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<<豊穣祭WBR>>パンプキンケーキ早食い大食い大会

本日は、いよいよ豊穣祭当日だ。
清々しい秋晴れの正午、決戦の準備は整った。
『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)はマイクを片手に、商店街広場のど真ん中から、周辺の観客に向かって、おもいっきり叫ぶ!
『みんなー、豊穣祭、楽しんでるかーい?』
『おー!!』
『みんなー、パンプキンケーキ、愛してるかーい?』
『おー!!』
『みんなー、パンプキンのために死ぬる覚悟はあるかー!?』
『おー!!』
そう、本日は、ヨアヒム主催、パンプキンケーキ早食い大食い大会が開催される。
午前中はまず予選(筆記選抜)があったのだが、その戦いには8人の自由騎士が勝ち残った。
そして正午の現在、いよいよ決勝戦が始まるところなのだ。
「んじゃ、さっそく決勝戦、行ってみよー! 1Rが早食い対決で、2Rが大食い対決。1Rと2Rの合計得点で優勝者が決まるぞ! 自由騎士のみんな、死ぬほどがんばれ!! 観客のみんな、応援よろしく頼む!!」
豊穣祭にて開催されるフードファイトの行方はいかに!?
さあ自由騎士団の皆さん、ぜひ街の人たちとの親睦を深める意味でも大会に参加してみないか?
(美味しいケーキ目当てでももちろんOK!)
清々しい秋晴れの正午、決戦の準備は整った。
『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)はマイクを片手に、商店街広場のど真ん中から、周辺の観客に向かって、おもいっきり叫ぶ!
『みんなー、豊穣祭、楽しんでるかーい?』
『おー!!』
『みんなー、パンプキンケーキ、愛してるかーい?』
『おー!!』
『みんなー、パンプキンのために死ぬる覚悟はあるかー!?』
『おー!!』
そう、本日は、ヨアヒム主催、パンプキンケーキ早食い大食い大会が開催される。
午前中はまず予選(筆記選抜)があったのだが、その戦いには8人の自由騎士が勝ち残った。
そして正午の現在、いよいよ決勝戦が始まるところなのだ。
「んじゃ、さっそく決勝戦、行ってみよー! 1Rが早食い対決で、2Rが大食い対決。1Rと2Rの合計得点で優勝者が決まるぞ! 自由騎士のみんな、死ぬほどがんばれ!! 観客のみんな、応援よろしく頼む!!」
豊穣祭にて開催されるフードファイトの行方はいかに!?
さあ自由騎士団の皆さん、ぜひ街の人たちとの親睦を深める意味でも大会に参加してみないか?
(美味しいケーキ目当てでももちろんOK!)
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.早食い大食い大会で熱くフードファイトをする。
突然ですが、皆さんは、パンプキンケーキはお好きですか?
パンプキンケーキのみならず、ケーキ全般が大好きなST、ヤトノカミです!
今回は待ちに待った豊穣祭!
おもいっきりパンプキンを喰らい尽くしてくださいね!
<概略>
このシナリオは、パンプキンケーキの早食いと大食いを競うシナリオです。
ゲームの開始時点は、皆さんが予選を通過して、いよいよ決勝戦に入るところです。
ちなみに予選では、はらぺこ度の適性検査みたいな筆記でしたので、食べていません。
本格的に食べることを競うのは決勝戦からです。
(「リプレイ」では予選は描写されません。決勝戦の様子が描写されます)
決勝戦ですが、2R戦って頂きます!
なお、今回は「個別戦」ですので、「チーム戦」で申し込むことはできません。
●1Rは、早食い対決。
巨大なパンプキンケーキ(味はプレーン、大きさは7号サイズ、直径21cm、約10人前)が参加者それぞれのテーブル席に置いてあります。このケーキをより早く食べた人がより高い得点をもらえます。
8人参加が予定ですので……。
1位 5点
2位 4点
3位 3点
4位 2点
5位以降 1点
が配点となります。
1時間以内が制限時間です。
制限時間内に食べきれなかった人は、ここで脱落します。
<判定方法>
以下の基準で判定します。
PCさんのAGI+反応速度+100面ダイスの数値(STがダイスを振ります)+戦略の良さ(「プレイング」で早食いの作戦を立てます)。
上記の計算式で数値が高い人から順番にゴールして行きます。
●2Rは、大食い対決。
パンプキンタルト、パンプキンチョコケーキ、パンプキンパイなど、あらゆるパンプキンケーキが登場します。大食い対決は、+1判定のケーキを食べた数の多さによって勝敗が決定します。もちろん、得点がより高い人が優勝に近づきますので、高得点を目指しましょう!
ケーキ1個のサイズは小ぶりの1人前程度の大きさです。
以下、登場するケーキです。(点数は、食べた数1個につき加点・減点されます)
・パンプキンケーキ(プレーン)+1点
・パンプキンタルト +1点
・パンプキンチョコケーキ +1点
・パンプキンパイ +1点
・パンプキンチーズケーキ +1点
・パンプキンモンブラン +1点
・パンプキンパウンドケーキ +1点
・パンプキンプリンケーキ +1点
・パンプキン&フルーツケーキ +1点
・パンプキン&キャロットケーキ +1点
・偽パンプキンケーキ(激辛仕様、激甘仕様などあり)-1点
・アップルパイ(関係ないケーキ)+0点
・チーズケーキ(関係ないケーキ)+0点
・プリンタルト(関係ないケーキ)+0点
偽パンプキンケーキは見た目が本物の他のパンプキンケーキそっくりです。なかなか見分けられません。食べると軽く状態異常になり、食べる速度や気力が落ちたりします。しかも得点が-1点です。
また、アップルパイなど関係ないケーキも紛れています。見た目がパンプキンケーキに似ています。(アップルパイはパンプキンパイに似ている。チーズケーキはパンプキンケーキの色と似ている。プリンタルトはパンプキンタルトに似ているなど)関係ないケーキはお腹が膨れるだけで得点が入りません。
なお、ケーキばかり食べていると、口直しをしたくなったり、のどに詰まったりすることもあるかもしれません。水は無料で配られますので、ご自由にお飲みください。(水を飲んで加点、減点などはありません)
制限時間は2時間です。
この2時間で大食いのガチバトルをして頂きます。
<判定方法>
以下の基準で判定します。
PCさんのPOW+反応速度+100面ダイスの数値(STがダイスを振ります)+戦略の良さ(「プレイング」で大食いの作戦を立てます)。
上記の計算式で数値が高い方がより大食いできます。(例えば、上記の数値が低いのに無理な大食いをすると失敗判定が出ることもあります)
ケーキを食べるときは、会場の大きなテーブルに並べられているケーキを自分で取ります。
「プレイング」で取りたいケーキを選びます。
ただし、ここで8面ダイスの判定があります。(STがダイスを振ります)
ケーキを取って来る際に、ケーキ1個につき、ダイスの判定で……。
「1」か「2」だと「偽パンプキンケーキ」になります。
(パンプキンケーキ全種類に似ている偽パンプキンケーキがそれぞれあります)
「3」か「4」だと「関係ないケーキ」になります。
(関係ないケーキと似ているパンプキンケーキらしきもの(?)を取った場合)
「5」から「8」だと通常の各種パンプキンケーキになります。
基本的にどのケーキが当たってもお残しはいけません。残すと-1点になります。
なお、ダイス判定のランダム要素は避けることができません。
●1Rと2Rの合計得点の結果で優勝者を決めます。優勝者には優勝の称号が出ます。
<当日の場所、時間帯、天候など>
・大会が開催される場所は、王都サンクディゼールの中央にある商店街の真ん中。(当日は会場として整備されています)
・大会決勝戦が開催される時間帯は正午から3時間程度。(ぜひお腹を空かせておきましょう)
・当日の天候は秋晴れが気持ち良い清々しい日。天候が乱れる心配はありません。
・大会の司会者はヨアヒムが担当。
・当日出されるケーキは商店街でも腕利きのパティシェたちが作ったケーキです。美味しいはずです。
<その他>
サポート参加も受け付けますが、今回は出場者には、なれません。応援や大会準備などの役割を推奨させて頂きます。
<「プレイング」例>
●心情
俺は勝つ! この日のために昨日の朝から何も食べてないんだ!
●1R
おお、巨大なパンプキンケーキだな? だが、俺は負けん。ナイフとフォークで切り分ける時間が惜しい。ケーキをそのまま皿ごと持ち上げて、直でがつがつ食べるぞ。ひたすらがつがつ食べて他の奴らの追随を許さない。急いで食べているので、たまにのどに詰まるかもしれん。水のコップの用意も忘れないようにしよう。
●2R
これは飽くまで勝負だ。俺は、ケーキ・バイキングを楽しみに来たわけではない。と、いうことで、食べるケーキは選ぶぞ。ダイス判定があるようだが、似ているケーキ同士は避けたいな。パンプキンパイなど関係ないケーキと似ているケーキは選ばないようにしよう。プレーンもさっきの早食いで食べたばかりで飽きる。ならば、飽きず食べられそうなパンプキン&フルーツケーキとパンプキン&キャロットケーキに絞り込んで食べるか。1回の持ち運びで、それぞれ5個ずつお盆で取って来るぞ。ひたすら無心で食べるぞ。水も忘れない。
●大会後
勝っても負けても司会と選手全員には敬意を払おう。みんな、ありがとう!
以上が解説となります。
よろしくお願いいたします。
皆さんの熱いフードファイトに期待しています!
パンプキンケーキのみならず、ケーキ全般が大好きなST、ヤトノカミです!
今回は待ちに待った豊穣祭!
おもいっきりパンプキンを喰らい尽くしてくださいね!
<概略>
このシナリオは、パンプキンケーキの早食いと大食いを競うシナリオです。
ゲームの開始時点は、皆さんが予選を通過して、いよいよ決勝戦に入るところです。
ちなみに予選では、はらぺこ度の適性検査みたいな筆記でしたので、食べていません。
本格的に食べることを競うのは決勝戦からです。
(「リプレイ」では予選は描写されません。決勝戦の様子が描写されます)
決勝戦ですが、2R戦って頂きます!
なお、今回は「個別戦」ですので、「チーム戦」で申し込むことはできません。
●1Rは、早食い対決。
巨大なパンプキンケーキ(味はプレーン、大きさは7号サイズ、直径21cm、約10人前)が参加者それぞれのテーブル席に置いてあります。このケーキをより早く食べた人がより高い得点をもらえます。
8人参加が予定ですので……。
1位 5点
2位 4点
3位 3点
4位 2点
5位以降 1点
が配点となります。
1時間以内が制限時間です。
制限時間内に食べきれなかった人は、ここで脱落します。
<判定方法>
以下の基準で判定します。
PCさんのAGI+反応速度+100面ダイスの数値(STがダイスを振ります)+戦略の良さ(「プレイング」で早食いの作戦を立てます)。
上記の計算式で数値が高い人から順番にゴールして行きます。
●2Rは、大食い対決。
パンプキンタルト、パンプキンチョコケーキ、パンプキンパイなど、あらゆるパンプキンケーキが登場します。大食い対決は、+1判定のケーキを食べた数の多さによって勝敗が決定します。もちろん、得点がより高い人が優勝に近づきますので、高得点を目指しましょう!
ケーキ1個のサイズは小ぶりの1人前程度の大きさです。
以下、登場するケーキです。(点数は、食べた数1個につき加点・減点されます)
・パンプキンケーキ(プレーン)+1点
・パンプキンタルト +1点
・パンプキンチョコケーキ +1点
・パンプキンパイ +1点
・パンプキンチーズケーキ +1点
・パンプキンモンブラン +1点
・パンプキンパウンドケーキ +1点
・パンプキンプリンケーキ +1点
・パンプキン&フルーツケーキ +1点
・パンプキン&キャロットケーキ +1点
・偽パンプキンケーキ(激辛仕様、激甘仕様などあり)-1点
・アップルパイ(関係ないケーキ)+0点
・チーズケーキ(関係ないケーキ)+0点
・プリンタルト(関係ないケーキ)+0点
偽パンプキンケーキは見た目が本物の他のパンプキンケーキそっくりです。なかなか見分けられません。食べると軽く状態異常になり、食べる速度や気力が落ちたりします。しかも得点が-1点です。
また、アップルパイなど関係ないケーキも紛れています。見た目がパンプキンケーキに似ています。(アップルパイはパンプキンパイに似ている。チーズケーキはパンプキンケーキの色と似ている。プリンタルトはパンプキンタルトに似ているなど)関係ないケーキはお腹が膨れるだけで得点が入りません。
なお、ケーキばかり食べていると、口直しをしたくなったり、のどに詰まったりすることもあるかもしれません。水は無料で配られますので、ご自由にお飲みください。(水を飲んで加点、減点などはありません)
制限時間は2時間です。
この2時間で大食いのガチバトルをして頂きます。
<判定方法>
以下の基準で判定します。
PCさんのPOW+反応速度+100面ダイスの数値(STがダイスを振ります)+戦略の良さ(「プレイング」で大食いの作戦を立てます)。
上記の計算式で数値が高い方がより大食いできます。(例えば、上記の数値が低いのに無理な大食いをすると失敗判定が出ることもあります)
ケーキを食べるときは、会場の大きなテーブルに並べられているケーキを自分で取ります。
「プレイング」で取りたいケーキを選びます。
ただし、ここで8面ダイスの判定があります。(STがダイスを振ります)
ケーキを取って来る際に、ケーキ1個につき、ダイスの判定で……。
「1」か「2」だと「偽パンプキンケーキ」になります。
(パンプキンケーキ全種類に似ている偽パンプキンケーキがそれぞれあります)
「3」か「4」だと「関係ないケーキ」になります。
(関係ないケーキと似ているパンプキンケーキらしきもの(?)を取った場合)
「5」から「8」だと通常の各種パンプキンケーキになります。
基本的にどのケーキが当たってもお残しはいけません。残すと-1点になります。
なお、ダイス判定のランダム要素は避けることができません。
●1Rと2Rの合計得点の結果で優勝者を決めます。優勝者には優勝の称号が出ます。
<当日の場所、時間帯、天候など>
・大会が開催される場所は、王都サンクディゼールの中央にある商店街の真ん中。(当日は会場として整備されています)
・大会決勝戦が開催される時間帯は正午から3時間程度。(ぜひお腹を空かせておきましょう)
・当日の天候は秋晴れが気持ち良い清々しい日。天候が乱れる心配はありません。
・大会の司会者はヨアヒムが担当。
・当日出されるケーキは商店街でも腕利きのパティシェたちが作ったケーキです。美味しいはずです。
<その他>
サポート参加も受け付けますが、今回は出場者には、なれません。応援や大会準備などの役割を推奨させて頂きます。
<「プレイング」例>
●心情
俺は勝つ! この日のために昨日の朝から何も食べてないんだ!
●1R
おお、巨大なパンプキンケーキだな? だが、俺は負けん。ナイフとフォークで切り分ける時間が惜しい。ケーキをそのまま皿ごと持ち上げて、直でがつがつ食べるぞ。ひたすらがつがつ食べて他の奴らの追随を許さない。急いで食べているので、たまにのどに詰まるかもしれん。水のコップの用意も忘れないようにしよう。
●2R
これは飽くまで勝負だ。俺は、ケーキ・バイキングを楽しみに来たわけではない。と、いうことで、食べるケーキは選ぶぞ。ダイス判定があるようだが、似ているケーキ同士は避けたいな。パンプキンパイなど関係ないケーキと似ているケーキは選ばないようにしよう。プレーンもさっきの早食いで食べたばかりで飽きる。ならば、飽きず食べられそうなパンプキン&フルーツケーキとパンプキン&キャロットケーキに絞り込んで食べるか。1回の持ち運びで、それぞれ5個ずつお盆で取って来るぞ。ひたすら無心で食べるぞ。水も忘れない。
●大会後
勝っても負けても司会と選手全員には敬意を払おう。みんな、ありがとう!
以上が解説となります。
よろしくお願いいたします。
皆さんの熱いフードファイトに期待しています!
状態
完了
完了
報酬マテリア
1個
2個
1個
1個




参加費
100LP [予約時+50LP]
100LP [予約時+50LP]
相談日数
7日
7日
参加人数
4/8
4/8
公開日
2018年11月10日
2018年11月10日
†メイン参加者 4人†
●選手紹介
司会者、『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)は、上機嫌だ。
「いやっほぉい!! ついに、決勝戦だー!! 決勝戦に残ったのは、4名!! しかも、全員きゃわい子ちゃんたちだぜ、やったぜベイベー!! 選手入場と共に拍手頼む! 順番に紹介しちゃうよおん!」
ヨアヒムに促されて、本日、決勝に残った4人が順番に決勝戦の席に着いた。
「エントリーナンバー1番! 『麦盾の勇者』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)ちゃんだー!! カーミラちゃん、一言どうぞ!」
「うわーい、ケーキがいっぱいだっ! お誕生日がお祭りの日だと、まるで国中がお祝いしてくれてるみたいで嬉しいな! バースデーケーキ代わりにいっぱい食べるぞー!」
きらっ☆
カーミラがウィンクすると、オーラで客席がわあっと沸き上がり、拍手とコールが起こる。
『いいぞ、カーミラちゃーん!!』
『がんばれー!! 応援してるー!!』
「続いては、エントリーナンバー2番! 『太陽の笑顔』カノン・イスルギ(CL3000025)ちゃんだー!! カノンちゃんも、ぜひ一言!」
「今日はもうパンプキンなんて見たくないってくらい食べまくるんだから!」
カノンが客席に向かってVサインをかざす。
『がんばれ、カノンちゃーん!!』
『ファイト、ファイト!!』
「どんどん行くぜ! エントリーナンバー3番は、『いっぽいっぽすすむみち』リサ・スターリング(CL3000343)ちゃん! リサちゃんも一言頼む!」
「わーい! ケーキがいっぱい食べられるよ。楽しみだな! 朝ごはんはいつもより少なめにしてきたよ!」
リサは両腕を大きく広げて、客席に向かって手を振って挨拶する。
『リサちゃんもがんばー!!』
『イケイケー!!』
「ラストを飾るエントリーナンバー4番は、『銀の癒し手』サシャ・プニコフ(CL3000122)ちゃんだぜ! サシャちゃん、締めの言葉をぜひ!」
「食べることには、そこそこ自信があるぞ! えっへん! 優勝して教会の弟や妹たちに自慢しまくるんだぞ!」
サシャは笑顔で、ちょっと偉ぶってみる。
応援に来ている教会の子どもたちや仲間たちは前の方の客席に陣取っていた。
『サシャおねえちゃん、がんばって!!』
『行け、サシャ! おまえは教会の誇りだー!!』
「以上、決勝戦で戦う4名のご紹介っした! んじゃ、さっそく1R、早食い対決から始めるぜ! レディ・ゴー!!」
●1R
カーン!!
1Rの鐘が鳴った。
選手たちそれぞれのテーブル席には、巨大なパンプキンケーキ(プレーン味)がどかん、と置かれている。パンプキンそのものの甘味とうま味がぎゅっと濃縮されたケーキだ。ざっと10人前はあることだろう。
カーミラは、巨大なケーキと対面し、即座に判断した。
そのままお皿ごと持ち上げて、がつがつと食べだす。
(美味しそうだね……。うん、実に美味しい。味わって食べたいトコだけど、時間制限ありなんだよね!)
がつがつと食べ、適度に水も飲み、口のパサつきを直しながら、またがつがつと食べる。
(くぅぅ!! 早食いって、あんまり得意じゃないんだよね!?)
「おーっと!! カーミラ選手、出だしは早かったが、ちょっと苦しそうだぜ!?」
***
カノンは、開始と同時に席を立ち、ナイフを借りた。
急いで席に戻ると、ナイフを使い、ケーキをきれいに八等分する。
(おっきなケーキだからね……! 食べやすい大きさにカットして、慌てず、一つずつ食べていくよ!)
カノンは出だしこそ遅れてしまったが、順調なペースでぱくぱくと食べ続けている。
(ケーキが円のままだと全体が見えにくくて心理的に辛いけど、把握しやすい大きさと数ならゴールが見えるから、気持ち的に楽だよね!)
甘々のケーキは、たまにむせそうになるし、のどにつっかかることもある。
そんなときは、カノンは慌てずに水を飲みながら、また食べ続ける。
「おう!? カノン選手、出だしはどうなるかと思ったが、順調な追い上げか!?」
***
開始同時頃、カノンと同じタイミングで席を立ったのはリサである。
リサもナイフを借りて来て、急いでテーブルに戻る。
そして、即座にナイフで切り分ける。
(まず八等分して……!! 食べやすい大きさにしてから、1個ずつ手づかみで食べよう!)
さっそく切り分けたケーキをぱくり、ぱくりと食べて行くリサ。
水もちょくちょくと飲みながら、のどにつまらせず、速度を上げて食べて行く!
(んぐんぐ、もぐもぐもぐ……!!)
「同じくリサ選手、開始は少し遅れたものの、すごい追い上げだ―!! うわー、すごい速度で食べているんすけれど!?」
***
サシャは開始と同時に、皿ごとケーキを持ち上げた。
大口を開いて、ケーキにがつがつとかじりつく!
(思ったより大きくないぞ!? サシャの胃袋は無限大!!)
サシャはひるむことなく、迷うことなく、無心にケーキにがっつきまくる!
水のコップはもらってこなかったので、途中で詰まったりもしたが、それでも負けない!
(いいぞ!! この程度なら余裕で早く食べきれるんだぞ! 美味しいんだぞ! 甘いんだぞ!)
「ぬおー!! サシャ選手、問答無用でワイルドが食べ方だぜ! しかも出だしも、現在の速度も、かなり速い!! どうなる、早食い対決!?」
***
カーン!!
1Rの結果が出た。
最初のRは、脱落者も出さず、全員が順番にゴールして行った。
以下、順位は……。
「んじゃ、発表するぜい! 4位はカーミラちゃん、2点! 3位はサシャちゃん、3点! 2位はカノンちゃん、4点! 1位はリサちゃん、5点! さあて、1R終了時点でさらにわくわくどきどきの展開になってきたねー!! ここで5分の休憩を入れるぜ! 泣いても笑っても、次の2Rで決着だー!!」
●2R前半
会場の中央に巨大なテーブルがある。
そこには、あらゆるケーキが皿の上に山積みで置かれている。
甘い山は見る者たちを魅了してやまない。
パンプキンパイ、パンプキンチョコケーキ、パンプキンチーズケーキなどはもちろん。
中には、キャロットやフルーツとミックスされたパンプキンケーキもある。
アップルパイやチーズケーキなど関係ないケーキや偽物もあるようだ。
「んじゃ、大食い対決、行ってみよー!! レディ・ゴー!!」
2R開始の鐘が鳴る。
カーン!!
***
前半戦……。
2R開始と同時にカーミラが動いた。
巨大テーブルから、チョコとチーズのパンプキンケーキという好みに絞ってがんがんと皿に盛る。
(ふふー、大食いなら得意だよっ! いっぱい食べよう!)
カーミラはまずパンプキンチョコケーキをぱくりと食べる。
(んー!? 美味しい~!! チョコ、あまあま! 来てよかった~!!)
だが、感心しているのも束の間!
次のケーキを取ると……。
「ぎゃあ!! 何これ!? チーズ部分が激辛だよ!!」
ちょいと痛い目にあったので小休憩。
次のパンプキンチーズケーキも手に取ろうとするが……。
「きゃあ!! こっちは激甘!?」
その後も、通常ケーキ、激辛ケーキと繰り返すが……。
「もぐもぐ……。 このチーズケーキ美味しいね! え? チーズケーキ!? パンプキンの味が全くしないって、ことは!?」
そこでヨアヒムがやって来る。
「残念! それは本物のチーズケーキだー!! +0点だぜ!」
***
鐘が鳴ると同時にカノンは巨大テーブルへ向かい、慎重になる。
(むーん、偽ケーキや関係ないケーキもあるのか? そういうのは、選ばないよーにしないと! 匂いで間違えそーなパンプキンチーズケーキはまず選ばず。逆に匂いがわかりやすそーなパンプキンチョコケーキは取ろう! それと別の食材も入ってる分、微妙に重量がありそーなパンプキン&フルーツケーキも! 見た目が微妙に違うパンプキンパウンドケーキもいいかもね!)
カノンは考えをまとめると、上記3種類のケーキを1個ずつお皿に盛って席へ帰った。
(もぐもぐ……。ん~!? さすがに美味しいね! パンプキンチョコは口の中で溶ける~!! 素材を活かしたフルーツ味もジューシー!! パウンドもふわふわしてていいね~!!)
3個を食べ終えると、カノンは、おかわりをする。
どうやらこの辺りまでは順調だが……。
(けほん、けほん!! な、なに!? 辛い、辛過ぎ!!)
カノンは急いで水を飲んだ。
フルーツ味のパンプキンケーキになんと唐辛子が入っていた!
赤いからフルーツだと思ったのに!?
ヨアヒムが飛んでくる!
「カノンちゃん、順調かと思いきや、唐辛子にクリティカル・ヒーット!!」
***
開始後、リサは巨大テーブルの前に来たら、迷わずケーキを取った。
どのケーキを取るか、あらかじめ決めていたからではない。
どれであっても、片っ端から取る方針だったからだ!
大量のケーキを皿に盛り、ケーキの山を抱えて席に戻る。
「ぱくぱく……。ん、ぐぐ!?」
最初のパンプキンパウンドケーキはなんと、激甘だった!?
急いで食べ、のどの奥に流し込んだリサは次のケーキを食べる。
「ん!? もぐもぐ……。りんごがとろけるように甘くて美味しいね! え!? りんご!?」
それは全くパンプキンパイの味がしなかった。
なぜなら、アップルパイそのものだからだ。
そんな不調が続く中……。
「もぐもぐ……。あ!? これはちゃんとしたパンプキンモンブランだね? パンプキンクリームの渦がなんとも言えない甘美味さ! では、こっちはどうかな? んぐんぐ……げほげほ、辛過ぎ!!」
ヨアヒムがにやにやとしている。
「リサ選手、なかなか苦戦しているようだ!? 運命の判定は苦難の道が出続けているようだぜ!」
***
サシャもリサと同じ作戦で攻めることにしたようだ。
開始直後、お皿に片っ端からケーキを盛って、席へ帰る。
「1Rの疲れは全然たまってないぞ! どんどんいくぞー!
もぐもぐ!
もぐもぐもぐもぐ!
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ!」
サシャはもはや味がわからなくなるほどに、一気に、大量に、ケーキを押し込む!
時には、人参やフルーツの甘い味も楽しめるケーキだったり、なぜかプリンタルトを食べてしまっていたり、激甘の限界を超えたパンプキンケーキ(プレーン)だったり……。
サシャは表情を変えず、ひたすら、無心に、食べ続けた。
「ぬおお!? なんたることだ、これぞ教会の奇跡の子、サシャちゃんだ!?」
驚いているヨアヒムに向かって、サシャが一言。
「もぐもぐ……。甘いのばっかりで……飽きたんだぞ! んぐ、にく、にくが……食べたいぞ! にく味の……パンプキンケーキも、入れて……ほしかったんだぞ!」
あはは、と笑ってごまかすヨアヒムであった。
●2R後半
後半戦……。
2Rの各自の持ち時間は2時間までだ。
1時間も既に経過したところで、そろそろ選手たちの動きが鈍くなってきた。
「ふう、ふう……。さっきは激辛ケーキでひどい目にあったんだぞ。サシャはそこまで辛いのが得意ではないんだぞ! ……そうだな、あれがいいぞ!」
何を思ったのか、サシャは立ち上がり、チーズケーキを仕入れて来た。
「もぐもぐ……。チーズケーキは口直しになるぞ。チーズケーキは肉に一番近いからだと思うんだぞ」
これにはヨアヒムも焦った。
「どうしたことか、サシャ選手!? もはや優勝よりもチーズケーキ(+0点)を食べることに専念しているではあーりませんかー!?」
***
後半戦に入ってからリサも苦しそうだ。
本物が出たり、偽物が出たりの繰り返しで、なかなか食が進まない。
激甘や激辛が出る度に、ひいひいと水で流し込んで完食している。
「はあ、はあ……。そろそろ限界だね……。ギブアップ!!」
ヨアヒムが残念そうだ。
「おーと!! リサ選手、ここでギブアップ! しかし、よくがんばった! みんな、拍手で健闘を称えようじゃないか!」
***
2Rの作戦は途中まで上手くいっていたのだが……。
後半になると、カノンは、ケーキを巡る真偽の運命判定に苦戦していた。
(くぅぅ……。変に辛かったり、甘かったり……。でも、水を飲んで、口を直して……。そう、慎重に、慎重に……。偽ケーキに当たっても、とにかく焦らないよーに……。焦りは判断を鈍らせるもん!)
ヨアヒムが楽しそうだ。
「おお!? 優勝放棄やギブアップが出る中、カノンちゃんは苦しそうだが善戦しているぞ!? がんばれ、カノンちゃん!! ゴールはすぐそこだ!!」
***
どういうわけか、後半になると、ケーキを巡る真偽の運命判定に苦しむ人が多かった。
カーミラも、ふうふう言いながら、時に変な味のケーキに苦悶し、時に甘くて美味しいケーキの味を堪能していた。
実はカーミラには、とある作戦があった。
(偽物が、激甘だったり激辛だったりするなら、匂いとかでわかんないかなー?)
とは思ったのだが、さっぱりわからない。
ちなみに、同じことを思いついたカノンも匂いでの判別には失敗している。
(くっ!? このパティシエたちは何という腕前なんだろう?)
脱帽するしかないだろう。
苦闘しつつも、後半戦も黙々と食べて行くしかない。
後半戦は今や、カーミラとカノンの一騎打ちのような展開になった。
(サシャはチーズケーキで忙しい)
***
カーン!!
2R終了の鐘が鳴った。
「はい、選手のみんな、おつかれー! そこでストップね!」
審査の人たちが集計を行う。
さあ、誰が優勝だ!?
●表彰式
ヨアヒムがマイクを強く握って、客席に向かって叫ぶ。
『厳正な審査により、以下の順位で勝者が決まったぜ! んじゃ、発表すると……』
***
・4位 カーミラちゃん
1R 4位 2点。
2R 30個完食。3点。
残念だが、偽ケーキ(-1)や関係ないケーキ(+0)が多くて得点があまり入らなかったみたいだね。
合計:5点
・3位 リサちゃん
1R 1位 5点。
2R 24個完食。2点。
同じく、偽ケーキ(-1)や関係ないケーキ(+0)が多くて得点があまり入らなかったみたいだね。
合計:7点
・2位 サシャちゃん
1R 3位 3点。
2R 32個完食。6点。
関係ないケーキ(+0)も進んで食べていたけれど、それなりに得点が入ったようだね。
でも偽物(-1)も多かったみたい。
合計:9点
・1位 カノンちゃん
1R 2位 4点。
2R 44個完食。22点。
特に2Rで「関係ないケーキ」(+0)を極力排除して食べていたのが勝因だったかな?
合計:26点
***
「優勝はカノンちゃんだー!! おめでとー!! そして、参加してくれたみんなもありがとー!! お土産のパンプキンケーキも受け取ってくれよ!! え? もうヤダって? そんなー!? さあ、選手たち、最後の一言どうぞ!」
「みんな、ありがとー!! お菓子をたくさん食べられて幸せだね!」
カノンがVサインで観客の声援に答える。
「お腹いっぱーい! 応援ありがとー! みんなもおつかれさま!」
カーミラが観客のみんなに手を振った。きらっ☆。
「負けちゃったけれど、ケーキ、美味しく楽しく食べられたよー!」
リサがみんなに両手を振る。観客も振り返す。
「さすがのサシャもおなかいっぱいだぞ! みんなでチャレンジできて楽しかったんだぞ!」
サシャもお腹を押さえながら大きく笑った。教会の子たちも嬉しそうだ。
了
司会者、『君のハートを撃ち抜くぜ』ヨアヒム・マイヤー(nCL3000006)は、上機嫌だ。
「いやっほぉい!! ついに、決勝戦だー!! 決勝戦に残ったのは、4名!! しかも、全員きゃわい子ちゃんたちだぜ、やったぜベイベー!! 選手入場と共に拍手頼む! 順番に紹介しちゃうよおん!」
ヨアヒムに促されて、本日、決勝に残った4人が順番に決勝戦の席に着いた。
「エントリーナンバー1番! 『麦盾の勇者』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)ちゃんだー!! カーミラちゃん、一言どうぞ!」
「うわーい、ケーキがいっぱいだっ! お誕生日がお祭りの日だと、まるで国中がお祝いしてくれてるみたいで嬉しいな! バースデーケーキ代わりにいっぱい食べるぞー!」
きらっ☆
カーミラがウィンクすると、オーラで客席がわあっと沸き上がり、拍手とコールが起こる。
『いいぞ、カーミラちゃーん!!』
『がんばれー!! 応援してるー!!』
「続いては、エントリーナンバー2番! 『太陽の笑顔』カノン・イスルギ(CL3000025)ちゃんだー!! カノンちゃんも、ぜひ一言!」
「今日はもうパンプキンなんて見たくないってくらい食べまくるんだから!」
カノンが客席に向かってVサインをかざす。
『がんばれ、カノンちゃーん!!』
『ファイト、ファイト!!』
「どんどん行くぜ! エントリーナンバー3番は、『いっぽいっぽすすむみち』リサ・スターリング(CL3000343)ちゃん! リサちゃんも一言頼む!」
「わーい! ケーキがいっぱい食べられるよ。楽しみだな! 朝ごはんはいつもより少なめにしてきたよ!」
リサは両腕を大きく広げて、客席に向かって手を振って挨拶する。
『リサちゃんもがんばー!!』
『イケイケー!!』
「ラストを飾るエントリーナンバー4番は、『銀の癒し手』サシャ・プニコフ(CL3000122)ちゃんだぜ! サシャちゃん、締めの言葉をぜひ!」
「食べることには、そこそこ自信があるぞ! えっへん! 優勝して教会の弟や妹たちに自慢しまくるんだぞ!」
サシャは笑顔で、ちょっと偉ぶってみる。
応援に来ている教会の子どもたちや仲間たちは前の方の客席に陣取っていた。
『サシャおねえちゃん、がんばって!!』
『行け、サシャ! おまえは教会の誇りだー!!』
「以上、決勝戦で戦う4名のご紹介っした! んじゃ、さっそく1R、早食い対決から始めるぜ! レディ・ゴー!!」
●1R
カーン!!
1Rの鐘が鳴った。
選手たちそれぞれのテーブル席には、巨大なパンプキンケーキ(プレーン味)がどかん、と置かれている。パンプキンそのものの甘味とうま味がぎゅっと濃縮されたケーキだ。ざっと10人前はあることだろう。
カーミラは、巨大なケーキと対面し、即座に判断した。
そのままお皿ごと持ち上げて、がつがつと食べだす。
(美味しそうだね……。うん、実に美味しい。味わって食べたいトコだけど、時間制限ありなんだよね!)
がつがつと食べ、適度に水も飲み、口のパサつきを直しながら、またがつがつと食べる。
(くぅぅ!! 早食いって、あんまり得意じゃないんだよね!?)
「おーっと!! カーミラ選手、出だしは早かったが、ちょっと苦しそうだぜ!?」
***
カノンは、開始と同時に席を立ち、ナイフを借りた。
急いで席に戻ると、ナイフを使い、ケーキをきれいに八等分する。
(おっきなケーキだからね……! 食べやすい大きさにカットして、慌てず、一つずつ食べていくよ!)
カノンは出だしこそ遅れてしまったが、順調なペースでぱくぱくと食べ続けている。
(ケーキが円のままだと全体が見えにくくて心理的に辛いけど、把握しやすい大きさと数ならゴールが見えるから、気持ち的に楽だよね!)
甘々のケーキは、たまにむせそうになるし、のどにつっかかることもある。
そんなときは、カノンは慌てずに水を飲みながら、また食べ続ける。
「おう!? カノン選手、出だしはどうなるかと思ったが、順調な追い上げか!?」
***
開始同時頃、カノンと同じタイミングで席を立ったのはリサである。
リサもナイフを借りて来て、急いでテーブルに戻る。
そして、即座にナイフで切り分ける。
(まず八等分して……!! 食べやすい大きさにしてから、1個ずつ手づかみで食べよう!)
さっそく切り分けたケーキをぱくり、ぱくりと食べて行くリサ。
水もちょくちょくと飲みながら、のどにつまらせず、速度を上げて食べて行く!
(んぐんぐ、もぐもぐもぐ……!!)
「同じくリサ選手、開始は少し遅れたものの、すごい追い上げだ―!! うわー、すごい速度で食べているんすけれど!?」
***
サシャは開始と同時に、皿ごとケーキを持ち上げた。
大口を開いて、ケーキにがつがつとかじりつく!
(思ったより大きくないぞ!? サシャの胃袋は無限大!!)
サシャはひるむことなく、迷うことなく、無心にケーキにがっつきまくる!
水のコップはもらってこなかったので、途中で詰まったりもしたが、それでも負けない!
(いいぞ!! この程度なら余裕で早く食べきれるんだぞ! 美味しいんだぞ! 甘いんだぞ!)
「ぬおー!! サシャ選手、問答無用でワイルドが食べ方だぜ! しかも出だしも、現在の速度も、かなり速い!! どうなる、早食い対決!?」
***
カーン!!
1Rの結果が出た。
最初のRは、脱落者も出さず、全員が順番にゴールして行った。
以下、順位は……。
「んじゃ、発表するぜい! 4位はカーミラちゃん、2点! 3位はサシャちゃん、3点! 2位はカノンちゃん、4点! 1位はリサちゃん、5点! さあて、1R終了時点でさらにわくわくどきどきの展開になってきたねー!! ここで5分の休憩を入れるぜ! 泣いても笑っても、次の2Rで決着だー!!」
●2R前半
会場の中央に巨大なテーブルがある。
そこには、あらゆるケーキが皿の上に山積みで置かれている。
甘い山は見る者たちを魅了してやまない。
パンプキンパイ、パンプキンチョコケーキ、パンプキンチーズケーキなどはもちろん。
中には、キャロットやフルーツとミックスされたパンプキンケーキもある。
アップルパイやチーズケーキなど関係ないケーキや偽物もあるようだ。
「んじゃ、大食い対決、行ってみよー!! レディ・ゴー!!」
2R開始の鐘が鳴る。
カーン!!
***
前半戦……。
2R開始と同時にカーミラが動いた。
巨大テーブルから、チョコとチーズのパンプキンケーキという好みに絞ってがんがんと皿に盛る。
(ふふー、大食いなら得意だよっ! いっぱい食べよう!)
カーミラはまずパンプキンチョコケーキをぱくりと食べる。
(んー!? 美味しい~!! チョコ、あまあま! 来てよかった~!!)
だが、感心しているのも束の間!
次のケーキを取ると……。
「ぎゃあ!! 何これ!? チーズ部分が激辛だよ!!」
ちょいと痛い目にあったので小休憩。
次のパンプキンチーズケーキも手に取ろうとするが……。
「きゃあ!! こっちは激甘!?」
その後も、通常ケーキ、激辛ケーキと繰り返すが……。
「もぐもぐ……。 このチーズケーキ美味しいね! え? チーズケーキ!? パンプキンの味が全くしないって、ことは!?」
そこでヨアヒムがやって来る。
「残念! それは本物のチーズケーキだー!! +0点だぜ!」
***
鐘が鳴ると同時にカノンは巨大テーブルへ向かい、慎重になる。
(むーん、偽ケーキや関係ないケーキもあるのか? そういうのは、選ばないよーにしないと! 匂いで間違えそーなパンプキンチーズケーキはまず選ばず。逆に匂いがわかりやすそーなパンプキンチョコケーキは取ろう! それと別の食材も入ってる分、微妙に重量がありそーなパンプキン&フルーツケーキも! 見た目が微妙に違うパンプキンパウンドケーキもいいかもね!)
カノンは考えをまとめると、上記3種類のケーキを1個ずつお皿に盛って席へ帰った。
(もぐもぐ……。ん~!? さすがに美味しいね! パンプキンチョコは口の中で溶ける~!! 素材を活かしたフルーツ味もジューシー!! パウンドもふわふわしてていいね~!!)
3個を食べ終えると、カノンは、おかわりをする。
どうやらこの辺りまでは順調だが……。
(けほん、けほん!! な、なに!? 辛い、辛過ぎ!!)
カノンは急いで水を飲んだ。
フルーツ味のパンプキンケーキになんと唐辛子が入っていた!
赤いからフルーツだと思ったのに!?
ヨアヒムが飛んでくる!
「カノンちゃん、順調かと思いきや、唐辛子にクリティカル・ヒーット!!」
***
開始後、リサは巨大テーブルの前に来たら、迷わずケーキを取った。
どのケーキを取るか、あらかじめ決めていたからではない。
どれであっても、片っ端から取る方針だったからだ!
大量のケーキを皿に盛り、ケーキの山を抱えて席に戻る。
「ぱくぱく……。ん、ぐぐ!?」
最初のパンプキンパウンドケーキはなんと、激甘だった!?
急いで食べ、のどの奥に流し込んだリサは次のケーキを食べる。
「ん!? もぐもぐ……。りんごがとろけるように甘くて美味しいね! え!? りんご!?」
それは全くパンプキンパイの味がしなかった。
なぜなら、アップルパイそのものだからだ。
そんな不調が続く中……。
「もぐもぐ……。あ!? これはちゃんとしたパンプキンモンブランだね? パンプキンクリームの渦がなんとも言えない甘美味さ! では、こっちはどうかな? んぐんぐ……げほげほ、辛過ぎ!!」
ヨアヒムがにやにやとしている。
「リサ選手、なかなか苦戦しているようだ!? 運命の判定は苦難の道が出続けているようだぜ!」
***
サシャもリサと同じ作戦で攻めることにしたようだ。
開始直後、お皿に片っ端からケーキを盛って、席へ帰る。
「1Rの疲れは全然たまってないぞ! どんどんいくぞー!
もぐもぐ!
もぐもぐもぐもぐ!
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ!」
サシャはもはや味がわからなくなるほどに、一気に、大量に、ケーキを押し込む!
時には、人参やフルーツの甘い味も楽しめるケーキだったり、なぜかプリンタルトを食べてしまっていたり、激甘の限界を超えたパンプキンケーキ(プレーン)だったり……。
サシャは表情を変えず、ひたすら、無心に、食べ続けた。
「ぬおお!? なんたることだ、これぞ教会の奇跡の子、サシャちゃんだ!?」
驚いているヨアヒムに向かって、サシャが一言。
「もぐもぐ……。甘いのばっかりで……飽きたんだぞ! んぐ、にく、にくが……食べたいぞ! にく味の……パンプキンケーキも、入れて……ほしかったんだぞ!」
あはは、と笑ってごまかすヨアヒムであった。
●2R後半
後半戦……。
2Rの各自の持ち時間は2時間までだ。
1時間も既に経過したところで、そろそろ選手たちの動きが鈍くなってきた。
「ふう、ふう……。さっきは激辛ケーキでひどい目にあったんだぞ。サシャはそこまで辛いのが得意ではないんだぞ! ……そうだな、あれがいいぞ!」
何を思ったのか、サシャは立ち上がり、チーズケーキを仕入れて来た。
「もぐもぐ……。チーズケーキは口直しになるぞ。チーズケーキは肉に一番近いからだと思うんだぞ」
これにはヨアヒムも焦った。
「どうしたことか、サシャ選手!? もはや優勝よりもチーズケーキ(+0点)を食べることに専念しているではあーりませんかー!?」
***
後半戦に入ってからリサも苦しそうだ。
本物が出たり、偽物が出たりの繰り返しで、なかなか食が進まない。
激甘や激辛が出る度に、ひいひいと水で流し込んで完食している。
「はあ、はあ……。そろそろ限界だね……。ギブアップ!!」
ヨアヒムが残念そうだ。
「おーと!! リサ選手、ここでギブアップ! しかし、よくがんばった! みんな、拍手で健闘を称えようじゃないか!」
***
2Rの作戦は途中まで上手くいっていたのだが……。
後半になると、カノンは、ケーキを巡る真偽の運命判定に苦戦していた。
(くぅぅ……。変に辛かったり、甘かったり……。でも、水を飲んで、口を直して……。そう、慎重に、慎重に……。偽ケーキに当たっても、とにかく焦らないよーに……。焦りは判断を鈍らせるもん!)
ヨアヒムが楽しそうだ。
「おお!? 優勝放棄やギブアップが出る中、カノンちゃんは苦しそうだが善戦しているぞ!? がんばれ、カノンちゃん!! ゴールはすぐそこだ!!」
***
どういうわけか、後半になると、ケーキを巡る真偽の運命判定に苦しむ人が多かった。
カーミラも、ふうふう言いながら、時に変な味のケーキに苦悶し、時に甘くて美味しいケーキの味を堪能していた。
実はカーミラには、とある作戦があった。
(偽物が、激甘だったり激辛だったりするなら、匂いとかでわかんないかなー?)
とは思ったのだが、さっぱりわからない。
ちなみに、同じことを思いついたカノンも匂いでの判別には失敗している。
(くっ!? このパティシエたちは何という腕前なんだろう?)
脱帽するしかないだろう。
苦闘しつつも、後半戦も黙々と食べて行くしかない。
後半戦は今や、カーミラとカノンの一騎打ちのような展開になった。
(サシャはチーズケーキで忙しい)
***
カーン!!
2R終了の鐘が鳴った。
「はい、選手のみんな、おつかれー! そこでストップね!」
審査の人たちが集計を行う。
さあ、誰が優勝だ!?
●表彰式
ヨアヒムがマイクを強く握って、客席に向かって叫ぶ。
『厳正な審査により、以下の順位で勝者が決まったぜ! んじゃ、発表すると……』
***
・4位 カーミラちゃん
1R 4位 2点。
2R 30個完食。3点。
残念だが、偽ケーキ(-1)や関係ないケーキ(+0)が多くて得点があまり入らなかったみたいだね。
合計:5点
・3位 リサちゃん
1R 1位 5点。
2R 24個完食。2点。
同じく、偽ケーキ(-1)や関係ないケーキ(+0)が多くて得点があまり入らなかったみたいだね。
合計:7点
・2位 サシャちゃん
1R 3位 3点。
2R 32個完食。6点。
関係ないケーキ(+0)も進んで食べていたけれど、それなりに得点が入ったようだね。
でも偽物(-1)も多かったみたい。
合計:9点
・1位 カノンちゃん
1R 2位 4点。
2R 44個完食。22点。
特に2Rで「関係ないケーキ」(+0)を極力排除して食べていたのが勝因だったかな?
合計:26点
***
「優勝はカノンちゃんだー!! おめでとー!! そして、参加してくれたみんなもありがとー!! お土産のパンプキンケーキも受け取ってくれよ!! え? もうヤダって? そんなー!? さあ、選手たち、最後の一言どうぞ!」
「みんな、ありがとー!! お菓子をたくさん食べられて幸せだね!」
カノンがVサインで観客の声援に答える。
「お腹いっぱーい! 応援ありがとー! みんなもおつかれさま!」
カーミラが観客のみんなに手を振った。きらっ☆。
「負けちゃったけれど、ケーキ、美味しく楽しく食べられたよー!」
リサがみんなに両手を振る。観客も振り返す。
「さすがのサシャもおなかいっぱいだぞ! みんなでチャレンジできて楽しかったんだぞ!」
サシャもお腹を押さえながら大きく笑った。教会の子たちも嬉しそうだ。
了
†シナリオ結果†
成功
†詳細†
称号付与
特殊成果
『パンプキンチョコケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)
『パンプキン&フルーツケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:カノン・イスルギ(CL3000025)
『パンプキンケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:リサ・スターリング(CL3000343)
『パンプキンチーズケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:サシャ・プニコフ(CL3000122)
カテゴリ:アクセサリ
取得者:カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)
『パンプキン&フルーツケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:カノン・イスルギ(CL3000025)
『パンプキンケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:リサ・スターリング(CL3000343)
『パンプキンチーズケーキ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:サシャ・プニコフ(CL3000122)
†あとがき†
この度は、大会にご参加くださりありがとうございました。
勝っても負けても楽しい大会になったことを祈っています。
MVPと称号は、優勝者のカノンさんへ。
優勝おめでとうございます!
そういえば、OPの解説で「関係ないケーキ」に「チョコケーキ」がなかったですね。
参加者全員にパンプキンケーキのお土産があります。
もう見るのも嫌かもしれませんが、豊穣祭の記念にぜひどうぞ。
勝っても負けても楽しい大会になったことを祈っています。
MVPと称号は、優勝者のカノンさんへ。
優勝おめでとうございます!
そういえば、OPの解説で「関係ないケーキ」に「チョコケーキ」がなかったですね。
参加者全員にパンプキンケーキのお土産があります。
もう見るのも嫌かもしれませんが、豊穣祭の記念にぜひどうぞ。
FL送付済