≪Vt2019≫チョコ作る 古妖が皆を喜ばせ
≪Vt2019≫チョコ作る 古妖が皆を喜ばせ


●その古妖の名は
 付喪神――
 九十九神とも呼ばれ、長年使っていた道具が古妖化するというモノである。『付喪神絵巻』によれば百年使いこむ必要があるとされているが、使い手や愛情などの様々な要因により時間は一定しない。
「私たちが!」
「付喪神化したファウンテンです!」
 FiVEの元に届けられたのは、銀色に輝くチョコレートファウンテンが二台。溶かしたチョコを入れる台座と、それを噴水にして流すタワー。何処に口があるかはわからないが、とにかくファウンテンの声が聞こえてくる。
「いつも私たち古妖の為に戦ってくれるFiVEのためにと!」
「こうしてはせ参じたのです! まあ、お仲間の古妖さんに運んでもらったんですが」
 腕があったらポーズでも決めていそうな声である。パーティなどで多く使われるからこんな性格になったのだろうか。
「さあ、ヴァレンタインですしパーティをしましょう!」
「チョコレートファウンテンパーティです!」
 曰く、甘い物を食べて力を付けてほしいとの事だ。
 FiVEスタッフはファウンテンパーティの用意を始めると同時に、覚者達にメールを送った。



■シナリオ詳細
種別:イベント
難易度:楽
担当ST:どくどく
■成功条件
1.パーティを楽しむ
2.なし
3.なし
 どくどくです。
 ひとやすみひとやすみ。

●説明ッ!
 チョコレートファウンテンです。
 溶かしたチョコを噴水状に流し、そこにマシュマロや果物を付けて食べます。チョコは名がしやすいように生クリームが加えられており、マシュマロなども相まってとても甘いです。
 また、ファウンテンが付喪神化したこともあり、神秘的な祝福が相乗されています。具体的には命数が3点回復します。
 そういう効果を無視しても、おいしいです。

 行動は3パターン。プレイング、もしくはEXプレイングに番号を書いてください。
【1】チョコレートファウンテンを楽しむ
【2】裏方に回る。チョコや果物、ドリンクなどを配膳する。
【3】パーティから離れたところで楽しむ。ヴァレンタインの愛の告白などはこちらで。

●場所情報
 五麟学園家庭科室。常識的にありそうなものは大抵あります。持ち込みも可能ですが、あまりなモノは止められます。
 時刻は昼~夕方。どくどくSTシナリオ内で出たNPCでこれそうなキャラ(古妖含む)はよべば来るかもしれません。

●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『御崎 衣緒(nCL2000001)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。

 皆様のプレイングをお待ちしています。

状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
(2モルげっと♪)
相談日数
7日
参加費
50LP
参加人数
9/∞
公開日
2019年02月25日

■メイン参加者 9人■

『月々紅花』
環 大和(CL2000477)
『五麟の結界』
篁・三十三(CL2001480)
『モイ!モイ♪モイ!』
成瀬 歩(CL2001650)
『地を駆ける羽』
如月・蒼羽(CL2001575)
『天を舞う雷電の鳳』
麻弓 紡(CL2000623)


「こ……これがTVでしか見たことがないチョコレートファンテンなの!?」
 驚きの声をあげる野武 七雅(CL2001141)。チョコレートの噴水。並ぶ御菓子。チョコにお菓子を付けて食べる夢の行事!
「まずはふわっふわのマシュマロにつけて……甘いのに甘いのであまあまとろとろなの~」
 喜びのあまりその場で転がりそうな声をあげる七雅。しかしこれはまだ序の口だった。
「あれは焼きマシュマロ! フルーツやウェハース、ビスケット! 沢山あって幸せがたくさんなの!?
 もう、なつねいつでも天国にいっても後悔しないのー!」
 極上の笑顔で喜びを表現する七雅。チョコパーティは始まったばかりだ。


 白いワイシャツと黒ズボン。黒の蝶ネクタイと銀のトレイ。
「こういう服ってすごい緊張するなー。これで合ってる?」
「ええ。それではご指導お願いします。こういったことには不慣れなもので」
「僕も学生の頃にバイトしたくらいなんで、それほどアドバイスはできないよ」
『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)と篁・三十三(CL2001480)と『地を駆ける羽』如月・蒼羽(CL2001575) の三名はウェイター服を着て、給仕に回っていた。
「ねーね、にあう?」
 紺色をベースとしたエプロンドレスのメイド服を着た『モイ!モイ♪モイ!』成瀬 歩(CL2001650)がくるりと回る。回転に合わせてスカートがふわりと舞った。
「あゆちゃん可愛いっ。持ち帰っていい?」
 その姿を見て『天を舞う雷電の鳳』麻弓 紡(CL2000623)が抱きしめる。親友がウェイターをすると聞いてやってきた。
【ドルチェ】の五人はチョコファウンテンを楽しむのではなく、給仕として場を進めていた。
「おいしー。最近教授の無茶ぶりに振り回されて疲労困憊なうだったけど、癒されるー」
 なお紡は純粋にファウンテンを楽しんでいた。チョコと同時に働く親友の姿を見て楽しんでいる。
「いらっしゃいませお客様、こちらのおひぇきへ……噛んだーー!」
 笑顔で決めた奏空だが、慣れない言葉からか舌を噛んで悶絶する。イケメンモードにはまだ一歩足りなかったか。
「いらっしゃいませお客様 おひとりですか?」
 にこりと微笑み、エスコートする蒼羽。髪型もバッチリ整え、慣れた動きで誘導する。決して力強くなく、しかしキレのある動き。そして優しい笑顔。
「いらっしゃいませっ。たくさんたべていってくださいねっ」
 元気よく歩が頭を下げる。こういったことに慣れているのか、流れるような動作と自然な笑顔だ。客が楽しむ姿を見て喜べる。そんな性格が功を為していた。
「マシュマロとイチゴですね。しばらくお待ちください」
 読んだマニュアルを反芻するように三十三が口を開く。蒼羽が用意したマニュアルを一読し、そのまま実践する。笑顔はまだ不慣れだが、それでも形になっただろうか。
「絵になる絵になる。写メっていい? あとで皆に見せるから」
 紡は働く親友たちを笑いながら見ていた。悪意のある笑いではない。見ていて楽しいという笑いだ。辛口評価だが、友人だからこそ言えることもある。
「ねえねえ、さとみん」
 そんな中、歩が三十三に声をかける。当の三十三はなれない笑顔で疲れていた。
「何かな、歩ちゃん」
「天然はつみなんだよ」
「え? あ、うん」
 ため息交じりの歩の言葉によくわからないけど頷く三十三。
 それを見ていた他の面々は何も言わずに笑いをこらえていた。

「はい、一列に並んで。たくさんあるから大丈夫よ」
『月々紅花』環 大和(CL2000477)は古妖達相手に給仕を行っていた。小さな子供型の古妖から、動物型の古妖などである。ファウンテンの前に並ばせ、マシュマロを渡していく。
「はい。どうぞ」
 すねこすりのような背が低い古妖がファウンテンに届かないのを見て、大和はチョコを付けて渡してあげる。口一杯にほおばる姿を見て、大和は微笑んだ。
「順番に並んで偉いわね。お手伝いが必要な子は順番に並んでね」
 守護使役と共に今日という日を楽しんでいた。

「果物はこのサイズでいいわね。あと飲み物は……」
 ファウンテンパーティの舞台裏で上月・里桜(CL2001274)は手伝いをしていた。チョコにつけるマシュマロや果物を串に刺し、ジュースなどの飲み物を用意する。チョコが足りなくなる前に湯煎でチョコを溶かしていた。
「あ、 八起さん。一緒に一裏方しませんか?」
「いいですね。手伝いますよ」
『安土村の蜘蛛少年』安土・八起(nCL2000134)は里桜と一緒に裏方の手伝いに入る。慣れているのか包丁さばきは里桜から見ても安心できる物だった。
「このマシュマロは何処に置いておきます?」
「そっちの方に立てておいてください。あとはキュウイとバナナを切らなくちゃ」
「パイナップルもあるんですね。チョコにあうんですか?」
「ふふ、試食してみる?」
 歓談を続けながら、裏方作業は進んでいく。

「まあ、息抜きは大事だよな」
 皿洗いをしながら藤森・璃空(CL2001680)は呟く。大きな戦い続きだったFiVEだ。こういう時こそ一息つくのは大事なのである。戦い続けて精神が壊れるようなことになってはいけない。
 まだ戦いに不慣れな璃空は、こちらの方で貢献するとばかりに裏方を買って出る。空いた皿を回収し、慣れた手つきで洗う。祖母と母との三人暮らしだったこともあり、家事はある程度こなせた。
「ああ、瑠璃。お前、食いたいんならあとでもらってきてやるぞ」
 ねだる守護使役にそう言って、璃空は皿洗いを続ける。


 ある程度宴も落ち着いてくれば、裏方に回っていた人も交代でチョコを食べ始める。
 甘く苦く、そして香ばしいチョコレート。それを溶かして味わうと考えたのは何処の誰だろうか? 付喪神となるまで愛された道具達。彼らは受けた愛を返すようにチョコを吹き出す。
 パーティ会場から笑顔が途切れる事はない。最後のマシュマロがなくなるまで、覚者達はヴァレンタインを楽しんでいた。


■シナリオ結果■

成功

■詳細■

MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし




 
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