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秋の行楽!キノコ狩りのお知らせ!




 暑さも和らぎ、だんだんと涼しくなってきた。季節は、秋に移りつつある。
 此処はとある貴族の屋敷の裏山。今年も赤や黄色に色付きはじめた木々を見て、老人は満足そうに頷いた。
 木々が色付けば、栗やキノコといった秋の味覚の収穫時期も、そろそろである。
 普段会えない孫たちを呼んで秋の味覚狩りをするのが、彼の毎年の楽しみなのだ。
「ん?」
 そんななか、視界の端に飛び込んできた、赤と青。首を傾げる。視線を向け直して、よく見てみると。
 腰掛けることが出来るのではないか、という大きさのキノコが、ででんと生えている。
 しかも、あちら、こちらに。はて、いつの間に。昨日まではなかったような気がするけれど。
 それにしても、明らかに普通のキノコではない。普通のキノコの大きさでもないし、色でもない。
 もし孫たちに何かあったら困る。そう思った老人が恐る恐る、ちょん、とキノコの傘をつついてみると―――……


「飛び散った胞子に包まれて、そのまま卒倒しちゃったらしいのよね」
 もちろんちゃーんとご老人の身の安全は確保してあるわよ、と続けながら『あたしにお任せ』バーバラ・キュプカー(nCL3000007)が言う。
「あのままだと危ないから、なんとかして欲しいってお願いされたんだけど」
 とある裏山に生えた、赤と青のあやしいキノコ。どうやら、マタンゴの亜種のようなもの、らしい。
 動いたり攻撃してくる気配は今のところ無いけれど、放って置いたらどうなるか分からない。
 このままだと不幸なご老人が増えたり、裏山一面をあやしいキノコが埋め尽くす、なんてこともありそうだ。
「刺激に弱いみたいで、ちょっとつついただけでも胞子が飛び散るから、それは注意してね」
 すこし骨は折れるかもしれないけれど、あなたたちなら大丈夫、と笑顔のバーバラ。
 ご老人卒倒してますけど、と思わず口から溢さずにはいられない。本当に大丈夫なのかと問えば。
「ちょっと気分が悪くなったり、前後不覚になるくらい、かしら」
 それはオラクルでも結構大変なことなのでは。バーバラはそんなもの言いたげな視線に気付いているのかいないのか、さらっと受け流しているだけなのか。それじゃあ、よろしくね、と、びっと片手をあげると笑顔でオラクルたちを送り出した。


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
通常シナリオ
シナリオカテゴリー
魔物討伐
■成功条件
1.あやしいキノコの討伐
 あまのいろはです。
 秋の行楽、キノコ狩りのお誘いです。ちょっと普通のキノコとは違うようですが。

●あやしいキノコ(赤・青)
 大きくてあやしいキノコです。色も不穏なので見れば分かります。
 刺激を与えると周囲に胞子をぼふっとばら撒きます。動いたり逃げたりはしません。

 赤いキノコは、赤い胞子(A/魔近範/BS:ポイズン1)を、
 青いキノコは、青い胞子(A/魔近範/BS:コンフュ1)をばら撒きます。

 あやしいキノコの数は正確には分かっておりませんが、
 視認出来る範囲で一通り狩れば今年の秋は一安心とのことです。

●戦場、もとい収穫場
 貴族の所有地であるどこかの裏山。時間帯は昼です。
 山ということで木はたくさん生えていますが、視界や足元の心配はありません。
 あやしいキノコ狩りの話はしてあるので、所有地に入る交渉はしなくて大丈夫。
 ただのキノコ狩りもちょっとなら許してくれるかもしれない。

●補足
 ご老人は快方に向かっております。心配いらないよ。
 食べたら美味しいかもしれないけれど、心身の保障は出来ません。

 情報は以上となります。それでは、あやしいキノコ狩り、よろしくお願い致します。
状態
完了
報酬マテリア
5個  1個  1個  1個
21モル 
参加費
100LP [予約時+50LP]
相談日数
6日
参加人数
8/8
公開日
2018年09月30日

†メイン参加者 8人†

『やっぱりぷりけつまみー』
タマキ・アケチ(CL3000011)
『おもてなしの和菓子職人』
シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)
『お菓子とお菓子と甘い物』
ヴィンセント・ローズ(CL3000399)
『私の女子力は53万ですよ』
ライチ・リンドベリ(CL3000336)



 赤く染まり始めた木々の間を吹き抜ける風は涼しい。既に落ちている葉を踏めば、さくりと楽しい音がする。
 絶好の行楽日和ではあるが、自由騎士たちがこの山に来たのは、キノコ狩り、ではなくキノコ退治のため。
「それにしても、赤色や青色のでかいキノコとか、派手で何かカッコイイじゃねえか!
 あやしいキノコって響きだけで好奇心くすぐられるぜ! 新入りでもキノコ狩りがしたい!」
 ヴィンセント・ローズ(CL3000399)が楽しそうに、きょろきょろと辺りを見回す。
 リュンケウスの瞳を用いてあやしいキノコ探しをしていた『ヘヴィガンナー』ヒルダ・アークライト(CL3000279)も、ヴィンセントの言葉にうんうんと頷いた。
「秋の食材いえばあたしとしてはやっぱり山の幸ね! 山菜採りはいいものよ!
 毎年のこの季節はいつも山菜採りして……っと、楽しんでばかりもいられないんだけど」
 みんなが安心安全に食欲の秋を堪能するため、困った人を助けることも自由騎士団の大切なお仕事のひとつ。
 遊びたい気持ちをぐっと抑えて、お仕事を優先するその姿は、まさしく自由騎士の鑑。
 ちゃっかり片手に植物図鑑だとか、キノコをおいしく焼けそうな料理道具だとか、いいかおりのするお弁当箱だとかがちらちら見えたりするけれど。それとこれとは別の話なんだ、いいね?

 さて。討伐依頼のあったあやしいキノコだが、色は赤に青。大きさも普通のキノコと比べ物にならないという、見ればそれとすぐ分かるシロモノ。
 自由騎士たちの能力はもちろん、事前にキノコに襲われた場所を聞いたり、キノコ探しをサポートしてくれた人がいたおかげもあって、あやしいキノコはすんなり見つかった。
 飛行して空からキノコを探していたトミコ・マール(CL3000192) も驚いたように言葉を漏らす。
「おやまぁ、こりゃ大量だねぇ。いくらなんでも狩り甲斐があり過ぎないかい」
 木の根元に、岩の陰に、てんてんと生えるあやしいキノコたち。
「これだけでーーっかいきのこなら、ひとつでおなか一杯になるかもしれないんだぞ!」
 サシャ・プニコフ(CL3000122)は、刺激を与えないように注意しながらあやしいキノコの様子を伺う。
「……でもでもあやしいきのこは食べるの怖いんだぞ……」
 サシャの尻尾が心なしかへなりと垂れる。食べたら美味しいよ、と言われてもちょっと食べるのを戸惑う色をしているのだから、仕方ない。
 けれど、色くらいじゃ動じない人物がひとり。『フェイク・ニューフェイス』ライチ・リンドベリ(CL3000336)だ。
「山篭りでサバイバル生活してるとね、キノコはオヤツになるんだよ」
 キノコ探しの途中で拾った小石を片手で転がしながら、ライチは幼少期、両親によって行われた山篭りの日々に思いを馳せる。
「あやしいキノコだって、きっとへいき。いけるいける。生で食べても、問題ないよね?」
 なんとも心強い言葉だが、その言葉に根拠はない。ライチの運命は如何に。
 なお、キノコは加熱調理が勧められております。サバイバル慣れした彼女だから出来ることですので、よい子の自由騎士は真似しないでください。


 キノコも発見した。胞子に巻き込まれないよう、風向きの確認もした。事前付与もバッチリ。さあ、楽しいキノコ狩りの始まりだ!
「まぁ……、とっても大きなキノコですねぇ……。食べ出がありそうです……!」
 『商売繁盛どどんこどん』シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)が、あやしいキノコに向かってアイスコフィンを放つ。
 あやしいキノコがぱきぱきと凍りついていく。続いてサシャもアイスコフィンを放てば、凍りついたあやしいキノコは簡単に砕けてしまった。
「焼いたほうがいい匂いしそうだけど……」
 バラバラになったあやしいキノコの残骸を、サシャが残念そうに見詰めている。
「残念ながらサシャは焼くスキルはもっていないんだぞ……。本当に残念だぞ……」
「冷凍キノコは旨味が出るそうですよぉ~」
 シェリルのおっとりのほほんとした言葉に、それは楽しみだぞ!とサシャは顔を綻ばせた。

 胞子に注意して、あやしいキノコに不用意に近づく者は少ない。
 『あるくじゅうはちきん』ローラ・オルグレン(CL3000210)は、それから更にすこし離れたところにいた。キノコの胞子で同士討ち、なんて事態に陥った時に襲われないためである。
 「わぁいキノコだぁ♪ ローラ、キノコだーいすき! でも、あのキノコはちょっとダメかなー?」
 毎年キノコ狩りをしているだけあって、美味しそうなキノコもあちらこちらに生えていた。
 辺りを見回しながら、ローラが続ける。どうやらキノコには並々ならぬ拘りがあるらしい。
「毒とか以前に、ただデカいだけのキノコって味は薄いしフニャフニャだしぃ」
 ローラが今までに出会った、あんなキノコやそんなキノコのことを思い出す。
「見た目のわりに、たいしたことないのが多いんだよねー」
 あれ、おかしいぞ。想像しているキノコが、なんだかちょっと違う気がする。
「ローラ的にはカタくて味も濃ゆぅ~い、逞しいキノコのほうがスキ!」
 いけませんいけません、まだお昼です。それにまだ成人してない方もいらっしゃいます。
 辺りに漂うどことなくぴんくな雰囲気を消し去るように、なーんてジョークだよ!と、ローラは自らきゃっとおどけて見せる。
 けれど、あまい声で女性らしい色気を醸し出しながら言った、その言葉のどこまでがジョークだったのか。ローラ本人に確かめる勇気のある者はいなかった。

「あぁ、毒々しいキノコさんですね、ふふ……!」
 また別のところでは、『ノンストップ・アケチ』タマキ・アケチ(CL3000011)が、あやしいキノコに袋を被せて胞子が飛び散りづらいようにしている。
 キャッキャウフフとキノコ狩りを楽しむためには、細かな心遣いは欠かせない。
 アケチが袋を被せたあやしいキノコに、ヴィンセントが振り被って拾った小石を投擲。
 攻撃をする前に、あやしいキノコの胞子を出し尽くしてしまおうという作戦だ。
 小石が当たったあやしいキノコからは、ぼふんと胞子が飛び散る。袋を被せて飛び散りづらくはなっているものの、やはり袋だけでは完璧に胞子を遮断することは出来ないようだ。
「これは有効……なのか……?」
 ひとつ、ふたつ、何度か小石を投げてみる。小石が当たるたびに胞子は飛び散ってはいるが、だんだん少なくなっている、気がする。どうやら時間は掛かるが有効なようだ。
 まだまだ自由騎士としては新入りであるヴィンセント。皆の邪魔にならないか、不安に思っていたようだが、どうやら杞憂に終わりそうだ。
「胞子、厄介そうだし個人的に胞子まみれになるのもイヤだから助かるわ!」
 ヘッドショットで確実にキノコを狙い撃っていたヒルダがウィンクひとつ。
「でも、これだとどうしても時間が掛かっちまう」
 効果的ではあるようだが、まだまだ生えているあやしいキノコひとつひとつの胞子をすべて出そうとすると、どうしても時間が掛かってしまいそうだ。
「こうなったら、後は銃で撃つしかできねえ。すまん」
「大丈夫よ、任せなさい!」
 ちょっとカッコ悪いけど、と言うヴィンセントにヒルダが微笑む。
 普段は近距離射撃を得意とする彼女。今日は胞子に巻き込まれないように距離を取っていたのだが、少しでも胞子が少なくなったのならば近づいたって大丈夫だろう。
 ヴィンセントが石を投げている間に充填していた、ヒルダの一度限りのとっておき。
 ――――充填空爆弾。
 発射された散弾型の大型榴弾はあやしいキノコたちの頭上で爆ぜ、大爆発を巻き起こす。
 バラバラと飛び散るあやしいキノコたちの残骸。おお、と感嘆の声を漏らすヴィンセント。
 ヒルダはふふっと笑ってから、あやしいキノコだったものを見て首を傾げた。
「………それにしても、キノコの頭ってどこかしらね?」

「胞子が! 出なくなるまで! 私は! 投げるのを! 止めない!!」
 大爆発が起きていたその頃。ライチも同じように小石を投げていた。拾ってきた小石も切れたたので、近場に落ちていた小枝も投げつけてみる。
「ダメだ、時間掛かりそう」
 投げる手を止めてふぅっと一息。
 森のなかでずっと身体を動かしているからだろうか。昔を思い出してしまったからだろうか。
 毒々しい色のキノコの筈なのに、なんだか美味しそうに見えてしまったのだ。ほんのすこしだけ、好奇心が勝ってしまったのだ。
「………いただきます!」
 ライチがおもむろに赤いキノコに近づいて、がぶり。
 尖った狼の牙が、あやしいキノコの傘に食い込む。そして、そのまま。もぐもぐごっくん。
 そんなライチの姿を見て驚いたのは、特大フライパンを振り回してあやしいキノコをばしーんばしーんとバッシュで叩いていたトミコ。
「いくらハラペコだって、そのまま食べたらいけないよ!」
「でもこれ、すっごくおいしいよ!?」
 毒々しい赤色のあやしいキノコ。自然界における赤は危険色で、食べる生物はあまりいないだろう。だからその本当に赤いキノコが美味しいのか。それは今のところ、食べたライチにしか分からない。
「それに毒は苦しいだけだから!!」
 悪食のスキルのおかげで、どんなものでも栄養に出来てしまうライチだが、あやしいキノコを食べるのは、やっぱりちょっと無謀だったようだ。
「苦しいんじゃないのかい!?」
「苦しいだけだから!! だいじょうぶ!!」
 それはきっと、あまり大丈夫じゃない。ぐっと親指を立てるライチの顔は、心なしか青い。
 威力は大きくないとは言え、毒は毒。このまま毒に侵され続けていたら、神の祝福とも言えるフラグメンツを燃やすことにもなりかねない。
「……うう、おいしいのに……。……毒を食らわば、皿まで……」
「もうっ、食べるキノコはしっかり選ばないとダメだよぉ?」
 けれど、今回は回復もバッチリ兼ね備えた仲間たちがいる。そこまで深刻な事態に陥ることはなさそうだ。
 ローラの施したクリアカースによって、ライチの身体を蝕む毒がするすると消えていく。
 致命的な負傷ではなかったが、サシャもメセグリンでライチの身体を癒した。
「混乱したかと思って、びっくりしたんだぞ!」
 すっかり体調が元に戻ったライチは、苦笑いしながら、ありがとうと頭を下げた。

 こうして、時々胞子に包まれたり、キノコが焼ける美味しそうなにおいにヨダレを垂らしそうになりながら、自由騎士たちは順調にあやしいキノコを狩っていったのだった。 


「ふぅ、これで見える範囲は何とかなったかねぇ」
 あやしいキノコを狩って、狩って、狩り続けて暫く経った。
 トミコが特大フライパンをどすんと置いて、やれやれと軽く肩を叩く。
 その近くでヒルダ、それにサシャがリュンケウスの瞳や目星を使って辺りを確認したが、もう赤と青のあやしいキノコは見当たらない。
 自由騎士たちがあやしいキノコを十分に警戒していたこと、そして回復手も十分だったことから、これといって大きな被害を出すことなく、無事にあやしいキノコ退治は終わった。
「あやしいきのこをやっつけたぞー! お仕事おわりだぞ!」
「これで本当のキノコ狩りが出来ますねぇ~! キノコは詳しくありませんが楽しみです~」
 お仕事が終われば、シェリルが言うように、皆お待ちかねの"普通の"キノコ狩りの時間。
 自由騎士たちの仕事ぶりに対する感謝の気持ちはもちろん、ヒルダが貴族のよしみで話をつけておいてくれたこともあり、自由騎士たちがキノコ狩りを行うことに対して、イヤな顔をされることはなかった。

「私、食べたりないから採ってくるね!」
「いくら人の手の入った山だからって、自然が相手なんだから油断は禁物よー?」
 森のなかへと駆けていくライチの背に、ヒルダが声を掛ける。サバイバルに悪食と、幼少期の修行で逞しく育ったことは分かったが、見ている方からするとすこし心配なのだ。
「ローラ、植物図鑑持ってるよ! フツーの毒キノコ食べて倒れるとか意味ないもんね!」
「図鑑なども調べて、毒がありそうなのは避けましたが……」
 ローラとシェリルのふたりは、植物図鑑を手に、食べられるキノコと食べられないキノコをしっかりと判別していく。
「まあ、クリアカース持ちもいらっしゃいますし、何とかなるでしょう」
 シェリルの言葉に、任せてとローラも微笑む。
 そうしてキノコ狩りもしっかり楽しんだ自由騎士たち。
 採り過ぎないように気をつけながら、でも籠いっぱいにキノコを採って戻ってきた。
「あー、疲れた疲れた! ……それにしても、たくさん動いて腹減ったなあ……」
 どさりと座り込んだヴィンセントのお腹がぐぅと鳴る。
 そんな様子を見たトミコが笑いながら、ほら、と持参していたお弁当を差し出した。
 本当はあやしいキノコ狩りの合間に食べようと思っていたお弁当だったが、皆が一生懸命退治に励んでいたから、なかなか出せずにいたのだ。
「みんなもお弁当、食べるかい?」
 自由騎士たちの返事はもちろん、いただきます! 美味しいお弁当を、皆でもぐもぐもぐ。
 美味しいお弁当を堪能している自由騎士たちだったが、たくさん動いた後だからか、まだまだお腹に余裕があるようで。
「……採りたてきのこで、おいしいもの作ってもらえたら、嬉しいんだぞ……」
 サシャが控えめにおずおずと告げれば、他の自由騎士たちの期待の目もトミコに注がれる。
 トミコの好きなことは、ハラペコの子供たちにお腹いっぱい料理を食べてもらうこと。そんな彼女がその願いを無下にする訳もない。トミコが腕捲りをして微笑んだ。
「よし、食べたいものを言ってごらんっ! すぐ作るからねぇ」
 それではわたしもお手伝いしますね、とシェリルも立ち上がる。
「わたしの得意分野はお菓子ですが、プロのトミコさんもいらっしゃるので心強いです~!」

 暫くすれば、ことことふんわり、優しく美味しそうなかおりが辺りを満たしていく。
 料理上手なふたりが作った、キノコご飯にキノコのスープ、キノコの煮物と、様々なキノコ料理がずらりと並ぶ。
「わあっ! おいしそう! やっぱりキノコはこうでなくちゃね~♪」
 ローラが瞳を輝かせる。どうやらこのキノコ料理は、ローラのお眼鏡にも適ったようだ。
「なんだこれ!? すっげぇうめえな!! ……っと、んぐ?!」
「たくさん食べるのはいいけど、気をつけ……、……ちょっとぉ、大丈夫!?」
 頬張っていたキノコ料理を思わず喉に詰まらせそうになったヴィンセントの背を、ヒルダが軽く叩く。
 キノコ料理をひとくち食べて、ふふふと笑うタマキも、どうやらご満悦のようだ。

 ずらりと並んだ採りたてキノコ料理も、自由騎士たちはしっかり食べ尽くした。
 こうして、自由騎士たちによるあやしいキノコ狩りは、胸いっぱいお腹いっぱい、楽しく美味しく終わったのだった。

†シナリオ結果†

成功

†詳細†

特殊成果
『美味しそうなキノコ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:トミコ・マール(CL3000192)
『直感で選んだキノコ』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:ヴィンセント・ローズ(CL3000399)
FL送付済