別荘に蔓触手の妖が現れるのですよ
別荘に蔓触手の妖が現れるのですよ


●タイトルが都の第一声なのです
 彼女は突然、前置きなしにこう覚者達へと話しかけてきた。
「……というわけで、討伐しに行ってほしいのです」
 その主は、つるぺったんな幼女風の芸術家、『芸術はえくすぷろーじょんですよ』新城 都(nCL2000091)である。
 何がというわけなのかがよく分からないメンバー達は、一から事情説明を彼女に促す。
 やれやれと首を振る都。日々、インスピレーションで過ごすような印象の彼女。なんともマイペースで、斜め上な感性の都に合わせるのは大変である。
「そろそろ夏も終わってしまいますので、その前に高原でのバケーションをしたいと思うのですよ」
 それ自体は問題ないのだが、その話を『F.i.V.E.』の職員に持ちかけたところ、何か夢見でよくないものが見えたらしい。
「長野県の軽井沢に向かおうと思うのですが、お気に入りの高原には何か妖がいるようなのですよ」
 避暑にでも行くのだろうかと覚者達は考える。不思議ちゃんな都だが、色々と忙しく仕事はしているらしい。なかなか休みも取ることができなかったのだろうとメンバー達は考える。
「妖さえ倒してしまえば、都の別荘でのんびり……」
 …………都の別荘?
「「「は!?」」」
 驚く覚者達が一斉に声を上げる。
「だから、都の別荘なのですよ」
 事もなげに都は語る。この少女、底が知れない。10代にして別荘を持っているとは……。
 彼女曰く、この別荘はかなり広く、参加する覚者に個室を貸すことができるような間取りがあるらしい。折角だから、妖をとっとと始末して、ここでの一時を堪能させてもらうのもよいだろう。
 話を戻して。現れる妖だが、蔓草が集まって人の形を取っている。
 生物系の妖でランク2が3体。自分達がこの近辺の別荘を所有しているという、縄張り意識みたいなものを持ち合わせているらしい。
「あと、この妖、ひどくえっちらしいのですよ」
 男性は容赦なく絞め殺し、女性は伸びる触手で捕まえて、たっぷり楽しむのだという。なかなかいい性格をした妖である。
 現れた原因などは不明だが、そいつは都の別荘周辺を周回しており、近づく者へと襲い掛かるらしい。実際、この地を訪れた良家のお嬢様が餌食になりかけ、心にトラウマを負ってしまったという話も……。
「まったく、迷惑なことこの上ないのです」
 嘆息する都。彼女は改めて、すぐに現地に向かおうと覚者達に促す。
 もっとも、非覚者の彼女を同行させるわけにも行かない。彼女は、高原手前の喫茶店で討伐完了の報告を待つ形となるのだが。
「てぃーたいむの間に、皆さんが倒してくれると信じているのですよ」
 優雅な夏休みを過ごす為にもよろしくなのですと、都は改めて覚者達へを激励するのだった。


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:なちゅい
■成功条件
1.全ての妖の討伐。
2.なし
3.なし
初めましての方も、
どこかでお会いしたことのある方もこんにちは。なちゅいです。
軽井沢の別荘に妖が現れましたので、
その討伐を願います。

●敵
○妖(生物系)……ランク2×3体。
 蔓草が絡み合ったモノが人型をとっております。大きさも成人男性ほど。どうやら、自分達が別荘の管理人のようだと勘違いしているようです。
 以下のスキルを使用します。
・縛りつけ……特遠列・負荷
 手足を縛りつけ、拘束してしまいます。
・締め付け……物近単・物攻プラス
 気に入らない相手はきつく触手を締め付け、絞め殺してしまうようです。
・もてあそび……特近単・弱体
 基本女性メインですが、この妖達は時には男もいいかなと考えているらしいです。蔓触手であんなことやこんなことを……。

●状況
軽井沢の別荘地、都の所有する別荘周辺を妖が徘徊しております。
基本的には、都の別荘の敷地内に入れば襲ってきます。
女性多めのチームの場合、相手の奇襲率が高くなります。
その場合はじっくり嘗め回すように蔓触手を這わせて
お楽しみタイムへと突入するようです。

●NPC
○新城 都(nCL2000091)がついてきますが、
危険な為、高原手前の喫茶店で討伐完了の報告を待っております。
事後は、彼女なりに優雅な時間を過ごすようです。

●事後
都の別荘でまったりするとよいでしょう。
かなり広いので、のんびりできます。
優雅な時間を過ごすことができるのですよ。

●注意
『アラタナル』は全年齢向けのPBWです。
予め、ご了承くださいませ。

それでは、よろしくお願いいたします。
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(1モルげっと♪)
相談日数
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
6/6
公開日
2016年09月19日

■メイン参加者 6人■

『若葉ノ陰陽師』
矢萩・誠(CL2001468)
『聖夜のパティシエール』
菊坂 結鹿(CL2000432)

●触手に対する反応様々
 長野県軽井沢市。
 覚者達は、この地に遊びに来た『芸術はえくすぷろーじょんですよ』新城 都(nCL2000091) の依頼を受けて、妖退治にやってきていた。
「軽井沢って昔はすごく人で溢れていたのですけど、道や電車の進化で寂れたらしいと聞いたことあるんですよね」
 それなのにと、『中学生』菊坂 結鹿(CL2000432)は嘆息する。
「フン、護衛討伐任務というから同行したが……。聞けば、相手はたかが蔓草の妖、俺の敵ではないな!」
 近場を歩く『若葉ノ陰陽師』矢萩・誠(CL2001468)は事も無げに言うが、結鹿はそれほど割り切りことができず。
「なんで植物なのに、女の子にいたずらしようとするのかなぁ……」
 この手の敵とは相性が悪いと自認している結鹿は、気をつけなきゃと自らに注意を促す。
「えっちぃ触手妖ね。これは色々と楽しみだわ~」
 逆にこういう敵だからこそ、楽しみにしているのは、エルフィリア・ハイランド(CL2000613)だ。
「何? エッチで危ない? 俺が女だからと言って馬鹿にするなよ! 蔓如きに卑猥な事される前に、俺の召雷で滅してやるさ!」
 そして、それを聞いてなお、誠は自身ありげに語る。それよりもと、彼女は初めての旅行にテンションが上がっており、凄くそわそわしていた。
 一方の男性陣。
 助けを求める声あらば、どこでも駆けつけるとやってきた『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)だったが。
「って、え? 今回は触手……? き、聞いてなぁーーい!!」
 『F.i.V.E.』に来てからというもの、彼も色々なことに身体を張ってきたのだが、さすがに触手は初体験。倒すべき敵ではあるが、やや及び腰ではある。
「ちゃうねん」
 こちらは、『黒い太陽』切裂 ジャック(CL2001403)。彼は凄い勢いで捲くし立てていた。
「俺は本部の廊下を歩いていて何か変なものを踏んだから、なんやって思って壁に手を置いて片足をあげた瞬間に、手を置いた壁が実は扉でそれが開いてそのままボッシュートされたらもう二度と扉が開かず、強制参加したんや、やから!!」
 一見、ジャックは抵抗しているようにも見えるが……。
「俺は不本意でここにいるけどムッハーーーーッ!! 超テンションあがるぅぅ!! 草生えるーッ! 触手! 触手! 触手! 触手!! 女の子ばっかり、ひゃっほう、俺の瞬間記憶が火を噴くぜ!」
 ダメだ、こいつ。早く何とかしないと。
「今回の妖は、男性は容赦なく絞め殺すのね……」
 2人の男子学生が捕まると危険だと、教師である『音楽教諭』向日葵 御菓子(CL2000429)は考える。
 万が一何かあった場合は、親御さんに何とお詫びしてよいやら……。そこで、彼女はにっこりと微笑んで、ポンと手を打った。
「そうだわ」
 2人の正面に立った彼女は、威圧するような笑顔でこう言い放つ。
「女の子の扮装していれば、少しはごまかせられるかもしれないわ。だ・か・ら、2人はまず、女の子になりましょうね♪」
 可愛らしくウインクし、小首を傾げる御菓子。
「これは2人の安全と、作戦の成功率を上げるためなのよ……」
 御菓子の与えた選択肢は「はい」か「イエス」の二択。2人はヘビに見つめられるカエルのようになってしまい、笑顔の圧力で無理やり頷かされた。
 そうして、着替えた男性2人。奏空はアリスドレスに猫耳姿。そして、ジャックはワンピースにうさ耳姿へと成り果てて。
「きゃぁ~っ! 似合う! かわいいぃ~っ!!」
「女装してまで、その身で我々を庇おうとするその心意気……。この矢萩誠、貴方達に敬意を表そう! その勇姿、ぜひ焼き付けておこう!」
 男性陣はほぼされるがままの状況である。思わず、その姿に結鹿までも目を輝かせ、誠は真っ赤になりながら瞬間記憶をしていた。
「さぁ! 妖を退治するわよ。あぁっ! その前に2人とも記念写真撮るから、そこに並んでね」
 カメラを用意していた御菓子は、2人をフレームに収めてシャッターを切る。
「がんばりましょうね」
「う……、俺、頑張ります!」
 結鹿の呼びかけに、奏空は涙目になって意気込むのだった。

 都の別荘付近までやってきた覚者達。
 結鹿が超視力を駆使して周囲を見回し、御菓子は守護使役のカンタに空から偵察させ、自らは鋭聴力で敵が近づく物音を聞き分けようとする。
「俺の第六感とルナリエの【ていさつ】で周囲を監視していれば、妖の奇襲如き恐るるに足りん!」
 女性多めの人員構成ということもあり、誠も敵の強襲に備えていた。
 女装した男性陣。奏空も上空に守護使役のライライさん、そして、自らは鋭聴力。結鹿とほぼ同じスタンスで索敵を行う。ジャックはその手のスキルを所持していない為、地面に目を配っていたようだ。
 何事もなく、一行は都の別荘へと足を踏み入れる。とりわけ、エルフィリアは奇襲ドンと来いよと真正面から堂々と入っていく。
「だってー、えっちぃ襲われ方は逆に楽しむタイプだもの♪」
 得てして、エルフィリアが望む通り、3体の妖が物陰から姿を現し、覚者達へと飛び掛かってくる。それは、数え切れないほどの蔓草が絡み合い、人の形を成した者達だ。
 自身を狙う妖の姿に、奏空はにやりと笑う。
「かかったな! 残念、男だよ!」
「奏空、頑張れ。ちなみに俺は助けないからな、女は特に」
 敵が思惑通りに自分へと襲い掛かって来たのはいいものの、ジャックの態度にやや呆れを見せる奏空なのだった。

●触手の攻めに……
 襲い来る妖達。敵は前方と左右からバラバラに現れ、蔓草を伸ばしてくる。
「エッチなのはいけないと思います」
 一行の前線に立って身を張る結鹿は身体に岩の鎧を纏い、敵の攻撃に備えた。
 同じく、仲間の前面に位置取る奏空。
(男だって宣言したし、さすがに……)
 えっちなことはされないだろうと踏んでいた彼だったが……。妖は奏空に狙いを定め、その身体をもてあそび始めた。
「あれあれー?」
 驚く暇などない。敵は奏空の体を舐めるように触手を這わせ、その感触を楽しみ始める。雷雲を呼んだ彼が雷を落として応戦するも、敵は敏感なところはしっかりと攻め立てていく。
「はうっ……」
 奏空の口から艶かしい声が漏れ出す。
「すぐに助けます!」
 結鹿も奏空を助けようと、スキルの準備を行うが、彼女は別の妖に狙われる形となる。触手に身体を縛り付けられ、あられもない姿に……。
「きゃっ! ……やぁっ! 見ないでくださいっ!」
 捕まった彼女は悲鳴を上げ、じたばたと暴れる。
「その蔓をはなしなさぁ~~いっ!」
 回復役として後に立つ御菓子は、妹でもある結鹿や教え子の奏空を助けようと、神秘の力を込めて生み出した水竜を放って、妖の身体へと食らいつかせていく。
 ただ、敵はしつこい。多少の攻撃では怯まず、覚者達の身体を存分に楽しむ。
 特殊な花を咲かせ、そこから発する匂いで敵の弱体化を図っていたエルフィリアも、結鹿と共に縛り付けられていた。
「さぁ、妖ちゃん。貴方の手管はどれ程の物か、アタシに味あわせて頂戴」
 彼女は敵を誘うように、蠢く触手を受け入れる。
「んんっ。アタシ、攻めるのも好きだけど、攻められるのも好みなのよね~」
 なんとも高尚な趣味を持つエルフィリア。敵は彼女に一旦ターゲットを絞り、その身体をもてあそぶ。
「ん……、ああん」
 柔肌を滑らせるように触手をエルフィリアの身体に絡めていき、ふくよかな胸やくびれた腰を攻め立てる度、エルフィリアは吐息と色っぽい声を漏らす。いやらしい触手に、悪くないといった表情を彼女は見せていた。
 逆サイドからも、妖が誠を狙う。
「くっ! 離せ! ……俺を甚振るならやってみろ! 俺は絶対に屈しないぞ!」
 小さな雷雲を発生させた誠は敵目掛けて、雷を落とす。
 しかしながら、敵も弱いところを重点的に抑えている。いくら誠が睨みつけようとも、妖は彼女の大きな胸やむっちりとしたお尻を重点的に攻め立てて……。
「ひぐぅ!」
 身体に走る感触に、誠は声を上げずにはいられない。
 それだけに留まらない。胸の尖端や足の間にも触手は絡みつき、敏感なところにまで……。
「……いやぁ、……わ、私まだ乙女なんです……。これ以上されたら、お嫁さんになれなくなちゃう! 許して!」
 先ほどの強気な態度から一転、すっかり触手の攻めに堕ちてしまった彼女は涙を光らせつつ、耐え続ける。
 女性陣が触手に攻められる様を、ジャックはじっくりと見つめて瞬間記憶していた。一応は、第三の目を出して怪光線を放って戦ってはいたものの。手加減して戦ってすらいた。
(そんな早う終わったら、楽しくないやろ??)
 ……とのことである。
 時に、妖は彼の方をちらりと見るのだが。
「おい、触手よく考えろ。俺に構う暇があるのか??」
 ジャックの声に応じたからかは分からないが、妖は今狙いを定める女性メンバーと奏空に代わる代わる触手を絡め、弱らせてくるのである……。

●調子に乗る触手に裁きを
 戦いは妖が優勢にも見えるが、覚者達も攻撃を行っていないわけではない。
 攻勢に打って変わるきっかけは、エルフィリアだった。途中までは触手の攻めに声を上げていたのだが、だんだん彼女は不満げな表情に変わっていく。
「その程度の触手使いで、アタシを満足させられると思ってるの? もっと激しく、それでいて優しくやりなさい!」
 同じような場所を攻め、テクニックに欠けていた触手。エルフィリアはそれに業を煮やし、エアブリットを撃ち込んで行く。叫び声のようなものを上げ、そいつは大きく仰け反った。
「アタシが今まで相手してきた触手達はその辺、上手くやってたわよ!」
 エルフィリアは危険植物が持つ毒を濃縮し、妖の身体へと流し込む。
 毒に抵抗していた妖へと彼女はさらに種を投げつけ、それを急激に成長させて敵の動きを封じる。妖はじたばたと暴れた後、ついには動かなくなってしまった。
「う、ううっ……」
 されるがままになっていた誠。彼女は嗚咽すらしていて。
「わぁっ」
 そこで、助けに入ったのは奏空だ。自身を苛む触手から一度抜け出ていた彼は、英霊の力を引き出した上で誠を助けるべく介入してきたのだ。
「うう……ありがとう……」
 誠は自らの貞操を守ってくれたことに感謝しつつ、浄化物質を振りまいて仲間達を苛む触手の締め付けを緩和しようとする。
 だが、邪魔する男には妖も容赦はしない。ぎゅうぎゅうと力強く締め付け、本気で絞め殺そうとしてきていた。
「う、うああっ……!」
 手足や首を締め付ける触手に、奏空は意識が飛びそうになってしまう。
「……そこまでだッッ!!」
 そこで、炎を津波のようにして浴びせかけてきたのはジャックだ。燃え上がる炎に、妖が苦しみ始める。
「俺の後輩、あんまいじめんといてくれん? ――覚悟、しろ」
 再び、彼は炎を燃え上らせる。それを浴びた敵は所々に火傷を負いながらも、なおも触手を伸ばす。
(ジャック先輩、ちょっと名前怖いし、デンジャラスな人なのかなって思ってたんだけど……優しい……っ。カッコいい……!)
 ジャックに対して高感度がうなぎ上りになり、ときめきすら覚える奏空。
 ただ、妖はまだ動いている。奏空は動きが鈍ってきていたそいつへと双刀・天地で二連撃を叩き込み、トドメを刺した。地べたを張ったそいつは瞬く間に枯れ果てていく。
 後衛からは、御菓子が触手の攻めに耐える仲間を支える。深層水の神秘の力で、触手の拘束から抜け出るようにとしていたのだ。
 御菓子も触手に備えて構えていたが、自らにはあまり襲ってこない状況にほっとしたような、物足りなさを覚えてしまうような、といった複雑な心境であったらしい。
 最後の1体に、抵抗していた結鹿。
「うっ、ああうっ……」
 こちらも執拗な攻めによって、色っぽい声を上げていた。徐々に過去のトラウマが蘇り、拘束が強まれば強まるほど、結鹿は身体を固まらせて抵抗する力をなくしてしまう。
 ただ、姉である御菓子が深想水で助けてくれた。それによって一転、攻撃を再開させた結鹿は仲間と合わせるように『蒼龍』で直接刃を浴びせる。
 怯えて逃げ出そうと背を向けたそいつを、彼女は鋭利な氷柱で貫いた。
 妖はそれに逃げられず、氷柱に貫かれた状態で崩れ落ちる。そこにはただ、枯れ果てた植物の残骸が残されていたのだった。

●優雅で楽しい一時を
 蔓草の妖を駆除し終えたメンバー達だが。
 最前線で蔓触手を受けていた奏空は、かなりボロボロになってしまっていた。
「まず……、服を着替えなくちゃ……」
 普段着へ着替えようと立ち上がろうとしてよろけた奏空に、ジャックが上着を貸す優しさを見せる。
「お前……、あんま身を削んなくていいんやで?」
 見ていて面白いからいいけど、とジャックは本音も漏らす。ただ、奏空はぐったりしてしばらく動きたくない様子だ。
「あ、都ちゃん、珈琲淹れられる?」
 そこで、妖討伐を聞きつけてやってきた都に、ジャックが珈琲大好きだからと勧める。
「ふふん、都の珈琲ですか? ならば、本格的などりっぷでおもてなしするのですよ」
 都は鼻を鳴らし、持ってきた珈琲メーカーで美味しい珈琲を入れていた。
 エルティリアも庭先のテーブルに備え付けられた椅子に座って紅茶を口にし、ティータイムを楽しんでいたようだ。
「お疲れ様、みんな」
 そんな仲間達をねぎらう御菓子。彼女は予め用意してきた食材や器具を使って何か準備を始める。
「バーベキューでもしましょうか。今日は先生がおごってあげる」
 ぐったりしている奏空や、都と珈琲タイムを楽しむジャックの為に肉を多目に用意する。
 そのアシストを結鹿が行う。彼女は是非、網奉行をと名乗りを上げて野菜や肉を焼き始める。
 美味しそうな匂いが漂う頃、メンバー達は部屋に閉じこもる誠を誘う。あれだけ戦い前には強がっていた彼女だが、すっかり触手がトラウマになってしまったのだ。
「し、仕方ないな」
 それでも、仲間からの誘いは嬉しかったらしい。庭へと合流した誠もまた、美味しそうにバーベキューを食すのだった。

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
『触手に耐える男の娘?』
取得者:工藤・奏空(CL2000955)
特殊成果
なし



■あとがき■

リプレイ、公開です。
えっちな妖の討伐、お疲れ様でした。
都も喜んでいたようです。

MVPは女装し、
妖にされるがままになってしまった貴方へ。

ともあれ、皆様お疲れ様でした。
ゆっくりとお休みくださいませ。




 
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