
七星へ還る龍
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紅蓮の夜が明け、時刻は間も無く正午を過ぎようとしていた頃。
逢魔ヶ時紫雨は七星剣の王、八神勇雄の前に立っていた。
「暫く見ない内に、面白い面になったじゃねえか。報告は受けている、君の側近だったか? 凛が寸前まで居たよ」
紫雨はふてくされた表情をした。
勇雄は新興組織の実力がここまで育っている事に笑みを見せたが、比例するように紫雨の右目の下が痙攣していく。
「紫雨。お前自身は上手にやったんだろ?」
「俺の百鬼は……部下は悪くねえんだ!! 俺が、FiVEを翻弄しきれなかったから、悪ぃつーか……」
「その部下の死者も多く。もっと問題があるのは捕縛で行方知れずの百鬼だ。お前の情報を持った奴等だろう、可哀想な事になっていないといいがな」
紫雨は歯奥が鳴る程、噛みしめた。
紫雨からしてみれば捕縛された者達の行方は知れない。あのFiVEが、五麟の中で百鬼を飼うはずも無いだろう。
手出しはできないか。恐らく最もFiVEというものに近い紫雨でさえ、百鬼を取り返すに情報が少ない。
「血雨も消えた。八尺も……失ったか? 大損は、大損だ。どうする、紅蓮轟龍」
「暫くは守りに入って、ほとぼりを冷ます。大損の埋め合わせに、FiVEの情報は全て渡す。幹部を集めて欲しい、恐らく俺しか知らない情報だ。見合う?」
「あれだけ組織を潰すと啖呵切ったんだ。つまらない情報だったら、見合わない分の血はもらうぜ」
勇雄がFiVEに興味を持っているのは、紫雨は知っている。
FiVEを取り込まんとしているのも知っている。紫雨はそれが気にくわない。
差し出したくない情報を差し出す結果となった訳だ。本来なら、今や五麟は潰えて『つまらない組織だったよ! だから壊しといた! イェイ!』と報告しているはずであったのだが。
紫雨の賭けは大敗という事になった。
思考しろ。
思考しろ。
足りない頭をフルに動かせ。
「あいつらは俺様が潰す……絶対に」
次の厄災を、考えろ。
逢魔ヶ時紫雨は七星剣の王、八神勇雄の前に立っていた。
「暫く見ない内に、面白い面になったじゃねえか。報告は受けている、君の側近だったか? 凛が寸前まで居たよ」
紫雨はふてくされた表情をした。
勇雄は新興組織の実力がここまで育っている事に笑みを見せたが、比例するように紫雨の右目の下が痙攣していく。
「紫雨。お前自身は上手にやったんだろ?」
「俺の百鬼は……部下は悪くねえんだ!! 俺が、FiVEを翻弄しきれなかったから、悪ぃつーか……」
「その部下の死者も多く。もっと問題があるのは捕縛で行方知れずの百鬼だ。お前の情報を持った奴等だろう、可哀想な事になっていないといいがな」
紫雨は歯奥が鳴る程、噛みしめた。
紫雨からしてみれば捕縛された者達の行方は知れない。あのFiVEが、五麟の中で百鬼を飼うはずも無いだろう。
手出しはできないか。恐らく最もFiVEというものに近い紫雨でさえ、百鬼を取り返すに情報が少ない。
「血雨も消えた。八尺も……失ったか? 大損は、大損だ。どうする、紅蓮轟龍」
「暫くは守りに入って、ほとぼりを冷ます。大損の埋め合わせに、FiVEの情報は全て渡す。幹部を集めて欲しい、恐らく俺しか知らない情報だ。見合う?」
「あれだけ組織を潰すと啖呵切ったんだ。つまらない情報だったら、見合わない分の血はもらうぜ」
勇雄がFiVEに興味を持っているのは、紫雨は知っている。
FiVEを取り込まんとしているのも知っている。紫雨はそれが気にくわない。
差し出したくない情報を差し出す結果となった訳だ。本来なら、今や五麟は潰えて『つまらない組織だったよ! だから壊しといた! イェイ!』と報告しているはずであったのだが。
紫雨の賭けは大敗という事になった。
思考しろ。
思考しろ。
足りない頭をフルに動かせ。
「あいつらは俺様が潰す……絶対に」
次の厄災を、考えろ。