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廃村の燎

●
夜の闇の中に、燎が燃える。
近くで見ているだけで燃えてしまいそうなほど、大きな燎だった。堆く積み上げられた薪はそれだけで大人の身長よりも高く、それらを金色に燃やして天高く渦巻く燎は、それを囲むように立ち並ぶ村家の屋根にも届こうかというほどだった。
村ーーそう、村なのだろう。しかし、お世辞にも裕福そうではなかった。広場の中央に焚かれた燎を囲む家々は、どれもこれも背の低い平家ばかり。おまけにその壁や窓には無数の亀裂と腐食があり、雨水の侵食によってすっかり寂れ果てたそれらは、おそらく本来はこう呼ばれるべきものだろう。
『廃墟』。もしくは『廃村』と。
そんな棟々の中心で、燎だけが穏やかな唸りを上げて、ぎらぎらと燃えていた。そしてその周囲には、住処と同じくみすぼらしい服を着た者達が、十人ほど火を取り囲んでいた。殆どの者が片手に松明を、そして全ての者が何らかの道具を所持していた。斧、鋤、銛、包丁、あるいは剣ーー武装というには凡そ貧弱である。しかし、炎を囲み無言で佇む彼等の雰囲気にはそうとしか言えないものがあった。殺意。そう、その村人の集団は、明らかな殺意を身に纏っていた。
さあ、出かけよう。
自由と危険が溢れ返る、壮大な旅の始まりだ。
狩りの時間はたっぷりある。そう、夜明けまで。
これから……皆で……
群衆の一人が、燎から首を巡らせて振り返る。
その目には、すでに理性の光は無かった。
●
「……で、その昔村があった辺りが、夜中にぼうっと明るくなってるらしいわ。燎でも焚いてるみたいに」
『あたしにお任せ』バーバラ・キュプカー(nCL3000007)(29)は、そう言って話を聞いていた自由騎士達を見回した。艶然と微笑みながら彼女が語ったのはかつての戦争で焼け落ちた村の話と、最近そこで起こっている怪奇現象についてだった。ーー話の出処は定かではないが。
「誰か住み着いたんですか? 山賊とか?」
「それなら人間に被害が出るでしょう? それは今のところ無いのよ。……動物がね、死んでるらしいわ」
動物、と誰かが繰り返し、バーバラは頷く。
「犬とか狸とか、鹿とかね。殆どの場合死体は無くて、残ってるのは血痕だけ。でもそれだけで充分でしょう? その廃村に何かがいて、何かが起きてる。気味悪がって皆近づかないようにしてるけど、いつか誰かが襲われるかも知れない」
そこで言葉を切り、バーバラはーー蠱惑的な唇を三日月型に丸め、笑みを深くした。
「よ・ろ・し・く♡」
……何か、何かを言い返せる空気ではなかった。
夜の闇の中に、燎が燃える。
近くで見ているだけで燃えてしまいそうなほど、大きな燎だった。堆く積み上げられた薪はそれだけで大人の身長よりも高く、それらを金色に燃やして天高く渦巻く燎は、それを囲むように立ち並ぶ村家の屋根にも届こうかというほどだった。
村ーーそう、村なのだろう。しかし、お世辞にも裕福そうではなかった。広場の中央に焚かれた燎を囲む家々は、どれもこれも背の低い平家ばかり。おまけにその壁や窓には無数の亀裂と腐食があり、雨水の侵食によってすっかり寂れ果てたそれらは、おそらく本来はこう呼ばれるべきものだろう。
『廃墟』。もしくは『廃村』と。
そんな棟々の中心で、燎だけが穏やかな唸りを上げて、ぎらぎらと燃えていた。そしてその周囲には、住処と同じくみすぼらしい服を着た者達が、十人ほど火を取り囲んでいた。殆どの者が片手に松明を、そして全ての者が何らかの道具を所持していた。斧、鋤、銛、包丁、あるいは剣ーー武装というには凡そ貧弱である。しかし、炎を囲み無言で佇む彼等の雰囲気にはそうとしか言えないものがあった。殺意。そう、その村人の集団は、明らかな殺意を身に纏っていた。
さあ、出かけよう。
自由と危険が溢れ返る、壮大な旅の始まりだ。
狩りの時間はたっぷりある。そう、夜明けまで。
これから……皆で……
群衆の一人が、燎から首を巡らせて振り返る。
その目には、すでに理性の光は無かった。
●
「……で、その昔村があった辺りが、夜中にぼうっと明るくなってるらしいわ。燎でも焚いてるみたいに」
『あたしにお任せ』バーバラ・キュプカー(nCL3000007)(29)は、そう言って話を聞いていた自由騎士達を見回した。艶然と微笑みながら彼女が語ったのはかつての戦争で焼け落ちた村の話と、最近そこで起こっている怪奇現象についてだった。ーー話の出処は定かではないが。
「誰か住み着いたんですか? 山賊とか?」
「それなら人間に被害が出るでしょう? それは今のところ無いのよ。……動物がね、死んでるらしいわ」
動物、と誰かが繰り返し、バーバラは頷く。
「犬とか狸とか、鹿とかね。殆どの場合死体は無くて、残ってるのは血痕だけ。でもそれだけで充分でしょう? その廃村に何かがいて、何かが起きてる。気味悪がって皆近づかないようにしてるけど、いつか誰かが襲われるかも知れない」
そこで言葉を切り、バーバラはーー蠱惑的な唇を三日月型に丸め、笑みを深くした。
「よ・ろ・し・く♡」
……何か、何かを言い返せる空気ではなかった。
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.人型イブリースの全滅
こんにちは、こんばんは、はじめまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。鳥海きりうです。よろしくお願いします。
人型イブリース10体との戦闘シナリオです。現地に赴いて状況を確認し、イブリースを全滅させてください。
敵のご紹介です。
・狂った群衆×10
村の住民、あるいはその死体がイブリース化したものです。何らかの近接武器で武装し、またほとんどが片手に松明を持っています。銃や弓などの遠距離武器は無いものとします。イブリース化しているためか、すでに理性は無く言葉も通じません。
狂った群衆の戦闘力は、単体で見れば別に高くありません。また、すでに理性は失われておりますので、罠などを仕掛ける知恵は無いものとします。
夜間の戦闘になりますが、廃村の中央には燎(かがりび)があり、敵のほとんどは松明を持っています。ですので何の準備も無くても、「敵を見つけて攻撃して倒す」だけなら問題はありません。
ただし、全ての敵が松明を持っているわけではありません。「松明を持っていない敵が暗闇に潜んでいる」可能性はありますのでお気をつけください。
それほど強い敵ではありませんので、大きな不備が無ければ戦闘は速やかに終わると思います。やりたいことや思うところがあれば書いていただければ捗るかも知れません。
簡単ですが、説明は以上です。
皆様の参加をお待ちしております。
人型イブリース10体との戦闘シナリオです。現地に赴いて状況を確認し、イブリースを全滅させてください。
敵のご紹介です。
・狂った群衆×10
村の住民、あるいはその死体がイブリース化したものです。何らかの近接武器で武装し、またほとんどが片手に松明を持っています。銃や弓などの遠距離武器は無いものとします。イブリース化しているためか、すでに理性は無く言葉も通じません。
狂った群衆の戦闘力は、単体で見れば別に高くありません。また、すでに理性は失われておりますので、罠などを仕掛ける知恵は無いものとします。
夜間の戦闘になりますが、廃村の中央には燎(かがりび)があり、敵のほとんどは松明を持っています。ですので何の準備も無くても、「敵を見つけて攻撃して倒す」だけなら問題はありません。
ただし、全ての敵が松明を持っているわけではありません。「松明を持っていない敵が暗闇に潜んでいる」可能性はありますのでお気をつけください。
それほど強い敵ではありませんので、大きな不備が無ければ戦闘は速やかに終わると思います。やりたいことや思うところがあれば書いていただければ捗るかも知れません。
簡単ですが、説明は以上です。
皆様の参加をお待ちしております。
状態
完了
完了
報酬マテリア
2個
6個
2個
2個




参加費
100LP [予約時+50LP]
100LP [予約時+50LP]
相談日数
7日
7日
参加人数
8/8
8/8
公開日
2018年06月12日
2018年06月12日
†メイン参加者 8人†
●真昼の廃村
その村は鬱蒼とした森の中にあったが、村とその周辺はしっかりと木が伐採され、開けた土地が確保されていた。青い空から陽光が降り注ぎ、視界は極めて良好である。自由騎士達は依頼を受けた直後に出立し、昼のうちには件の廃村へと到着していた。
「花とかハーブは……ありませんね」
『皐月に舞うパステルの華』ピア・フェン・フォーレン(CL3000044)はそう言ってため息をついた。寂しい村だ。生気を感じられるものは何一つ残っていない。戦闘の際に死角になりそうな場所はある程度把握したが−−
「うーん、罠でも張ろうかと思ったけど……利用できそうなものは無いね……」
マグノリア・ホワイト(CL3000242)は村の外周を歩きながらそう呟いた。村には腐り果てた木材やロープの切れ端などしか無く、対人用の罠を作れそうな材料は無い。しかし、物は考えようでもある。マグノリアは罠の作成は早々に切り上げ、村の調査に専念することにした。
「クハハ! 何と面白そうな依頼じゃな。儂とて殺すなら今まで殺した事がないものを殺したいからのォ。さてはて、何が出てくるか……クク、今から殺せるのが楽しみじゃのォ」
言って、『嗤う悪鬼羅刹』糸杉 牡丹(CL3000248)はニタァと嗤った。「じゃが、儂は本来戦人……殺すのが本業じゃからあまり役に立てそうにないのじゃが……なあ、飴玉とか持っておらんのか? 儂、甘味が欲しくなったのじゃ」自由である。
(廃村、か……しかし、動物だけで人間に被害が出てないってのは妙だな。シアの言う通り調査してみる価値はありそうだ)
ザルク・ミステル(CL3000067)は苦虫を噛み潰したような顔で調査を行なっていた。−−彼はかつて、同じように戦争の余波で壊滅した村の跡地で拾われたらしい。その当時の記憶が彼にどれだけ残っているかはわからない。ただ、同じような村を目の当たりにして、心中穏やかではないのは確かなようだった。
「イブリースを全員ぶん殴って倒す! ……だけだと思ったんだけどなあ。昼間に調査もするって? マジかー……」
「まあまあ。人のイブリース……どうしてそうなっちゃったのか、詳しく調べる必要があるでしょ?」
気が乗らなそうなマリア・スティール(CL3000004)を、『梟の帽子屋』アンネリーザ・バーリフェルト(CL3000017)がそう言ってなだめた。「そういう頭使いそうな事は任せるぜ……暗くなった時にカンテラで照らしにくい場所だけ覚えとくな」
「燎は村の中央で焚かれてるみたいね。襲われた動物の骨なんかはない? 何に使われてるのかしら……」
「食ったんじゃねえの、その……燎火のお化けか何かがさ」
「あるいはなにかの儀式……でも、イブリース化した人がそんな事をするかしら……?」
(……敵の気配はまるで無い。やはり夜しか活動しないのか……あるいは……)
ラメッシュ・K・ジェイン(CL3000120)はセフィラで周囲を警戒していたが、敵が襲ってくる気配は無かった。夜しか活動しないということは、昼間は休眠しているということなのか。そういうものなのか……?
「あ。ありましたよ。骨」
燎を調べていた『見習い騎士』シア・ウィルナーグ(CL3000028)がそう声を上げた。黒ずんだ燎の跡から骨の欠片を拾い上げる。「うう、なんでこんな気味の悪い依頼受けちゃったんだろう……でも、被害者が出る前になんとかしないと……」
「村の中には血痕は無いね……少なくとも、目で見えるものは無い。村の中で戦ったわけじゃないのかな……?」
マグノリアは村内を歩きながら呟く。家の中も見てみたが、争った形跡は殆ど無かった。ただ打ち捨てられ、朽ち果てただけのように見える。−−戦わなかったのなら、逃げた?
「まあ、儂も一応何かしてみるかのォ……」
牡丹はそう言い、交霊術を発動した。「この地で死せし魂達よ。応えておくれ。この地で何が起きたのか……何が動物達を殺めているのか……この燎は何なのか……もし未練があるなら儂がその原因を排除しよう。さあ、応えておくれ」
−−しかし、応えるものは無かった。ふむ、と牡丹は唸る。交霊術は死者の残留思念と言葉を交わす術。それが通じないということは、この場所で死んだ者はいないか−−どこか別の場所に移動したということになる。「今は、別の場所におる……?」
「家の中、結構いろいろ残ってんな……でも、怪しい本とかは見当たらねえ。オカルト的なこととは無縁なのかも知れねえな」
言いながら、ザルクは廃屋の一つから出てきて燎の方へ歩いてきた。「しっかし参ったな。まさかまともなロープの一本も無いとは。これじゃあ罠は使えねえ……」ザルクが考えていたスネアトラップは、作り方さえ知っていればロープ一本でも作れる簡単かつ実用的な罠だ。−−しかし残念ながら、この村で見つかった古いロープの切れ端は、どれも罠を作り得るほどの長さも強度も持っていなかった。
燎の跡まで歩いてきたザルクは、それをじっと見ていたピアに行き当たる。「? ……どうかしたのか?」
「……この燎、どうやって焚いたんでしょう?」
「? ……薪を用意して、火を点けたんだろ?」
「その薪は、どこから?」
「どこって……周りは森なんだから、木なんてそこら中に」
ザルクの言葉が止まった。夜に燃える燎。大量の薪。松明。狩りの夜。何の気配も無い真昼の村。
−−今は、ここにいない。
「「「「!!」」」」
「来る−−!」
響いた轟音に全員が緊迫し、気配を察知したラメッシュが声を上げた。木が倒れる音。四方から微かに近づいてくる、葉と土を踏む複数の足音。「木を伐ってたんだわ……昼は薪を調達に、夜は火を焚いて獣狩りに……!」アンネリーザが呟く。
「で、でもじゃあいつ寝てんだよ!?」
「どうしましょう!? 迎え撃ちますか?」
「退いたほうがいいんじゃないかな。このまま囲まれるより、一度仕切り直して手筈通りにやる方がいいよ」
短い協議の結果、自由騎士達は一度村を出ることにした。不利な条件ばかりではないが、往々にしてアクシデントは別のアクシデントを呼ぶ。包囲されることもなく、確実にこちらが先手を取れる方がいいだろう。
狩りの夜には、まだ早い。
●狩りの夜
自由騎士達が去った後、戻ってきた群衆は薪を廃村の中央に組み、やがてそこへ火を灯した。その動きは決して鈍重ではないが、覇気や生気といったものは感じられない。しかし、手に手に刃物や長物を持って再び燎に集い、燃立つ燎から火を取って松明を作るそれらの動きには、明らかな目的意識があった。−−狩り。そして、正気を失った彼等の刃が、いつ人間に向くかも分からない。
「隙だらけです!」
先陣を切ったのはピアだった。ヒートアクセル。神速の銃剣が群衆の一人に突き込まれ、その身体から血飛沫が上がる。しかし敵は倒れなかった。反撃の短刀が振り下ろされ「やらせやしねえよ」銃声。ザルクの放ったダブルシェルが敵の動きを止め、二発目の銃弾が息の根を止める。
「敵は前方に固まってます! アンネリーザさん!」
「任せて! 狙い撃つわ!」
サーチエネミーでシアが敵の位置を把握し、アンネリーザがスナイパーライフルを構える。命中。群衆の一人の肩口に轟音とともに風穴が開く。
「いよいよ化物退治じゃな! ククク、滾ってくるわ!」
笑い、牡丹が群衆の一人に躍り掛かる。バッシュ。ツヴァイハンダーの一撃が敵を袈裟に斬り倒す。それでも起き上がろうとした敵を突如現れた人形兵士の剣が串刺しにした。マグノリアの放ったスパルトイだ。「……!?」倒された敵が光を放ち、続いてドス黒い瘴気のようなものがその身体から空へと昇った。それきり敵は完全に動かなくなる。
「説明しよう! 自由騎士達はアクアディーネ神様の浄化の権能によって、倒したイブリースとかを殺さずに浄化することができるのだ! ……なーんてね!」
「そろそろ私も行くか……龍よ、我が身を巡れ……!」
「前行くぜ!」
ラメッシュが龍氣螺合を使い、マリアが前に出て手近な敵に狙いを定める。バッシュ。渾身の盾打は、しかし敵を打ち倒すには至らない。反撃。しかしマリアは双盾を構えて踏み止まった。「あとはお任せを、マリア様!」「頼んだぜ!」震撃。マリアと入れ替わりにラメッシュの拳が撃ち込まれ、敵がもんどり打って倒れる。三体を倒し、残るは七体。前方に見える松明の明かりは四つ。
「どうした化物共! まさかこれしきの事で狩りを止めるわけではあるまいて! 折角素敵な殺気を寄越してくれたのだ! これに応えねば武人の名折れじゃよ! さあさあ、獲物はここぞ!」
ウォークライ。殺気を込めた牡丹の咆哮が響く。四つの敵影が動いた。二体が牡丹、一体がマリア、一体がラメッシュに攻撃をかける。牡丹は反撃で一体に斬り返すが、二体から小さくないダメージを受けた。マリアは再び双盾で堪える。ラメッシュも手傷は負ったが、反撃の拳で敵の腹を打ち抜いた。
「大丈夫ですか? お気をつけて……」
「おお! よいぞよいぞ!」
「あんがと! まだいけるぜ!」
「貴女に感謝を!」
後詰めの自由騎士のハーベストレインが自由騎士達の傷を癒す。
「一体ずつ、確実に……!」
再びピアが踏み込む。牡丹が斬り返した一体に銃剣を突き立て息の根を止めた。
「神の名の許に−−」「撃ち抜く!」
牡丹が手近の敵を斬り伏せ、その反撃の前にザルクの銃撃が響き、敵が倒れた。五体目。
「そろそろ来るかな……ライト」
マグノリアが空中に光球を出現させた。柔らかな光が周囲を明らかにする。
「それ以上の狼藉は許さん!」
ラメッシュがマリアを狙っていた一体に震撃を撃ち込む。「くたばれぇっ!」続くマリアのバッシュが敵の顔面を思い切り打ち据え、敵が倒れる。六体目。松明を持つのはラメッシュの側面に位置する残り一体。
松明を持たない三体は、後衛陣の側面に移動していた。低い唸りだけを上げ、斬りかかる。
その姿が、突如明るく照らされる。
「どうも。辛気臭い王国に降り立った極東の美少女です。」
「あそこです、アンネリーザさん!」
「ま、これだけ準備すれば見えないわけないね」
後詰めの自由騎士の援護も含めて、彼等の不意打ちへの対策は完璧だった。三体の敵は怯み、動きが止まる。そこへアンネリーザの放った銃弾が襲った。「今行きます!」「そこか!」「さあさあ! 殺戮の時間じゃ!」「そろそろ終わらせよう……スパルトイ」「拳よ! 敵を裡より撃砕せよ!」
「−−あばよ!」
最後に、マリアの盾が敵の頭に打ち下ろされ−−狩りの夜は、終わった。
●暁の旅立
戦いの後、自由騎士達は群衆の遺体を埋葬した。腐臭や血に汚れることは無かった。それらは全て戦いの後、風化しきった白骨死体としてその場に残った。死者のイブリース。それは厳密には還リビトとも呼ばれるものだ。
埋葬を終えた頃、空から『汽笛』の音が響いた。自由騎士達は頭上を見上げる。……しかし、虚空には何も見えなかった。当然だ。空を走る汽車などあろうはずがない。常識的には。
「……なぜ、こんなことに……」
遺体を埋葬した跡に向き直り、ピアが呟く。
「分かるのは、この10人以外に死人は出なかったってことだよ。他の村人は、多分−−」
「逃げたんだろうな。……逃がすために、残ったんだろう」
「しかし、昼は木を伐り、夜は狩りとは……ハードワークじゃのう」
「多分、他の働き手は戦争にとられたんでしょうね。それでも村を守ってた……」
「はー……いいやつ、だったんだな」
「……死してなお、悪戯に蹂躙されし魂よ。安らかに眠りたまえ」
「そうですね……どうか、安らかに。もう苦しむ必要はありませんから……」
持ち寄った菓子や花を供えて村人達を弔い、自由騎士達は踵を返した。街へ帰る。
「……こいつが元凶なら、蹴っ飛ばしてやろうかと思ったけど……火は、単なる火か」
マリアが戻り、燎の跡を軽く爪先で小突く。マリアの視界の端で、何かが光った。「んあ?」声を上げ、拾い上げる。
−−小石だった。黒く炭に汚れたそれは、しかし鈍いオレンジ色をしていた。仄かに暖かいのはさっきまで炎の中にあったからか。何の石だろう。「マリアさん! 帰りますよー!」「……あー! すぐ行く!」何となく石をポケットに入れ、踵を返す。
「……何か、拾った?」
「……んー」
マグノリアに訊かれ、マリアはさっきの石を渡した。マグノリアは手に取り、まじまじと見る。「……知らない鉱石だね。宝石ってわけじゃなさそうだし……熱を持ってる……?」
「捨てた方がいいかなあ?」
「……」
マグノリアはやがて、マリアに石を返した。「いいんじゃない。記念品ってことで。害は無いと思うよ。それに」
「……それに?」
「案外、大事なものかもしれない」
「……」
彼等が森を抜ける頃、空が薄赤く染まり始める。夜明け。地平線に昇る朝日が彼らの行く手を、その果てに見える王都サンクディゼールの街並みを明らかにする。
ふと、低い声のようなものが聞こえた気がして、牡丹は足を止めて振り返った。
「……!?」
さっき倒した群衆が、森の出口から彼らを見ていた。敵意は無い。松明は持っておらず、武器を持つ手は下がっている。時間にしてほんの数秒。やがて群衆は消えた。牡丹は微笑み、呟く。「うむ。行って参る」向き直り、皆の後を追った。
さあ、出かけよう。
世界を渡り神を殺す、壮大な旅の始まりだ。
これから、皆で−−
「Σ! 今、声しなかった?! お化けとかは苦手だよぉ!」
「うむ。確かに聞こえたぞよ」
「うええええ!?」
「牡丹さん、やめてあげて。怖がってるじゃない」
「事実を言ったまでじゃ」
「うええええええ!?」
「まあまあ」
その村は鬱蒼とした森の中にあったが、村とその周辺はしっかりと木が伐採され、開けた土地が確保されていた。青い空から陽光が降り注ぎ、視界は極めて良好である。自由騎士達は依頼を受けた直後に出立し、昼のうちには件の廃村へと到着していた。
「花とかハーブは……ありませんね」
『皐月に舞うパステルの華』ピア・フェン・フォーレン(CL3000044)はそう言ってため息をついた。寂しい村だ。生気を感じられるものは何一つ残っていない。戦闘の際に死角になりそうな場所はある程度把握したが−−
「うーん、罠でも張ろうかと思ったけど……利用できそうなものは無いね……」
マグノリア・ホワイト(CL3000242)は村の外周を歩きながらそう呟いた。村には腐り果てた木材やロープの切れ端などしか無く、対人用の罠を作れそうな材料は無い。しかし、物は考えようでもある。マグノリアは罠の作成は早々に切り上げ、村の調査に専念することにした。
「クハハ! 何と面白そうな依頼じゃな。儂とて殺すなら今まで殺した事がないものを殺したいからのォ。さてはて、何が出てくるか……クク、今から殺せるのが楽しみじゃのォ」
言って、『嗤う悪鬼羅刹』糸杉 牡丹(CL3000248)はニタァと嗤った。「じゃが、儂は本来戦人……殺すのが本業じゃからあまり役に立てそうにないのじゃが……なあ、飴玉とか持っておらんのか? 儂、甘味が欲しくなったのじゃ」自由である。
(廃村、か……しかし、動物だけで人間に被害が出てないってのは妙だな。シアの言う通り調査してみる価値はありそうだ)
ザルク・ミステル(CL3000067)は苦虫を噛み潰したような顔で調査を行なっていた。−−彼はかつて、同じように戦争の余波で壊滅した村の跡地で拾われたらしい。その当時の記憶が彼にどれだけ残っているかはわからない。ただ、同じような村を目の当たりにして、心中穏やかではないのは確かなようだった。
「イブリースを全員ぶん殴って倒す! ……だけだと思ったんだけどなあ。昼間に調査もするって? マジかー……」
「まあまあ。人のイブリース……どうしてそうなっちゃったのか、詳しく調べる必要があるでしょ?」
気が乗らなそうなマリア・スティール(CL3000004)を、『梟の帽子屋』アンネリーザ・バーリフェルト(CL3000017)がそう言ってなだめた。「そういう頭使いそうな事は任せるぜ……暗くなった時にカンテラで照らしにくい場所だけ覚えとくな」
「燎は村の中央で焚かれてるみたいね。襲われた動物の骨なんかはない? 何に使われてるのかしら……」
「食ったんじゃねえの、その……燎火のお化けか何かがさ」
「あるいはなにかの儀式……でも、イブリース化した人がそんな事をするかしら……?」
(……敵の気配はまるで無い。やはり夜しか活動しないのか……あるいは……)
ラメッシュ・K・ジェイン(CL3000120)はセフィラで周囲を警戒していたが、敵が襲ってくる気配は無かった。夜しか活動しないということは、昼間は休眠しているということなのか。そういうものなのか……?
「あ。ありましたよ。骨」
燎を調べていた『見習い騎士』シア・ウィルナーグ(CL3000028)がそう声を上げた。黒ずんだ燎の跡から骨の欠片を拾い上げる。「うう、なんでこんな気味の悪い依頼受けちゃったんだろう……でも、被害者が出る前になんとかしないと……」
「村の中には血痕は無いね……少なくとも、目で見えるものは無い。村の中で戦ったわけじゃないのかな……?」
マグノリアは村内を歩きながら呟く。家の中も見てみたが、争った形跡は殆ど無かった。ただ打ち捨てられ、朽ち果てただけのように見える。−−戦わなかったのなら、逃げた?
「まあ、儂も一応何かしてみるかのォ……」
牡丹はそう言い、交霊術を発動した。「この地で死せし魂達よ。応えておくれ。この地で何が起きたのか……何が動物達を殺めているのか……この燎は何なのか……もし未練があるなら儂がその原因を排除しよう。さあ、応えておくれ」
−−しかし、応えるものは無かった。ふむ、と牡丹は唸る。交霊術は死者の残留思念と言葉を交わす術。それが通じないということは、この場所で死んだ者はいないか−−どこか別の場所に移動したということになる。「今は、別の場所におる……?」
「家の中、結構いろいろ残ってんな……でも、怪しい本とかは見当たらねえ。オカルト的なこととは無縁なのかも知れねえな」
言いながら、ザルクは廃屋の一つから出てきて燎の方へ歩いてきた。「しっかし参ったな。まさかまともなロープの一本も無いとは。これじゃあ罠は使えねえ……」ザルクが考えていたスネアトラップは、作り方さえ知っていればロープ一本でも作れる簡単かつ実用的な罠だ。−−しかし残念ながら、この村で見つかった古いロープの切れ端は、どれも罠を作り得るほどの長さも強度も持っていなかった。
燎の跡まで歩いてきたザルクは、それをじっと見ていたピアに行き当たる。「? ……どうかしたのか?」
「……この燎、どうやって焚いたんでしょう?」
「? ……薪を用意して、火を点けたんだろ?」
「その薪は、どこから?」
「どこって……周りは森なんだから、木なんてそこら中に」
ザルクの言葉が止まった。夜に燃える燎。大量の薪。松明。狩りの夜。何の気配も無い真昼の村。
−−今は、ここにいない。
「「「「!!」」」」
「来る−−!」
響いた轟音に全員が緊迫し、気配を察知したラメッシュが声を上げた。木が倒れる音。四方から微かに近づいてくる、葉と土を踏む複数の足音。「木を伐ってたんだわ……昼は薪を調達に、夜は火を焚いて獣狩りに……!」アンネリーザが呟く。
「で、でもじゃあいつ寝てんだよ!?」
「どうしましょう!? 迎え撃ちますか?」
「退いたほうがいいんじゃないかな。このまま囲まれるより、一度仕切り直して手筈通りにやる方がいいよ」
短い協議の結果、自由騎士達は一度村を出ることにした。不利な条件ばかりではないが、往々にしてアクシデントは別のアクシデントを呼ぶ。包囲されることもなく、確実にこちらが先手を取れる方がいいだろう。
狩りの夜には、まだ早い。
●狩りの夜
自由騎士達が去った後、戻ってきた群衆は薪を廃村の中央に組み、やがてそこへ火を灯した。その動きは決して鈍重ではないが、覇気や生気といったものは感じられない。しかし、手に手に刃物や長物を持って再び燎に集い、燃立つ燎から火を取って松明を作るそれらの動きには、明らかな目的意識があった。−−狩り。そして、正気を失った彼等の刃が、いつ人間に向くかも分からない。
「隙だらけです!」
先陣を切ったのはピアだった。ヒートアクセル。神速の銃剣が群衆の一人に突き込まれ、その身体から血飛沫が上がる。しかし敵は倒れなかった。反撃の短刀が振り下ろされ「やらせやしねえよ」銃声。ザルクの放ったダブルシェルが敵の動きを止め、二発目の銃弾が息の根を止める。
「敵は前方に固まってます! アンネリーザさん!」
「任せて! 狙い撃つわ!」
サーチエネミーでシアが敵の位置を把握し、アンネリーザがスナイパーライフルを構える。命中。群衆の一人の肩口に轟音とともに風穴が開く。
「いよいよ化物退治じゃな! ククク、滾ってくるわ!」
笑い、牡丹が群衆の一人に躍り掛かる。バッシュ。ツヴァイハンダーの一撃が敵を袈裟に斬り倒す。それでも起き上がろうとした敵を突如現れた人形兵士の剣が串刺しにした。マグノリアの放ったスパルトイだ。「……!?」倒された敵が光を放ち、続いてドス黒い瘴気のようなものがその身体から空へと昇った。それきり敵は完全に動かなくなる。
「説明しよう! 自由騎士達はアクアディーネ神様の浄化の権能によって、倒したイブリースとかを殺さずに浄化することができるのだ! ……なーんてね!」
「そろそろ私も行くか……龍よ、我が身を巡れ……!」
「前行くぜ!」
ラメッシュが龍氣螺合を使い、マリアが前に出て手近な敵に狙いを定める。バッシュ。渾身の盾打は、しかし敵を打ち倒すには至らない。反撃。しかしマリアは双盾を構えて踏み止まった。「あとはお任せを、マリア様!」「頼んだぜ!」震撃。マリアと入れ替わりにラメッシュの拳が撃ち込まれ、敵がもんどり打って倒れる。三体を倒し、残るは七体。前方に見える松明の明かりは四つ。
「どうした化物共! まさかこれしきの事で狩りを止めるわけではあるまいて! 折角素敵な殺気を寄越してくれたのだ! これに応えねば武人の名折れじゃよ! さあさあ、獲物はここぞ!」
ウォークライ。殺気を込めた牡丹の咆哮が響く。四つの敵影が動いた。二体が牡丹、一体がマリア、一体がラメッシュに攻撃をかける。牡丹は反撃で一体に斬り返すが、二体から小さくないダメージを受けた。マリアは再び双盾で堪える。ラメッシュも手傷は負ったが、反撃の拳で敵の腹を打ち抜いた。
「大丈夫ですか? お気をつけて……」
「おお! よいぞよいぞ!」
「あんがと! まだいけるぜ!」
「貴女に感謝を!」
後詰めの自由騎士のハーベストレインが自由騎士達の傷を癒す。
「一体ずつ、確実に……!」
再びピアが踏み込む。牡丹が斬り返した一体に銃剣を突き立て息の根を止めた。
「神の名の許に−−」「撃ち抜く!」
牡丹が手近の敵を斬り伏せ、その反撃の前にザルクの銃撃が響き、敵が倒れた。五体目。
「そろそろ来るかな……ライト」
マグノリアが空中に光球を出現させた。柔らかな光が周囲を明らかにする。
「それ以上の狼藉は許さん!」
ラメッシュがマリアを狙っていた一体に震撃を撃ち込む。「くたばれぇっ!」続くマリアのバッシュが敵の顔面を思い切り打ち据え、敵が倒れる。六体目。松明を持つのはラメッシュの側面に位置する残り一体。
松明を持たない三体は、後衛陣の側面に移動していた。低い唸りだけを上げ、斬りかかる。
その姿が、突如明るく照らされる。
「どうも。辛気臭い王国に降り立った極東の美少女です。」
「あそこです、アンネリーザさん!」
「ま、これだけ準備すれば見えないわけないね」
後詰めの自由騎士の援護も含めて、彼等の不意打ちへの対策は完璧だった。三体の敵は怯み、動きが止まる。そこへアンネリーザの放った銃弾が襲った。「今行きます!」「そこか!」「さあさあ! 殺戮の時間じゃ!」「そろそろ終わらせよう……スパルトイ」「拳よ! 敵を裡より撃砕せよ!」
「−−あばよ!」
最後に、マリアの盾が敵の頭に打ち下ろされ−−狩りの夜は、終わった。
●暁の旅立
戦いの後、自由騎士達は群衆の遺体を埋葬した。腐臭や血に汚れることは無かった。それらは全て戦いの後、風化しきった白骨死体としてその場に残った。死者のイブリース。それは厳密には還リビトとも呼ばれるものだ。
埋葬を終えた頃、空から『汽笛』の音が響いた。自由騎士達は頭上を見上げる。……しかし、虚空には何も見えなかった。当然だ。空を走る汽車などあろうはずがない。常識的には。
「……なぜ、こんなことに……」
遺体を埋葬した跡に向き直り、ピアが呟く。
「分かるのは、この10人以外に死人は出なかったってことだよ。他の村人は、多分−−」
「逃げたんだろうな。……逃がすために、残ったんだろう」
「しかし、昼は木を伐り、夜は狩りとは……ハードワークじゃのう」
「多分、他の働き手は戦争にとられたんでしょうね。それでも村を守ってた……」
「はー……いいやつ、だったんだな」
「……死してなお、悪戯に蹂躙されし魂よ。安らかに眠りたまえ」
「そうですね……どうか、安らかに。もう苦しむ必要はありませんから……」
持ち寄った菓子や花を供えて村人達を弔い、自由騎士達は踵を返した。街へ帰る。
「……こいつが元凶なら、蹴っ飛ばしてやろうかと思ったけど……火は、単なる火か」
マリアが戻り、燎の跡を軽く爪先で小突く。マリアの視界の端で、何かが光った。「んあ?」声を上げ、拾い上げる。
−−小石だった。黒く炭に汚れたそれは、しかし鈍いオレンジ色をしていた。仄かに暖かいのはさっきまで炎の中にあったからか。何の石だろう。「マリアさん! 帰りますよー!」「……あー! すぐ行く!」何となく石をポケットに入れ、踵を返す。
「……何か、拾った?」
「……んー」
マグノリアに訊かれ、マリアはさっきの石を渡した。マグノリアは手に取り、まじまじと見る。「……知らない鉱石だね。宝石ってわけじゃなさそうだし……熱を持ってる……?」
「捨てた方がいいかなあ?」
「……」
マグノリアはやがて、マリアに石を返した。「いいんじゃない。記念品ってことで。害は無いと思うよ。それに」
「……それに?」
「案外、大事なものかもしれない」
「……」
彼等が森を抜ける頃、空が薄赤く染まり始める。夜明け。地平線に昇る朝日が彼らの行く手を、その果てに見える王都サンクディゼールの街並みを明らかにする。
ふと、低い声のようなものが聞こえた気がして、牡丹は足を止めて振り返った。
「……!?」
さっき倒した群衆が、森の出口から彼らを見ていた。敵意は無い。松明は持っておらず、武器を持つ手は下がっている。時間にしてほんの数秒。やがて群衆は消えた。牡丹は微笑み、呟く。「うむ。行って参る」向き直り、皆の後を追った。
さあ、出かけよう。
世界を渡り神を殺す、壮大な旅の始まりだ。
これから、皆で−−
「Σ! 今、声しなかった?! お化けとかは苦手だよぉ!」
「うむ。確かに聞こえたぞよ」
「うええええ!?」
「牡丹さん、やめてあげて。怖がってるじゃない」
「事実を言ったまでじゃ」
「うええええええ!?」
「まあまあ」
†シナリオ結果†
成功
†詳細†
MVP
称号付与
特殊成果
『残り火』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
†あとがき†
皆様お疲れ様でした並びにご参加ありがとうございました。
正直単なる戦闘シナリオのつもりだったのですが、皆さんが予想以上に踏み込んでくれたので嬉しかったです。
MVPは糸杉牡丹様。遊びながらもやることはやる。自分の出来る範囲で着実に。ロリババアらしい粋で老練な用兵だったと思います。
あと私事で恐縮ですが、そろそろPRページを整備しようと思います。よろしければ時々ご確認ください。
重ねまして、皆様お疲れありがとうございました。
正直単なる戦闘シナリオのつもりだったのですが、皆さんが予想以上に踏み込んでくれたので嬉しかったです。
MVPは糸杉牡丹様。遊びながらもやることはやる。自分の出来る範囲で着実に。ロリババアらしい粋で老練な用兵だったと思います。
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重ねまして、皆様お疲れありがとうございました。
FL送付済