忍法おっぱいボインの術
忍法おっぱいボインの術


●残念だったな!
「ババアだよォ!」
 花柄パンティのババアが頭の後ろで手を組み、がに股でキエーと叫んだ。
 妖怪だろうか。
 否、隔者である。
 それも謎の古妖ダークマスターTENGUが作りし巻物によって特殊な力を得た強化隔者だ。
「ババアの乳に抱かれて眠りなァ!」
 突如としてババアの乳が20メートルほどに伸び、その辺の男を巻き付けて放り投げた。
「く、くるなー!」
 警備員らしき覚者がナイフで乳を切断するが、切れたそばからすぐに生える。
「無駄だよ! 忍法によって生み出した無限乳は無限の乳! いたくもかゆくもないねえ! むしろ気持ちいいくらいだよォ! キエーエ!」
 がに股で高く跳躍するババア。
「竜巻旋風乳ィ!」


「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおお!」
 ユアワ・ナビ子(nCL2000122)は地面に雑誌を叩き付けた。
「セクシー写真大放出ってかかれた袋とじの中身が全部ババアとかどういう了見だよおおおおおおおお! 580円返せよおおおおおおお!」
 両手を床について、ふと顔を上げる。
「て、アタリさんが言ってたよ」
 あからさまな嘘である。アタリさんはそんなこと言わない。言わないよね?
「私は決めたんだ。あのなんか上から来るアタリマンのキャラを徹底的に壊しにかかるって……決めたんだ……決めたせいで……うっうっ」

 ナビ子が話すにゃ、力を得た隔者が町中で暴れているそうだ。
 こいつを倒し、町の平和を取り戻そう。


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:八重紅友禅
■成功条件
1.隔者の撃破
2.ババアに死を
3.なし
 隔者は古妖の作りし巻物によって我を忘れ、強大な力に飲み込まれて暴走しています。そのため覚者九人がかりであたる事態になったのです。
 真面目な説明は終わりだよ。

●パイ乙ババア
 『忍法おっぱいボインの術』という巻物の力で強化された無限乳をもつババアです。
 凄まじく身軽で凄まじく凶暴。なおかつ巨乳です。だって20メートルあるもん。
 なお巻物はババア専用アイテムです。ドロップしても乳は伸びない。残念だったな!
 さあどっからでもかかってこいよ! まとめて相手になってやんよ!
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(0モルげっと♪)
相談日数
10日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
9/9
公開日
2016年07月12日

■メイン参加者 9人■

『聖夜のパティシエール』
菊坂 結鹿(CL2000432)
『緋焔姫』
焔陰 凛(CL2000119)
『探偵見習い』
賀茂・奏空(CL2000955)
『田中と書いてシャイニングと読む』
ゆかり・シャイニング(CL2001288)
『陰居陽狐』
楠木・珠緒(CL2001431)


 ドアがノックされている。
 『燃焼系ギャル』国生 かりん(CL2001391)は透明なガラスドア越しに手を振りながら、電話ボックスの中で壁によりかかった。
 電話コードを指でくるくるしはじめる。
「あ、だいじょぶだいじょぶ。ナンだろこの、きっとボインってフレーズに期待しちゃったヤツが結構いたんだろうなーってゆーか。……え? ちげーから! 手抜きじゃねーから! ド級の変態エネミー連チャンされてコレ以外にどうプレかけってゆー――」
 一方ドアの外。
 さっきまでノックしていた十河 瑛太(CL2000437)がくるりと振り返った。
「だめだ、暫く出てこない。で、何の話だった?」
「乳がどうとか」
 かなりいい加減な相づちをうつ緒形 逝(CL2000156)。
 瑛太は子供らしからぬ顔で腕組みした。
「俺としてはデカいおっぱいとかいらねーと思うぜ。走るときスゲー邪魔じゃね」
「でもさー、ないよりあったほうがいいって言うじゃん」
「でも20メートル伸びたら人外だろ」
「うっ……」
「ニッチすぎて発展性が見当たらんぞう、あれは。おっさん今日あんまりやる気無いから。青少年に任せるよ。好きだろうああいう人」
「好きなわけあるかよ!」
 『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)が電柱を蹴っ飛ばした。
「大体人じゃないよ! 絶対妖怪だよ! 妖怪の一種だよ! こんなの聞いてないよ! こんなのおかしいよ!」
 頭を抱えてメンタルの弱ったシンジ君みたいなことを言い出す奏空。
 そんな彼の方を、『田中と書いてシャイニングと読む』ゆかり・シャイニング(CL2001288)がぽんと叩いた。
「大丈夫ですよ、もうあれは反則ですから」
「反則……」
「無限乳ババアとかパワーワードすぎて」
「パワーワード……」
「存在自体が反則ですよ!」
「だよな!」
 わーい反則反則といいながら、二人は現実から逃れようとしていた。
 具体的に言うとマック行こうとしていた。
 ……そのかたわら。
「ダークマスターTENGUか。たまに聞く名だな。ともかく任務了解、鎮圧する」
 がしゃこんと銃の安全装置外してリロードする赤坂・仁(CL2000426)。
「そっか……またなんだ……」
 『中学生』菊坂 結鹿(CL2000432)が三度目の不倫に気づいた妻みたいな顔をして、自動販売機の釣り銭レバーを無意味にガッチャガッチャしていた。
「そうですか……わかりました……どんな依頼でも、解決に尽力します……せいいっぱい、がんばりますから……」
 でもしない釣り銭レバーを延々下げ続ける結鹿。
 もし自分ちの子がこんなことしていたら『学校で何かあったのかな?』とか尋ねる前に特定の施設に連れて行ったほうがいい。
 どこかって? 言わなくてもわかるだろ!
「なんやろくな巻物つくらんなあ、ダークマスターTENGUとやらは」
 『緋焔姫』焔陰 凛(CL2000119)が知り合いの可哀想な子を見る目でつぶやいた。
「パンティ脱がし侍の時といい、ろくな奴にろくなモンあたえとらんわ」
「うろたえるでない!」
 楠木・珠緒(CL2001431)が史上最高にカッコイイポーズで現われた。
「なにがボインじゃ無限乳じゃ! ただ長いだけではないか! 言うに事欠いてそれを振り回したり伸ばしたりなど許しがたい所行!」
 史上最強にクールなポーズをとって叫ぶ珠緒。
「世界全ババアの尊厳をかけ、そんな乳などむしりとってくれるわ!」
 そう言って、珠緒は音も無く結鹿の後ろに身を隠した。
「……ワシの仲間たちがな!」
 ベルトコンベアで流れてくるお刺身にたんぽぽ載せ続けてるパートのおばちゃんみたいな目をして頷く結鹿(女子中学生)。
「はい、がんばります……。やります……」
「やめたって!」


 ドアがノックされている。
 パイ乙ババアは透明なガラスドア越しに手を振りながら、電話ボックスの中で壁によりかかった。
 無限乳を指でくるくるしはじめる。
「あ、だいじょぶだいじょぶ。ナンじゃろこの、きっとボインってフレーズに期待しちゃったヤツが結構いたんじゃろうなーってゆーか。……え? ちげーわい! 手抜きじゃねーわい! 今さっき手頃な黒ギャルが――」
「アタシを退避につかってんじゃねええええ!」
 かりんが拳をファイヤーして電話ボックスごと粉砕した。
 はうあとか言いながら吹き飛んでいくババア。
 がばっと起き上がると、頬を押さえて振り向いた。
「あんたみたいな乳放り出した娘が、ナマ言うんじゃ無いよ!」
「放り出してねーわ! 課金制だわ! つかアンタがゆーな!」
 かりんは顔を覆った。
「もう警察がこいよ……こんな巻物作ったのどんなやつだよ、目的なんだよ……」
「国生」
 仁が懐から拳銃を抜き、ババアに向けて乱射し始めた。
「犯罪と妖災害のはびこるこの現代社会、警察は無力といっていい。だから我々ファイヴが人々のために戦う必要が」
「いまそういう話してねえよ!」
 仁はマガジンいっぱい打ち尽くすとマガジンを排出。袖からスプリング式にマガジンを滑り出させてリロード。更に腰からもう一丁のリボルバー拳銃を抜き出して乱射し始めた。
「まずは制圧射撃だ。取り囲んで攻撃を加え、対象を無力化する」
「ケケケーッ! アタシに銃なんか効かないよ!」
 乳を高速で伸ばし、飛来する弾丸をびしばし弾くババア。
 が、当たったそばから乳がはじけて千切れていく。
「チイィ、特殊弾! 覚者かい!」
 舌打ちするババア。
 そんなババアを遠目に見つつ、石ころに術をかけては投げかけては投げを繰り返す珠緒。
「なんじゃろ、クリーチャーと人間が戦ってるシーン特有の空気なんじゃけど、この、なんじゃろ、空気? 空気みたいな……」
 とか言ってるとババアの乳が伸びてきて、珠緒を触手生物もかくやという勢いでで掴むと高速でかっさらっていった。
「ぎゃああああああああああ! 乳につかまったー! ババアに喰われるー!」
「すごい字面ですねそれ」
 ゆかりは垂れてきた前髪を髪ゴムでゆわいて上げ直し、おでこを晒して攻撃準備に入っていた。
 その横で膝を抱えてうずくまる奏空(男子中学生)。
「こんなのおかしいよ……俺の知ってるおっぱいじゃないよ……」
 想像の百倍くらいクリーチャーだったババアに心をやられてしまったらしい奏空は、メンタルを完全にやられたシンジくんみたくなっていた。
 が、そこは新世紀の中学生。自力で立ち上がると、どこからともなく取り出した手ぬぐいで自らの目元を隠して縛った。
「見た目が恐いなら、見なければいいんだ! さあ開眼せよ! 俺の心の目!」
 首にかけたヘッドホンからかすかにダイカイガァンとか聞こえたが、それに伴ってか奏空は勇敢にかけだした。
「うおおおおおおくらええええええ! おっぱいへの執念と情熱によって生み出された友情の双刀アタッ――」
 奏空が乳にからまれてかっさらわれた。
 ぴぎゃーとか言いながら『エキゾチックたかいたかい』される珠緒と奏空。
「うわー! 奏空サーン! ロリババアー!」
「ろりばばあゆーな!」
 ゆかりはババアに向かって走り出した。
「今助けますからね! くらえー! シャイニング一族に伝わる愛と怒りと悲しみの――!」
 そして乳につかまってかっさらわれた。
「「あああああああああああああ!!」」
 三人してニューアライズなメリーゴランドにコミットした。

 軽いババア・アミューズメントと化した町中。
 結鹿は自動販売機の前でその光景をぼーっと眺めていた。
 再婚相手の夫が自分に黙って多額の借金を抱えたままある日突然会社を辞めたという事実に直面した二児の母みたいな顔だった。
 そんな顔する女子中学生がいるわけないと思うだろうが、いるんだよ。ここに。
 想像しにくい人や、そんなのが映ってる話なんて見たくないやいという人は『ババア・ミューズ・メントを名乗る九人組のスクールアイドルによるミュージックビデオ「ババア→トゥモロウ」』を見る刑に処す。
「あかん……これはあかんて……」
 凛は脳内で再生されかかったミュージックビデオを、ババアが階段からヘッドダイブするシーンで停止して首を振った。
「無限乳とはいえ乳。斬れんはずがない……あんたの再生能力とあたしの剣、どっちが速いか勝負やで!」
 一旦自分なりの勝負モノのテンプレートに落とし込んでから、凛はババアに向けて駆け込んだ。
 飛来する乳。抜刀、斬撃。
 炎を伴った刀が自らを殴りつけんとする乳ラッシュを焼きこがしながら散らしていく。
 そんな凛の背後のマンホールが吹き飛び、下水道から乳が飛び出してくる。
「なんやて……!?」
「油断大敵だぜ」
 普段あんま言わない台詞とともに瑛太が割り込み、凛の背中を狙った乳を小太刀で切り払う。
「おっさん、ついてきてるか」
「そりゃあまあ……」
 どっかの屋根の上からすとんと落ちてきた逝が襲い来る乳を蹴ったり殴ったりしてはねのけはじめる。
 三人は大量にうねりくるう乳の群れに囲まれながらも、互いに背中をつけあって乳を千切っては投げ千切っては投げ。自らを乳をほふる機械『パイオツスレイヤー』とするほどの集中力と手抜き感を見せていた。
「きりがねーな」
「おっさん帰りたいんだけど」
「ワガママゆーんやない! ええから切り刻めや!」
 三人の運命やいかに。


 かりんは静かなババアが経営する小さな煙草屋の店先で、ピンクの電話機に十円玉を入れながら話していた。
「いやマジな話さ、アタシもあんま人のこと言えないと思うんだよね。パンツとか胸とか見せつけて男釣ってる自覚あっからさー。でもヤリ過ぎはよくないよね! 何事もね! えっなに、タカシが浮気した!? しらねーよ一万円くらいで手ぇ打てよ! でさーアタシもう疲れてきたわけ。ここらでそろそろアタシ専用の――」
「ケケーッ!」
 暴風とともに吹き荒れた無限乳が十円玉と大量の煙草とたばこ屋のババアを吹き飛ばしていった。
 俊敏にかがんで電話を続けるかりん。
「え!? なに!? きこえない! ババア? しらねーよ! もうまともなプレのこって無――」

 頭上を飛んでいくピンクの電話機を眺めながら、奏空はぜえぜえ息を荒げていた。
「やばい、このババア無駄に攻撃パターンがわかりづらい。乳が無限かつ高速に伸びるから目で追いづらいし、根元がどこか判別しづらい。何より見た目が恐すぎて直視できない!」
 仁が物陰に隠れ、銃をリロードしはじめる。一方はマガジンがしゃんで済むが、もう一方はリボルバー弾倉なので、スピードローダーを口でくわえて器用に押し込むというかなり鉄臭いテクニックが必要だった。
「諦めるな。特殊形状の敵は対妖戦闘で幾度も経験しただろう。本体がある以上、全包囲射撃には対応しづらいはずだ」
「今そういう話してないよ!」
 額の汗をぬぐう奏空。
「こんにゃろ! 伸びるのはトルコアイスまでだ! 次で決めてやる――英霊よ、俺に主を!」
 物陰から飛び出すと、奏空は刀を逆手に握ってめっちゃカッコイイポーズをとった。
 とっただけだった。
 なんか後ろの方に一瞬だけ見えた気がした知らないおっさんが『いや、いいんで』みたいな顔とジェスチャーで消えていった。
「ちくしょおおおおおおおお!」
 奏空はババアの乳にさらわれてワッショイワッショイされた。
「うわー! 奏空サーン! 奏空さんをはなせー! デコビーム!」
 額で横ピースしてビームを乱射するゆかり。
 物陰から飛び出した仁の全力射撃も相まって、パイオツホールドされていた奏空が解放。地面にどちゅんと音をたてて落ちてきた。
「奏空さんしっかり!」
「うーん……さぬきうどん……」
「現実を見て! 直視して!」
 がたがたと揺するゆかり。そんな彼女を守るべく? うんまもるべく、瑛太と逝が立ち塞がった。
 小太刀二刀流で乳の群れに飛び込み、ざくざく切断しながら突き進む瑛太。
 その一方で刀を乱暴にぶん回して後方からやわらかく包み込もうとする乳を切り捨てていく逝。
 二人のコンビネーションがこう……なんていうの? すごくグッと、こうグッときた感じて、ババア眼前までの道を切り開いた。
「勝機!」
 今世紀最大にクレバーなポーズをとった珠緒が、切り開かれし乳の道『ウィニングパイオツロード』を駆け抜けた。
「今こそレベル1にも関わらずなけなしのポイント振り絞ってとった技能スキルを見せるとき!」
 右手にアミダバがあるじゃろ。
 左手にバストバーストがあるじゃろ。
 これを。
 こうして。
 こうじゃ。
「『アミダババアスト』!」
 珠緒が突如光に包まれた。
 身を乗り出す奏空とゆかり。
「あ、あれは……!」
「知っているんですかクドーサン!」
「バストバーストの運判定をアミダバでブーストすることによってより成功させやすくした技! しかし別に皆の見えるところでダイスふってるわけじゃないからどうブーストしてるのか分からないしもしかしたら『レベル1なのにこんなことにポイントつかって……なんてふびんな……』とか言いながら成功判定を出されているかもしれないあの……!」
「ごめんなさい何言ってるかよく聞こえませんでした!」
「うおーふくらめワシの乳ー!」
 光を突き破り、現われたるは真なる珠緒。
 アニメのテーマソングがBGMで流れる中、和服の襟がどうにかなっちゃう勢いで膨らんだ巨乳を晒し、珠緒はこの夏前代未聞のセクシーポーズをキメた。
「どうじゃー! これが真のボインじゃあー!」
 一方で真顔になる仲間たち。
「いやそんなの効くわけが……」
「うつくしい……!」
「効いてる!」
「今DEATH!」
 結鹿が突如としてババアの背後に現われると、凍らせた自販機をババアめがけて叩き付けた。
「ぎゃああああああああああああああ!」
 自販機を持ち上げては叩き付け、叩き付けては持ち上げる。
 その顔は十年目の結婚記念日に夫が後輩のOLと遊びに行っていることを知らないふりをしながら息子に夕飯のハンバーグを作る母の顔だった。
 結鹿さんの将来がきわめて心配だった。
「はあ、はあ……とどめを……」
「まかしとき!」
 腕まくりする凛。
 そんな凛の脳内に突如としてコスプレした凛が現われた。
『あたしは悪魔凛や! ヘヘヘ、新喜劇でみたでこれ! トドメはノーブラボインアタックできめたれや! 大阪モンのお約束っちゅーもんをみせたり!』
『私は天使凛。いけません。あなたの武術は先祖代々伝わった名門の剣。それを低俗な笑いで怪我してはなりませんよ』
『桑原や。なんでこんなことになったんですか神様――』
「神様ァー!」
 凛はガッと道着の襟を引っ張ると、なんでかしらんけど炎を纏ってボディタックルを仕掛けた。
「ノーブラボイン炎の○マァー!」
「ぎゃあああああああああああ!」
 炎に包まれてなんやかんやしてぶっ倒れるバアア。
 凛は軽くカッコイイポーズで停止して、ちょっとだけ遠い目をした。


「あかん……年端もいかんうちにこないなネタやったらあかん……今後のあたしのイメージが……」
 両手で顔を覆ってうずくまる凛。
 仁はその横で、ババアを拘束してフツーに警察呼んでいた。
 みんな忘れがちだが、これがベストな対応方法である。
 棒でつつくように距離をとりつつじわじわ近づく奏空。
「な、なあババア。誰かに恋しちゃえばいいんじゃない? 恋をしたら綺麗になるって……」
「アタシは年上専門だよ!」
「ターゲット狭っ!」
「うるせえディープキスするぞ!」
「やめて!」
 そうこうしている一方で、結鹿はライターをカチカチやりながら火をぼーっと見つめていた。
 結婚を直前に控えた彼氏の自宅から知らない女性とのツーショット写真が大量に出てきた時の女みたいな顔をしていた。
「いくにんものみちをゆがませるダークマスターTENGUのまきもの……もやそう? はいものこさず、けそう……?」
「まあまて」
 後ろから羽交い締めにする珠緒。
「ゆかりが使ってみたいってゆうとるから、使わせてみよう」
「えっ、私ですか!? いいんですよ先に使って頂いても。もうすぐ誕生日でしょ?」
「おまえ最近イラストできたばっかりのロリババアが急に乳無限に伸ばし始めたら今後がやばいじゃろ。火事で言えば全焼じゃろ。しかも隣家からの」
「保険は下りても救われませんな(初依頼でアミダババアストした時点で半焼はしてるんじゃ?)」
「漏れとる、心の声が漏れとる……」
 では僭越ながらーとか言って巻物を手に取るゆかり。
 と、その瞬間!
「乳が……! のびませんでした! ざんねん!」
 うひゃーとか言いながら服の下に手を突っ込んで巨乳のフリとかして遊ぶゆかり。
 巻物を掴んでゆかりんちの守護使役にねじ込む瑛太。
 ちゅるんとのみこむシャイニング2号。
 黙って一部始終を眺める逝。
 ゆかりは振り返り、頭を抱えた。
「……あああああああああああああああ!」

 かりんは煙草屋のババアが抱えたピンクの電話機に十円玉入れていた。
「巻物? あーシャイニング田中がシャイニった。じゃー帰るわー、うんー、ばいばーい」

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
『アミダババアスト』
取得者:楠木・珠緒(CL2001431)
特殊成果
なし



■あとがき■

レアドロップ……?
取得者:ゆかり・シャイニング(CL2001288)
アイテム名:忍法おっぱいボインの術
種別:装身具




 
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