、うむうむ…… ではサマーパトロールにでかけます!」
 アマノホカリフンドシスタイルのサブロウ・カイトー(CL3000363)は嬉しそうにパトロールに向かう。
「サブロウ、その格好でいくの?」
 女神は尋ねる。
「ええ、よいおいどを探しに!」
「えっえっ、その、いってらっしゃい?」

 ぎゅぎゅいじゃかじゃか、ぎゅんぎゅん
 YEAH!

 ここから始まるSTORY!
 今まさに始まるGLORY!

 アマノホカリに伝わるYUKATA!
 あまりの涼しさ驚くYUKATA!
 この快適君に伝えたい
 この寝心地君に伝えたい
 スヤァ…

 YEAH!

 ここから始まるSTORY!
 今まさに始まるGLORY!
 
 アダム・クランプトン(CL3000185)が唐傘を回しながら現れる。韻を踏んだその旋律は後の世にRAPとして広がるそれ。
 よくわからないけど女神はうれしそうに手を叩いたのであった。
「YEAH!(ギュインギュイン)OH! YEAH!(ぎゅいんぎゅいん) AH!」

「夏と言えば海!
 海でいっぱい泳いだりしたんだぞ!
 泳ぐとお腹がすくからいつもよりいっぱいおにくも食べたんだぞ!」
 サシャ・プニコフ(CL3000122)の報告はいつもどおり。
「ふふ、楽しかったみたいね。おにくはなにをたべたの?」
「えっと、ぶたさんと、うしさんと――」

「女性陣の水着姿は艶やかだった。
 屋台の食い物は美味かった、こめは良い」
 島津・豊太(CL3000134)は屋台の思い出を話す。いろいろあったがライスボールの屋台がいちばんよかったと。
「ほんとうに豊太はおこめが好きなのですね」
「ええ、やきおにぎりは最高でした」

「はい、女神様。今年も林檎飴です」
 アリア・セレスティ(CL3000222)は戦利品を女神に渡す。
「ありがとう。これは飴のネコなの?」
「ええ、飴細工ですね。あと、お面も」
「ふふ、にゃあにゃあ」
「よくお似合いです。そうだ。これ、ティーヌに渡してもらえませんか?」
 手渡すのは仕立てたユカタ。
「そういうのは自分で渡したほうがあの子も喜ぶとおもいますよ」

「そう!
 アクアディーネ様の水着姿を、俺はまだみておりません!
 どうか!
 アクアディーネ様もぜひ水着になられて
 そのわがままボディーを白日の下に晒していただきたくっ!
 なにとぞ!
 なにとぞっ!!」
 オルパ・エメラドル(CL3000515)が鼻息荒く蒸気カメラを構える。
「あの? オルパ?」
「PeeeeeEEEEEEEEEEEEEEEEeeeeeeeeeeeeeeeeeRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRrrrrrrFeCTTTTTTttttttTTTTTTTTTTTTTTTT!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEsSSSSSSSSS!!!!!!!!
THaaaaaaaAAAAAaAnKKKkkKsssSSSSStooooooooooooooGODDESS!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAALlmightyyyyyyyyYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 ナイトオウル・アラウンド(CL3000395)とオルパがセットで連行されていった。
 ナイトオウルがプレイングのレイアウトを盛大に壊していたことをココに記しておく。
 具体的には↑こんなふうに。
 ちなみに女神様の水着はhttps://cl3.chocolop.net/images.php?t=def_big&i=807 ←ここに。
 ありがとうございました!
 
 「祭りの露店で射的があったんだが、そこのオヤジが俺を挑発してきやがってな。
 売られた喧嘩は買うのが礼儀。ってことで、店の景品全部撃ち落としてやったよ。
 くく……露店のオヤジが顔を真っ青にしてたのが傑作だったぜ」
 笑うアン・J・ハインケル(CL3000015)に女神は微笑む。両手には戦利品。
「んもう。すこしくらいは手加減しないとだめですよ」

「所でこの恰好どうよ?
 若い頃の御洒落着を引っ張り出したんだが。
 こうして髪を編んで前髪下ろして額の目を隠し、麦わら帽子に角入れて、尻尾はやんわりスカートの中に引っ込めて……」
 まるで別人のような姿の非時香・ツボミ(CL3000086)がいつものように笑う。
「ふふ、とても可愛らしいしよく似合ってるわ。……それでいたずらをしてきたのでしょう?」
「ああ、もちろんだ。あとで盛大にバラしてだな」
「かわいい笑顔がいつのまにか、意地悪なお顔にもどってますよ」
 
「やっぱり夏に飲むエールは最高よね!
 海辺でバーベキューしながらエールを流し込むの!
 喉越し最高!暑い夏にはやっぱりこれ!!」
 アンネリーザ・バーリフェルト(CL3000017)はドヤ顔だ。
「じゃあ、WBRはもっと楽しみね。今年もいいエールができているといいのだけれども」
「はい! もちろん。きっと今年もいいエールができてるはずです!」

「海に潜って珊瑚礁を見に行きました
 とても美しい景色でしたわ
 小さな魚がこーーーんなにいて、珊瑚がこーーーんなに広がっていましたの
 こーーーんなですよ
 こーんな!」
 両手を広げてはしゃぐのはレオンティーナ・ロマーノ(CL3000583)。
「あのサンゴ礁は美しいでしょう? この国の自慢のひとつです。それはそうと、少しだけ
 ほんの少しだけ、はしたなくてよ?」
「あら?」
 女神の指摘にお嬢様は楚々とした所作に戻る。
 
「浜焼キ美味シかた!
 網の上デ。貝を焼イて。ジリジリ焼ク!
 ハマグリ!
 アワビ!
 シジミ!
 サザエ! ……サザエ、ウル?」
 楽しそうにはしゃぐエイラ・フラナガン(CL3000406)が不思議そうな顔をする。
「サザエ?」
「サザエ」
 そんなエイラを指差した女神とふたりきょとんとして、そして。
 二人は笑った。
 
「何気なく日常に溢れる生活水に注目して貰える。
 こんなに良い機会があるのは嬉しいことだネ。
 だからボクはこの国が好きだよ。」
 学士であるアクアリス・ブルースフィア(CL3000422)は一層嬉しそうに世界を語る。
「私もです。この国が好きです。ところでアクアリスは水着はきないのでしょうか?」
「え? それは~、どこにしまってたんだったかなあ?」
 張り裂けたおしゃれ水着のことは女神には言えない。
 
「今年も! ものすごく! !暑い!!!
 太陽の神とか熱気の神がいるなら、今すぐ神殺しを叩き込んできたいぐらいだな?」
 暑さに殺意を抱くリュリュ・ロジェ(CL3000117)が叫ぶ。ぱちくりした女神にリュリュは謝罪する。
「アマノホカリがいわゆる太陽のような神でしたけど……」
「ならば神殺しは果たせず、ですね。では来年こそはサマーウェアで涼をとらなくては……」
 今のうちからと準備万端なリュリュであった。
 
 「暑い中警邏警邏、また警邏……いや、しんどかったすねえ。でも、それでも楽しかった事って言うと。
 やっぱ眺めてる分にも良いもんすよ、祭りは。
 賑やかだし。露店も沢山だし」
 素行不良のつけが回って当日は警らの仕事があったジャム・レッティング(CL3000612)はぼやくように報告する。
「来年こそはお休みがもらえるといいですね」
「ああ、男女共々見ごたえのある格好来年もまた楽しみたいっすしね」

「一応、私の分も用立ててみました……けど!
 浴衣は良いんです。
 楚々とした華やかさで大人の魅力って感じでとても素敵だと思いますし」
 フーリィン・アルカナム(CL3000403)は体を抱き寄せる。孤児院のみなに水着やユカタを用意してそして自分のものは――。
「ふふ、とってもセクシーですよ」
「だ、大丈夫ですかね、これ、ちょ、ちょっと露出が多過ぎませんか……」
「はい、大丈夫ですから」
 むしろ恥ずかしがるその態度がその手のみなさんの劣情を誘うと思いますよ?
 
「そういえば。
 がっこうのしゅくだいをやらないといけない。
 ……ちょっとめんどう」
 浴衣姿でくるりとまわって楽しさを表現していたリムリィ・アルカナム(CL3000500)は残ったお勉強のことを思い出してぴたりと止まる。
「おべんきょうもたいせつよ。その知識はきっとおねえさんを助けることにつながるわ」
「そうなの?」
 きょとんとたずねて。でもそれがおねえちゃんのためになるなら嬉しいと思う。
「ええ」

「目立たずに調査するには場に応じた装いというものがある。
 浜辺では水着、祭会場では浴衣といった具合に」
 ルーク・H・アルカナム(CL3000490)はシックな浴衣姿でそう言う。
「どちらもお似合いですよ。今日はしっかりと遊びに使ってくださいね」

「ワクワクとキラキラがいっぱいで最高のフェスだったよー! 来年は私も可愛い水着絶対着るんだから!」
 愛獅子・ミオ(CL3000617)は浜辺で拾ったきれいな砂と貝殻を小瓶に詰めたものを女神に見せて来年の豊富を述べる。
「キラキラした海はこの国の宝物なのです。 ええ、可愛い水着楽しみにしていますね」

「わたしは露店の食べ物をいーっぱい食べたよ! ヤキソバっていうソース味の麺料理がおいしかった! お肉も入ってたし!
あとはやっぱりフランクフルトとか、串焼きのお肉とか、いろいろ食べたよ!」
 リサ・スターリング(CL3000343)はごきげんだ。
「すっかりお腹いっぱいになったみたいね。そうね、らいねんも」
「うん、みんなでお祭りできるようにがんばろー!」

「始めてやる役だったけどカノンもとっても楽しく演じる事が出来たよ。やっぱり喜劇だから楽しく出来る事が一番だよね!最後は出演者や観客皆一緒になって歌って踊ったんだよ」
 カノン・イスルギ(CL3000025)の夏は劇団アマリリスの公演で大忙し。
「ふふ、私も見たかったです」
「センセーも一緒に踊ってくれたんだよ! 女神様も一緒に」
 その言葉に女神は微笑む。それはできないことだけれども。彼女があまりにも嬉しそうだったから。
 
「女神って退屈そうなお仕事だよねー。
 あたしは今年の夏は水着に挑戦したよ!
 しっぽが水に濡れるの嫌いだから海とかイマイチなんだけど、やっぱカワイイ水着は着たいよね〜」
 クイニィー・アルジェント(CL3000178)はどんぐりうきわで大はしゃぎ。
「みなさんのお話があるから退屈ではないのよ」
 でも、クイニィーは気分だけでもバカンスしたらいいのに、と思う。
 
「うふふ、わたしは商人ですのでぇ、この夏もたっぷり稼がせて頂きましたぁ!
 海ではかき氷や冷やし飴などが人気ですぅ!
 ソースヌードルなども捨てがたいですねぇ!」
 水ようかんを片手にシェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)は今年の売上を語る。
「さすが商売人ね。ニーズはしっかり、かしら? 和菓子ありがとうございます。ぷるんぷるんですね」
「ええ、ぷるんぷるんですよぉ~!」

「キリは、たくさん食べたいものが、あるので、
 そのためにアルバイトをしました
 キリに出来るコトは少ないですが、頑張って水場をお掃除しました
 そのまま海で遊びたかったので、仕立てて頂いた可愛い水着を着て、
 お仕事しましたけど、失敗でした……」
 真っ赤な顔で失敗を語るキリ・カーレント(CL3000547)の頭を女神がなでる。
「しっぱいしちゃったけど、でも楽しかったでしょう?」
「はい! それにユカタもきて――」
 キリの夏の思い出はまだまだたくさん。
 
「私の所では、夏は窓を開け放ち、庭先に植えたクチナシの花を眺めながら冷えた紅茶を頂く涼みの茶会が良く行われております」
 やんわりはんなりと。蔡 狼華(CL3000451)はつややかにそう報告する。
「まあ素敵。異国情緒というやつですか?」
「冷やした紅茶はレモンを添えると爽やかでよろしゅうございます」
「いつかごちそうになりたいです」

「恥ずかしながら私はあまり夏は得意ではありません。
 日陰の部屋で窓を開け、風を感じながら読書に耽る様な思い出しかございません」
 そんな夏を語るガブリエラ・ジゼル・レストレンジ(CL3000533)に少しだけ女神は寂しそうな顔をする。
「しかしながら、中々贅沢な時間の過ごし方でございます。窓の外から子供の楽しそうな声が風と共に入り込み、この国の平和を実感出来ますから」
 だから、そんな幸福な時間が永遠であるようにとガブリエラは思う。
「そうね。私もこの国のこたちが楽しそうにしている姿をみるのは嬉しくおもいます」

「海辺で話をしたり、エールを飲んだりした。楽しかったな。
 次の祭りはWBRか? なんてこった、エールの祭りだな。
 ふふ、こういう時大人だけの楽しみがあるのはいい」
 ティヤム・フィオーレ(CL3000579)が楽しい時間を反芻する。
「エールはお好きですか? ええ、次のお祭りも楽しみですね。ほろ苦い素敵な時間は大人の特権ですもの」

「今年は、水着新調したよ。レネットちゃんとお揃いで色違い!
まあ、あんなフリルついた服を着たの、何年ぶりだろうって久しぶりだったから、しばらくは凄い落ち着かない感じがしてたけど」
 フリルをたなびかせながらくるりと回るライチ・リンドベリ(CL3000336)は可愛らしい。
「その格好でトマト投げをするのかしら?」
「うん! それと食べ歩きしてきたよ」
 かわいい乙女なのはまだまだ見た目だけ。ライチの女子力は現在行方不明。
 
「相変わらずの書き入れ時ですし、商売優先では有りましたが、今年は少々趣向を変えて、海辺に出店を出して参りましたわぁ。
暑さの影響か、やはり冷たいものが良く売れましたわねぇ」
 ルメナ スぺレール(CL3000110)の商売は随分繁盛したようだ。
 そんな合間をみてロルテ・クラーファ(CL3000429)と海にいったと嬉しそうに報告する二人を女神は微笑んでみつめる。
「私はお手伝いしたんだけど、けっこう売れたよ。
 サイズの合う水着さがすのは大変だったけど」
「ふたりとも楽しかったのね、それから?」
「おにくも食べたよ。何かはわからなかったけど美味しかったぁ~」

「……ヘルメリアへの復讐をなしてからどう生きるか、が俺の問題だったけども
 その目途もついた。この国に来て、色々と好転した気がするよ。
 だから、ありがとうなアクアディーネ様。感謝はしてるよ」
 ザルク・ミステル(CL3000067)には大切なひとりができた。だから、復讐のその向こうも見えたから。
「そう、貴方にはほしい未来ができたのね」
 そう言って微笑む女神は本当に、本当にうれしそうだった。
 
「特になにもしていないわ」
 ライカ・リンドヴルム(CL3000405)はつっけんどんにそういう。
「でも、それでも報告にきてくれたのを嬉しく思います」
 女神は微笑む。髪を短くしたその少女に。
 
「色々あって、本当に色々あって。少しだけ、自分もそこに「参加」してみたくなって。
 だからといって水着は着られなかったけれど、浴衣に袖を通すまでになった。
 自分も、誰かと「楽しい」を共有したくなった。」
 グローリア・アンヘル(CL3000214)は少しだけ、本当に少しだけ微笑む。
「貴方も随分かわったわね。笑顔がとてもチャーミングになりました」
「別にそんなこと……いえ、ええ、そうなのかもしれません。
 誰かにこの楽しみを話しておすそ分けできるのも楽しいと今知りました」
「グローリア、あなたはきっと素敵な女の子になるわ」
「私は軍人で――」

「今年は星にまつわる出来事に関わることが多かった気がします」
 英羽・月秋(CL3000159)は神殿の四角い天窓の向こうを眺めてそう切り出す。
「ふふ、お星さまが貴方をもとめていたのかもしれませんね」

「ずいぶん熱心ですね、遊びにはいかないんですか?」
 祈るアリス・ドンナー(CL3000609)に女神が声をかける。
 アリスにとって、女神は、この国の女神はどのように扱っていいのかわからない存在だ。
「願う未来があるから――」
 その未来がどれほど困難だとしても。
 
「あの、首都で……夏のお祭りが見れるとか……一生、機会がないものだと、思ってました……
 両親と一緒に来れたら、もっと楽しかったのかな……もうわからないけれど……あ、あの……すいません、折角のお祭りで、湿っぽくなっちゃって……」
 アルミア・ソーイ(CL3000567)がびくびくと呟く。新調した白いワンピースをぎゅうと握る。怒られるかも知れない……。
 でも、そんなことはなくて。
「楽しいことがあれば、悲しいことも同時に思い出すのはヒトの性であるとききました。
 だからそれは気にしなくていいのよ。そうやって思い出すのはアルミアが優しいからだと思います」
 
「今回は飲み物に絞って商売したネ!
前回もいい売上だったけド、今回も充実したネ」
 ルー・シェーファー(CL3000101)がドヤ顔で頷く。――が。
「仕入れと場所代引いても……ン?ンン?思ったより、もうけが、出てない!」
「あらあら? でも噂は届いてますよ。ルーが美味しいエールを売っていたと」
「うう、噂まであるのに……一人で運べる酒の量には限界が……!」
「来年はどんなふうにするか考えないとですね」

「終わらないんです、仕事」
 アダム・ロレンツォ(CL3000376)が泣きそうな顔で呟く。
「おかしい……去年から、何一つ、成長できてない」
「もう、お祭りの日にする顔じゃないです。メリハリですよ。お仕事するときはする、しないときはゆっくりやすまないと!」

「暑い、な」
 不破 新九郎 長恵(CL3000444)は一言で今を言葉にする。
「はい、もうすこし暑さは続くようですね」

「去年と同じく、波打ち際に足を浸しただけですけれど……
 実はわたし、泳ぎがあまり得意ではなくて……ですから水着も仕立てていないんです。
 来年までには苦手を克服していたほうがいいんでしょうか……?」
 サラ・ケーヒル(CL3000348)が呟く。
「無理に海にはいらなくても、ドレス姿で波打ち際をあるくのも気持ちがいいと聞きました。
 でも――水の女神としては海をこわがらないでほしいとおもいますよ?」
 
「今年のお気に入りは……パリポリ……きゅうりのピクルスですわ。
 棒に一本丸ごと刺さっているのがワイルドですけれど……おいしかったですわ」
 レベッカ・エルナンデス(CL3000341)が思い出を語る。
「きゅうりが棒に? アップルキャンディみたいにかしら?」
「ええ、ぱりぽり冷たいのをかじるんです」
「ぱりぽり」

「砂浜で……ボールを使って遊んでいる……人たちがいたよ……
 ビーチバレー? って……いうのかな……
 それが……すっごく面白くて……いっしょうけんめい……応援したよ……」
 ソフィア・ダグラス(CL3000433)がたどたどしくも一生懸命に女神に報告する。
「ソフィアは遊ばなかったの?」
「うん……」
「つぎは仲間にいれてもらいましょう。きっとそのほうが楽しいですよ」

「……商人として涼しげな衣服等をお客様相手に売りさばいておりました。
 皆様とても喜んでおられて、商売人冥利につきますね。
 暑さは苦手ですが、輝く人々を見つめるには良い季節でしたよ」
 ディルク・フォーゲル(CL3000381)は商人らしく最も需要のあるそれを逃さない。
「なら、みなさんの笑顔はディルクがつくったのね。すごいわ」

「皆さんが楽しそうにしているのを、空の彼方で見ているだけでしたかしら……?」
 サラ・アーベント(CL3000443)は若い子供たちを眺めていたことを告げる。
「ふふ、私達はそっくりなのかもしれないわね」
 女神はそう言って微笑んだ。
 
「屋台がたくさん出てたぞ。アマノホカリの市とも似ているな。
 ヨツカも色んなものを食べた。
 イカ焼き、タコ焼き、ソバを炒めたのもあったな。
 果物を飴で閉じ込めたやつもヨツカは気に入った。
 ああ、この串焼きも美味い。師匠にも食わせたいな」
 月ノ輪・ヨツカ(CL3000575)がまるで少年のように笑う。
「食べ物ばかりですね。アマノホカリもこんなお祭りがあるのね」
「うむ、ヨツカは、楽しんだぞ。
 このイ・ラプセルの夏を。悪くない気分だ」
「そう、なら私もうれしくおもいます」

「今年もトマト投げに行くかなって!
でも僕料理するから、道に落ちてるトマト見ると悲しくなっちゃうんだよね……」
 リド・エンピス(CL3000340)はトマトを栽培している。リドの農家からトマト投げのトマトを仕入れることもある。
「どうにかトマトが潰れなくてもすむほうほうがないかな」
「う~ん、赤いボールを変わりに? トマトを凍らせちゃう? でもそうすると怪我をしちゃうかも」
 その難問に女神も唸り声をだしてしまう。
「とかいいつつ投げるよ! 祭りだし!」
「どうすればいいかは課題ですね」

「幼い頃は森に住んでいたし、海に入る機会もなかったから、水着なんて縁がなかったのだけれど……
 まさかこの年になって着ることになるとはね……
 ちょっと浮かれすぎたわ……
 というか、若作りしすぎね……?」
 すこし頬を紅潮させたエル・エル(CL3000370)は複雑な顔をしている。
「エルも随分かわったわね。貴方がうしなった女の子の時代がいま来ているのよ。
 女の子なのだもの。若作りなんて言わずに今をたのしむといいとおもいますよ」
 
「ぼく……泳ぐのがにがてで……海には入れませんでした……
でも……海の家で……「おもてなし」いっぱいしました……」
 雪・鈴(CL3000447)もまた一生懸命に報告する。
「ふわふわが濡れちゃうのは嫌なの?」
 鈴はなんとも言えない表情で頷く。でも。
「来年は……ちょっと泳ぐのにも挑戦してみたい、です……」
「海は貴方を優しく包んでくれることでしょう。泳げるようになったら教えてくださいね」

「やっぱイ・ラプセルのメシと飲み物が1番だよなー。
 果実水と肉と、魚の丸焼きと、イカの丸焼きと、肉と、トウモロコシと、肉と、肉を露店からかっぱらっていま食ってきたとこ」
 マリア・スティール(CL3000004)はにししと笑った。
「うちの国の子はみんな不思議とお肉が大好きな子がおおいんですよね。お野菜もたべないと」
「食ってるよトウモロコシは野菜なんだぞ」
 その言葉に女神は首を捻った。とうもろこしは穀物では?
 余談だが筆者は某Mのつくお店が野菜もたべよう! とコーンサラダをだすのにも首を捻るのである。

「海上だった通商連時代でも、こうゆっくりと海を眺めることなんてありませんでしたね。
 ええ、最近まで血と廃液と錆の戦場にいた、だなんて嘘のようです。
 本当に綺麗な青でした」
 蒼、を眩しそうに語るのはウェルス ライヒトゥーム(CL3000033)。
「そう言ってもらうと水の神と呼ばれるものとしては笑顔を浮かべてしまいますね」
 女神はそういって、本当に本当にうれしそうに笑った。
 
「私は友達と海で泳いだり、露天を見て回りました。
 綺麗な宝石とか変わったアクセサリーとか沢山ありました。
 通商連経由で物珍しい品や食べ物もたくさんありました」
 ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)は指折り数えながら伝える。
「やっぱりきれいなアクセサリーは女の子ですもの、心躍りますね。
 欲しいものは得ることができましたか?」
 
「ミアナとっーても楽しみました!
 創作インスピレーションもばーっちりですよぉ!」
 ミアナ・エーテライ(CL3000064)はぴょんぴょん跳ねながら脳内で煌めく海と輝く日射しを反芻する。
「そう、ミアナが描く世界はどんなものになるか楽しみにしていますね」

「……ええと、今年は水着とサマーウェア、どちらも新調したことですね」
 アリスタルフ・ヴィノクロフ(CL3000392)は朝顔の浴衣姿で少し恥ずかしげに笑う。
 カタフラクトだって服にあわせて変えた。そんなふうに『無駄』を楽しむことができるなんてアリスタルフは思いもしなかったことだけれども。
「ふふ、貴方もすこしは少年らしいところを見せるのね」
「成人していますが……」
「それくらいのほうが可愛らしいということですよ」
「むう」
 なんとなく腑に落ちないけれどでも、新鮮で楽しいと思ったことは確かだ。
 
「海でいっぱい泳ぎました!!!!
 おいしいものいっぱい食べました!!!!
 お昼寝もいっぱいしました!!!! やっぱ平和が一番だべ!!!!」
 スピンキー・フリスキー(CL3000555)のテンションは最高潮!
「そうね、平和が一番ですね。スピンキーが元気で嬉しいわ」
「うん!!!!」
 だから、世界を平和にしなければいけない、そう思うのは女神だけではない。
 
「なぜ自分にはお祭りを一緒に回ってくれる人がいないのだろう……と考えながらビールを飲んでいた。
 実際何ででしょうね、アクアディーネ様?」
 ウィルフリード・サントス(CL3000423)は首を捻る。
「誰かをお誘いしてみてはいかがかしら? 小さな勇気はきっと大きな幸いを呼ぶと思いますよ」

 
「俺の発想では考えられないような水着や浴衣もあったりしたので
 見るだけでも楽しめたな」
 ウィルフレッド・オーランド(CL3000062)もまた今年は見ているだけの側のヒトだ。
「とはいえ、やっぱりどうせなら参加してみたいので
 来年は参加できるように今から準備をしておこうと思う」
 やっぱりみるだけは寂しいのだ。来年にむけての抱負が今誕生した。
「ふふ、ウィルフレッドは来年どんな姿をみせてくれるのかしら?」


 たくさんの思い出は女神にとっては大切な宝物になるのだ。
 また来年。そのつぎ、そしてずっとずっと先の未来まで――。

†シナリオ結果†

大成功

†詳細†


†あとがき†

というわけで、皆さん楽しそうでしたので大成功を。
このために早起きしていちまんごせんもじかいたよ。

150%経験値+スキルポイント+1をもっていってください!

プレイングをいただけたみなさんには軽くリプレイがありますがないぞっていう方はおしらせくださいませ!

MVPはたのしそうだったりいろいろ変われたあなた方に。

ご参加ありがとうございました。
FL送付済