MagiaSteam
<<豊穣祭WBR>>仮装に混じった正装!?



『ウィート・バーリィ・ライ!』
「うわー、やーらーれーまーしーたー」
 子ども達に麦の穂で叩かれて、淡々と倒れ込むアイリスを幼い勇者達が取り囲む。
「おのれ勇者達めー、覚えていろよー」
 捨て台詞とは裏腹に、腕に提げていた籠から(ヴラディオス作の)クッキーを配るアイリス。笑顔で手を振りながら駆けていく子ども達を見送って、籠の残りを確認した時だった。
「あら、最近の子どもの仮装ってすごいんですね……」
 お菓子を貰って歩く子どもの一団、その最後尾の子どもが、明らかにふよふよしてた。そのまま視線を外したアイリスが、バッと顔を上げて目を擦り、じー。
「いやどう見ても幻想種ですね」
 本人は至って冷静な顔をしているが、その背後にはあわわと右往左往するミニアイリスの幻覚が……まぁ、そんな事は置いといて。
「こらこら、いけませんよ」
 小さな幻想種が大きな口を開け、子ども達に噛み付こうとしたところでひょいと摘みあげ、アイリスは路地裏へ。
「こんなに賑やかなんだ、僕達だって遊びたいと思うのは仕方ないだろう?」
「お友達といらしているのですか?」
 ぷらーんした幻想種は応えず、ぷいと顔を逸らす。するとアイリスはクッキーを取り出して。
「数と特徴を教えてくれたら、このお菓子を差し上げます」
「僕以外に四人いて、みーんな君達みたいに、仮装した人に変身してるよ!」
「お菓子一つで仲間を売りましたね……」
 じとーっと見つめるアイリスに、幻想種はケタケタと笑う。
「そりゃね! 僕達皆、本来はお菓子や料理を食べに来てるからね!! そんな事よりもっとおくれよ。お菓子をくれないなら悪戯するぞ!」



「というわけで皆さま、お祭の中大変申し訳ございません……」
 事の次第を説明したアイリスは、集まった自由騎士達に頭を下げて、人々でにぎわう大通りを示す。
「この中に幻想種が紛れ込みました。悪戯と称して子ども達に怪我をさせるやもしれません故、探し出して頂きたいのです」
 ここまでの話を聞いて、騎士の一人が確認を取る。必ずしも、戦う必要はないのだな?と。
「えぇ、彼らは美味しい料理やお菓子でお腹が満たされれば、帰ってくださるそうです。つまり、皆さまにはこの短時間で美味しい物を作って頂き、更に幻想種を探し出して頂きたいのです」
 時間との戦いになりそうな気配はあるが、仮に間に合わなくても子どもの肩とかその辺に噛み跡がつく程度の被害しか出ない。遊びに来た幻想種をもてなす程度の気持ちで、いっそこの状況を楽しんでしまった方が得かもしれない。


†シナリオ詳細†
シナリオタイプ
通常シナリオ
シナリオカテゴリー
魔物討伐
担当ST
残念矜持郎
■成功条件
1.クイッククッキング!!
2.幻想種を探し出して帰ってもらう
つーわけで残念ですよ!!

短時間で美味しい物を作って、幻想種を満足させてお帰り願うだけの簡単なお仕事です。

お手軽な料理、お菓子を作る工夫が問われますね

幻想種は皆、仮装した人に化けておりますが、美味しいものを食べて油断すると変身が揺らぐようで……?

それぞれ正体は、ジャックオランタンが二人(児童)、人狼が一人(少女)、スケルトン(成人男性)が一人。食の好みもそのくらいの年頃らしく、調理の参考までに

なお、幻想種は基本的にはアイリスが摘みあげられるくらいには大人しく、仮に間に合わなかったとしても子どもの頭に歯形が残る程度の被害しかないため、ご安心ください
状態
完了
報酬マテリア
5個  1個  1個  1個
7モル 
参加費
100LP [予約時+50LP]
相談日数
8日
参加人数
4/8
公開日
2019年11月17日

†メイン参加者 4人†



●自由騎士達のクイッククッキング
「今年も賑やかで楽しき豊穣祭だな。子ども達のために私も菓子を……といきたかったが仕事か」
 『隠し槍の学徒』ウィリアム・H・ウォルターズ(CL3000276)は一瞬眉を潜めたが。
「美味しいもの、それも迅速にか……」
 冷静に考えてみれば、やろうとしていた事の時間が短縮されただけの事。
「素早く終われるように今回は補助に徹するとしよう。お手軽クッキング楽しみにしているぞ」
「あらあらまぁまぁ、幻想種さんも困りものですぅ~しっかり対応しなければなりませんねぇ!」
 ウィリアムがサポートに回るべく他の自由騎士達を待機させて、移動屋台の確保に向かった一方、大通りの隅っこで『食のおもてなし』シェリル・八千代・ミツハシ(CL3000311)は小さく唸る。
「うーん、簡単に作れて、尚且つ大量に、大人から子供まで楽しめるお手軽な料理やお菓子……ですかぁ……それでしたらぁ、お祭りの主役、麦と同時期に採れるポップコーンなんていかがですかぁ?」
「確かに祭に絡めた方がいいよな……じゃあ、俺は小麦粉枠って事でクレープを推そう!」
 などとガラミド・クタラージ(CL3000576)が中に包む具材をリストアップし始めた隣で、小麦の束……否。小麦と見紛う程に大きなパスタの束を抱えた『ヤバイ、このシスター超ヤバイ』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)がにっこり。
「おなか
   が
 たいす
 ら
 やっぱ
   り
 タスパ
 に
 限りま
   す
   ね」
 ……アンジェリカって、確か割と真っ当なシスターだったと思ったんだけど、いつからパスタを食べる方向に洗脳してくる狂信者になってたの?
「狂信者ではありません。私はただ、フライングパスタモンスター教を世に広め、人々に美味しいパスタを召し上がっていただきたいだけなのです……パスタだって小麦でできてますしね!」
 グッとサムズアップしてくるアンジェリカ。なんだろう、唐突に不安になって来た……。
「みんな何を作るか決まったか?」
 ガラゴロガラゴロ、移動屋台を借りてきたウィリアムが通行を妨げないよう、端に寄せて簡易キッチンを使えるように調整していると、各々必要な物を書きだして、ウィリアムが商店街にダッシュ。近場で手に入る物をシェリルとガラミドが買い出しに向かって。
「というわけで、一番手は私ですね!」
 アンジェリカが鍋に水を張り、火にかけた瞬間にボンッ! 水蒸気が大気に冷やされて小さな雲になって空に登っていく下で、水は一瞬にして沸騰。一つまみの塩を加えて、パスタをポチャリ。
「茹でている間に、こちらも用意してしまいましょうか」
 ボウルを浮かべてお湯が入らないように注意しながら、そこへチョコを割り入れ溶かすと生クリームで伸ばし、冷えてもすぐには固まらないようチョコソースに仕立てておく。
「茹であがったパスタを湯切りして、っと……」
 パスタにオリーブオイルを和えてくっつかないよう下準備したら、チョコソースとコラボレーション! 大丈夫か? チョコパスタなんかに挑んで大丈夫か!?
「大丈夫です。ちゃんとお店で売ってるのも見ましたから!」
 ドヤァ、と胸を張るアンジェリカだが、彼女は知らないのだろうか?パスタの店で取り扱っているチョコパスタは、生地にチョコが練り込んである甘くない物であって、決して甘いチョコをかけているわけではないという事を……。
「最後に彩りにチョコスプレーを散らして……」
 カラフルなチョコの細片を散らして、見た目に楽しく仕上げたチョコパスタを前にご満悦なアンジェリカ。持ち歩いていた樽から今度はトマトを取り出し……まさかチョコにトマトを!?
「余った麺はトマトソースで仕上げましょうか」
 よかった、さすがに混ぜなかった! ダイスカットしたトマトをオリーブオイルで炒め、塩、胡椒、ニンニクで味を調えパスタを混ぜて、トマトパスタを作ってしまうと店頭に並べて。
「後はお客様を待つだけですね」
「あれ、もうできてるのか!?」
 戻って来たガラミドにアンジェリカはむふー。
「食材を持ち歩いてますからね!」
「買い出しに行く必要がなかったのか……そりゃ速いな」
 感心しながら、ガラミドがボウルにクレープの生地を混ぜ始めた所でシェリルも帰還。フライパンに専用コーンを入れて蓋をして。
「あとはウィリアムさんが戻ってきてくださるのを待つだけですねぇ……」
「待たせてしまったか?」
「むしろナイスタイミングですぅ!」
 ドッサァ……ウィリアムが買って来た食材を広げると、ガラミドが吟味。
「オレも先に見せる為のクレープを作った方がいいかな……?」
 果物を見繕っている間に、ウィリアムは往来で道行く人がこちらを見た瞬間にスッとその前に入って。
「やあいらっしゃい。美味しいお菓子は如何かな?」
「お菓子……?」
 足を止めた子どもが見たのは、アンジェリカが掲げる赤と茶のパスタ。どう見てもお菓子じゃないのだが。
「そうだよ、トマトとチョコレートのパスタなんだ」
「チョコなの!?」
 意外な組み合わせに興味の前に驚愕が来たようだが、駆け寄る子どもにアンジェリカがチョコパスタを取り分けて。
「さぁ、どうぞ?」
「いただきます……」
 ドキドキしながら口に入れた子どもが、ビクッ!?
「意外とおかしくない……?」
「えぇ、お菓子の味なのに、おかしくないんです!」
「チョコが合うなら、クリームと苺も意外と……」
 子どもが他の組み合わせに想いを馳せた瞬間、その小さな肩をアンジェリカの両手がぽむん。
「ショートケーキ味は、駄目です」
「え、なんで……」
「ダ メ デ ス カ ラ ネ ?」
 ケモノビトっていうか、狩人の視線に射抜かれて子どもがビックゥ!?コクコク首を振りながら、ついでに姿がぶれてしまう。
「あら? 幻想種さんでしたか」
「あれ、変身解けてる!?」
 アンジェリカに正体を言い当てられて、子どもは南瓜のオバケに。幼い幻想種を抱き上げて。
「悪戯はめっ、です!」
 子どもをあやすように、アンジェリカによるお説教が始まる。

●クレープは甘くない
「まずは客寄せ用に、っと」
 通常、クレープは斜めに巻いて中の具材を見せるように巻き付けるものだが、ガラミドは筒状に丸めると四つに切り分けて。
「悪いがこれを配りながら客寄せ頼む」
「試食用だな、任せてくれ」
 今まさに良くも悪くも話題になったクリームと苺のクレープを配りに行くと、反響は速かった。
「クレープくださーい」
「チョコとバナナで!」
「柑橘はありますか……?」
 次々とくる注文に、ガラミドの眼が渦潮になり始める。祭の最中、片手で食べられて持ち歩ける物はやはり好評なのだろう。思ったより集まった客を前にテンパりつつ。
「お、おう……」
 一つ一つ、確実に巻いて捌いていく中、仮装した男性が横合いからひょこり。
「甘くない物はないんですか?小腹がすいて、食べ歩きできるものが欲しいのですが……」
「もちろん用意してあるぜ」
 伸ばした生地にサニーレタスを乗せたらベーコンを重ねて胡椒を振り、チーズを散らしてクルクルリ。
「クレープは何も甘いだけじゃねぇんだ。軽食代わりのもあってこそってな」
 それを見て、親子連れやら麦の穂担いだ少年やら、男性客まで寄って来るようになり。
「こっちにもベーコン一つ」
「チーズ多めでお願いします」
「魚はないのー?」
「こらこら、そこは順番に頼むぞ」
 女性陣に加えて男性客も押し寄せて、ガラミドの眼がぐるぐる……。
「客に見られながら作るとなると緊張すると思ったけど、それどころじゃないな……」
「繁盛した事そのものは喜ばしいだろう?」
 途中からウィリアムにも手伝ってもらってフル稼働。中々売れゆくその陰で。
「なるほど……ハンディタイプの軽食……これはまた……うふふふふ」
 シェリルが悪い顔してたとかなんとか……。
「やーっと落ち着いた」
 一先ず客が捌け、疲労感に襲われるガラミドだが、本来の目的が果たせていない事に遠い目。
「ずっと客を見てたから、見落としなんてことはないと思うが……」
 そのためのスキルも持ちこんでいた故に、ガラミドは唸るのだが。
「カラカラ……そろそろ頼めそうかな? ベーコンクレープを一つ……」
「って、普通に来るのかよ!?」
 待ちくたびれて、既に変身が解けた骸骨めいた幻想種についツッコミを入れてしまった。取りあえず巻いて、渡しながら。
「少し豪華に巻いてやったぞ」
「カラカラ……おぉ、これはありがたい」
「満足できそうか? それなら悪戯なんてしないで帰ってくれよ……幻想種さんよ」
「カラカラ……あれ、バレてる?」
「思いっきり正体出てるぞ!?」

●ぽんぽっこぽーん
「なんでしょう、私への悪意を感じます~……」
 ナンノコトデショウカ?
「……今はそれどころじゃありませんから、不問にしてあげますねぇ」
 ぽんっ。ぷくっと膨れたシェリルの横で、何かが跳ねる音がする。
「ふふふ、そろそろですね~」
 にこにこと見守るシェリルの前で、小気味のいい音色が次々重なり。
「さぁさぁ、いらっしゃいまぁせぇ~!美味しいポップコーンはいかがですかぁ?ポンポンはじける楽しいコーン!ウィートバーリィライ特別仕様!トッピングは自由ですぅ!」
 ポンポンポッコ、ポンポッポポーン。軽快な音色に耳を傾けて、音がしなくなったら蓋を取れば、そこには白く膨れたお菓子の山。
「自分で好きなようにトッピングできるのは、楽しいですからね!ウィリアムさん、例のアレをお願いします~」
「あぁ、準備できてるぞ」
 ウィリアムが持ってきたのは無数のフレーバーが乗ったワゴン。塩、バター、キャラメルソース、ガーリック等々、その数は多岐とかそういう次元ですらなかった。
「カレー粉を頼まれた時は何事かと思ったが、なるほどこういう事か」
 実際に買い物に走ったウィリアム。最初はシェリルがメモを書き間違えたと思ったとかなんとか。
「確かに楽しそうですけど……ちょっと多すぎませんか?」
「ふっふっふ……そこがえぇねん」
 キラーン。アンジェリカの疑問にシェリルの眼が光る。あ、これ商人モード入ってるな?
「えぇか? カネを回すんは需要と供給や。需要を生むには供給がないとあかん。けどたーだ供給したって、無駄になるだけやろ? そこで、この品揃えや」
 ズラリと並んだトッピングに対し、シェリルはこれでもか、と器にポップコーンをよそって。
「まず、純粋に種類が多いねんから、他の店と差別化できるやろ?んでもって、こんだけ山盛りにしたるから、お客さんに自分でかけてもらった方がええやん?たっぷりかけて欲しい人もおるし、味が濃くなりすぎんよう少なめにしたい人もおるからな」
 ここだけ聞くと、ただ単にサービス精神旺盛なように見えるが。
「原価的に、こんだけ盛ると利益出しづらいんやけど、今日はお祭りやからみんな歩くやろ?ちゅーことは、ウチらはできたポップコーン山盛りにするだけで、お客さんが勝手に味付けついでに宣伝もしてくれるねん!」
 山盛りだと食べ終えるまでに時間がかかるから、その間に色んな人に見てもらって客を広告塔にするって事ですね、分かりません。
「利益押さえて売り上げを取る……くくく、完璧や……!」
 この後、その予想は見事的中したものの、えげつない量の客を前にシェリルは泣きを見るのだが、あまりにも凄惨な込み具合なので割愛。
「お、終わりました~……」
 こひゅー……こひゅー……混雑を乗り切って、屋台にもたれかかるようにして力尽きたシェリルは虫の息だが、どこか幸せそうでもある。
「ふふ……ばあちゃん、ウチ、稼いだで……」
 行ってはいけない世界に逝きかけているシェリルの眼が、ポップコーンに多様なトッピングをする子どもを捉えた。
「こっちはチョコでー、ここはカレーでー、こっちはキャラメルにー♪」
 楽しそうにフレーバーを組み合わせる子どもの姿が、一瞬ぼやけた。それが疲労によるものではないと理解した瞬間、シェリルの眼が商人のそれから自由騎士の物に翻り。
「むむっ! 明らかに変化の術ですぅ! 見破ったり~!」
「わきゃー!?」
 素早く回り込んで首根っこ掴んでぷらーん。完全に南瓜頭になった子どもが落っことしたポップコーンを反対の手で受け止めて。
「いいですかぁ?お祭りを一緒に楽しむのは良いですが、ヒトに危害を加えたらダメですぅ~!」
 額を突きつけて、圧をかけながら言い聞かせてから降ろし、ポップコーンを差し出して。
「おなかいっぱいになったら、おうちに帰って下さいねぇ?」
 微笑みながら、雑踏に消えていくのを見送るのだった。

●折角だから作ってみた
 小麦粉に色々混ぜて、コネコネ捻り、コイン状に伸ばしたら真ん中をくりぬいて、球体と円環形の二つを深めのフライパンに湛えた油に投入。揚がった際にはくっついてしまったそれを手に、ウィリアムは屋台を眺めていた少女へ歩み寄ると。
「みーつけた」
「えっ」
 眼鏡ドーナツの輪を通して少女を見つめる。その姿はケモノビトとは骨格が異なっており、二足歩行している狼のそれだった。
「いい匂いだろう?甘い香りに釣られて、変身が解けているよ」
「あれ……!?」
 言われて気づいたらしい少女へ、手元のドーナツを差し出すと。
「楽しんでいるところすまないな。まあ悪戯の代わりにお菓子を食べていきなさい」
 微笑むウィリアムへ、少女は疑問を返す。
「私達が邪魔なの?皆の事、探し出して、捕まえて……」
「それは違う。ただ、子ども達に悪戯して欲しくないだけさ」
 苦笑するウィリアムの横から、ガラミドが顔を出して。
「折角の祭だから、はしゃぎたい気持ちは分かるけども、だからって幻想種流の悪戯が、子ども達の悪戯と同じレベルとは限らないだろ?」
 そして差し出したのは、クレープの詰め合わせ。試食用に小さく切ったものの残りを、まとめておいた物である。
「土産に持って帰ってやってくれ。その代わり、町の人には手を出すな、って条件付きでな! 俺たちはお前らを追いだしたいわけじゃない。ただ、子ども達に怪我させて欲しくないんだよ」
 二人の穏やかな微笑みを前に、少女は納得したのだろう。頷きを一つ残して、喧騒から離れるように去っていく……。
「そこ二人! 何さぼっとんねん!?」
「「えっ」」
 シェリルの怒号に振り向けば、店の前には人だかり。
「揚げたてドーナツの香りで、またお客さんが集まってきたみたいですね……」
 必死に対応するも、追いついてないアンジェリカの涙声に、ウィリアムとガラミドは顔を見合わせるとため息を溢し、店番へと戻っていくのだった。

†シナリオ結果†

成功

†詳細†

称号付与
『困った時のウィリアムおじさん』
取得者: ウィリアム・H・ウォルターズ(CL3000276)
FL送付済