MagiaSteam




我、水着を所望す。

●
「──というわけですぞ」
「「「どういうわけだよっ!?」」」
自由騎士達のこの反応も尤もである。
突然詰所にやってきた『ヌード・ル・サバイ・バー』ジロー・R・ミタホーンテン(nCL3000027)が兎にも角にも「撮影ですぞ、水着ですぞ」と騒いでいるのだ。
「水着だ、撮影だ……って一体どういう事何だ?」
自由騎士達はジローに改めて説明を要求する。
「ふぅ……」
そして少し落ち着きを取り戻したジロが改めて自由騎士に説明し始めたのだった──。
●
時を戻そう。
この日ジローの元へ1人のケモノビトが尋ねてきた。名はイザベラ・ブルーローズ。聞くとティラミス・グラスホイップ(CL3000385)の仕事の同僚だそうだ。
「そんなに血相を変えて……一体どうしました?」
「このままでは国内の産業に大きな影が落ちかねません……ぜひお力を──」
イザベラの話はこうだ。イザベラの店の顧客には様々な業種の経営者も多い。そんな顧客の1人である若旦那から相談を受けたたのだという。
それは長らく戦争の続く中、娯楽やファッションの分野の消費が芳しくない。特にもう夏だというのにサマーウェアの売れ行きが伸びないのだと。
これを聞いたイザベラはすぐに動いた。人々にも敬愛され人気の高い自由騎士にぜひモデルになってもらえないかと考えたのだ。強力なインフルエンサーとして。
そうして色々考えた結果ジローのもとへやってきたらしい。
「……なるほど。それは大問題ですな」
ジローはふむ、と相槌を打つ。
「今、自由騎士の皆さんは民衆に絶大な人気があります。ぜひお力をお借りしたいのです」
気になっている方もいるかもしれない。何故イザベラが相談したのがジローなのか、なのだが。これはいつも上半身裸、称号に『ヌード(ル)』が含まれるなど、イザベラ的には彼しかいないと思ったそうだ。
「うぬぬぬ……。わかりましたぞ! このジローすぐに準備を始めますぞ!!」
「ありがとうございます」
ペコリと頭を下げるイザベラ。
「それでは早速いってきますぞ!! イザベラ殿は撮影場所の準備をお願いいたしますぞ!!」
そう言うとジローは脱兎のように家を飛び出していった。
「やっぱりジローさんで正解ね。これで旦那にはまた一つ大きな貸しを作れたし。それに……ソレ以外でも……楽しめそうね」
そういうとイザベラは、それまでと違う艶やかな笑みを見せるのだった。
●
「と、いうわけで困っている方のため、皆さん一肌脱ぐとしましょうぞ!!」
夏が……来る!!!
「──というわけですぞ」
「「「どういうわけだよっ!?」」」
自由騎士達のこの反応も尤もである。
突然詰所にやってきた『ヌード・ル・サバイ・バー』ジロー・R・ミタホーンテン(nCL3000027)が兎にも角にも「撮影ですぞ、水着ですぞ」と騒いでいるのだ。
「水着だ、撮影だ……って一体どういう事何だ?」
自由騎士達はジローに改めて説明を要求する。
「ふぅ……」
そして少し落ち着きを取り戻したジロが改めて自由騎士に説明し始めたのだった──。
●
時を戻そう。
この日ジローの元へ1人のケモノビトが尋ねてきた。名はイザベラ・ブルーローズ。聞くとティラミス・グラスホイップ(CL3000385)の仕事の同僚だそうだ。
「そんなに血相を変えて……一体どうしました?」
「このままでは国内の産業に大きな影が落ちかねません……ぜひお力を──」
イザベラの話はこうだ。イザベラの店の顧客には様々な業種の経営者も多い。そんな顧客の1人である若旦那から相談を受けたたのだという。
それは長らく戦争の続く中、娯楽やファッションの分野の消費が芳しくない。特にもう夏だというのにサマーウェアの売れ行きが伸びないのだと。
これを聞いたイザベラはすぐに動いた。人々にも敬愛され人気の高い自由騎士にぜひモデルになってもらえないかと考えたのだ。強力なインフルエンサーとして。
そうして色々考えた結果ジローのもとへやってきたらしい。
「……なるほど。それは大問題ですな」
ジローはふむ、と相槌を打つ。
「今、自由騎士の皆さんは民衆に絶大な人気があります。ぜひお力をお借りしたいのです」
気になっている方もいるかもしれない。何故イザベラが相談したのがジローなのか、なのだが。これはいつも上半身裸、称号に『ヌード(ル)』が含まれるなど、イザベラ的には彼しかいないと思ったそうだ。
「うぬぬぬ……。わかりましたぞ! このジローすぐに準備を始めますぞ!!」
「ありがとうございます」
ペコリと頭を下げるイザベラ。
「それでは早速いってきますぞ!! イザベラ殿は撮影場所の準備をお願いいたしますぞ!!」
そう言うとジローは脱兎のように家を飛び出していった。
「やっぱりジローさんで正解ね。これで旦那にはまた一つ大きな貸しを作れたし。それに……ソレ以外でも……楽しめそうね」
そういうとイザベラは、それまでと違う艶やかな笑みを見せるのだった。
●
「と、いうわけで困っている方のため、皆さん一肌脱ぐとしましょうぞ!!」
夏が……来る!!!
†シナリオ詳細†
■成功条件
1.水着を着る
2.ポーズをとる
3.激写される
2.ポーズをとる
3.激写される
リクエストありがとうございます。
麺です。膨大な情報量(メール)の中に埋もれた夏(リクエスト)を発見し、はせ参じました。
細かいことは不問、我が誰なのかも不問、さぁ水着です。
※
このシナリオはティラミス・グラスホイップ(CL3000385)のリクエストによって作成されたシナリオです。
申請者以外のキャラクターも参加することができます。
なお、依頼はオープニングが公開された時点で確定しており、参加者が申請者1名のみでもリプレイは執筆されます。
●ロケーション
場所はイザベラの働いている娼館ヒストリーブラック。少々ぁゃνぃ雰囲気の店ですがこのひは撮影で貸しきるため、ぁゃνぃ商売は行われていません。
この館が撮影場所になった理由は単純。その部屋の多様性と優秀なスタッフによりにより、「海辺」、「船上」、「砂浜」、「ぁゃνぃ部屋」、「ジャングル」等々の場所は勿論、「モブキャラを沢山配置」、「水着メイドと御主人様」、「(何故か)水着で尋問」、「恋人と二人っきり」、「水着とモンスター(触手)」、「水着とモンスター(スライム)」等々様々なシチュエーション(?)の部屋が用意できるためです。
今回自由騎士の皆さんには被写体として水着を着て、撮影に望んでいただきます。
1、部屋決め(背景)
写真の背景となる情景を記載してください。余程でない限りは再現が可能なようです。
2、シチュエーション(道具やモブの有無)
道具やモブの配置など。こちらも余程でない限りは用意されるようです。
3、一緒に撮影するキャラがいれば指定。
一人でも、複数でも。キッシンは単体も複数も得意です。
4、撮影中の心情やセリフ、行動等々お好きにどうぞ。
この項目の充実が、より密な描写を生み出します。
5、覚悟完了(完了していない場合は未記入)
出来る範囲で麺は全力を尽くします。
※背景やシチュエーションは複数指定可能です。
●登場人物
キッシン・S・ノヤーマ ノウブル 80才
著名な写真家。老齢だが、腕はピカイチ。言葉巧みに被写体をのせていき、これまで脱がした女優は数知れず。気分が高揚しすぎると被写体に無理難題を言ってくる事がある。今回は水着の撮影であることは頭では理解している。
●参加NPC
ジロー・R・ミタホーンテン(nCL3000027)
テンカイ・P・ホーンテン(nCL3000048)
ジョアンナ・R・ロベルトドーン(nCL3000052)
エミル・T・デルモンテ(nCL3000062)
上記4名は指定があれば一緒に撮影が可能です。ある程度どのようなシチュエーションもこなします。指定が無ければ出てきません。
皆様のご参加お待ちしております。
麺です。膨大な情報量(メール)の中に埋もれた夏(リクエスト)を発見し、はせ参じました。
細かいことは不問、我が誰なのかも不問、さぁ水着です。
※
このシナリオはティラミス・グラスホイップ(CL3000385)のリクエストによって作成されたシナリオです。
申請者以外のキャラクターも参加することができます。
なお、依頼はオープニングが公開された時点で確定しており、参加者が申請者1名のみでもリプレイは執筆されます。
●ロケーション
場所はイザベラの働いている娼館ヒストリーブラック。少々ぁゃνぃ雰囲気の店ですがこのひは撮影で貸しきるため、ぁゃνぃ商売は行われていません。
この館が撮影場所になった理由は単純。その部屋の多様性と優秀なスタッフによりにより、「海辺」、「船上」、「砂浜」、「ぁゃνぃ部屋」、「ジャングル」等々の場所は勿論、「モブキャラを沢山配置」、「水着メイドと御主人様」、「(何故か)水着で尋問」、「恋人と二人っきり」、「水着とモンスター(触手)」、「水着とモンスター(スライム)」等々様々なシチュエーション(?)の部屋が用意できるためです。
今回自由騎士の皆さんには被写体として水着を着て、撮影に望んでいただきます。
1、部屋決め(背景)
写真の背景となる情景を記載してください。余程でない限りは再現が可能なようです。
2、シチュエーション(道具やモブの有無)
道具やモブの配置など。こちらも余程でない限りは用意されるようです。
3、一緒に撮影するキャラがいれば指定。
一人でも、複数でも。キッシンは単体も複数も得意です。
4、撮影中の心情やセリフ、行動等々お好きにどうぞ。
この項目の充実が、より密な描写を生み出します。
5、覚悟完了(完了していない場合は未記入)
出来る範囲で麺は全力を尽くします。
※背景やシチュエーションは複数指定可能です。
●登場人物
キッシン・S・ノヤーマ ノウブル 80才
著名な写真家。老齢だが、腕はピカイチ。言葉巧みに被写体をのせていき、これまで脱がした女優は数知れず。気分が高揚しすぎると被写体に無理難題を言ってくる事がある。今回は水着の撮影であることは頭では理解している。
●参加NPC
ジロー・R・ミタホーンテン(nCL3000027)
テンカイ・P・ホーンテン(nCL3000048)
ジョアンナ・R・ロベルトドーン(nCL3000052)
エミル・T・デルモンテ(nCL3000062)
上記4名は指定があれば一緒に撮影が可能です。ある程度どのようなシチュエーションもこなします。指定が無ければ出てきません。
皆様のご参加お待ちしております。

状態
完了
完了
報酬マテリア
1個
1個
5個
1個




参加費
100LP
100LP
相談日数
6日
6日
参加人数
6/6
6/6
公開日
2020年07月14日
2020年07月14日
†メイン参加者 6人†
●
燦燦と照りつける太陽(風の照明)。
寄せては返す波の音(を奏でるスピーカー)。
心地よい風と甘いココナツのような香り(を出すアロマ送風機)。
ここはサロンきっての南国を感じる部屋。
「お二人ともそろそろ出番でーす!」
「は~い」
「は……はい……」
「ほら、いきますよ~」
そういって隣の控え室から出てきたのは『そういう枠担当』ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)とエミル・T・デルモンテ(nCL3000062)の二人。
同じケモノビトであり、錬金術士でもあるエミルにティラミスが声を掛けたのだった。
そして取材班は数分前の控え室の音声を入手することに成功する。まずはそちらをお聞き頂こう。
~~回想始~~
「──はい、そうです。アイスです。ミルク味です。白いやつです。……え? 部屋の温度が高いからすぐに溶ける? 全く問題ありません。むしろ溶け……とにかく太め長めのリッパなやつでお願いしますね」
「アイスですか。夏の暑い中で食べるアイス。美味しいですよね」
「はい。とっても《お・い・し・い》ですね」
「ですよ……ね?」
「後は水着は……この張るタイプも気になりますが……」
「どんなものでしょう? ……そ、それは……水着では……無いので……は?」
想像したのか、頬を染めて俯くエミル。その反応はきっと正しい。そしてこの反応をたぶんティラミスは楽しんでいる。見てはいないが断言しよう。それは間違いなく絆創膏。怪我をしたときに張るアレです。当然水着ではなく何かを隠すための道具でもない。むしろ隠し切れない。溢れちゃう。
「……ぎりぎり何とかなるかも?」
まだ諦めていないのか、ティラミスよ!
「!! な、なりませんよっ!?」
「そうですか……残念。ではこちらの水着にするしかないですね」
「そ、それは──」
~~回想終~~
後にティラミスは笑顔でこう語った。
──私、普段毛皮ですから水着着たら露出減るので完全にセーフです。勿論エミルさんも。これは純度1000%の紛れも無い善意です。
はたから見れば完全にアウトなこの水着。エミルは勿論拒否したのだが、上記のような大義名分とティラミスの無言の微笑み(圧力)によって今に至る。
そして撮影開始。
二人でポーズをとるたびに零れ落ちそうになる緊張感がたまらない。
巨匠の指示もどんどん大胆なものになっていく。
「そこで重なりあうんじゃ!」
「手は前に! 目線重ねるんじゃ!」
「良いぞ……いい表情しとる……最高じゃぁーー!!」
のりのりのティラミスと戸惑いを隠せないエミルのギャップは想像以上に巨匠のマインドに火をつける。
「頃合じゃろ。アイスを投入じゃ!」
予定通り(?)に溶けかけたアイスが二人に渡され、ティラミスは巨匠に向けてクスリと笑うとその舌を艶かしく動かしながらゆっくりとアイスを舐め取る。その間にもぽとりぽとりとその身体にしたたる白い液体。
一方のエミルは小さな舌をちろちろと出しながら一生懸命アイスを頬張っている。
「エミルさん、ほらもっと大胆に舐めとらないとアイス溶けちゃいますよ」
ほら、こんな感じでとティラミスは大胆な音を立てながらアイスを食べる見本を見せる。
「そ、そんな事言われても……」
戸惑うエミルと悪戯しく笑うティラミス。
こうして終始ティラミスのペースで撮影は進んでいくのであった。
●
「ふふー、私がモデルになるんだから、売り上げ爆増間違いなしだね!」
大きく胸元の開いた真っ赤なビキニで登場したのは『元気一杯!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)。騎士団の宣伝ならともかく、水着の宣伝は何したらいいのかよく分からない。そんな事を考えながらも始まってしまえば関係ない。
「見てみて! おっきいリボンがお気に入りだよ!」
そういってカーミラはくるくると回りながら楽しそうにポーズをとってみせる。
「それじゃぁ撮影を始めようかの……まずはスライムじゃ!」
「おー? なんだかひんやりしてて気持ちいい~」
ぷるぷると揺れるスライムに負けじ劣らず、豊かに育ったカーミラの2つのそれも揺れる、揺れる。敢えて音にするなら『ぽにょんぽにょん』。実にけしからん。
「よし、次! 更に触手! 触手じゃ!」
「たまに幻想種でこういうのいるよね~。うわ、感触もそっくりだ。にゅるにゅる~」
一瞬驚いたような表情をみせたカーミラだったが、気付けばその触感を楽しんでいる。
「写真のじーちゃん、こいつらとバトってる感じとかでいいかな?」
「そうじゃな」
場は暖まってきている。巨匠のシャッタースピードはますます上がり、部位接写やきわどいポーズが混じり始めるが、カーミラはどんな無理難題も次々こなしていく。無邪気ゆえのエロス。
「え? ピンチっぽい写真も欲しいの? んー、巻き付かれてるとか……?」
そういうとカーミラは触手を自らに絡めていく。
「胸の穴ん中に触手? いいけど、これ去年のだから結構キツくて……」
カーミラは言われるがまま、大きく開いた胸元に触手を捻じ込む。
「んにー……うわ、にゅるっと入った……」
布地と素肌の狭い隙間に捻じ込まれた触手の感触はカーミラにとっても未知の感覚。
「んでもって身体にぐるぐる巻いてー……ん、あれ? むぎゅっ」
自ら巻きつけた触手で身動きが取れなくなったカーミラは足をとられて後ろに倒れこむ。その衝撃で水着の紐は解け、カーミラからクロスアウト。
「今じゃ!! シャターチャンスじゃ!!」
そんなあられもない姿のカーミラを巨匠のカメラが狙う。ついにカーミラはカメラの前にすべてを曝け出してしまうのか。……いや、そうはならない。なってはいけないのだ。
「なんじゃこれはーーーっ?!」
巨匠が驚くのも無理は無い。神秘の領域たる乙女の秘密はスライムと触手によって完璧に守られていた。
「……んっ……」
物理的に守ったと麺が安心したのもつかの間。素肌で直接感じるスライムと触手の感触に思わず、色香を感じさせるような吐息を漏らすカーミラ。
「まだじゃ! 撮りまくれば一枚くらい!!」
一枚くらい何なのか。巨匠の撮影はそれから数時間にも及ぶものの、触手とスライムの鉄壁のディフェンスを崩すことが出来ないまま撮影は終了する。
「ふふ、楽しかったー!」
「このなんともいえぬ表情……よしこれじゃ! これがベストじゃ!」
撮影後、ベストショットを選び弟子へ見せる巨匠。その顔には達成感が溢れている。
「先生……これ……水着着てないです」
本末転倒。お蔵入りである。
●
「なるほどね。戦争で経済活動が停滞してるのね……」
納得した顔で頷いていたのは『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)。
なら手伝うしかないわね、と水着モデルを引き受けたのだ。
エルシー水着コレクション
~海辺編~
「……」
そこには無言で立ち尽くすエルシーの姿。黒のビキニが良く似合っている。
「……えっと確認しますね。水着の撮影ですよね?」
もちろんじゃ、と巨匠が爽やかな笑顔で応える。
「あれなんですか! なんで触手なんですか!!」
そこには……粘液を撒き散らしながらうねうねと動き回る触手が、いた。
「え……? 自由騎士といえばモンスタ-討伐? なるほど……一理ありますね」
いや、納得しちゃダメだ、エルシ-。だまされてるぞ!
「では早速始めましょうか」
そういって準備したエルシーだったのだが、あれよあれよのうちに触手に絡まれていく。
「うっ……でも……あっ……こんなに……纏わりつ……くっ……必要あるんですぅっ……かっ?」
エルシーの体を弄るように触手が蠢き、じわじわと体の自由を奪っていく。
「え、ちょ……締め付けが……はぁっ……キツ過ぎ……くぅっ……ません?」
触手の責めは更に激しさを増し、気付けば身動きが取れないほどになっていた。
「……そんなに激しく動いたら……水着が……解け……っ」
\ジローさーーん/
「むむむ、今行きますぞー!」
あわやのところでジローに救出されたエルシー。ぐったりと横たわるエルシーは触手の粘液に塗れていた。
~砂浜編~
「ふぅ……さっきは酷い目にあったわ」
先ほどの撮影で粘液塗れになったエルシ-は一旦シャワーを浴び、次の撮影の準備を行っていた。
「今度はスライムですか……でも触手よりは安全そうですね。(今度の水着はワンピースだから解ける事もないわよね)」
……今フラグ立てたよ、エルシー。さっきあれほどの目に遭ってるのに……ちょろいのかしらこの子。なんだか心配だわ……。←誰目線?
早速といわんばかりにエルシーにまとわりつき始めるスライムたち。
「まぁ、アレよね。布を溶かす……とかはなさそうね」
ひとまず安心するエルシ-だったのだが、スライムもまた粘性。這い回られるうちにエルシーの身体はまたも粘液に塗れていく。
「でも……なんだかねっとりべとべと……しすぎじゃないです……か?」
こんな写真を見て水着を買いたいって思うのかしら。そんな事をエルシーが考えていると、あたふたとしながら手で顔を隠すジローの姿が目に入る。
「ジローさん、どうしたの?」
「そ、その、エルシーどの。み、水着が……す、すけっ」
「──えっ? きゃぁぁぁぁぁああああ!!!!」
\ジローさぁあぁぁん/
「ふはっ?! お待ちくだされエルシーどのーーーーーっ!!」
またも粘液塗れのエルシーなのであった。
~ぁゃνぃ部屋編~
この文章は一部過激な内容が含まれていたため、検閲により削除されました。
●
ここは水上のコテージ。月明かりが優しく照らし、キャンドルの炎が儚げに揺れる。
そこにはフリルとパールで装飾されたビスチェに身を包んだレイラ・F・月宮(CL3000620)が一人物憂げな表情で時を過ごしていた。
普段は素っ気ない態度で、凡そしっとりしたイメージの無いレイラだがこの日は違う。秘密ではあるが貝殻のコサージュも、フリフリの可愛らしい水着も本人の指定。……皆は分かってるわよね。そう、こう見えて内心はしっかり乙女なのよ、この子は。←おねぇ目線
私はこの海を統べるお姫様。でもそれは海に囚われている証でもあるの。
私をこの呪縛から解き放ってくれるものは一つだけ。私だけに向けられた愛。
すべてを包み込む愛だけが私を救ってくれる。
いつか現れる私への愛に満ち溢れた最愛の人。そんな人を待ち続けていたの。
だけどすぐ近くにあるはずの望むべき未来。
それをただ遠くから眺め、待ち続けるだけの毎日は、私の中の孤独と諦めをどんどん大きくしていった。
やっぱり無理なのかな。そんな事も脳裏をよぎったとき、彼は現れた。
心臓の音が煩い。息も苦しい。待ち焦がれていた人が目の前にいるというのに。
静まれ、静まれ私。言い聞かせながらも私はありったけの勇気を振り絞ってこういうの。
『どうか私を連れ出してください』
そして二人は──
「きゃぁああああああぁっぁあああーーーー!!!!」
突然叫んだレイラは耳まで真っ赤にして顔を手で隠している。
「ち、違うし! こんなの全っ然あたしの趣味じゃないし!! ほんと違うから! 普段は全っ然こんなこと考えないんだからぁーー!! ばかーー!!!」
撮影でのせられるがまま極限まで達したすぃーとな自らの妄想に、自らが耐え切れなくなってしまったようだ。突然の乱心に撮影が止まる。しかしほんとかわいいなこの子。
「さぁてそろそろ出番かな」
ここで登場したのはにやりと笑う『欲にまみれて大興奮♡薬師もネ』ウェルス ライヒトゥーム(CL3000033)。言わずと知れたすけべぇな熊である。その姿は何故か黒のサーフパンツにちょいワルアクセをかまし、更にはマントを羽織る。……コンセプトが謎である。
「え? え? 何?」
戸惑うレイラは抵抗を素振りを見せるが……あ、尻尾をつかまれた。ずるずるとウェルスに引きずられ、撮影開始。
「よっしゃ、テーマは美女を侍らせる悪獣だぜ」
「え? え? 美女って……あたしっ!?」
「おう、嬢の事だぜ、さぁ着替えた着替えた」
渡された衣装を持ってフィッティングルームに向かうレイラだったのだが。
「無理無理無理!! 絶対無理!!!!」
レイラの叫ぶ声がする。そりゃそうだ。渡された水着すけすけだもん。極細だもん。しかも首輪までセットだし。
「いやいやいや、お嬢、今はこういう水着のほうが王子様にも受けが良いって!!」
「そんな訳無いし! 私の王子様はこんな破廉恥なの好きじゃないし!!!」
「そんな事無いって(棒読み)。いけるって(棒読み)」
「そ、そうなの……? 本当に……?」
「本当だって。それに良く考えてみな、俺達全身ふっさふさだぜ。大丈夫に決まってるだろ」
ウェルスにとって幸運だったのは先の妄想も冷め切らぬ中、レイラの思考はパニック状態になっていた事だ。
「そこまで言うなら……」
堕ちた……! ウェルス小さくガッツポーズ。
「ただやっぱり恥ずかしいから絶対こっちみないでよね!!」
「見るわけないじゃん(嘘)」
「オレほどの紳士はいないさ(嘘)」
レイラからの視線があるうちはしっかり目を瞑るウェルス。レイラはやはり水着が恥ずかしいのか手で隠しながらもじもじと身をよじらせる。
「じゃぁ目を閉じてスタンバってるから、嬢はオレの膝の上に座ってくれ」
「わ、わかった」
ウェルスの膝の上に温かく柔らかなものが体重を預ける。
「絶対目を開けちゃダメだからね!」
そして撮影はスタートする。
「じゃ、例のアレ、よろしく」
「アレって? ……ひぁあっ!?」
そう、カーミラやエルシーも大変お世話(?)になった触手である。
「くふっ……あっ……くぅぅぅん……」
体中を弄りまわす触手の動きに、ぴくぴくと反応しながらも撮影をとめないよう必死で耐えるレイラ。
(ふふふ……作戦は成功だぜ。これだけ触手にあれやこれやされたら……水着を隠す鉄壁のガードも隙が生まれるって寸法だぜ!!)
「あふっ……ちょ……もうだめっ」
消耗しきったレイラの手がだらりと下がる。この瞬間をウェルスは待っていた。
(今だぁっ!!)
ウェルスが勢いよく閉じていた目を開け、レイラの方に視線を向ける。
そこ広がっていたのは──
「何もみえねぇ!? なんでだぁぁぁああーーーー!?!?!??!」
視界はゼロ。広がるのは真っ暗な闇。それもそのはずウェルスの顔面には当の昔に触手が撒きつききっていた。極度のお預け状態だったウェルスはそんな事にも気付かなかったのだ。
余談ではあるのだが撮影開始直後からウェルスの鼻息はふんすふんすと荒い上に、レイラはもじもじともだえ続けた事もあって一枚も写真は取れてない。
最後の最後に撮れたのは、我に返って普通の水着に着替え少しむくれた表情のレイラとげっそりとした生気の無い顔のウェルスのツーショットだけであった。
完璧な作戦と思われたウェルスの策は儚く散ったのであった。
●
「こういう夏って感じが一番大事だと思うんです、えぇ」
『パスタ宣教者(ゴブリン史)』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)は水着姿にライフル銃というワイルドさを前面にだした格好で教会の信者達と共に撮影に挑んでいた。
シスターという職業とのギャップや、背徳感を狙い、際どい水着も用意されていたが、アンジェリカは終始笑顔で、そういうのはダメですよと笑顔で拒否。
ライフルいっても弾はペイント弾。撃ち合ううちに部屋が、皆が、カラフルな色に染まっていく。その様子はさながら色分けされたチームごとの陣取りゲームのようだ。
「写真撮影なんて初めてですが……楽しいものですね」
ペイントの付いた顔を手で拭いながらアンジェリカはころころと笑う。その表情がとても眩しくて。
(これは……)
カメラを構える巨匠もいつしかその表情を追っていた。
キッシンは元来生まれたままを撮るのが専門である。ゆえに求めるは際どさや、劣情を醸し出す雰囲気。そういった類のものこそ最上と考えていた。
しかし大小様々な銃を持ち変え仲間達と撃ち合っては子供のようにはしゃぎ、水着の上に上着を羽織ってはまるでファッションショウのようにポーズをしてみせるアンジェリカ。
ソレは追い求めてきたものとは真逆の存在。それなのに……目が離せない。
そういえばアンジェリカは撮影前にキッシンにこんな事を言っていた。
──真夏の太陽に負けないくらい輝いていたいですね。
何を青臭い事を。その時のキッシンはそう考えていた。だが今ならその意味が良くわかる。彼らは自由騎士。日々生死を掛けて戦っている。当たり前のように明日が来る保証などどこにも無いのだ。だからこそ彼らは毎日を。一日一日を大切に、一生懸命に生きている。だからこそその表情は人々を惹き付けるのだ。
(ここまでのものなのか……)
キッシンは夢中でシャッタ-を押し続けていた。
「お疲れ様でした。これで……水着の売れ行きが良くなればいいのですが」
「……きっと売れる」
「えっ?」
その言葉に思わず声を上げるアンジェリカ。
「水着は売れる。じゃがそれ以上に、アンタたちの魅力が伝わる。いや伝えて見せる」
キッシンの目が物語っている。必ず達成すると。
アンジェリカはにこりと微笑むと岐路に着く。
こうして自由騎士達の長い一日は終わる。
そしてこの撮影後より程なくして、キッシンの撮る写真の傾向は大きく変わる事になったのである。
燦燦と照りつける太陽(風の照明)。
寄せては返す波の音(を奏でるスピーカー)。
心地よい風と甘いココナツのような香り(を出すアロマ送風機)。
ここはサロンきっての南国を感じる部屋。
「お二人ともそろそろ出番でーす!」
「は~い」
「は……はい……」
「ほら、いきますよ~」
そういって隣の控え室から出てきたのは『そういう枠担当』ティラミス・グラスホイップ(CL3000385)とエミル・T・デルモンテ(nCL3000062)の二人。
同じケモノビトであり、錬金術士でもあるエミルにティラミスが声を掛けたのだった。
そして取材班は数分前の控え室の音声を入手することに成功する。まずはそちらをお聞き頂こう。
~~回想始~~
「──はい、そうです。アイスです。ミルク味です。白いやつです。……え? 部屋の温度が高いからすぐに溶ける? 全く問題ありません。むしろ溶け……とにかく太め長めのリッパなやつでお願いしますね」
「アイスですか。夏の暑い中で食べるアイス。美味しいですよね」
「はい。とっても《お・い・し・い》ですね」
「ですよ……ね?」
「後は水着は……この張るタイプも気になりますが……」
「どんなものでしょう? ……そ、それは……水着では……無いので……は?」
想像したのか、頬を染めて俯くエミル。その反応はきっと正しい。そしてこの反応をたぶんティラミスは楽しんでいる。見てはいないが断言しよう。それは間違いなく絆創膏。怪我をしたときに張るアレです。当然水着ではなく何かを隠すための道具でもない。むしろ隠し切れない。溢れちゃう。
「……ぎりぎり何とかなるかも?」
まだ諦めていないのか、ティラミスよ!
「!! な、なりませんよっ!?」
「そうですか……残念。ではこちらの水着にするしかないですね」
「そ、それは──」
~~回想終~~
後にティラミスは笑顔でこう語った。
──私、普段毛皮ですから水着着たら露出減るので完全にセーフです。勿論エミルさんも。これは純度1000%の紛れも無い善意です。
はたから見れば完全にアウトなこの水着。エミルは勿論拒否したのだが、上記のような大義名分とティラミスの無言の微笑み(圧力)によって今に至る。
そして撮影開始。
二人でポーズをとるたびに零れ落ちそうになる緊張感がたまらない。
巨匠の指示もどんどん大胆なものになっていく。
「そこで重なりあうんじゃ!」
「手は前に! 目線重ねるんじゃ!」
「良いぞ……いい表情しとる……最高じゃぁーー!!」
のりのりのティラミスと戸惑いを隠せないエミルのギャップは想像以上に巨匠のマインドに火をつける。
「頃合じゃろ。アイスを投入じゃ!」
予定通り(?)に溶けかけたアイスが二人に渡され、ティラミスは巨匠に向けてクスリと笑うとその舌を艶かしく動かしながらゆっくりとアイスを舐め取る。その間にもぽとりぽとりとその身体にしたたる白い液体。
一方のエミルは小さな舌をちろちろと出しながら一生懸命アイスを頬張っている。
「エミルさん、ほらもっと大胆に舐めとらないとアイス溶けちゃいますよ」
ほら、こんな感じでとティラミスは大胆な音を立てながらアイスを食べる見本を見せる。
「そ、そんな事言われても……」
戸惑うエミルと悪戯しく笑うティラミス。
こうして終始ティラミスのペースで撮影は進んでいくのであった。
●
「ふふー、私がモデルになるんだから、売り上げ爆増間違いなしだね!」
大きく胸元の開いた真っ赤なビキニで登場したのは『元気一杯!』カーミラ・ローゼンタール(CL3000069)。騎士団の宣伝ならともかく、水着の宣伝は何したらいいのかよく分からない。そんな事を考えながらも始まってしまえば関係ない。
「見てみて! おっきいリボンがお気に入りだよ!」
そういってカーミラはくるくると回りながら楽しそうにポーズをとってみせる。
「それじゃぁ撮影を始めようかの……まずはスライムじゃ!」
「おー? なんだかひんやりしてて気持ちいい~」
ぷるぷると揺れるスライムに負けじ劣らず、豊かに育ったカーミラの2つのそれも揺れる、揺れる。敢えて音にするなら『ぽにょんぽにょん』。実にけしからん。
「よし、次! 更に触手! 触手じゃ!」
「たまに幻想種でこういうのいるよね~。うわ、感触もそっくりだ。にゅるにゅる~」
一瞬驚いたような表情をみせたカーミラだったが、気付けばその触感を楽しんでいる。
「写真のじーちゃん、こいつらとバトってる感じとかでいいかな?」
「そうじゃな」
場は暖まってきている。巨匠のシャッタースピードはますます上がり、部位接写やきわどいポーズが混じり始めるが、カーミラはどんな無理難題も次々こなしていく。無邪気ゆえのエロス。
「え? ピンチっぽい写真も欲しいの? んー、巻き付かれてるとか……?」
そういうとカーミラは触手を自らに絡めていく。
「胸の穴ん中に触手? いいけど、これ去年のだから結構キツくて……」
カーミラは言われるがまま、大きく開いた胸元に触手を捻じ込む。
「んにー……うわ、にゅるっと入った……」
布地と素肌の狭い隙間に捻じ込まれた触手の感触はカーミラにとっても未知の感覚。
「んでもって身体にぐるぐる巻いてー……ん、あれ? むぎゅっ」
自ら巻きつけた触手で身動きが取れなくなったカーミラは足をとられて後ろに倒れこむ。その衝撃で水着の紐は解け、カーミラからクロスアウト。
「今じゃ!! シャターチャンスじゃ!!」
そんなあられもない姿のカーミラを巨匠のカメラが狙う。ついにカーミラはカメラの前にすべてを曝け出してしまうのか。……いや、そうはならない。なってはいけないのだ。
「なんじゃこれはーーーっ?!」
巨匠が驚くのも無理は無い。神秘の領域たる乙女の秘密はスライムと触手によって完璧に守られていた。
「……んっ……」
物理的に守ったと麺が安心したのもつかの間。素肌で直接感じるスライムと触手の感触に思わず、色香を感じさせるような吐息を漏らすカーミラ。
「まだじゃ! 撮りまくれば一枚くらい!!」
一枚くらい何なのか。巨匠の撮影はそれから数時間にも及ぶものの、触手とスライムの鉄壁のディフェンスを崩すことが出来ないまま撮影は終了する。
「ふふ、楽しかったー!」
「このなんともいえぬ表情……よしこれじゃ! これがベストじゃ!」
撮影後、ベストショットを選び弟子へ見せる巨匠。その顔には達成感が溢れている。
「先生……これ……水着着てないです」
本末転倒。お蔵入りである。
●
「なるほどね。戦争で経済活動が停滞してるのね……」
納得した顔で頷いていたのは『緋色の拳』エルシー・スカーレット(CL3000368)。
なら手伝うしかないわね、と水着モデルを引き受けたのだ。
エルシー水着コレクション
~海辺編~
「……」
そこには無言で立ち尽くすエルシーの姿。黒のビキニが良く似合っている。
「……えっと確認しますね。水着の撮影ですよね?」
もちろんじゃ、と巨匠が爽やかな笑顔で応える。
「あれなんですか! なんで触手なんですか!!」
そこには……粘液を撒き散らしながらうねうねと動き回る触手が、いた。
「え……? 自由騎士といえばモンスタ-討伐? なるほど……一理ありますね」
いや、納得しちゃダメだ、エルシ-。だまされてるぞ!
「では早速始めましょうか」
そういって準備したエルシーだったのだが、あれよあれよのうちに触手に絡まれていく。
「うっ……でも……あっ……こんなに……纏わりつ……くっ……必要あるんですぅっ……かっ?」
エルシーの体を弄るように触手が蠢き、じわじわと体の自由を奪っていく。
「え、ちょ……締め付けが……はぁっ……キツ過ぎ……くぅっ……ません?」
触手の責めは更に激しさを増し、気付けば身動きが取れないほどになっていた。
「……そんなに激しく動いたら……水着が……解け……っ」
\ジローさーーん/
「むむむ、今行きますぞー!」
あわやのところでジローに救出されたエルシー。ぐったりと横たわるエルシーは触手の粘液に塗れていた。
~砂浜編~
「ふぅ……さっきは酷い目にあったわ」
先ほどの撮影で粘液塗れになったエルシ-は一旦シャワーを浴び、次の撮影の準備を行っていた。
「今度はスライムですか……でも触手よりは安全そうですね。(今度の水着はワンピースだから解ける事もないわよね)」
……今フラグ立てたよ、エルシー。さっきあれほどの目に遭ってるのに……ちょろいのかしらこの子。なんだか心配だわ……。←誰目線?
早速といわんばかりにエルシーにまとわりつき始めるスライムたち。
「まぁ、アレよね。布を溶かす……とかはなさそうね」
ひとまず安心するエルシ-だったのだが、スライムもまた粘性。這い回られるうちにエルシーの身体はまたも粘液に塗れていく。
「でも……なんだかねっとりべとべと……しすぎじゃないです……か?」
こんな写真を見て水着を買いたいって思うのかしら。そんな事をエルシーが考えていると、あたふたとしながら手で顔を隠すジローの姿が目に入る。
「ジローさん、どうしたの?」
「そ、その、エルシーどの。み、水着が……す、すけっ」
「──えっ? きゃぁぁぁぁぁああああ!!!!」
\ジローさぁあぁぁん/
「ふはっ?! お待ちくだされエルシーどのーーーーーっ!!」
またも粘液塗れのエルシーなのであった。
~ぁゃνぃ部屋編~
この文章は一部過激な内容が含まれていたため、検閲により削除されました。
●
ここは水上のコテージ。月明かりが優しく照らし、キャンドルの炎が儚げに揺れる。
そこにはフリルとパールで装飾されたビスチェに身を包んだレイラ・F・月宮(CL3000620)が一人物憂げな表情で時を過ごしていた。
普段は素っ気ない態度で、凡そしっとりしたイメージの無いレイラだがこの日は違う。秘密ではあるが貝殻のコサージュも、フリフリの可愛らしい水着も本人の指定。……皆は分かってるわよね。そう、こう見えて内心はしっかり乙女なのよ、この子は。←おねぇ目線
私はこの海を統べるお姫様。でもそれは海に囚われている証でもあるの。
私をこの呪縛から解き放ってくれるものは一つだけ。私だけに向けられた愛。
すべてを包み込む愛だけが私を救ってくれる。
いつか現れる私への愛に満ち溢れた最愛の人。そんな人を待ち続けていたの。
だけどすぐ近くにあるはずの望むべき未来。
それをただ遠くから眺め、待ち続けるだけの毎日は、私の中の孤独と諦めをどんどん大きくしていった。
やっぱり無理なのかな。そんな事も脳裏をよぎったとき、彼は現れた。
心臓の音が煩い。息も苦しい。待ち焦がれていた人が目の前にいるというのに。
静まれ、静まれ私。言い聞かせながらも私はありったけの勇気を振り絞ってこういうの。
『どうか私を連れ出してください』
そして二人は──
「きゃぁああああああぁっぁあああーーーー!!!!」
突然叫んだレイラは耳まで真っ赤にして顔を手で隠している。
「ち、違うし! こんなの全っ然あたしの趣味じゃないし!! ほんと違うから! 普段は全っ然こんなこと考えないんだからぁーー!! ばかーー!!!」
撮影でのせられるがまま極限まで達したすぃーとな自らの妄想に、自らが耐え切れなくなってしまったようだ。突然の乱心に撮影が止まる。しかしほんとかわいいなこの子。
「さぁてそろそろ出番かな」
ここで登場したのはにやりと笑う『欲にまみれて大興奮♡薬師もネ』ウェルス ライヒトゥーム(CL3000033)。言わずと知れたすけべぇな熊である。その姿は何故か黒のサーフパンツにちょいワルアクセをかまし、更にはマントを羽織る。……コンセプトが謎である。
「え? え? 何?」
戸惑うレイラは抵抗を素振りを見せるが……あ、尻尾をつかまれた。ずるずるとウェルスに引きずられ、撮影開始。
「よっしゃ、テーマは美女を侍らせる悪獣だぜ」
「え? え? 美女って……あたしっ!?」
「おう、嬢の事だぜ、さぁ着替えた着替えた」
渡された衣装を持ってフィッティングルームに向かうレイラだったのだが。
「無理無理無理!! 絶対無理!!!!」
レイラの叫ぶ声がする。そりゃそうだ。渡された水着すけすけだもん。極細だもん。しかも首輪までセットだし。
「いやいやいや、お嬢、今はこういう水着のほうが王子様にも受けが良いって!!」
「そんな訳無いし! 私の王子様はこんな破廉恥なの好きじゃないし!!!」
「そんな事無いって(棒読み)。いけるって(棒読み)」
「そ、そうなの……? 本当に……?」
「本当だって。それに良く考えてみな、俺達全身ふっさふさだぜ。大丈夫に決まってるだろ」
ウェルスにとって幸運だったのは先の妄想も冷め切らぬ中、レイラの思考はパニック状態になっていた事だ。
「そこまで言うなら……」
堕ちた……! ウェルス小さくガッツポーズ。
「ただやっぱり恥ずかしいから絶対こっちみないでよね!!」
「見るわけないじゃん(嘘)」
「オレほどの紳士はいないさ(嘘)」
レイラからの視線があるうちはしっかり目を瞑るウェルス。レイラはやはり水着が恥ずかしいのか手で隠しながらもじもじと身をよじらせる。
「じゃぁ目を閉じてスタンバってるから、嬢はオレの膝の上に座ってくれ」
「わ、わかった」
ウェルスの膝の上に温かく柔らかなものが体重を預ける。
「絶対目を開けちゃダメだからね!」
そして撮影はスタートする。
「じゃ、例のアレ、よろしく」
「アレって? ……ひぁあっ!?」
そう、カーミラやエルシーも大変お世話(?)になった触手である。
「くふっ……あっ……くぅぅぅん……」
体中を弄りまわす触手の動きに、ぴくぴくと反応しながらも撮影をとめないよう必死で耐えるレイラ。
(ふふふ……作戦は成功だぜ。これだけ触手にあれやこれやされたら……水着を隠す鉄壁のガードも隙が生まれるって寸法だぜ!!)
「あふっ……ちょ……もうだめっ」
消耗しきったレイラの手がだらりと下がる。この瞬間をウェルスは待っていた。
(今だぁっ!!)
ウェルスが勢いよく閉じていた目を開け、レイラの方に視線を向ける。
そこ広がっていたのは──
「何もみえねぇ!? なんでだぁぁぁああーーーー!?!?!??!」
視界はゼロ。広がるのは真っ暗な闇。それもそのはずウェルスの顔面には当の昔に触手が撒きつききっていた。極度のお預け状態だったウェルスはそんな事にも気付かなかったのだ。
余談ではあるのだが撮影開始直後からウェルスの鼻息はふんすふんすと荒い上に、レイラはもじもじともだえ続けた事もあって一枚も写真は取れてない。
最後の最後に撮れたのは、我に返って普通の水着に着替え少しむくれた表情のレイラとげっそりとした生気の無い顔のウェルスのツーショットだけであった。
完璧な作戦と思われたウェルスの策は儚く散ったのであった。
●
「こういう夏って感じが一番大事だと思うんです、えぇ」
『パスタ宣教者(ゴブリン史)』アンジェリカ・フォン・ヴァレンタイン(CL3000505)は水着姿にライフル銃というワイルドさを前面にだした格好で教会の信者達と共に撮影に挑んでいた。
シスターという職業とのギャップや、背徳感を狙い、際どい水着も用意されていたが、アンジェリカは終始笑顔で、そういうのはダメですよと笑顔で拒否。
ライフルいっても弾はペイント弾。撃ち合ううちに部屋が、皆が、カラフルな色に染まっていく。その様子はさながら色分けされたチームごとの陣取りゲームのようだ。
「写真撮影なんて初めてですが……楽しいものですね」
ペイントの付いた顔を手で拭いながらアンジェリカはころころと笑う。その表情がとても眩しくて。
(これは……)
カメラを構える巨匠もいつしかその表情を追っていた。
キッシンは元来生まれたままを撮るのが専門である。ゆえに求めるは際どさや、劣情を醸し出す雰囲気。そういった類のものこそ最上と考えていた。
しかし大小様々な銃を持ち変え仲間達と撃ち合っては子供のようにはしゃぎ、水着の上に上着を羽織ってはまるでファッションショウのようにポーズをしてみせるアンジェリカ。
ソレは追い求めてきたものとは真逆の存在。それなのに……目が離せない。
そういえばアンジェリカは撮影前にキッシンにこんな事を言っていた。
──真夏の太陽に負けないくらい輝いていたいですね。
何を青臭い事を。その時のキッシンはそう考えていた。だが今ならその意味が良くわかる。彼らは自由騎士。日々生死を掛けて戦っている。当たり前のように明日が来る保証などどこにも無いのだ。だからこそ彼らは毎日を。一日一日を大切に、一生懸命に生きている。だからこそその表情は人々を惹き付けるのだ。
(ここまでのものなのか……)
キッシンは夢中でシャッタ-を押し続けていた。
「お疲れ様でした。これで……水着の売れ行きが良くなればいいのですが」
「……きっと売れる」
「えっ?」
その言葉に思わず声を上げるアンジェリカ。
「水着は売れる。じゃがそれ以上に、アンタたちの魅力が伝わる。いや伝えて見せる」
キッシンの目が物語っている。必ず達成すると。
アンジェリカはにこりと微笑むと岐路に着く。
こうして自由騎士達の長い一日は終わる。
そしてこの撮影後より程なくして、キッシンの撮る写真の傾向は大きく変わる事になったのである。
†シナリオ結果†
大成功
†詳細†
特殊成果
『写真集(非売品)』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
カテゴリ:アクセサリ
取得者:全員
†あとがき†
『あとがき』
それぞれの全身全力の写真撮影は無事完了しました。
それもこれも採用したい気持ちが一杯で、最初から最後まで文字数との戦いでした。
着
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ト ぜ
麺
二
郎
それぞれの全身全力の写真撮影は無事完了しました。
それもこれも採用したい気持ちが一杯で、最初から最後まで文字数との戦いでした。
着
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