双刀製法伝授試験 菩薩合体ジゾウオー!
【妖侍伝】双刀製法伝授試験 菩薩合体ジゾウオー!


●地蔵様と天獄刀
「うおっはー! しんどいー! 死ぬかと思ったー!」
「ってか一機死んだー気分的にー!」
 大の字に寝転がってわめく奏空と柄司。
 その様子を、大人たちは安堵の目で見ていた。
 ここは天獄村の道場である。
 百妖事件を終え、一旦間をおいての再訪問だった。
 深々と頭を下げる鎬次郎。
「この度の一件、改めてお礼申し上げる」
「いえ、頭を上げてください」
 アーレスは手を翳した。
「『送受心・改』で我々も随分潤いましたから」
「いや、天獄刀の製法がまだだ」
 空気を読まず、というかマイペースを一切崩さず切り込み結唯。
 明後日の方向を見る満月たち。遥やきせき、太郎丸たちも似たような反応だ。
 プリンスだけがひたすら煎餅をかじる作業に夢中になっている。
「分かっている。必要となる金属『地蔵鉄』の製法さえ分かれば、あとは刀の神具化処理と同じだ。おぬしらにもできよう」
 鎬次郎にはF.i.V.Eの組織については話していない。神具庫の職人についてもだ。
 おそらく今の技術力なら、量産だって可能だろう。
「では製法を」
「あいやその前に!」
 だん、と足を踏み出す神主の門左衛門。
「我々が代々守ってきた技術を渡すのであれば、使いこなせるようにはなってもらいたい。宝の持ち腐れではこまるのです」
「なるほど……確かに」
 司書員の斑鯉たちも頷いて、彼らが代々受け継いできたという二本一対の刀をそれぞれ出した。
「それで神具化処理を?」
「柄司が先走って持ち出してしまったが……本来はこのときのため」
 ずい、と刀をアーレスたちの方へと突き出す。
 一方で鎬次郎は道場の外へと出て行った。鐺乃助が話を引き継ぐ。
「この刀を使って鎬次郎さん……地蔵様と戦ってもらいてえ。全員が使う必要はねえ。人数分に足りるよう数も増やせるから必要なら言ってくれ」
「ん、バトルか!? バトルは得意だぜ!」
 せいやーといって立ち上がる遥。
 ウキウキ気分で外へ飛び出すと、底には巨大なお地蔵様がいた。
 よく見ると大量の地蔵が一箇所に集まり、融合合体しているようだが……。
「見たか。これぞ我が秘策。妖を封じていたが故使えなかった力」
 真顔で見上げる一同。せんべい囓りとるプリンス。
 鎬次郎は地蔵の胸部分から放たれた光に吸い込まれるように入っていくと、地蔵は巨人となって動き始めた。
「菩薩合体ジゾウオー!」



■シナリオ詳細
種別:シリーズ
難易度:普通
担当ST:八重紅友禅
■成功条件
1.ジゾウオーと戦う
2.なし
3.なし
 八重紅友禅でございます
 なんか最後の最後ですごいことになっちゃったぞ。

●概要
 鎬次郎の操作するジゾウオーと戦います。
 これは新しい神具『双刀』の実用試験を兼ねているので、興味がある方は利用してみましょう。

●『双刀』の使用について
 このシナリオに限り、新神具『双刀』をレンタルして使用できます。
 スペックは日本刀と大体同じで、違いは近接列攻撃が可能なところです。
 (※F.i.V.Eで量産するにあたってスペックが異なることがあります)
 本当なら人数分作ってプレゼントしたいところですが、数値つきレアアイテムを配ると一シナリオの報酬として大きすぎるのでレンタルでご勘弁ください。

●ジゾウオー
 巨大なお地蔵様です。地蔵を操る鎬次郎の能力によって割と無理矢理作られています。今まで出てこなかったのは、こいつを出すと妖百体も一斉に出てきてしまうから、だそうです。
 両手の指から機関銃のようにプチ地蔵を発射できます。
 プチ地蔵は群体ユニット扱いで、攻撃を与えることで消滅します。消滅させずに接近されると自爆攻撃を仕掛けてくるので早めに潰しましょう。
 列攻撃がめちゃくちゃ有効です。
 戦闘に勝つ必要は特にありません。『双刀』の使用感を覚えることが今回の主な目的だからです。

 この依頼後、新神具『双刀』が神具庫に追加される予定です。
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(1モルげっと♪)
相談日数
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
8/8
公開日
2015年12月23日

■メイン参加者 8人■


●双刀と地蔵鉄
 『堕ちた正義』アーレス・ラス・ヴァイス(CL2000217)は二本一対の刀、双刀を手にとってしげしげと眺めていた。
「こうして実際に使ってみると特殊性が分かりますね」
「ええ、剣道の型通りに使うと重点移動が明らかにおかしくなるんです。普段竹刀で訓練していればそうは感じないのですが」
 資料をめくりながら頷く斑鯉。
「そこは慣れで克服できるでしょう。要点は神具化したことで他の武器同様使えるかどうか。剣術の心得が無い私が使うのは、そういった意味ではいいテストになる筈です」
「剣術かー。空手の延長で使えっかな」
 刀を左右同時に逆手で引き抜き、手元でくるりと回してみる鹿ノ島・遥(CL2000227)。
「鞘の配置も左側に二本とも据えるスタイルと両側に据えるスタイルがある。特殊な所では背中にバッテンにして背負うというのもあるが、あれはコツを掴まないと抜刀しずらいらしい」
「こいつは軽いから、難しく考えなくても扱えそうだけどな」
 紋左衛門に簡単なレクチャーを受けて刀の振り方を覚える遥。
 その一方で、水蓮寺 静護(CL2000471)は鐺乃助から一本だけの刀を受け取っていた。
「一刀は力、二刀は数といったものだが……ん? もう一本はどうしたんだ」
「自分の刀を使ってくれ。こいつは通常の刀に合わせても使いやすいように改良したタイプでな。お前が来ると聞いて作った試作品だからうまく動くかわからんが……」
「いや、いい。そういうことなら使っておこう」
 刀を借りるのは彼らだけでは無い。というか、全員が双刀を借りることになった。
 勿論『鴟梟』谷崎・結唯(CL2000305)もその一人である。
「重さは二丁拳銃のそれと変わらんな」
「俺には小太刀を二本持った感じに見えるな。軽さはそのままで長さが伸びてるような」
 足を肩幅に開き、大きく刀を構えてみる『アグニフィスト』陽渡・守夜(CL2000528)。
 かなりファンタジーな構えだが、実戦でも充分通用する感覚があった。
「それにしても、先生だけじゃなくて中等部のメンツも結構いるんだな」
「うん、いるよー! 今日は新しいものが試せるから、わくわくしてるんだ!」
 『鬼籍あるいは奇跡』御影・きせき(CL2001110)は門左衛門から受け取った刀を振りながら上機嫌に笑った。
 クリスマスの朝に枕元の包みを開いた子供そのものと言った有様だ。それが振り方によっては人を容易に殺害できる刃物である部分を覗けばだが。
「俺もワクワクしてる。柄司、お前の刀!」
「おう、そう来ると思ってたぜ!」
 鞘ごと突き出され、工藤・奏空(CL2000955)はそれを逆手に抜いた。回すこと無くそのまま構える。
「なんだ? 変な持ち方だな」
「なんかしっくりくるんだよ、逆手持ち」
 本来逆手持ちは剣道の二刀流における防御形態とされているが、それを両手で行なうのは確かに珍しいかもしれない。両方通常サイズの太刀なので尚のことだ。
「で、これがドージョーマスターの使ってた刀? どのボタンでフォース出るの?」
 刀というよりはドラムのスティックみたいに構えるプリンス・オブ・グレイブル(CL2000942)。
「このボタンだ」
「出るんだ!?」
 柄頭を押すと刀が黄金色のオーラを纏った。
 刀本来のオーラというよりプリンスの因子エネルギーそのものといった様子である。
「因子の力を伝達する弁を新たに付け加えている。これなしでも伝達は可能だが、ギミックとしてはおもしろいと思ってな」
「神具は普通の武器じゃありえない発想が生まれて面白えもんよ」
「ふーん、で岩とか浮くの?」
「いや?」
 それフォースじゃないじゃん、などと言いながらプリンスは外の広場へと出て行った。
 広場にそびえるは一度は砕けた地蔵の集合体。
 菩薩合体ジゾウオー。

●地蔵王。日本仏教がインド及び中国仏教によって統括される途中で生まれた土着宗教における偶像。平民救済の役割をもつ。現在は地蔵菩薩に統合され、消失している。
「これでも平安時代をならした腕利き。年代物と侮るなよ」
 巨大な地蔵はその腕を広げるやいなや、大量のプチ地蔵を射出。それぞれが意志を持ったかのように飛来してきた。
「来るぞ、全方位!」
 いち早く相手の動きを読んだのは守夜だった。
 守夜は刀と自分に炎のエネルギーを宿すと、逆手の防御型で突っ込んでくる地蔵をガード。
 くるくる回してスピンキックと同時にさらなる地蔵を打ち払う。
「おっ、これ。トンファーに据え付けるみたいにして使ったら便利かもな」
 ちなみに、そういうトンファーブレードのような装備は中国武器に存在する。
「準備できた! それじゃあ早速、全部まとめてたたっ切る!」
 双刀を逆手に握り、クロスするように振り込む奏空。雷が刃を通じて走り、プチ地蔵を切り払っていく。
 その一方できせきも刀を翼のように広げ、ぐるぐる回りながら地蔵を打ち払う。
「すごいなー! 軽くて長くて、どんどんやっつけられるよ!」
 足のバネを使って飛び上がり、竹とんぼさながらの回転ジャンプで地蔵の群れをどんどん払っていく。
 ジゾウオーもとい鎬次郎はその様子を見て笑った。
「さすがに覚者。人間離れした戦い方よ。ならばこうれならどうだ!」
 大きな拳を作り、パンチを繰り出してくるジゾウオー。
 きせきが打ち落とされそうになるが、そこへ割り込んだのがアーレスである。
 十字に交差した刀で拳を受け止める。
「術式伝達、こちらも試させて貰います」
 アーレスが刀に念を込めると、炎の渦が刀を螺旋状にとりまいた。それは巨大な炎の剣となり、アーレスは鳥が翼を広げるかのように刀を振り込み、地蔵たちを炎で薙ぎ払った。。
「今です」
 今度は刀を二本揃えて構え、念を込める。着地と同時に地蔵の足に叩き付けると、刀を通じて地蔵の足に爆発が起こった。
「むっ、いかん!」
 攻撃に使っていたプチ地蔵を足に集めて修復にかかる。
 チャンスだ。
「こちはもしや、王家に伝わる最強の必殺技を使うとき!」
「あるの!? 必殺技!?」
「余が考えた!」
「それ伝わってないよね!」
「ぼく知ってるよ、『自分発信』っていうんだよね!」
「うおー!」
 棒読みで気合いらしきものを入れるプリンス。ぽちっと刀の柄頭どうしを押し当てて刀身を輝かせた。
「あれ? 押し当てたら離れなくなったんだけど? まあいっか、これ見たことあるし」
 『ぶぃんぶぃーん』と口で言いながら両側から刃の伸びた合わせ双刀を振り回すプリンス。
 刀の軌跡で雷を生み出し、修復にあてていた筈のプチ地蔵へと雷撃を浴びせていく。
 思わず膝をつくジゾウオー。
 その隙に、結唯はその膝を駆け上った。
 手を膝に叩き付ける動作でそれを防ごうとするジゾウオーだが、身体を硬化させてガード。
 更に刀にまで威力を伝達させ、ジゾウオーの手を内側から破壊した。
 飛び散る破片。奏空はジゾウオーの膝に素早く飛び乗り、さらなるジャンプで腕を駆け上がっていく。
 奏空を振り落とそうと横合いから襲ってくるプチ地蔵を逆手刀で切断。その勢いのままスピンし、逆側と前方から襲ってくるプチ地蔵も切り落とす。
「なんだろう、この感覚。なつかしい? 初めてやるのに、一体……はっ、だめだめ!」
 奏空は首をふり、頭の中で別のことを考えた。具体的には水に濡れて透けるTシャツと水着のグラビア写真を考えた。
「うおーっ、黒髪ロングの濡れ透けおねえさーん!」
 奏空は勢いよくジャンプ。
 ジゾウオーの顔面へと迫ると、駒のように高速回転した。きせきの回転斬りと比べてコンパクトだが切断力は強い。
 顔面を切り裂かれるジゾウオー。
 巨大さのせいで頑丈そうにみえるジゾウオーだが、妖事件によって砕け散った地蔵の破片を継ぎ合わせてつくった急ごしらえのボディである。壊れるのも早かった。
 そこへ更なる攻撃を加えに行く静護。
 一本はいつもの刀だが、これを両手で握っていた彼にとって二刀流は不慣れなものだ。振り込みにやや躊躇する。
「日頃の鍛錬が逆に戦いにくさにつながるとは――ぐっ!」
 側面から飛んできたプチ地蔵に構える。
 が、次の瞬間には身体が勝手にプチ地蔵を破壊していた。
 不思議だ。慣れるのに時間がかかるだろうと思った二刀流だが、妙に手になじむ。
「これなら、いけるか!」
 静護は構え直して突撃、跳躍。
 ジゾウオーの首筋を抜けると、刀二本で同時に切りつけ首の一部を正確にそぎ落とした。
 双刀は二本あることによって近接列攻撃に秀でるが、同時に一本による斬撃とは違うピンポイントの攻撃も可能なのだ。
 空中でくるりと回転し、鋭く着地する静護。
「うまくすれば、巨人相手にも切り結ぶことができる」
「なかなか。しかしこちらもまだやれるぞ!」
 倒れる際にも意地を見せたい。鎬次郎は水晶の中で腕を引いた。
 空手の瓦割りに近い姿勢だ。
 拳の先には、遥一人。
「遥、そこ危なっ――」
「いや、ここでいいんだ」
 遥は『押忍』の姿勢をとると、地面にさした双刀をそれぞれ手に取った。
 腕の移動。重心の移動。身体が大きく、そして腕が伸びたような感覚と共に、遥は拳を……いや、刀を高く突き上げる。
「正『剣』突き!」
 刀の切っ先がジゾウオーの拳とぶつかる。
 しかし威力は拳を貫き、ジゾウオーの肩を破壊。続いて腕が連鎖的に破壊されていった。
「ぬおお!?」
 バランスを崩したジゾウオーは転倒。
 しかしその巨体が直接地面にぶつかることは無く、空中でばらばらに砕けて散った。
 散った欠片はエネルギーの粒子となって更に散り、重力に逆らって空へと舞い上がっていく。
「これは……」
 アーレスは目をみはった。
 結唯と守夜が何事かという目で見てきたので、分かる限りで解説しておく。
「戦を模すことで、妖封印の限界を迎えて砕け散った地蔵たちを供養したのでしょう。刀の実戦テストでもあり、地蔵たちの供養でもあったということですか」
「いや、それだけではなさそうだ」
 静護の言葉に振り返ると、砕け散った地蔵の中から鎬次郎が落下するところだった。
 だが自由落下とは違う、ゆっくりとした落下だ。仰向けに、そして大の字になった下りてくる鎬次郎。
「はっはっは! 戯れに戦うなど、何十年ぶりか!」
 妖を封じる使命を帯び、身分を隠して過ごしてきたこの数十年。
 ようやく解放されたのだろう。
 彼も、彼の手足として妖を封じていた地蔵たちも。
 きせきは刀を振って空に叫んだ。
「おつかれさまー! ゆっくり休んでねー!」

●六地蔵から作られし六対の刀たち
 それからそれから。
「あれ? そういえばプリンスが言ってた『王家に伝わる自分発信の最終奥義』ってなんだったんだ? 絶対あの『ぶぃんぶぃーん』じゃないよな」
「えっ? 見て分からない?」
 首を傾げる守夜に、プリンスはおせんべいとコーラをそれぞれ掲げた。
「おせんべいとコーラ、めっちゃあうの法則」
「それ奥義じゃねえ!」
「みんなー、ちょこころね買ってきたよー!」
 ビニール袋を掲げててってこ走ってくるきせき。
 流石に人数分全部というわけにはいかなかったようで、一部を結唯が代わりに持っていた。
「双刀、確かに有用な武器だ。しかし銃撃と格闘が同時にできる武器も欲しいな。言えば作ってくれるだろうか」
「作れるなら既に作ってるでしょ」
 スッとコーラを掲げるプリンス。
「やっぱり自分で見つけないと、このお饅頭とコーラめっちゃあうの法則みたく」
「変わってる!?」
 守夜たちはさておき。
 奏空と柄司は互いにがっしりと握手を交わしていた。
「ありがとな、また会いに来るからな!」
「おう! その時はまた、グラビアを読み交わそうぜ!」
 酒を飲み交わそうぜみたいに言う柄司。
 一方で静護は刀を鐺乃助に返すところだった。
「この刀なんだが、なぜか手になじんだ。身体が使い方を覚えていたような気がしたんだが……そのせいだろうか」
「前に別の形で二刀流を使ったことでもあったんじゃねえか? ただまあ、俺に心当たりがあるとすれば『ソレ』だな」
 鐺乃助に言われて刀を見て、静護は目を見張った。
 刀身から青白いオーラがわき上がっているのだ。
 これぞまさに裂海のオーラ。
「もう一方の刀の性質を所有者を通じて流し込むのさ。あんたの刀を初めて見たときに思いついたアイデアだ。間近で戦いを見て構想ができあがり、今回の試作品につながったってわけだ」
「烈海と対になったのか……」
「空を映して海は青なり。海を裂いて空は裂けるなり。名付けて裂空! ……と言いたいところだが……」
 鐺乃助に返した時点で、裂空(仮)は刀身がぽっきりと折れてしまった。
「試作品だからな、コスト不足でこのざまだ。今度しっかり作り直すなら、相談に乗るぜ」 まじまじと刀を見つめる静護。
 そんな彼らを横目に、アーレスは細く息をついた。
 長い緊張から解かれて、村は落ち着いたようだ。
 妖と古妖を時には混同してしまうこともあるアーレスだが、こんな風景が見られるなら古妖を……いや、鎬次郎を尊敬しようという気持ちになれる。
 横でがばっと頭を下げる遥。
「鎬次郎さん、今まで疑ったりしてすんませんした!」
「頭をあげてくれ。こちらもお主らを略奪者と疑っていたのだ」
「そっか。じゃあまた、何かあったら連絡してくれな。すぐに駆けつけっからさ」
「それはこちらも同じだ。村の危機が去った今、わしは遠くに行くこともできる。村を守る役目自体は無くならないが、お前たちの危機にはきっと駆けつけよう」
「いや、でも……」
 アーレスたちを見る遥。
 饅頭ほおばったプリンスが肩を叩く。
「ひいんばばい? ほばびぼうばがば……」
「のみこめ」
「いいんじゃない? この人たちなら共有できる秘密でしょ」
「……だな」
 手を出す遥たち。
 鎬次郎はその手をとって、強く握った。

 こうして、F.i.V.Eは『天獄村の地蔵』鎬次郎と協定を結んだ。
 お互いの危機に駆けつける心強い仲間となるだろう。

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし




 
ここはミラーサイトです