<雷獣結界>海の中の雷魚
<雷獣結界>海の中の雷魚


●日本海に潜む海の主
 F.i.V.E.の覚者達が雷獣の元に訪れ、衝撃の事実が判明した。
 四半世紀の間日本を覆っていた電波障害。それは全国に存在する雷獣という古妖の仕業だった。
 彼らは妖を封じるために電磁波を出して自らの結界を生み出していた。それが結果として電波障害を生んでいたのだ。

 そして二十年以上結界を維持していた雷獣も疲弊し、結界の維持は限界が近いという。
 雷獣の結界がなくなれば、そこに封じられた妖が世に出てしまう。そうなれば混乱は必至だ。
 
 電波障害を解決するため。
 妖を滅し、平和を保つため。
 何よりも、雷獣を助けるため。
 F.i.V.E.は大々的に覚者を派遣し、雷獣結界内の妖を討つ作戦を発動させた。

「俄かには、信じられぬがの……」
 そこは、F.i.V.E.の会議室。『薄幸の男の娘』菜花・けい(nCL2000118)は説明の前に、戸惑いをみせた。
 電波障害の原因である雷獣が作った結界。それは、妖を封じる為に作られた物だった。
 妖誕生の時期から封じられた妖。その脅威がなくなるなら、結界を解いてもいいとのことだ。
 けいにとって、生まれたときから電波障害はあるのは当然のこと、それがなくなることには違和感を覚えてしまう状況なのだ。
 覚者も若い者が多い。それぞれの覚者達にとって、電波障害がなくなることに対しては様々な思いがあるが、それでも、この先便利になるというのであれば、雷獣を撃破し結界を解きたいところだ。
「皆、各地の封印に手をつけておる。うちらは、上越の雷獣を担当するのじゃ」
 新潟県上越市。ここにいるのは、巨大な雷魚だ。
 日本海を臨むとあるポイントは、元々雷魚が釣れるポイントとして知られてはいるが、そのどこかに妖となった巨大雷魚が潜むという。これを倒すことが今回の主目的だ。
「ランクは3の相手じゃが、雷獣が抑えてくれているから、力は軽減されているはずじゃ」
 水中で戦えば、苦戦は必死。慣れない水場での戦い、しかも、相手の得意とする場所で戦えば、重傷者は免れぬだろう。
 だが、陸地におびき寄せることができれば、その力は大きく弱まるはずだ。いっそ釣り上げてみてもいいだろう。もちろん、敵の攻撃に備える必要があるだろうが……。
「雷魚を如何にして陸地におびき寄せるかは、皆に任せるのじゃ。お願いじゃから、くれぐれも水中で戦おうなどと無謀な考えは避けるのじゃ……」
 陸地に敵が上がれば、妖と上手く戦うことはできるだろうが、それでも強敵には変わりないので、心してかかりたい。
 ともあれ、他のチームの状況にもよるが、こいつを倒せば、結界の解放に近づくのは間違いない。
「この作戦が成功すれば、活動の幅が一気に広がる可能性も高まるでの。よろしく頼むのじゃ」
 けいは小さくはにかみ、覚者を送り出すのだった。


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:なちゅい
■成功条件
1.雷魚の討伐。
2.なし
3.なし
お世話になります。なちゅいです。
雷獣結界のシナリオをお送りします。
電波阻害を食い止める為、妖の討伐を願います。

●敵
○妖(生物系)……雷魚1体。
 細長い体とヘビに似た頭部を持つ。全長は5メートルほど。
 いかにして海の中から、陸地に引き上げるかが鍵。
 ランクは3相当だが、陸地ではかなり弱体化する模様。
 能力はそのままだが、ステータスが全体的に加工する様子。

・電撃……特遠敵全・麻痺
・テールアタック……物近列貫2〔100・50〕
・食らいつき……物近単・HP吸収
・地響き(地上のみ)……特全・鈍化
・縦横無尽(水中のみ)……物全・物攻+

●状況
 海を臨む岩場。岩場は広く、戦うには問題ない広さがあります。
 海に飛び込むことも出来ますが、以下の特殊ルールが適用されます。

●特殊ルール
 水中では、身体能力に大きな制約を受けます
 また、水中は基本、1分間しかいることが出来ず、
 息継ぎをする必要があります。
 浮上には1ターンを消費し、
 息継ぎが出来なければ、強制的に戦闘不能となります。
 水中での戦いは極めてリスクが大きい為、お勧めできません。

それでは、よろしくお願いいたします。
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(2モルげっと♪)
相談日数
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
5/8
公開日
2016年12月10日

■メイン参加者 5人■

『アイティオトミア』
氷門・有為(CL2000042)
『希望を照らす灯』
七海 灯(CL2000579)

●雷獣と雷魚
 雷魚といえば、淡水魚として知られる。河や湖、沼など荷棲息しているのが一般的だ。釣り好きな者からすれば、海で雷魚が釣れるなんて話をすれば、嘘だろと一蹴される可能性も大きい。
「雷魚……ライギョねぇ」
 『女帝』エメレンツィア・フォン・フラウベルク(CL2000496) は唸りこむ。この場所の海水濃度が低いのか、海に適応した雷魚なのか。それとも、妖だからなのか。詳しくは分からない。
 しかしながら、その場所では雷魚が釣れるという噂のスポットとなっていた。そして、中には巨大な雷魚がおり、それがこの地の主になっていると……。
「それだけ、規格外の相手だということね」
 雷獣が結界を張ることで封じてくれていた妖。その力は如何程のものか……。
「25年もの間、妖を封印してくれていた雷獣に報いなくてはなりませんね」
「本当、よく頑張ったよな。その努力に見合うように、俺達が救ってやらないとな!」
 『希望峰』七海 灯(CL2000579) も『黒い太陽』切裂 ジャック(CL2001403)も、長い間妖を封印していた雷獣の為にも、そして、彼を楽にさせてあげる為にも、この討伐任務を遂行させたいと考えている。
「ただ、電波障害が無くなれば、良いことも沢山あるでしょうが、新たな問題も出てくるでしょう……」
「電波障害が収まったら、また色々と変化がありそうね」
 灯の言葉に、三島 椿(CL2000061)が相槌を打つ。
 灯台守の家庭に生まれた灯は、電波障害によって多少なりとも恩恵を得ていたらしい。また、自身の同様の人々も少なからずいたはずだと、彼女は考える。
「それが良い事ばかりではないと思うけど、悪い事ばかりでもないわよね」
 椿の言葉に、今度は灯がこくりと頷いた。電波の鎖国状態が解かれると海外から多くの情報が流入し、または流出していくことになるのは想像に難くない。
「それによって生じる問題に対応できるよう、私も自分を高める為に色々挑戦していかないと」
 灯もこれを機に、何かを始めるのかもしれないが。その前に。
「……その為にも、この妖を倒してしまわないとですね」
「自らを消耗してまで日本を守ってくれた雷獣の為にも、この戦い負けられないわね」
 椿は改めて、妖討伐に決意を見せた。
 ただ、現状、このチームには大きな問題もあって。予定されていたよりも少ない人数で、討伐任務に臨む事となってしまっている。
 この戦力だと些か荷が重い状況。『アイティオトミア』氷門・有為(CL2000042)はそれを認めながらも、こう告げる。
「放っておいても悪化するしかないとなれば、患部の切除しかないでしょう」
 資料として提示された雷魚。あれがこの海に潜んでいると言うのであらば、海水浴シーズンも台無しになってしまうと、有為はなんとなく考えを巡らせていたのだった。

●雷魚、一本釣りぃっ!
 さて、海を前にした覚者達。妖の討伐にかかり始めるわけだが、相手は海中に潜んでいる。
「海の中の敵ね。水中戦は危険だから、妖を陸地にあげなくちゃね」
 海での戦いは不利であること極まりない。息継ぎの問題もそうだが、そもそも相手の得意とする環境。どうあがいても、覚者達に勝ち目は薄い。
 灯はどうにかして、妖を水中から地上に出せないかと考える。
「……なかなか厄介な敵だけど」
 椿はちらりと灯を見る。
「相手は魚の妖ですし、釣り上げてしまえば。……なんて」
 みんなの助けとなる為に頑張る灯。彼女がいるから大丈夫。そう思ってしまう自分に、椿は気づく。
「……いえ、何事も挑戦ですね。やってみましょう!」
「ふふ、そうね」
 気合を入れる灯に椿は笑いかけ、青い翼を広げた。
(さぁ、気合いを入れないと。灯にかっこ悪い所は見せられないわ)

 灯のみ低空飛行し、それ以外のメンバーは水上歩行で海面に踏み出す。有為は仲間からあまり離れぬよう注意しながら歩く。
「ライギョなら口呼吸しないと生きられないから、海面には出てくるはず」
 もっとも、それは妖となる前の雷魚の話だけどとエメレンツィアはそう呟き、超視力で海中をも見渡す。
 左腕の二の腕にある刺青を白く光らせた灯。彼女が超直観でタイミングを図る間、ジャックが適当に魚のエサを撒き、そのまま静かに待機する。
「ライギョはカエルが好きだそうな。でも、カエルはちょっとかわいそうだから……」
 メインで釣りを行う灯を護ることが出来るよう、ジャックはすぐ庇える態勢をとることも忘れない。
 一方の灯は水中に見えた魚影へと、鎖鎌の鎌部分を投げつける。しかし、何も引っかからない。
 次こそはと慎重に水中を見つめ、そして……、彼女は再び鎌を投げる。
 それが見事に、水中の敵へと突き刺ささった。灯は力いっぱい、スレ掛かりと呼ばれる状態にある獲物を引っ張りあげようとする。
 しかし、かかった獲物は大きすぎた。覚醒し、眼帯をしていた右目を開いたジャックが灯を支えようとするが、それでも水中へと引きずり込まれそうになってしまう。
 ただ、灯も無策で釣りを行っていたわけではない。彼女の鎖鎌の刃はそいつに痺れを与えていた。その隙を灯は逃さず、再び鎖鎌で連撃を見舞う。
 それを見守りながら、椿は自らに純度の高い水を取り込むことで、自然治癒力を高めていた。髪を赤く染めたエメレンツィアは自身の力を高めてから、相手を釣り上げようとする2人に癒しの雨を降らし、援護する。
 実際、獲物はこちらへと水中から攻撃してきていた。
 縦横無尽に行う攻撃。それは水上にいるメンバー全員の体を殴打するように飛び掛かる。水上に姿を現した獲物は妖、巨大な雷魚だ。
 時に、水が掛かり攻撃を喰らって体勢を崩しかけるメンバー。しかし、水中に落ちてしまえば相手の思うツボだ。
 雷魚を岩場へと誘導する最中、隊列が乱れた隙を狙われてそいつに食らいつかれたエメレンツィアが水中へと落下してしまうと、ジャックが彼女を急いで引き上げる。
 海中に落ちたエメレンツィアはもちろん、雷魚が飛び上がることであげる水しぶきによってずぶ濡れになった仲間の姿を見て、ジャックはあることに気づく。
(って、気づけば周り全員女の子!!)
 女性メンバーの濡れ透け姿を拝んだ彼は、「なるほどやったあああ!!」と、思いっきりガッツポーズしてみせる。
 ただ、女の子が傷つくのは本意ではない。また、雷獣が結界を止めてくれたのならば、いつでも女の子と連絡が取り合えるパラダイスな日常が……。
「頑張らないわけがない!!」
 チーム唯一の男の子であるジャックは、何やら力を漲らせた。
「これは……、てめえに傷ついた女の子のぶん!!」
 ジャックは鋭利なる氷柱を発生させ、妖を撃ち貫いて凍傷を与えた。続き、椿も高圧縮した空気を打ち込み、出来る限り相手を弱らせようとする。
 水上と海中での戦いとなってはいるが、人数も状況も覚者側に不利であることには変わりない。一刻も早く、岩場での戦いに持ち込みたいところだ。
(燃費は悪いので、決めるなら初撃で……)
 さすがに、海の中の相手は素早い。覚醒して器物へと両脚を変化させた有為は、自らの細胞を活性化させて反応速度を高める。
 そして、敵が仕掛けてくる度、有為は水中へと落ちないようにバランスをとる。
 そうして、有為は圧撃で敵を陸側に吹っ飛ばすべく、脚をブーストして蹴り上げる事も考えていたが、空気が掌に生じる為、さすがにうまくはいかなかったらしい。その為、彼女は掌で熱圧縮した空気を叩き込む。
 ある程度角度も計算されて、撃ち出された一撃。妖は陸地側へと大きく吹き飛ばされることとなる。
 そこで、灯が合わせる様に全力で敵を岸側へと引き上げる。痺れを走らせたその一瞬の隙に、彼女は雷魚を岩場へと打ち上げた。
「ここからが……本番ですね」
 かなり疲弊はしていたが、灯は海に戻らぬようブロックし、仲間達と共にその討伐を本格的に始めるのである。

●雷魚の動きを止めろ!
 全身を露わにし、現れた覚者を排除しようと襲い掛かる妖、雷魚。
「オロカモノドモメ……!」
 やや不明瞭な言葉を発する雷魚は全身から電撃を発生し、覚者達へと浴びせかけてくる。
「実際に雷を放つライギョなんて、非常識もいいところね」
 体を痺れさせたエメレンツィアがやや顔を顰めつつ呟く。海中生物が雷など放つと、自分が感電しそうなものなのだが……。
 その手前で灯もまた雷を受けながらも、気力を振り絞って両手の片手鎌と鎖分銅を連続して叩き込んでいく。
 同じく、前に立つ有為。彼女は幾分かまだ攻撃に耐えられるようで、後衛に攻撃を通さじと身を張っている。
 敵の攻撃の直後、有為はΞ(ぐさい)式弾斧「オルペウス」を握り、駆け抜けるように雷魚の体を刻む。敵が海に戻ってしまうのだけは避けたい。だからこそ、彼女は氣力を温存して戦いに臨んでいた。
 中衛に布陣したジャックは、第3の瞳へと力を込めていく。
「これは、てめえの為に自由を奪われた雷獣のぶん!」
 その目から、ジャックは怪光線を発射して敵を射抜き、呪いを与える。
 とにかく敵の攻撃は威力が高い為、相手の動きを止めたいと考えながら、メンバー達は交戦を行っていた。
「魚だろうと何だろうと、この女帝の前に跪かせてあげるわ!」
 水も滴るいい女とは、現状のエメレンツィアのことだろうか。水行の彼女が神秘の力で生成した水流。それが戦場で暴れ、雷魚の体を薙ぎ払う。
 後方の椿は仲間達の回復に当たる。とりわけ、敵が飛ばす雷で仲間が痺れると動けなくなって危険だ。彼女は深層水の神秘の力で仲間の痺れを取り払う。
 雷獣にその力を封じられた妖、雷魚。多少力を制限されているとはいえ、そいつは存分に力を発揮し、覚者達を追い込もうとするのである……。

 陸の上ならば、覚者の土壌。
 妖、雷魚は陸地へと上がったことで、確かにその勢いは弱まる。雷魚を討伐すべく、覚者達は全力で攻撃を繰り出していた。
 だが、敵は強い。多少能力が落ちたからといって、御しやすい相手となるわけではない。
 敵は大きく飛び上がり、己の自重で地響きを起こし、覚者達を痛めつけてくる。
 気丈に耐えていた灯だが、幾度目かの地響きを浴びたことで意識が途絶えかけてしまう。彼女は歯を食いしばって倒れるのを拒絶し、鎖鎌での連撃を再開させた。
 同じく、前に立つ有為もかなり辛そうだ。人数の少なさをカバーするのはかなり厳しい。
 そこへ、躍りかかってくる雷魚。振るって来るその尻尾は強烈なる一撃。椿が必死に潤しの滴や雨を仲間へと振りまくが、それでも回復は間に合わない。
 援護が遅れ、ジリ損となっていた有為もまた目の前が真っ白になってしまう。彼女は命を砕くことで、薄れかけた意識を手繰り寄せた。
(正直、あの尻尾切り落としたい……)
 警戒はしていたはずだったが、数で囲うことすらままならぬ状況。苦しい立ち回りが続く。
 椿は仲間の痺れの回復の傍らに回復を行い、攻撃はほとんど行うことが出来ない。彼女は仲間を信じてスキルを使い続ける。
 交戦がなおも続き、メンバー達の体力、気力はかなり磨り減ってしまう。
「雷獣が手を焼く妖、さすがに強いわね」
 エメレンツィアは時に回復援護を挟みつつ、国事詔書を開いて魔力を放つことで攻め立てた。
 ところで、ドイツ出身の彼女は、電波障害によって日本という地を調査できずに困っていたことがある。
(今まで結界を維持してくれたことに、感謝しないといけないわね)
 彼女もまた持ちうる力を振り絞り、雷魚へとぶつけていった。
 そうした間に、雷魚が徐々に動きを鈍らせてきていたのに、覚者達は気づく。やはり陸の上。敵も水を得ることが出来ずに苦しんでいたのかもしれない。
 有為は敵が海に戻らないことを留意し、海に向かう素振りが見えたならば、熱圧縮した空気で陸側へと押し戻す。
 そこで、ジャックが錬丹書を手に飛び込む。
「そして、これが……俺の怒りだあああああ!!」
 彼は魔力で包み込んだ本の角で殴りつける。
「俺の理想的な毎日と充実した日々と華々しい世界のために、死ね!!」
 その勢いに圧倒されたのだろうか。雷魚の目から光が消える。
「グ、グアァッ……」
 そのまま横倒しになる雷魚。そいつは大きな音を立て、岩場に崩れ去ったのだった。

●これで、結界も……
 なんとか雷魚の討伐に成功した覚者達。状況的に劣勢だったこともあり、全員疲労困憊といった状態だ。
「お疲れ様……。怪我は大丈夫?」
 へたりこむ椿が仲間に声を掛けるが、彼女もぐったりしてしまっている。
「勝てて良かったわ」
 椿は灯にも声をかけたが、彼女は重傷だ。その存在に心強さを覚えはしたが、痛々しい姿に顔を背けてしまう。
「まずは、体拭いてくれよ」
 ともあれ、水を浴びて服が透けているのが気になるジャックは、メンバーから目を背けつつ、用意したタオルを差し出す。
「傷が治ったら、雷獣様に挨拶へと行かなければなりませんね」
 椿に体を拭いてもらいながら、灯は声を絞り出す。これまでの結界のお礼、それに、これからの親交をお願いしに行きたいと。
「そうですね、お礼を言わねばなりません」
 25年という時間は古妖にとってどれだけの時間か、人の身では計りかねてしまうが、それでも貴重な時間と能力を費やしてくれたのは確かだ。有為も傷を抑えながら仲間に主張した。
「友達になれればいいな。その為にも約束は守らないといけないけどな!」
 ジャックもまた、後ほど雷獣に会いに行こうと賛同する。
「……早く引き上げましょう。こんなところにいたら、風邪を引いてしまうわ」
 実際、一度海中へと落ちていたエメレンツィアは寒そうだ。彼女の為にも、メンバー達は帰路に着くことにする。
(……電波障害がなくなると、間違いなく外国からの干渉が増えるわ。面倒ごとが増えないといいのだけれど)
 結界を解いてなお、プラスになることがあるのか、はたまた、何か秘策でもあるのか……。エメレンツィアは雷獣の考えを測りかねていたのだった。

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし



■あとがき■

リプレイ、公開です。
かなり苦戦もありましたが、
無事、討伐が出来て何よりです。
MVPは、見事に雷魚を釣り上げたあなたへ。

今回は参加していただき、
本当にありがとうございました!!




 
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