クリスマスSS 2015

「こんな感じですが……どうですか?」
「うん、いいね。似合ってるね。
 やっぱり、落ち着いたトーンの方が魅力が引き立つかな?」
「あ、ありがとうございます」
 彼の妹が見たら、呪い殺されそうな光景だった。
 服を選ぶ男性と、はにかみながら其れを受け入れる女性―――千歳と冬佳。
 飽くまで友人関係の範疇なのだろうか。
 その関係性は不明だが、美男美女の絵に成る二人。
 暦の上では、聖夜の季節と云うのだから、雰囲気は悪くない。
「別の服も試してみようか?
 ……これなんかどう?
 絶対に似合うと思うのだけれどね」
 次の服を勧める千歳。
 冬佳は千歳に賛辞に、頻りに照れていた。
「あの、無理に褒めなくても、構いませんからね」
 少し苦笑しながらそう言った冬佳。
 千歳は穏やかに微笑むと首を横に振る。
「いやいや、これはお世辞じゃないんだよ。
 本当に似合っているから、そう言っているだけで」
「そ、そうですか」
「もっと自信を持っても、良いと思うけれどね?」
 実際、冬佳は、容姿・スタイル共に、女性としての魅力を高く兼ね備えていた。
 千歳の云う事も尤もだろう。
「……善処します」
「固いねえ。まあ、いいや。
 折角のクリスマスプレゼント、とびきり似合うのを見つけてみせるよ―――」

●発注キャラクター●
酒々井・千歳(CL2000407)
水瀬 冬佳(CL2000762)
担当ST:いかるが
イラスト:たぢまよしかづ

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