FAMES
●秋の収穫
太陽の光が心地好く、緑の葉は赤や黄へ紅葉していく中で農家が農園に実った真っ赤な林檎を収穫していた。
林檎の甘い香り、丸かじりしたくなる様な艶やかな林檎だ。
「おなかすいた、りんごちょうだい?」
と、幼い少女の声が農夫達の耳に入る。
「え? お前、誰だ?」
農夫は首を傾げた。
農園から少し離れた先にある小さな村、近所と言える家が遠かろうが住民達は親戚みたいなモノだ。
そう、だから住民の顔は全員知っているのだが、農夫に話しかけた少女は見たことは無かった。
「ひどい、忘れるなんて……」
少女は農夫の首に手をかけた。
ぎゅっ、と力を込めと苦しそうな呻き声を上げる農夫は、少女の両腕を掴もうとするがすり抜けた。
ぎし、ぎし、と骨が軋み、喉が締まり呼吸が出来なくなってくる。
その周囲では、他の農夫達に牙を剥き出しにたゾンビと化した犬、猫達が虚ろな瞳で見つめる。
「あぁ! 助けてく……ごふっ!」
逃げようと駆け出した農夫だが、細長い首に鋭い牙が食い込み、口から止めどなく赤い液体が地面に落ちた。
収穫の喜びに満ち溢れた農園は、一気に地獄絵図と化し恐怖に支配された。
●F.i.V.E.
「皆さん、お集まりしていただきありがとうございます」
久方 真由美(nCL2000003)は会議室に集まったアナタ達に小さく微笑んだ。
「収穫の秋、りんごの栽培している山中の農園で妖が農夫を襲います。どうして、りんご園なのかは不明ですが一般人に被害が出る前に討伐をお願いします」
と、真由美は言うと資料を取り出し、アナタ達に配った。
「りんご農園は、山中にあり舗装されていない道路、多少離れていますが人口30人程の村があります。農園には農夫が4人、襲ってくる妖は5匹です」
真由美は一呼吸おく。
「人命第一に妖討伐をお願いします。皆さんからの吉報をお待ちしております」
と、言って真由美はアナタ達に一礼をした。
太陽の光が心地好く、緑の葉は赤や黄へ紅葉していく中で農家が農園に実った真っ赤な林檎を収穫していた。
林檎の甘い香り、丸かじりしたくなる様な艶やかな林檎だ。
「おなかすいた、りんごちょうだい?」
と、幼い少女の声が農夫達の耳に入る。
「え? お前、誰だ?」
農夫は首を傾げた。
農園から少し離れた先にある小さな村、近所と言える家が遠かろうが住民達は親戚みたいなモノだ。
そう、だから住民の顔は全員知っているのだが、農夫に話しかけた少女は見たことは無かった。
「ひどい、忘れるなんて……」
少女は農夫の首に手をかけた。
ぎゅっ、と力を込めと苦しそうな呻き声を上げる農夫は、少女の両腕を掴もうとするがすり抜けた。
ぎし、ぎし、と骨が軋み、喉が締まり呼吸が出来なくなってくる。
その周囲では、他の農夫達に牙を剥き出しにたゾンビと化した犬、猫達が虚ろな瞳で見つめる。
「あぁ! 助けてく……ごふっ!」
逃げようと駆け出した農夫だが、細長い首に鋭い牙が食い込み、口から止めどなく赤い液体が地面に落ちた。
収穫の喜びに満ち溢れた農園は、一気に地獄絵図と化し恐怖に支配された。
●F.i.V.E.
「皆さん、お集まりしていただきありがとうございます」
久方 真由美(nCL2000003)は会議室に集まったアナタ達に小さく微笑んだ。
「収穫の秋、りんごの栽培している山中の農園で妖が農夫を襲います。どうして、りんご園なのかは不明ですが一般人に被害が出る前に討伐をお願いします」
と、真由美は言うと資料を取り出し、アナタ達に配った。
「りんご農園は、山中にあり舗装されていない道路、多少離れていますが人口30人程の村があります。農園には農夫が4人、襲ってくる妖は5匹です」
真由美は一呼吸おく。
「人命第一に妖討伐をお願いします。皆さんからの吉報をお待ちしております」
と、言って真由美はアナタ達に一礼をした。

■シナリオ詳細
■成功条件
1.農夫の避難、護衛
2.妖の討伐
3.なし
2.妖の討伐
3.なし
最初のシナリオという事で、新人さんでも参加しやすい王道な内容にしてみました。
●場所
とある山中にあるりんごの農園
時刻は昼過
移動に関してはFiVEが車を用意してくれています。
●一般人
農夫4名
●敵
妖
空伏(クウフク)1体。
ランク2(心霊系)
継ぎ接ぎの服を着た幼い少女の妖。
食べ物に関している者には怨みがある様子。
・攻撃
1、触れる(特近単・HP吸収)
2、悲鳴(特全)
3、睨む(特遠単・痺れ)
餓獣(ガジュウ)5体。
ランク1(生物系)
犬2体、猫3体
ゾンビ化してる妖。
1、噛み付き(近単・毒)
2、引っ掻く(近単)
●その後
討伐、避難もしくは救出が成功したらりんごをご馳走してくれるそうです。
※調理道具や食材を持ち込みたい方はプレイングに書いてください。
状態
完了
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
相談日数
6日
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
100LP[+予約50LP]
参加人数
8/8
8/8
公開日
2016年10月14日
2016年10月14日
■メイン参加者 8人■

●りんご園
甘い香りが漂うりんご園。
「いやー、人手不足だったモンだから助かるべ」
丁寧に一玉、一玉、収穫する農夫達に混ざって作業着姿の鈴白 秋人(CL2000565)が居た。
「いいえ、バイトが趣味なのでね」
と、笑顔で秋人は答えると農夫は嬉しそうにりんごを収穫する。
「赤くて、艶やかだ。……砂糖とは違う甘い匂い、嫌いじゃない」
同じくバイトとして来た『月下の黒』黒桐 夕樹(CL2000163)は、艶やかな光沢の林檎にそっと顔を近付ける。
目を閉じてもりんごと分かる甘い香りは、物語で出てくるアダムとイヴが誘惑に負けて口にしたのも頷ける。
「本当に……今が旬だし、こんなに沢山実っているのは圧巻だね」
仲間がバイトとして潜入している中、『スポーティ探偵』華神 悠乃(CL2000231)は「りんごの収穫を見たい」とお願いして旅行客を装い見学をさせてもらっている。
「お一つどうぞ」
「ありがとう。ん、蜜もあってとても美味しいよ」
タオルで林檎を拭いてから悠乃は、カリッと音を立て口にするとほろ苦い皮の味、蜂蜜の様に甘い林檎の味と香りがふわっと広がる。
そんなほのぼのとした空間に、ゆらりと憎しみに満ちた瞳がりんご園を見据える。
「……っ!」
第六感で素早く察知した秋人は、脚立から飛び降り「ちょっと休憩してきますね」と農夫に声を掛けてその場を離れた。
その頃、農園の外で待機していた覚者達は第六感で秋人と同じように察知してた。
「引き付け班は察知した方へ、護衛班は俺と一緒に農夫の元に行くんだ」
『守人刀』獅子王 飛馬(CL2001466)が仲間に素早く指示を出す。
「ファイヴに来てからハジメテのお仕事だしなー。さってと、色々と学ばせてもらうぜ。目指せ、頼りになるカッコイイおにいちゃん計画を始動ー」
と、意気込むのは初めての依頼に参加した『残念な男』片桐・戒都(CL2001498)だ。
「あぁ……空いた……」
虚ろな瞳で空伏は林檎を見て呻く。
その後ろでは餓獣達はだらしなく口を開け、涎を出し、白く濁った瞳で農夫達を見据える。
「空伏は餓鬼の一種なのかな……食べ物を扱う者に強い感情を抱いている様だけど……」
空伏を見て秋人は少し悲しみを帯びた瞳にその姿を映す。
「心霊系が所謂怨霊の類だとすると、倒してめでたしは、本当に、そうかな? ……なんてね。ヨソモノにはあずかり知らぬことってヤツでしょ、わかりますよ。私はお仕事ついでに林檎をいただきに来ただけ、それだけよ」
と、言って悠乃は空伏に向かって駆け出す。
どんな事情があれ、死人に口ナシ、イヤな記憶は臭いものにフタだ。
「色々とありそうではあるのだけど、事情知ってもどうこうできないしね」
ごう、と音を立てて地面から火柱が上がると、猫の餓獣達は小さな体ですり抜け農夫達へ向かう。
「妖が現れて危ないから、私達について移動してもらいたいの。このままじゃ、貴方達にまで攻撃が届いてしまうわ……お願い。私達を信じて、一緒に移動してください」
三島 椿(CL2000061)が戸惑う農夫1人、1人に避難するようにお願いして回る。
「だ、だが……りんご園を荒らされたら……」
「そうはさせない為に俺らは来た」
夕樹はハンドガンを手にし、猫の餓獣に銃口を向けて引き金を引いた。
「彼に任せて避難しましょうね」
恐怖のあまりに声が出せない農夫は椿の言葉に頷いた。
「させない」
『笑顔の約束』六道 瑠璃(CL2000092)は走ってくる餓獣に雷を落とすが、餓獣を見て鼻と口を手で覆う。
腐臭、痩せこけた体、所々の毛は落ち皮膚がちらほらと見える。
「体張るのは性に合わねーんだよ。そもそも俺の身体はそういう作りじゃねーんだ」
と、言いつつも『第二種接近遭遇』香月 凜音(CL2000495)は体を張って餓獣の足止めをする。
「出もの腫れもの所知らず、とは良くいったもんだな。よくもまぁあちこちに現れるんだな、妖ってやつは……。さてと。さくさくっと片づけますかね」
経典をぎゅっと握りしめ凜音は餓獣に叩きつけた。
●止める者、守る者
「2匹程、農夫達の方へ」
夕樹は、鷹の目で妖の動向を見ながら清廉香の香りを振りまき仲間を包む。
「うん、護衛班が倒すだろうし……それに、2匹の差は大きいね」
秋人は、空伏を中心に餓獣達を巻き込む様に水龍牙を放つ。
「でも、恨んでいいよ。受け止めるひとがいれば、楽になれるかもだし」
悠乃は虚ろな瞳の空伏に向かって言う。
どんな恨みを抱えているかは知らない、だけどそれを受け止めれるのが覚者。
悲しみが消えるなら、恨みが晴れるなら、それが偽善であろうとも還す。
(何も知らないくせに横から出てきて焼き尽くす……いや、我ながら酷いもんです)
と、心の中で呟きながらも悠乃は炎柱で攻撃する手を緩めない。
「何か辛い事でもあったのか? お前さんが他者に危害を加える事がないなら、腹いっぱい何か食わせてやってもよかったんだがな……」
「やかれるあつさ……はっぽうおん……もう、しんじられなぁぁぁぁぁぁ!」
空伏は凜音の問いに虚ろな瞳をぎょろりと向けると、炎柱の熱さと銃声を聞いて悲鳴に近い叫びを上げる。
「……っ!」
叫び声が足止め班の耳に痛い程響き、悠乃がハッとした表情で空伏と餓獣達を見つめた。
「どうした?」
「何となく、分かった……空伏に餓獣は私達を……ううん、人を恨んで良いよ。ごめん」
夕樹の問いに悠乃は空伏達に優しい笑みを向けた。
「こっちこっち、落ち着いて走って走って」
戒都は農夫達に声を掛けながら避難誘導する。
「守るってことに関しちゃーちょっとばかし心得があるんでな。簡単に抜けると思うなよ」
と、言って飛馬は無銘号無太刀『厳馬』と無銘号無脇差『悠馬』を鞘から刀身を抜き、餓獣達に向かって駆け出す。
「実力不足は足……じゃなくて、声? 頭? で補うしかないだろ?」
戒都は後方から水礫で飛馬の援護をする。
「大丈夫、必ず守りますよ」
恐怖で震える農夫達に椿は優しく声を掛け、微笑む。
「ここはオレらにまかせて農夫達をもっと遠くに避難」
瑠璃は前を向いたまま戒都に言う。
「分かった!」
「気を付けてね」
戒都と椿は農夫達を連れてりんご園を後にする。
「あの空伏ってやつが厄介そうか。射程外に出るまで油断できねーな」
と、言いながら飛馬は空伏を一瞬だけ視界に入れ、攻撃してくる餓獣に脇差を振り下ろす。
「キシャーッ!」
「しぶとい」
瑠璃の召雷で雷を落とす。
「っ! 案外叫び声が此処まで届くんだな」
りんご園内に響く叫び声を聞いて戒都は、右手で右耳を押さえながらも攻撃する手を緩めない。
「……辛い、な……」
微かに聞こえた空伏の叫び声に、戒都の脳裏に弟の顔が過ぎった。
「怪我している方はいないかしら?」
椿は怯える農夫達を見回す。
「大丈夫です」
農夫達は互いの顔を見合わせ、無事なのを確認したら椿に顔を向け頷く。
「っし、安全な場所まで護衛するな。近くに家とかあれば良いんだけどな」
「一番近くても2km先にある集会所だけだべ」
戒都の言葉を聞いて農夫は集会所がある方を指す。
「少々遠いね。でも、こんな田舎道に放置するよりはマシだわ」
椿は補装されてない道を眺めるが、見渡す先にはポツンと建物らしき影が見えるだけだった。
「往復40分程って事かしらね」
「走ればもっと短縮できると思うんだ」
小さきため息を吐く椿に戒都はポジティブに答えた。
「あぁ、申し訳ないですが……腰が抜けてしまってねぇ」
「それなら俺が抱えて連れて行けばいいだろう?」
腰を抜かした農夫を、戒都は軽々と担ぎ集会所に向かって歩き出した。
「確か餓鬼は、食べ物を粗末にしたり、食べる物に困った子供がなるものだと、昔、本で読んだ気がする……もしかしたら……」
秋人は唇を噛み締め、何処か悲し気な表情の空伏に向かってB.O.T.を放つ。
(何が酷いって、この流れを特にどうとも思わないところかなー)
と、思いながらも悠乃は炎柱の攻撃の手を緩めない。
「食べものをあげたら成仏、ね。どうなんだろうね」
夕樹は先ほど貰ったりんごを手にし、空伏達に見せ付けるようにぽんぽんっと上に投げてはキャッチをしていた。
が、餓獣達はりんごに一切見向きもしない中で、空伏だけはじっと上下に動くりんごを凝視していた。
「興味はあるのか」
凜音は癒しの霧で傷付いた仲間を癒しながら呟く。
「どうせなら、幸せな食べ物を食べさせてあげて、その道から抜け出せる様にしたいな……」
「試したらどう?」
夕樹は秋人に林檎を投げ渡した。
「その前に、餓獣達が邪魔で近付けないね」
唇をペロリと舐め、悠乃は豪炎撃を餓獣の体に叩きこむ。
本来は死体、体力もあまり残ってなかったのだろう犬の様な餓獣は燃えて灰と化した。
「こっちは片付いたから……参戦だ!」
2匹の餓獣を倒した飛馬と瑠璃は、引き付け班と合流し敵の残数残り空伏と餓獣の計3体だ。
「すまんすまん、遅くなった」
肩で息をしながら戒都は仲間に言う。
「援護はまかせて皆さんは、戦う事に専念して下さいね」
椿も走り疲れた様子で荒い呼吸を整えるように深呼吸をする。
「農夫達の避難は完了した。これなら遠慮なく戦えるだろ」
と、言って戒都はにっと笑顔を仲間に向けた。
「見た目が子供って言うのは多少やりにくいもんだな……」
凜音は複雑な表情で空伏の幼い顔に視線を向け、秋人が手にしている赤い果実『りんご』に視線を向けた。
「俺は、まだ駆け出しだからこれしか出来ないが……精一杯やるだけだ!」
と、声を上げる戒都は水礫を餓獣に狙いを定め放つ。
「そうだね、安らかにとまでは無理だろうけど……その、苦しみから解放させる事は出来るよ」
悠乃は、地を蹴り素早く空伏へ接近し豪炎撃の一撃を喰らわせる。
「……助ける事は不可能だけど、これが俺なりの気遣いだ……」
地面に倒れ、空気に混ざるように消えようとする空伏に秋人は林檎を差し出した。
徐々に消えていく少女は、触れれないのは分かっているハズなのに林檎に手を伸ばしす。
『たべもの、ありがとう』
と、唇を動かし覚者達に伝えると完全に消えた。
「林檎園は無事守れたわね。良かった……」
椿は胸を撫で下すが、心の隅で涙を流しながら少女に祈りを捧げた。
●林檎
覚者達は退治した事を農夫達に伝えると、お礼にと言って収穫した林檎をご馳走してくれる事になった。
「好きなように食べるが良い」
と、老婆のご厚意により使い古された台所で覚者達はお菓子を作ることにした。
「俺は、本格アップルパイ(アイス付き)と、薔薇の形のアップルパイを作るね」
と、秋人は器用に林檎の皮を包丁でむく。
「軽く擦ってそのまま食べるのでも十分美味いが、手伝ってくれるなら皮剥いてくれ」
と、凜音は仲間に声を掛けた。
「丁度、私も何か作ろうとしてた処だから良いよ」
悠乃は明るく答えると、林檎の皮を包丁で慣れた手つきで剥く。
「料理の手伝いを……と言っても、皮むきぐらいしか出来ないけど」
夕樹は大量にある林檎を手に取り、皮を剥き始めた。
「私は何を作ろうかしら?」
林檎を持って椿は小さく首を傾げる。
(焼きりんごに……瑠璃さんは噛むのがダメでしたから別のを作ろうかしら? ……あれ? 何で、別に作ろうと思ったのかしら?)
椿はそっと自分の胸に手を当て、瑠璃に気付かれない様に視線を向けた。
「料理はサッパリだが、こっちはそれなりだからさ」
戒都は持参した紅茶の茶葉とティーセットをテーブルに並べる。
ティーポットに茶葉を入れ、約90度のお湯をゆっくりと注ぐと小さな砂時計をひっくり返し時間を計る。
「俺は食べる専門だしな」
紅茶の香りが部屋に漂う中、飛馬は頬杖をつきながら調理している仲間を眺める。
「どうぞ、召し上がれ?」
戒都は暇そうにしている飛馬に紅茶を出す。
「ありがとうな!」
飛馬は笑顔で紅茶が入ったカップを口にする。
「うまいっ! コンビニで売っているのより美味しいな」
「喜んでくれて良かった」
飛馬の絶賛の声に戒都は嬉しそうに頷く。
「あ……本当」
瑠璃は紅茶を一口飲む、紅茶の香りが口、鼻、肺に満たされ丁度良い温かさで胃からじんわりと体が温かくなる。
それは、戒都が丁寧に心を込めて淹れた紅茶だからだろう。
優しい甘み、優しい温もりが紅茶を口にするたびに伝わる。
「はーい、焼きりんご出来たよ!」
悠乃が林檎を丸ごと焼いたモノとスムージーを持ってきた。
「いっぱい作ったから沢山食べてね」
秋人の持っている皿の上には、アイスが乗ったアップルパイと薔薇の花弁の様に飾り付けられた林檎のコンポートの小さなアップルパイだ。
「皆で食べ物に感謝しながら食べて、幸せな空間になるといいね」
「美味しい」
飛馬は見たこともない小さなアップルパイを頬張る。
「少し持って帰って、あいつに食わせてやるか」
凜音は自分の周りを駆けまわる子犬の様な人を思い浮かべる。
「あ、林檎下さい」
悠乃が農夫に声を掛ける。
「おお、良いぞ! そうじゃ、ついでにこの村で作った林檎チップスも付けてやろう!」
と、言って農夫は悠乃と凜音に林檎を売り、全員に林檎チップスを配る。
「……食べれる?」
林檎チップスを見て瑠璃は眉をひそめる。
「なーに、この歯の悪い老婆でも食えるんだ。大丈夫」
「凄い、溶ける……」
林檎チップスを食べた夕樹は目を見開く。
その言葉を聞いて他の覚者達も口にし、驚きの声と絶賛の声が上がった。
「はい、瑠璃さん用に林檎のアイス」
「まぁ、これくらいなら食べられるか…多分、ありがと」
椿が持ってきたアイスを見て瑠璃はお礼を言う。
「美味しいかしら?」
「……美味しいよ」
と、瑠璃は椿に向かって微笑んだ。
「日も傾いてきたし……食べてたら、少し寒くなってきた……少し、寄ってもいいか?」
瑠璃が問うと、椿は小さく頷くと2人はそっと肩を寄せ合った。
日は西へ傾き、りんご園はオレンジ色に染まる中。
戒都と椿達は顔を見合わせ、それから手にしているモノに視線を向けた。
考えていることは同じだ。
「食べれなかったからね。貴方達は」
と、優しい声色で言って瑠璃が作った墓に林檎を供える。
次に、戒都が可愛いパッケージのクッキーと紅茶が入った紙コップを供えた。
「おなかいっぱいになりますように!」
戒都は、お供え物を食べて来世ではもっと美味しいものが食べれるように願いながら両手を合わせた。
飢えし者、いつの時代でも世界規模で見れば必ず居る。
覚者達は飢えた者が再び現れる事があれば、またその力をその武器を使い元の姿に戻すであろう。
苦しみを二度と感じさせないために――……
甘い香りが漂うりんご園。
「いやー、人手不足だったモンだから助かるべ」
丁寧に一玉、一玉、収穫する農夫達に混ざって作業着姿の鈴白 秋人(CL2000565)が居た。
「いいえ、バイトが趣味なのでね」
と、笑顔で秋人は答えると農夫は嬉しそうにりんごを収穫する。
「赤くて、艶やかだ。……砂糖とは違う甘い匂い、嫌いじゃない」
同じくバイトとして来た『月下の黒』黒桐 夕樹(CL2000163)は、艶やかな光沢の林檎にそっと顔を近付ける。
目を閉じてもりんごと分かる甘い香りは、物語で出てくるアダムとイヴが誘惑に負けて口にしたのも頷ける。
「本当に……今が旬だし、こんなに沢山実っているのは圧巻だね」
仲間がバイトとして潜入している中、『スポーティ探偵』華神 悠乃(CL2000231)は「りんごの収穫を見たい」とお願いして旅行客を装い見学をさせてもらっている。
「お一つどうぞ」
「ありがとう。ん、蜜もあってとても美味しいよ」
タオルで林檎を拭いてから悠乃は、カリッと音を立て口にするとほろ苦い皮の味、蜂蜜の様に甘い林檎の味と香りがふわっと広がる。
そんなほのぼのとした空間に、ゆらりと憎しみに満ちた瞳がりんご園を見据える。
「……っ!」
第六感で素早く察知した秋人は、脚立から飛び降り「ちょっと休憩してきますね」と農夫に声を掛けてその場を離れた。
その頃、農園の外で待機していた覚者達は第六感で秋人と同じように察知してた。
「引き付け班は察知した方へ、護衛班は俺と一緒に農夫の元に行くんだ」
『守人刀』獅子王 飛馬(CL2001466)が仲間に素早く指示を出す。
「ファイヴに来てからハジメテのお仕事だしなー。さってと、色々と学ばせてもらうぜ。目指せ、頼りになるカッコイイおにいちゃん計画を始動ー」
と、意気込むのは初めての依頼に参加した『残念な男』片桐・戒都(CL2001498)だ。
「あぁ……空いた……」
虚ろな瞳で空伏は林檎を見て呻く。
その後ろでは餓獣達はだらしなく口を開け、涎を出し、白く濁った瞳で農夫達を見据える。
「空伏は餓鬼の一種なのかな……食べ物を扱う者に強い感情を抱いている様だけど……」
空伏を見て秋人は少し悲しみを帯びた瞳にその姿を映す。
「心霊系が所謂怨霊の類だとすると、倒してめでたしは、本当に、そうかな? ……なんてね。ヨソモノにはあずかり知らぬことってヤツでしょ、わかりますよ。私はお仕事ついでに林檎をいただきに来ただけ、それだけよ」
と、言って悠乃は空伏に向かって駆け出す。
どんな事情があれ、死人に口ナシ、イヤな記憶は臭いものにフタだ。
「色々とありそうではあるのだけど、事情知ってもどうこうできないしね」
ごう、と音を立てて地面から火柱が上がると、猫の餓獣達は小さな体ですり抜け農夫達へ向かう。
「妖が現れて危ないから、私達について移動してもらいたいの。このままじゃ、貴方達にまで攻撃が届いてしまうわ……お願い。私達を信じて、一緒に移動してください」
三島 椿(CL2000061)が戸惑う農夫1人、1人に避難するようにお願いして回る。
「だ、だが……りんご園を荒らされたら……」
「そうはさせない為に俺らは来た」
夕樹はハンドガンを手にし、猫の餓獣に銃口を向けて引き金を引いた。
「彼に任せて避難しましょうね」
恐怖のあまりに声が出せない農夫は椿の言葉に頷いた。
「させない」
『笑顔の約束』六道 瑠璃(CL2000092)は走ってくる餓獣に雷を落とすが、餓獣を見て鼻と口を手で覆う。
腐臭、痩せこけた体、所々の毛は落ち皮膚がちらほらと見える。
「体張るのは性に合わねーんだよ。そもそも俺の身体はそういう作りじゃねーんだ」
と、言いつつも『第二種接近遭遇』香月 凜音(CL2000495)は体を張って餓獣の足止めをする。
「出もの腫れもの所知らず、とは良くいったもんだな。よくもまぁあちこちに現れるんだな、妖ってやつは……。さてと。さくさくっと片づけますかね」
経典をぎゅっと握りしめ凜音は餓獣に叩きつけた。
●止める者、守る者
「2匹程、農夫達の方へ」
夕樹は、鷹の目で妖の動向を見ながら清廉香の香りを振りまき仲間を包む。
「うん、護衛班が倒すだろうし……それに、2匹の差は大きいね」
秋人は、空伏を中心に餓獣達を巻き込む様に水龍牙を放つ。
「でも、恨んでいいよ。受け止めるひとがいれば、楽になれるかもだし」
悠乃は虚ろな瞳の空伏に向かって言う。
どんな恨みを抱えているかは知らない、だけどそれを受け止めれるのが覚者。
悲しみが消えるなら、恨みが晴れるなら、それが偽善であろうとも還す。
(何も知らないくせに横から出てきて焼き尽くす……いや、我ながら酷いもんです)
と、心の中で呟きながらも悠乃は炎柱で攻撃する手を緩めない。
「何か辛い事でもあったのか? お前さんが他者に危害を加える事がないなら、腹いっぱい何か食わせてやってもよかったんだがな……」
「やかれるあつさ……はっぽうおん……もう、しんじられなぁぁぁぁぁぁ!」
空伏は凜音の問いに虚ろな瞳をぎょろりと向けると、炎柱の熱さと銃声を聞いて悲鳴に近い叫びを上げる。
「……っ!」
叫び声が足止め班の耳に痛い程響き、悠乃がハッとした表情で空伏と餓獣達を見つめた。
「どうした?」
「何となく、分かった……空伏に餓獣は私達を……ううん、人を恨んで良いよ。ごめん」
夕樹の問いに悠乃は空伏達に優しい笑みを向けた。
「こっちこっち、落ち着いて走って走って」
戒都は農夫達に声を掛けながら避難誘導する。
「守るってことに関しちゃーちょっとばかし心得があるんでな。簡単に抜けると思うなよ」
と、言って飛馬は無銘号無太刀『厳馬』と無銘号無脇差『悠馬』を鞘から刀身を抜き、餓獣達に向かって駆け出す。
「実力不足は足……じゃなくて、声? 頭? で補うしかないだろ?」
戒都は後方から水礫で飛馬の援護をする。
「大丈夫、必ず守りますよ」
恐怖で震える農夫達に椿は優しく声を掛け、微笑む。
「ここはオレらにまかせて農夫達をもっと遠くに避難」
瑠璃は前を向いたまま戒都に言う。
「分かった!」
「気を付けてね」
戒都と椿は農夫達を連れてりんご園を後にする。
「あの空伏ってやつが厄介そうか。射程外に出るまで油断できねーな」
と、言いながら飛馬は空伏を一瞬だけ視界に入れ、攻撃してくる餓獣に脇差を振り下ろす。
「キシャーッ!」
「しぶとい」
瑠璃の召雷で雷を落とす。
「っ! 案外叫び声が此処まで届くんだな」
りんご園内に響く叫び声を聞いて戒都は、右手で右耳を押さえながらも攻撃する手を緩めない。
「……辛い、な……」
微かに聞こえた空伏の叫び声に、戒都の脳裏に弟の顔が過ぎった。
「怪我している方はいないかしら?」
椿は怯える農夫達を見回す。
「大丈夫です」
農夫達は互いの顔を見合わせ、無事なのを確認したら椿に顔を向け頷く。
「っし、安全な場所まで護衛するな。近くに家とかあれば良いんだけどな」
「一番近くても2km先にある集会所だけだべ」
戒都の言葉を聞いて農夫は集会所がある方を指す。
「少々遠いね。でも、こんな田舎道に放置するよりはマシだわ」
椿は補装されてない道を眺めるが、見渡す先にはポツンと建物らしき影が見えるだけだった。
「往復40分程って事かしらね」
「走ればもっと短縮できると思うんだ」
小さきため息を吐く椿に戒都はポジティブに答えた。
「あぁ、申し訳ないですが……腰が抜けてしまってねぇ」
「それなら俺が抱えて連れて行けばいいだろう?」
腰を抜かした農夫を、戒都は軽々と担ぎ集会所に向かって歩き出した。
「確か餓鬼は、食べ物を粗末にしたり、食べる物に困った子供がなるものだと、昔、本で読んだ気がする……もしかしたら……」
秋人は唇を噛み締め、何処か悲し気な表情の空伏に向かってB.O.T.を放つ。
(何が酷いって、この流れを特にどうとも思わないところかなー)
と、思いながらも悠乃は炎柱の攻撃の手を緩めない。
「食べものをあげたら成仏、ね。どうなんだろうね」
夕樹は先ほど貰ったりんごを手にし、空伏達に見せ付けるようにぽんぽんっと上に投げてはキャッチをしていた。
が、餓獣達はりんごに一切見向きもしない中で、空伏だけはじっと上下に動くりんごを凝視していた。
「興味はあるのか」
凜音は癒しの霧で傷付いた仲間を癒しながら呟く。
「どうせなら、幸せな食べ物を食べさせてあげて、その道から抜け出せる様にしたいな……」
「試したらどう?」
夕樹は秋人に林檎を投げ渡した。
「その前に、餓獣達が邪魔で近付けないね」
唇をペロリと舐め、悠乃は豪炎撃を餓獣の体に叩きこむ。
本来は死体、体力もあまり残ってなかったのだろう犬の様な餓獣は燃えて灰と化した。
「こっちは片付いたから……参戦だ!」
2匹の餓獣を倒した飛馬と瑠璃は、引き付け班と合流し敵の残数残り空伏と餓獣の計3体だ。
「すまんすまん、遅くなった」
肩で息をしながら戒都は仲間に言う。
「援護はまかせて皆さんは、戦う事に専念して下さいね」
椿も走り疲れた様子で荒い呼吸を整えるように深呼吸をする。
「農夫達の避難は完了した。これなら遠慮なく戦えるだろ」
と、言って戒都はにっと笑顔を仲間に向けた。
「見た目が子供って言うのは多少やりにくいもんだな……」
凜音は複雑な表情で空伏の幼い顔に視線を向け、秋人が手にしている赤い果実『りんご』に視線を向けた。
「俺は、まだ駆け出しだからこれしか出来ないが……精一杯やるだけだ!」
と、声を上げる戒都は水礫を餓獣に狙いを定め放つ。
「そうだね、安らかにとまでは無理だろうけど……その、苦しみから解放させる事は出来るよ」
悠乃は、地を蹴り素早く空伏へ接近し豪炎撃の一撃を喰らわせる。
「……助ける事は不可能だけど、これが俺なりの気遣いだ……」
地面に倒れ、空気に混ざるように消えようとする空伏に秋人は林檎を差し出した。
徐々に消えていく少女は、触れれないのは分かっているハズなのに林檎に手を伸ばしす。
『たべもの、ありがとう』
と、唇を動かし覚者達に伝えると完全に消えた。
「林檎園は無事守れたわね。良かった……」
椿は胸を撫で下すが、心の隅で涙を流しながら少女に祈りを捧げた。
●林檎
覚者達は退治した事を農夫達に伝えると、お礼にと言って収穫した林檎をご馳走してくれる事になった。
「好きなように食べるが良い」
と、老婆のご厚意により使い古された台所で覚者達はお菓子を作ることにした。
「俺は、本格アップルパイ(アイス付き)と、薔薇の形のアップルパイを作るね」
と、秋人は器用に林檎の皮を包丁でむく。
「軽く擦ってそのまま食べるのでも十分美味いが、手伝ってくれるなら皮剥いてくれ」
と、凜音は仲間に声を掛けた。
「丁度、私も何か作ろうとしてた処だから良いよ」
悠乃は明るく答えると、林檎の皮を包丁で慣れた手つきで剥く。
「料理の手伝いを……と言っても、皮むきぐらいしか出来ないけど」
夕樹は大量にある林檎を手に取り、皮を剥き始めた。
「私は何を作ろうかしら?」
林檎を持って椿は小さく首を傾げる。
(焼きりんごに……瑠璃さんは噛むのがダメでしたから別のを作ろうかしら? ……あれ? 何で、別に作ろうと思ったのかしら?)
椿はそっと自分の胸に手を当て、瑠璃に気付かれない様に視線を向けた。
「料理はサッパリだが、こっちはそれなりだからさ」
戒都は持参した紅茶の茶葉とティーセットをテーブルに並べる。
ティーポットに茶葉を入れ、約90度のお湯をゆっくりと注ぐと小さな砂時計をひっくり返し時間を計る。
「俺は食べる専門だしな」
紅茶の香りが部屋に漂う中、飛馬は頬杖をつきながら調理している仲間を眺める。
「どうぞ、召し上がれ?」
戒都は暇そうにしている飛馬に紅茶を出す。
「ありがとうな!」
飛馬は笑顔で紅茶が入ったカップを口にする。
「うまいっ! コンビニで売っているのより美味しいな」
「喜んでくれて良かった」
飛馬の絶賛の声に戒都は嬉しそうに頷く。
「あ……本当」
瑠璃は紅茶を一口飲む、紅茶の香りが口、鼻、肺に満たされ丁度良い温かさで胃からじんわりと体が温かくなる。
それは、戒都が丁寧に心を込めて淹れた紅茶だからだろう。
優しい甘み、優しい温もりが紅茶を口にするたびに伝わる。
「はーい、焼きりんご出来たよ!」
悠乃が林檎を丸ごと焼いたモノとスムージーを持ってきた。
「いっぱい作ったから沢山食べてね」
秋人の持っている皿の上には、アイスが乗ったアップルパイと薔薇の花弁の様に飾り付けられた林檎のコンポートの小さなアップルパイだ。
「皆で食べ物に感謝しながら食べて、幸せな空間になるといいね」
「美味しい」
飛馬は見たこともない小さなアップルパイを頬張る。
「少し持って帰って、あいつに食わせてやるか」
凜音は自分の周りを駆けまわる子犬の様な人を思い浮かべる。
「あ、林檎下さい」
悠乃が農夫に声を掛ける。
「おお、良いぞ! そうじゃ、ついでにこの村で作った林檎チップスも付けてやろう!」
と、言って農夫は悠乃と凜音に林檎を売り、全員に林檎チップスを配る。
「……食べれる?」
林檎チップスを見て瑠璃は眉をひそめる。
「なーに、この歯の悪い老婆でも食えるんだ。大丈夫」
「凄い、溶ける……」
林檎チップスを食べた夕樹は目を見開く。
その言葉を聞いて他の覚者達も口にし、驚きの声と絶賛の声が上がった。
「はい、瑠璃さん用に林檎のアイス」
「まぁ、これくらいなら食べられるか…多分、ありがと」
椿が持ってきたアイスを見て瑠璃はお礼を言う。
「美味しいかしら?」
「……美味しいよ」
と、瑠璃は椿に向かって微笑んだ。
「日も傾いてきたし……食べてたら、少し寒くなってきた……少し、寄ってもいいか?」
瑠璃が問うと、椿は小さく頷くと2人はそっと肩を寄せ合った。
日は西へ傾き、りんご園はオレンジ色に染まる中。
戒都と椿達は顔を見合わせ、それから手にしているモノに視線を向けた。
考えていることは同じだ。
「食べれなかったからね。貴方達は」
と、優しい声色で言って瑠璃が作った墓に林檎を供える。
次に、戒都が可愛いパッケージのクッキーと紅茶が入った紙コップを供えた。
「おなかいっぱいになりますように!」
戒都は、お供え物を食べて来世ではもっと美味しいものが食べれるように願いながら両手を合わせた。
飢えし者、いつの時代でも世界規模で見れば必ず居る。
覚者達は飢えた者が再び現れる事があれば、またその力をその武器を使い元の姿に戻すであろう。
苦しみを二度と感じさせないために――……

■あとがき■
今回は、初シナリオという事で参加していただきましてありがとうございました。
楽しんでいただけたら幸いです。
「りんごの紅玉」を読んだ瞬間、私が調理されるかと思ったのは内緒です。
楽しんでいただけたら幸いです。
「りんごの紅玉」を読んだ瞬間、私が調理されるかと思ったのは内緒です。
