<五麟祭>コスプレ大会
●これもお祭り
五麟学園の文化祭。
普通、文化祭といえば生徒が準備をして公開するのが一般的だ。
だが、五麟学園の文化祭は少々風変りで『小中高大学園すべての生徒や近隣住人が参加できる』と、言うのが売りだ。
今年も開催される文化祭も賑やかになりそうだ。
●コスプレ大会
「コプスレ大会が開催されます! 参加者はこちらで受け付けております」
バニーガール姿の女性が声を上げる。
「参加方法は簡単。代表者名、コスプレする衣装の登録、番号が書かれたネームプレートを受け取るだけです。時間になりましたら、学園側から放送がはいり番号が読み上げられます」
と、言ってバニーガールは『コスプレ大会参加説明』と書かれた冊子を掲げる。
「危険物、あまりにもギリギリなモノはダメです。そして、観客の皆さんには会場へ入場時に投票券をお配りします。これは、コスプレ大会で気に入った方に投票するための券なので失くさないでください」
バニーガールは胸元から投票券を取り出し頭上に掲げる。
「それでは、参加される方はコチラの用紙に記入をお願いします」
と、受け付けの女性はアナタに用紙とペンを差し出した。
五麟学園の文化祭。
普通、文化祭といえば生徒が準備をして公開するのが一般的だ。
だが、五麟学園の文化祭は少々風変りで『小中高大学園すべての生徒や近隣住人が参加できる』と、言うのが売りだ。
今年も開催される文化祭も賑やかになりそうだ。
●コスプレ大会
「コプスレ大会が開催されます! 参加者はこちらで受け付けております」
バニーガール姿の女性が声を上げる。
「参加方法は簡単。代表者名、コスプレする衣装の登録、番号が書かれたネームプレートを受け取るだけです。時間になりましたら、学園側から放送がはいり番号が読み上げられます」
と、言ってバニーガールは『コスプレ大会参加説明』と書かれた冊子を掲げる。
「危険物、あまりにもギリギリなモノはダメです。そして、観客の皆さんには会場へ入場時に投票券をお配りします。これは、コスプレ大会で気に入った方に投票するための券なので失くさないでください」
バニーガールは胸元から投票券を取り出し頭上に掲げる。
「それでは、参加される方はコチラの用紙に記入をお願いします」
と、受け付けの女性はアナタに用紙とペンを差し出した。

■シナリオ詳細
■成功条件
1.コスプレ大会を成功させる。
2.なし
3.なし
2.なし
3.なし
学園祭! と聞いて大地からやってきました。
やっぱり、学園祭と言えばファッションショー!
それだけじゃぁ面白くはないので、コスプレ大会という名のファッションショーです。
女装、男装、人外着ぐるみ何でも来いっ!
どなたでも参加できますので、思い出作りに如何でしょうか?
●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『御崎 衣緒(nCL2000001)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】というタグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
●出来る事
ジャンルは問わず手作りコスプレでしたらOKです。
友人を応援する為に観客としての参加も歓迎です。
ちょっとした、パフォーマンスもショーの演出として仕込んで下さっても大丈夫です。
皆さんの参加をお待ちしております。
状態
完了
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
相談日数
10日
10日
参加費
50LP
50LP
参加人数
16/30
16/30
公開日
2016年11月01日
2016年11月01日
■メイン参加者 16人■

●いざ、変身!
登録を済ませた参加者達は、手芸屋や古着屋等のお店がある街に向かった。
「おっちゃん何のコスプレするの?」
『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)は登録を済ませてきた仲間に声を掛けた。
「昨今ホラゲーが人気らしいので『静かなる丘参』のとある怪物と兎の仮装をやるさね」
と、緒形 逝(CL2000156) は有名なゲームのタイトルを言うとカバンの中からきぐるみを取り出す。
「しずかなるおか……? そのゲーム知らないけどいいよ! 一緒にやろう!」
きぐるみを受け取った奏空はやる気満々だ。
「へー、可愛いね。って……え? 小物持つの? ……ってこれ……チェーンソー……」
ピンクの兎姿の奏空は困惑しつつも小物のチェーンソーを手にする。
逝は赤い液体を兎の口回りと手にペタペタと塗る。
「顔にさらにメイクするの……? え? え? ……ケチャップ……?」
ケチャップの匂いに気付き驚く奏空。
「ん、何でケチャップかって? 血糊でも良いけど色味がね、付着して時間経った感じ出ないのよ。そう言う事さな」
逝は説明をする。
「ちょっと、怖いキャラなんだね……はは……っておっちゃんの方見たらもっと怖かった!! 何それおっちゃんコスプレ!! めっちゃ怖いんですけどぉ!!」
小物のチェーンソーを両手で抱きしめながら奏空は悲鳴に近い声を上げる。
「これはかわいい、大事なことなのでもう一度言うね。結鹿ちゃんかわいい」
『音楽教諭』向日葵 御菓子(CL2000429)はディアンドル姿の『中学生』菊坂 結鹿(CL2000432)を見て満足気に頷く。
「胸元がかなり大きく開いているのがちょっと恥ずかしいんですけど……」
顔を真っ赤にさせながら結鹿は胸元を両手で隠す。
「今や本家もお祭りの衣装になってるしいいかなぁと思ったけど、男の子にこの姿見せていいのだろうか、ちょっと悩むわね……」
可愛い可愛い妹のディアンドル姿、これを見て興奮して何かをしでかす馬の骨が居るかもしれないと思う御菓子。
「まぁ、楽しそうでいいだろう」
衣装を作り始める幼馴染達を眺めながら『月下の黒』黒桐 夕樹(CL2000163)は、他人事の様に呟く。
「今回は出場側だから僕がカメラ回せないね」
残念そうに言いながら『月下の白』白枝 遥(CL2000500)は布をハサミで切る。
「でも先生に頼んでおいたから大丈夫だよ!」
とてもいい笑顔でサムズアップする遥の傍らに置いてあった用紙が、足元に落ちてきたので夕樹は手に取ると何故か自分の名前が書かれていた。
(まぁ……いいとする)
張り切って衣装を作る遥を見て夕樹はそっと用紙をテーブルの上に置いた。
ただ、気になるのは備考欄の「おいしい」という文字。
「見て見てーゆいねはねー魔法少女のコスプレなの! ゆいねのイメージカラーのピンクと白でまとめてみたの、フリフリヒラヒラかわいいでしょ? 正義を愛する心優しい魔法少女まじかる☆ゆいねだよ!」
『ママは小学六年生(仮)』迷家・唯音(CL2001093)は一緒に参加している葦原 赤貴(CL2001019)の前でくるりと回って見せる。
「似合ってる。オレのコスプレは、魔法少女が立ち向かう敵……所謂悪党だ」
ベルトを拘束具の様に腕等に沢山付いてる漆黒のライダース姿の赤貴。
「あはは……こんな格好、初めてで恥ずかしいですね」
クラシックメイド服を着た『ハルモニアの幻想旗衛』守衛野 鈴鳴(CL2000222)は照れ笑いしながら鏡を見る。
「大丈夫。今日の鈴鳴さんは特に可愛いわ」
同じくクラシックメイド服を着た三島 椿(CL2000061) は鈴鳴の両手を取り笑顔で言う。
「あっ、でも椿さんは本当にキレイで、よくお似合いです!」
少し緊張が解れたのだろうか、鈴鳴は柔らかい笑みを浮かべ椿を褒めた。
「……で、なんで僕が赤ずきんなんですかー!?」
衣装を受け取った『使命を持った少年』御白 小唄(CL2001173)は『Queue』クー・ルルーヴ(CL2000403)に不満の声を上げる。
「サイズを間違え」
クーは平常心で言うが、つい視線を泳がせてしまい小唄にはウソだという事はバレバレだ。
「サイズ間違えたって、絶対これ確信犯ですよね!? この大きさじゃクー先輩着られないですし、僕が着るしかないんですよね……」
流石にサイズが違う衣装を無理矢理着せるワケにはいけない、と思い小唄は諦めた様子でため息を吐く。
「足元すーすーするし、なんか恥ずかしいです……ほんとに似合ってますか……?」
と、赤ずきん姿の小唄は恥ずかしそうにしながらクーに問う。
「大丈夫です。似合っていますよ、私が狼なら食べてしまいたい赤ずきんです」
狼の被り物にネグリジェというギャップが凄い格好のクーは頷いた。
●コスプレ大会
体育館に作られた簡易のランウェイ。
『それでは、ただいまよりコスプレショーを開催します! 皆さんの力作を是非ともご覧くださいませ!』
と、スピーカーから女性の声がすると照明がゆっくりと落ちる。
『チーム【悪夢】の登場です』
おどろおどろしい音楽と共に舞台袖からぬっと、肌色の着ぐるみとピンクな兎のぬいぐるみが現れた。
両腕をぶらぶらと振り子の様に振りながら逝はゆっくり歩く、ちょっと心配そうに奏空は歩幅を合わせながら観客にアピール。
「平服で良かったみたいですね」
看護師姿の『迷い猫』柳 燐花(CL2000695)は少し恥ずかしそうに頬を赤らめる。
「いやいや、見事に勘違いしちゃったねぇ……」
白衣姿の『ベストピクチャー』蘇我島 恭司(CL2001015)は額に手を当てた。
何故観客である2人がコスプレしているかと言うと、見学する側も仮装が必要だと燐花が勘違いした結果である。
燐花は思わず白衣姿の恭司をじーっと見てしまう。
「えっと、燐ちゃんも白衣、着てみるかな?」
視線に気が付いた恭司は白衣を脱ぐと小さく首を傾げた。
こくり、と燐花が頷くと差し出された白衣に袖を通す。
「やっぱり大きいです。……それとあったかいですね」
「うん、そうだね……今着てた白衣だからねぇ……」
燐花の言葉に少し照れながら恭司は答える。
「もしかして、お熱あったりします?」
心配そうに燐花は少し頬が赤い恭司を見上げた。
【悪夢】の2人が舞台袖へと消えると、入れ替わるようにディアンドル姿に手にはジョッキを両手に持った2人が現れる。
「みんな見るだけでなく、買ってくれたらうれしいな」
御菓子はジョッキを掲げた。
「みんな胸元だけじゃなく、かわいい衣装をしっかり見てくださいね」
と、結鹿が言うと逆に見てしまうのが心理なのかもしれない。
鼻の下を伸ばす者、自分の胸に手を当ててクッと言う者等様々な反応が返ってきた。
「えっと、オクトーバーフェストのイメージって事でジョッキにドリンクで販売することにしました。みなさん、ぜひ来てくださいね」
ちゃっかり宣伝する結鹿。
可愛いディアンドル姿の2人は手を振りながら退場。
次に舞台袖から出てきたのは、大正位に居そうな書生服姿の『スーパー事務員』田中 倖(CL2001407)。
まーるい眼鏡、手には和綴じの本を持っておりとても似合っている。
「ぜつぼう」という言葉が似あう人を思い出すが、これは彼が拘ったコスプレ衣装。
ワザと芝居がかった仕草で本を開き、朗読し始めるという彼ならではのパフォーマスンだ。
「ご清聴、ありがとうございました」
本を閉じ、観客に一礼すると倖は舞台袖へと消えて行った。
【赤音】の唯音が魔法少女っぽい音楽が流れると可愛く舞台の上に現れる。
そして、ゆっくりと舞台袖から現るは、仮面に隠された目が赤く輝く危険人物『RED-RUM』姿の赤貴。
「現れたな『RED-RUM』」
唯音はビシッと赤貴に指先を向ける。
「ゆいねパーンチ!」
と、叫びながら拳を受けた赤貴はやり返す。
「そんなものか」
「まだまだ! ゆいねキーック!」
ふわっと跳躍した唯音は赤貴に向かってキックを繰り出す。
見える? 大丈夫、こんな時のために見せパンなのでご安心を!
「ぐっ!」
吹き飛ばされた赤貴は直ぐに立ち上がる。
「これでおしまいっ! ゆいねビーム!」
と、可愛くポーズして唯音は叫ぶ。
赤貴は金属パーツで受けるポーズを取り、ナイフを使い火花を出ている演出をする。
「さあ、ゆいねの全部を受け止めて! ゆいねもまるごと受け止めるから……ファイヤーっ!!」
と、唯音が叫ぶと当時に盛大な爆破音と火が燃える音響くと、照明が落ちる。
そして、舞台にスポットライトで照らすと赤貴の漆黒のライダースーツや仮面が弾け飛ぶ。
「ありがとう、魔法少女」
白いタキシード姿になった赤貴は、穏やかな笑みを浮かべ唯音に言うとスポットライトがゆっくりと消えた。
(人前でのパフォーマンスは、カラーガードで慣れていますが……初めての経験で、ステージ裏でちょっと緊張してしまいそう)
舞台袖で体を強張らせる鈴鳴の手を椿はそっと握る。
「ありがとうございます……行きましょうっ」
2人は仲良く舞台の中央へ。
「よろしくお願いしますね、ご主人様」
と、椿が言った後に2人は恭しくお辞儀をする。
(ちょっと照れるわね)
椿は鈴鳴に小声で言いながら簡易ランウェイを歩く。
「あ、ご主人様、写真をお願いしても良いですか?」
椿は近くに居た人にお願いをして写真を撮ってもらう。
「ありがとうございました」
椿と鈴鳴は満面の笑みを浮かべ、華麗にターンをするとロングスカートの裾がふわっと綺麗に翻し舞台袖へと消えていった。
赤ずきん姿の小唄、狼の被り物にネグリジェという前衛的な姿のクーが舞台袖から現れ中央へ。
バスケットを腕に掛け、スキップしながら狼に近づく赤ずきん。
「がおー」
クーは両手を上げて襲う狼のポーズを取る。
「正直恥ずかしくてパフォーマンスどころじゃないんですけど……!」
すーすーする足元を気にしながらも小唄は簡易ランウェイを歩く。
「そうですね」
狼の被り物で見えないが、気分を和らげようとしたパフォーマンスでクーも恥ずかしさのあまりに顔が真っ赤だ。
「あう……変じゃないですか……?」
小さく首を傾げる小唄の言葉に観客は一斉に首を縦に振る。
「お祭りなのです。楽しみましょう」
クーは観客にそう言うと、小唄と手を繋いで舞台袖に仲良く消えていった。
「……いや、おかしくない? おかしいだろ。玉子って何」
妙にリアルなスクランブエッグのきぐるみ姿の夕樹。
「任せて! 裁縫は得意なんだ!」
ぐっと親指を立て良い笑顔の遥は、これもまた妙にリアルな食パンのきぐるみ姿である。
「流石ハルくん! すごいなー! 美味しそうだぜ!」
同じく食パンのきぐるみ姿の赤羽根 大和(CL2001396)は出来栄えに驚いている。
「ユウくん、ハルくん、頑張ろうな!!」
大和がそういうとチーム名が呼ばれた。
「チーム【サンド】の皆さんです!」
遥を先頭にし大和が舞台袖から出てくる。
「さぁ、玉子来るんだよ!」
笑顔で両手を広げ待つ遥と大和を見て、死んだ魚の様な目をしたスクランブエッグな夕樹がとことこと舞台の中央へと向かう。
「美味しい」
食パンな遥と大和が、スクランブエッグな夕樹を挟む……いや抱きしめている。
「たまごサンドです!」
遥がどや顔で言う。
妙にリアルな食パンとスクランブエッグのきぐるみに観客のお腹を空かせる。
なんというメシテロ!
終始抱きしめあった3人は美味しさを残して舞台袖に消えた。
そして殺意が高いスクランブエッグ夕樹の視線で観客が倒れたとか……後日本人達に知らされたのであった。
登録を済ませた参加者達は、手芸屋や古着屋等のお店がある街に向かった。
「おっちゃん何のコスプレするの?」
『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)は登録を済ませてきた仲間に声を掛けた。
「昨今ホラゲーが人気らしいので『静かなる丘参』のとある怪物と兎の仮装をやるさね」
と、緒形 逝(CL2000156) は有名なゲームのタイトルを言うとカバンの中からきぐるみを取り出す。
「しずかなるおか……? そのゲーム知らないけどいいよ! 一緒にやろう!」
きぐるみを受け取った奏空はやる気満々だ。
「へー、可愛いね。って……え? 小物持つの? ……ってこれ……チェーンソー……」
ピンクの兎姿の奏空は困惑しつつも小物のチェーンソーを手にする。
逝は赤い液体を兎の口回りと手にペタペタと塗る。
「顔にさらにメイクするの……? え? え? ……ケチャップ……?」
ケチャップの匂いに気付き驚く奏空。
「ん、何でケチャップかって? 血糊でも良いけど色味がね、付着して時間経った感じ出ないのよ。そう言う事さな」
逝は説明をする。
「ちょっと、怖いキャラなんだね……はは……っておっちゃんの方見たらもっと怖かった!! 何それおっちゃんコスプレ!! めっちゃ怖いんですけどぉ!!」
小物のチェーンソーを両手で抱きしめながら奏空は悲鳴に近い声を上げる。
「これはかわいい、大事なことなのでもう一度言うね。結鹿ちゃんかわいい」
『音楽教諭』向日葵 御菓子(CL2000429)はディアンドル姿の『中学生』菊坂 結鹿(CL2000432)を見て満足気に頷く。
「胸元がかなり大きく開いているのがちょっと恥ずかしいんですけど……」
顔を真っ赤にさせながら結鹿は胸元を両手で隠す。
「今や本家もお祭りの衣装になってるしいいかなぁと思ったけど、男の子にこの姿見せていいのだろうか、ちょっと悩むわね……」
可愛い可愛い妹のディアンドル姿、これを見て興奮して何かをしでかす馬の骨が居るかもしれないと思う御菓子。
「まぁ、楽しそうでいいだろう」
衣装を作り始める幼馴染達を眺めながら『月下の黒』黒桐 夕樹(CL2000163)は、他人事の様に呟く。
「今回は出場側だから僕がカメラ回せないね」
残念そうに言いながら『月下の白』白枝 遥(CL2000500)は布をハサミで切る。
「でも先生に頼んでおいたから大丈夫だよ!」
とてもいい笑顔でサムズアップする遥の傍らに置いてあった用紙が、足元に落ちてきたので夕樹は手に取ると何故か自分の名前が書かれていた。
(まぁ……いいとする)
張り切って衣装を作る遥を見て夕樹はそっと用紙をテーブルの上に置いた。
ただ、気になるのは備考欄の「おいしい」という文字。
「見て見てーゆいねはねー魔法少女のコスプレなの! ゆいねのイメージカラーのピンクと白でまとめてみたの、フリフリヒラヒラかわいいでしょ? 正義を愛する心優しい魔法少女まじかる☆ゆいねだよ!」
『ママは小学六年生(仮)』迷家・唯音(CL2001093)は一緒に参加している葦原 赤貴(CL2001019)の前でくるりと回って見せる。
「似合ってる。オレのコスプレは、魔法少女が立ち向かう敵……所謂悪党だ」
ベルトを拘束具の様に腕等に沢山付いてる漆黒のライダース姿の赤貴。
「あはは……こんな格好、初めてで恥ずかしいですね」
クラシックメイド服を着た『ハルモニアの幻想旗衛』守衛野 鈴鳴(CL2000222)は照れ笑いしながら鏡を見る。
「大丈夫。今日の鈴鳴さんは特に可愛いわ」
同じくクラシックメイド服を着た三島 椿(CL2000061) は鈴鳴の両手を取り笑顔で言う。
「あっ、でも椿さんは本当にキレイで、よくお似合いです!」
少し緊張が解れたのだろうか、鈴鳴は柔らかい笑みを浮かべ椿を褒めた。
「……で、なんで僕が赤ずきんなんですかー!?」
衣装を受け取った『使命を持った少年』御白 小唄(CL2001173)は『Queue』クー・ルルーヴ(CL2000403)に不満の声を上げる。
「サイズを間違え」
クーは平常心で言うが、つい視線を泳がせてしまい小唄にはウソだという事はバレバレだ。
「サイズ間違えたって、絶対これ確信犯ですよね!? この大きさじゃクー先輩着られないですし、僕が着るしかないんですよね……」
流石にサイズが違う衣装を無理矢理着せるワケにはいけない、と思い小唄は諦めた様子でため息を吐く。
「足元すーすーするし、なんか恥ずかしいです……ほんとに似合ってますか……?」
と、赤ずきん姿の小唄は恥ずかしそうにしながらクーに問う。
「大丈夫です。似合っていますよ、私が狼なら食べてしまいたい赤ずきんです」
狼の被り物にネグリジェというギャップが凄い格好のクーは頷いた。
●コスプレ大会
体育館に作られた簡易のランウェイ。
『それでは、ただいまよりコスプレショーを開催します! 皆さんの力作を是非ともご覧くださいませ!』
と、スピーカーから女性の声がすると照明がゆっくりと落ちる。
『チーム【悪夢】の登場です』
おどろおどろしい音楽と共に舞台袖からぬっと、肌色の着ぐるみとピンクな兎のぬいぐるみが現れた。
両腕をぶらぶらと振り子の様に振りながら逝はゆっくり歩く、ちょっと心配そうに奏空は歩幅を合わせながら観客にアピール。
「平服で良かったみたいですね」
看護師姿の『迷い猫』柳 燐花(CL2000695)は少し恥ずかしそうに頬を赤らめる。
「いやいや、見事に勘違いしちゃったねぇ……」
白衣姿の『ベストピクチャー』蘇我島 恭司(CL2001015)は額に手を当てた。
何故観客である2人がコスプレしているかと言うと、見学する側も仮装が必要だと燐花が勘違いした結果である。
燐花は思わず白衣姿の恭司をじーっと見てしまう。
「えっと、燐ちゃんも白衣、着てみるかな?」
視線に気が付いた恭司は白衣を脱ぐと小さく首を傾げた。
こくり、と燐花が頷くと差し出された白衣に袖を通す。
「やっぱり大きいです。……それとあったかいですね」
「うん、そうだね……今着てた白衣だからねぇ……」
燐花の言葉に少し照れながら恭司は答える。
「もしかして、お熱あったりします?」
心配そうに燐花は少し頬が赤い恭司を見上げた。
【悪夢】の2人が舞台袖へと消えると、入れ替わるようにディアンドル姿に手にはジョッキを両手に持った2人が現れる。
「みんな見るだけでなく、買ってくれたらうれしいな」
御菓子はジョッキを掲げた。
「みんな胸元だけじゃなく、かわいい衣装をしっかり見てくださいね」
と、結鹿が言うと逆に見てしまうのが心理なのかもしれない。
鼻の下を伸ばす者、自分の胸に手を当ててクッと言う者等様々な反応が返ってきた。
「えっと、オクトーバーフェストのイメージって事でジョッキにドリンクで販売することにしました。みなさん、ぜひ来てくださいね」
ちゃっかり宣伝する結鹿。
可愛いディアンドル姿の2人は手を振りながら退場。
次に舞台袖から出てきたのは、大正位に居そうな書生服姿の『スーパー事務員』田中 倖(CL2001407)。
まーるい眼鏡、手には和綴じの本を持っておりとても似合っている。
「ぜつぼう」という言葉が似あう人を思い出すが、これは彼が拘ったコスプレ衣装。
ワザと芝居がかった仕草で本を開き、朗読し始めるという彼ならではのパフォーマスンだ。
「ご清聴、ありがとうございました」
本を閉じ、観客に一礼すると倖は舞台袖へと消えて行った。
【赤音】の唯音が魔法少女っぽい音楽が流れると可愛く舞台の上に現れる。
そして、ゆっくりと舞台袖から現るは、仮面に隠された目が赤く輝く危険人物『RED-RUM』姿の赤貴。
「現れたな『RED-RUM』」
唯音はビシッと赤貴に指先を向ける。
「ゆいねパーンチ!」
と、叫びながら拳を受けた赤貴はやり返す。
「そんなものか」
「まだまだ! ゆいねキーック!」
ふわっと跳躍した唯音は赤貴に向かってキックを繰り出す。
見える? 大丈夫、こんな時のために見せパンなのでご安心を!
「ぐっ!」
吹き飛ばされた赤貴は直ぐに立ち上がる。
「これでおしまいっ! ゆいねビーム!」
と、可愛くポーズして唯音は叫ぶ。
赤貴は金属パーツで受けるポーズを取り、ナイフを使い火花を出ている演出をする。
「さあ、ゆいねの全部を受け止めて! ゆいねもまるごと受け止めるから……ファイヤーっ!!」
と、唯音が叫ぶと当時に盛大な爆破音と火が燃える音響くと、照明が落ちる。
そして、舞台にスポットライトで照らすと赤貴の漆黒のライダースーツや仮面が弾け飛ぶ。
「ありがとう、魔法少女」
白いタキシード姿になった赤貴は、穏やかな笑みを浮かべ唯音に言うとスポットライトがゆっくりと消えた。
(人前でのパフォーマンスは、カラーガードで慣れていますが……初めての経験で、ステージ裏でちょっと緊張してしまいそう)
舞台袖で体を強張らせる鈴鳴の手を椿はそっと握る。
「ありがとうございます……行きましょうっ」
2人は仲良く舞台の中央へ。
「よろしくお願いしますね、ご主人様」
と、椿が言った後に2人は恭しくお辞儀をする。
(ちょっと照れるわね)
椿は鈴鳴に小声で言いながら簡易ランウェイを歩く。
「あ、ご主人様、写真をお願いしても良いですか?」
椿は近くに居た人にお願いをして写真を撮ってもらう。
「ありがとうございました」
椿と鈴鳴は満面の笑みを浮かべ、華麗にターンをするとロングスカートの裾がふわっと綺麗に翻し舞台袖へと消えていった。
赤ずきん姿の小唄、狼の被り物にネグリジェという前衛的な姿のクーが舞台袖から現れ中央へ。
バスケットを腕に掛け、スキップしながら狼に近づく赤ずきん。
「がおー」
クーは両手を上げて襲う狼のポーズを取る。
「正直恥ずかしくてパフォーマンスどころじゃないんですけど……!」
すーすーする足元を気にしながらも小唄は簡易ランウェイを歩く。
「そうですね」
狼の被り物で見えないが、気分を和らげようとしたパフォーマンスでクーも恥ずかしさのあまりに顔が真っ赤だ。
「あう……変じゃないですか……?」
小さく首を傾げる小唄の言葉に観客は一斉に首を縦に振る。
「お祭りなのです。楽しみましょう」
クーは観客にそう言うと、小唄と手を繋いで舞台袖に仲良く消えていった。
「……いや、おかしくない? おかしいだろ。玉子って何」
妙にリアルなスクランブエッグのきぐるみ姿の夕樹。
「任せて! 裁縫は得意なんだ!」
ぐっと親指を立て良い笑顔の遥は、これもまた妙にリアルな食パンのきぐるみ姿である。
「流石ハルくん! すごいなー! 美味しそうだぜ!」
同じく食パンのきぐるみ姿の赤羽根 大和(CL2001396)は出来栄えに驚いている。
「ユウくん、ハルくん、頑張ろうな!!」
大和がそういうとチーム名が呼ばれた。
「チーム【サンド】の皆さんです!」
遥を先頭にし大和が舞台袖から出てくる。
「さぁ、玉子来るんだよ!」
笑顔で両手を広げ待つ遥と大和を見て、死んだ魚の様な目をしたスクランブエッグな夕樹がとことこと舞台の中央へと向かう。
「美味しい」
食パンな遥と大和が、スクランブエッグな夕樹を挟む……いや抱きしめている。
「たまごサンドです!」
遥がどや顔で言う。
妙にリアルな食パンとスクランブエッグのきぐるみに観客のお腹を空かせる。
なんというメシテロ!
終始抱きしめあった3人は美味しさを残して舞台袖に消えた。
そして殺意が高いスクランブエッグ夕樹の視線で観客が倒れたとか……後日本人達に知らされたのであった。
■シナリオ結果■
成功
■詳細■
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:緒形 逝(CL2000156)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:工藤・奏空(CL2000955)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:向日葵 御菓子(CL2000429)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:菊坂 結鹿(CL2000432)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:田中 倖(CL2001407)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:黒桐 夕樹(CL2000163)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:白枝 遥(CL2000500)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:迷家・唯音(CL2001093)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:葦原 赤貴(CL2001019)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:赤羽根 大和(CL2001396)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:守衛野 鈴鳴(CL2000222)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:三島 椿(CL2000061)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:御白 小唄(CL2001173)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:クー・ルルーヴ(CL2000403)
カテゴリ:アクセサリ
取得者:緒形 逝(CL2000156)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:工藤・奏空(CL2000955)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:向日葵 御菓子(CL2000429)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:菊坂 結鹿(CL2000432)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:田中 倖(CL2001407)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:黒桐 夕樹(CL2000163)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:白枝 遥(CL2000500)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:迷家・唯音(CL2001093)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:葦原 赤貴(CL2001019)
『コスプレ大会2016優勝』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:赤羽根 大和(CL2001396)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:守衛野 鈴鳴(CL2000222)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:三島 椿(CL2000061)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:御白 小唄(CL2001173)
『コスプレ大会2016参加賞』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:クー・ルルーヴ(CL2000403)

■あとがき■
コスプレという決められた枠の中で、なんとも言えない斬新な人外要素を入れた。
【サンド】の3名が選ばれました。
MVPとそして、優勝した証のメダルを授与します。
皆さん、大道から凝ったものまで様々なコスプレ楽しかったです。
参加してくださり、ありがとうございました。
【サンド】の3名が選ばれました。
MVPとそして、優勝した証のメダルを授与します。
皆さん、大道から凝ったものまで様々なコスプレ楽しかったです。
参加してくださり、ありがとうございました。
