ねこまる猫丸
ねこまる猫丸


●ねこまる猫丸
「うわー、土砂降りだ……」
 とある公園内の東屋にゲリラ豪雨をやり過ごす学生服の少年の姿があった。肩や足元が濡れている所を見ると、慌てて駆け込んできたのだろう。
「まあ、これ位ならすぐに止むだろうし―――ん?」
 早速何か暇をつぶせるものは無いかと少年が周囲を見渡すと、物陰から小さい影が現れる。人ではない。雨に濡れた小さい躰は四足だ。
「ニャオゥ……」
「あ、猫か。おーい、そんな所に居ると風邪ひくぞー?」
 人が居ると寄ってこないか、と少年が苦笑する。しかし、雨の中で泥だらけになった猫は迷うことなく少年の居る東屋へやって来た。
 雨は先程より更に強くなり、ほんの少し目を離しただけで大きな水溜りが出来上がっていた。雨の勢いで泥と混じりあったのか、濃い茶色が波紋と共に揺れている。
「へー、人を怖がらないのか。首輪はしてないみたいだけど、誰かに飼われてんのか?」
「ニャゥ」
 猫が寄って来た事で気を良くした少年は猫と戯れようと指をチラつかせる。猫も動いた指に鼻先を寄せ―――、
「ニ゛ァ゛オ゛」
「え?」
 猫の口が大きく開く。2、いや3メートルはあるか。まるで空気の入った風船のように膨らんだ猫は既に猫に見えない。少年の視界には口内の赤ではなく、酷く淀んだ泥の茶色だけが見えた。
 ガボン、と飲み込まれる音。瞬きの内に猫は元の大きさに戻り、尻尾の先まで何かが運ばれるように膨らんでは萎んでいく。
 やがてそれは猫のすぐ後ろに来ていた泥の水溜りへと届き、バシャリと一際大きな水音を立てた。それで、お終い。何事も無かったかのように雨音だけが続いている。
「……ニャァ」
「ニャァァォゥ」
「ミィ」
 気が付けば東屋には『豪雨の中でも泥が落ちない猫』が三匹、爛々と眼を輝かせていた……。

●泥沼猫
「今回の敵は猫さん! ……なんだけど、多分泥の方が本体なのかな」
 久方 万里(nCL2000005)は勢いよく切り出した所で途端にトーンを落とす。猫は可愛らしいが、人を一人丸呑みできるのは流石に可愛いとかそういう問題ではない。更に妖として危険な存在である。
「雨も降ってるみたいだし、パパっと倒しちゃおう! あ、予知で襲われてた子はバックアップの人達が車で家まで送ってっちゃうから気にしないでね」


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:杉浦則博
■成功条件
1.猫丸を倒せ!
2.なし
3.なし
●場面
・豪雨の公園での戦いになります。パラメータやスキル等に影響は特にありません。間違いなくびしょ濡れになるので風邪をひかないよう注意して下さい。
 
●目標
 猫丸:妖・自然系・ランク2:泥だらけの猫。尻尾の先が常に泥沼の中に繋がっており、ある程度の長さまでなら伸びる。速くはないが泥沼そのものも地表を這うように移動でき、泥沼に足を踏み入れた者を飲み込んでしまう。どちらかと言えば泥沼が本体なので分類は自然系。三匹現れる。
・ねこまる:A特近単:猫丸が巨大な口のようになって対象を飲み込む。覚者ならば気合いを入れれば多少のダメージと引き換えにすぐに脱出可能。[呪縛]
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(0モルげっと♪)
相談日数
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
6/6
公開日
2016年06月08日

■メイン参加者 6人■

『想い重ねて』
蘇我島 燐花(CL2000695)
『ワイルドキャット』
猫屋敷 真央(CL2000247)
『静かに見つめる眼』
東雲 梛(CL2001410)


「ぐわああああ! 降ってる! スッゲー雨降ってる! 動物と戦う時に限ってなんで毎回こんな大自然の猛威がアタシを襲い来るんだー!?」
 轟々と降りしきる雨。その中で普段は腰に巻いている制服を頭に被せている国生 かりん(CL2001391)は叫んでいた。
 絶え間なく降り続ける雨にその程度の対策では如何ともしがたく、あえなくかりんは全身ずぶ濡れになる。
「これから夏になると、夕立やゲリラ豪雨に見舞われる機会も増えそうですね。できれば外出時に遭遇するのは避けたいですが、妖との遭遇はさらに避けたいものです」
 同じく特に雨対策をしていない柳 燐花(CL2000695)の猫耳や尻尾から雫が垂れる。どの道多少は濡れるのだから、とタオルや着替えを用意する方向のようだ。
 二人の濡れた姿はそこはかとなく淫靡な香りを漂わせるが、急速に体温が下がった事で健康的な肌も青く血色の無い色になってしまっていた。
「ニャァオゥ……」
 と、東屋から飛び出した彼女達の前に泥だらけの猫が現れる。妖「猫丸」。東北地方の方言「ねこまる」との関連性を疑われる今回のターゲットだ。
 叩きつけるような強さの雨の中でも猫から泥が洗い流される事はなく、むしろ体から滲み出す様に体毛が泥に包まれていく。
「泥か猫かはっきりせんな……チョウチンアンコウみたいなものか?」
「なるほど、猫で釣って沼でパクリ! みたいな……」
 物陰から現れた三匹の猫丸を前に、葦原 赤貴(CL2001019)が疑問を口にする。それに反応したのは神野 美咲(CL2001379)だ。
 ただ濡れるに任せる赤貴に対し、美咲は合羽を着込んで完全防備の構えである。全身黄色の幼児用合羽が良く似合う16歳であった。
「可愛い猫さんのふりをして騙すなんて酷いですっ! そんな事をする悪い妖さんはお仕置きしますよ!」
 憤慨したとばかりに猫屋敷 真央(CL2000247)がじりじりと近付く猫丸を指差す。獣、特に猫の因子を持っている真央としては許し難い存在なのだろう。どちらかと言えば犬派らしいが。
「めんど……けどそうも言ってられないか」
 深いため息をついた東雲 梛(CL2001410)がギチリと術符を握り込む。口では色々と言っているが、やる事はキッチリやるタイプのようだ。その眼には確かな光が灯っている。


「これだけの雨にうたれて落ちない泥。どれだけ頑固な泥なのでしょうか」
 燐花が両手に持った苦無を横並びになった猫丸の真ん中の個体へ振るう。その数四回。連続攻撃体術「飛燕」の圧倒的なスピードによる連続使用である。一発は外れるも、その傷跡は初手にしてはかなり大きい。
「まずは数を減らしていきましょう」
 それに呼応するように真央は向かって左の猫丸を抑えつつ、真ん中の個体へ両手のネコパンチ&ネコクローを突き出す。飛燕による火力を集中する考えのようだ。
「ニィォゥ……」
「グニャアァゥ!」
「ニ゛ァゥ!」
 直進を防がれた猫丸の反応は速かった。両端に居た個体が大きく迂回して覚者達の左右へとつき、四阿を背後にとっている覚者達を取り囲んだ形になる。
「んぶっ!?」
「うわ、ヤバッ!?」
「んにゃあ!?」
 更にその隙を埋めるように覚者達へと攻撃を仕掛ける。梛が、かりんが、真央が泥の塊と化した猫丸に飲み込まれた。
 覚者であるが故にすぐに取り込まれるという事はないが、行動の多くが阻害されている。相応に気合いを入れて脱出する必要があるだろう。
「はぁぁぁぁぁ……!」
 向かって右へ移動した猫丸に相対する赤貴は降りしきる雨の中で静かに呼吸を整え、丹田から力を全身に満たしていく。錬覇法。英霊の力を引き出す事で自身を強化する手法である。
「ん? ぱくり? ひょっとして、猫に食べられたらそのまま沼の中……こ、怖くなんて無いぞ……?」
 同時に攻撃を受けた他二人と比べて体力の低い真央に対し、美咲は水行壱式「癒しの滴」で回復を図る。が、その瞳には隠しきれない怯えが見えていた。
「タヌキの次はネコかよ! これで次にキツネでも来たら変身合戦でもおっ始めそーだなぁ。で、離してくんない? あ、駄目?」
「狙いを一体に集中して……チッ、まともに動けないか。面倒な能力持ってんな」
 一方、泥の奔流に飲み込まれたかりんと梛は固まりもしないのに自身に纏わり付く泥に悪戦苦闘していた。コレは足元の雨を吸った土による泥とは違う、明確な意思を持ったモノだ。
 三人を飲み込んだ猫丸は程なく元の位置に戻ったが、よく見ると本体の泥から猫丸を経由して三人の体を拘束している泥が繋がっているのが解る。つまり今現在も猫丸は三人を飲み込もうとしているのだろう。

「濡れた制服が意外と重たくて動きを阻害しますね」
 そうは言うが燐花の動きはとどまる所を知らない。立て続けに猫丸へと叩き込まれる苦無。猫丸はやはり泥が本体だけあって血が流れていないのか、パックリと割れた断面が赤く染まる事は無い。
「「「ニ゛ィ゛ィ゛ィ゛ア゛オ゛ゥ゛ッ!」」」
「ぐぅぅっ!」
 明確な敵意と共に猫丸が三体とも赤貴へと飛び掛かる。空中で猫丸は形を崩し、三体分の泥の滝が赤貴へと続けて降り注いだ。その勢いは今尚降る雨にも負けていない。
「うぶっ!? や、泥が重い……! このっ! にゃあっ!」
 正面の猫丸に飲み込まれていた真央だったが、攻撃の隙を突いたのかその猫丸へ両手の武器を叩きつける。更にもう二発。
 どうも最初の連撃で力尽きていたようだが、念には念を入れたという事か。しかし、どうも倒しただけでは纏わり付く泥を落とす事は出来ないらしい。未だに真央は泥だらけだ。面倒な話である。
「一歩でも踏み込むこと。僅かでも手を伸ばすこと。それは、決して無駄ではない」
 赤貴の言葉と共に泥山の一部が吹き飛ぶ。その手に握るは燦然たる銀光の残滓。疾風斬りにより、積もっていた泥の一部と向かって右手の猫丸を切り捨てたようだ。
「どっちにしてもアタシは殴るしか能がないしひたすら殴るだけだな! 身動き取れないけど!」
「気力に余裕があるわけじゃないから、過剰に回復しないように……痛そうに見えても、慌てて回復しないように……」
 泥に埋もれて動けないかりんと自らに語り掛けるように呟く美咲。しかし回復用のスキルは出力不足に陥る事が多いのでむしろ過剰に回復するつもりで全力でした方が良い場合が多かったりする。現に美咲によるかりんへの回復も全快にはほど遠い。
「お前……元気だな。俺は動けないってのに……」
 何とかして泥の塊から抜け出そうとする梛に対し、人魂はくるくるとその周囲を飛んでいる。怪の因子にとって人魂は体の一部のようなモノの筈だが、梛は違うのだろうか?

「声だけ聴けば可愛い猫さんなのに……」
 野生の獣顔負けの威圧を見せる猫丸にそう言えるのは余裕があるからか。三度目の連続攻撃は向かって右の猫丸の四肢全てを切り落とした程だ。ベチャリと猫丸が濡れた地面へ転がる。
「ア゛ァォウ゛ッ!」
 攻撃の隙を突いた筈の向かって左側の猫丸による攻撃を燐花はひらりと躱す。向かって右側の猫丸も四肢が無くとも行動に支障はないのか、赤貴へと飛び掛かっていた。先の三連撃と合わせて赤貴に着々とダメージが蓄積されていく。
「うぅ、本物の猫さんではないとわかっていても、やっぱり猫さんの見た目をしている相手を攻撃するのは気が引けてしまいますね……」
「しかしひっでー雨だなぁ……そういやもう梅雨なんだっけか? あ、これでこの泥流れ落ちたり……は、しませんよね。ですよねー」
 四肢が無くとも人の身長の倍近く飛び跳ね、人間を丸呑みに出来るモノを猫と認識できる真央はきっと大物なのだろう。雨によって泥が洗い流される事を期待するかりん共々、泥により動けずにいたが。
「初陣ではないのだから……いくら見た目が可愛い猫でも、これは妖……今、明らかに猫の見た目じゃなかったよね?」
 人を丸ごと飲み込める程に大口を開いているのだから、まあ当たり前と言えば当たり前である。攻撃に転じた所で改めて妖の姿に驚いてしまったようだ。術符による攻撃も外れている。
「くっ、この程度で……!」
 都合四度泥を被っている赤貴は大剣を振り回して脱出を図るが、やはり中々難しいようだ。むしろ良く動けているものである。
「なんとかするか……お、いけるか!? 棘一閃!」
 落としては這い上がり、剥がしてはくっ付く泥の隙をついて梛は猫丸へ攻撃を行う。しかし、その状態で攻撃を当てるのは至難の業である。放られた種は雨の中へと消えて行った。

「本物の猫さんなら、捕まえて綺麗に洗ってドライヤーで乾かして……と考えましたが、いきなり連れて帰ったら蘇我島さんに怒られちゃいそうです」
 恐らく体が泥で出来ている猫丸にそんな事をすれば、より溶けるか固まってしまうかのどちらかだろう。
 そしてそんな雑念の入った攻撃は手元が狂い、僅かに猫丸に掠るだけで終わる。まあ、手足もなく体が大きく裂けている時点で終わりは近いのだが。
「でも、このままにしておいて悪いことをさせてしまうわけにはいきません! ちゃんと倒しますよ! くぬぬぬぬ……!」
「わかるか、妖。オレは、その意志と力を以て、オマエらを潰して踏み越える。オマエらを糧とし、オレは力をまたひとつ得る……!」
 踏ん張って拘束を逃れようとして失敗する真央に対し、気合いと共に一閃を煌かせた赤貴。既にその身に汚泥はなく、振り切った切っ先が猫丸を見事に両断していた。
「くそっ、また動けなくなっちまった……しっかしなんで猫の姿なんだ?」
 何とか動けたのもつかの間、またしても梛は泥に手足を取られてしまう。東北の方言で地中に埋まってしまう「ねこまる」という表現があるが、果たしてこの妖とその言葉がどのような関係にあるのかは想像する事しか出来ない。
「え、何この生き物猫じゃない! あ、いや、そういえば泥沼が本体だった……うぅ、事前に聞いてたのに、見た目の可愛さについ……」
 驚き、慄き、怯える美咲。耳は垂れ、尻尾は股の間にガッチリと固定されている。そんな状態で攻撃をしたせいか、やはり明後日の方向へとすっ飛んでしまっていた。 
「服濡れてシャツがスケスケになっちゃう! キャー! とかいうシチュ期待するヤツもいそうだよな! アタシは泥だらけでそれ以上の状況だけど!」
 泥によって両足を同時に踏み締める事も出来なかったかりんだが、ここでようやくその機会が訪れる。即座に火行壱式「醒の炎」を使い、身体能力を向上させた。

「これもお仕事です。悪く思わないでくださいね」
 最後に残った猫丸へと燐花の苦無が奔る。しかし流石に疲れが出て来たのか、怒涛の連撃も半分しかその身に当たる事は無かった。
「にゃなんて言ってにゃいですよっ! ……あっ」
 燐花程ではないが他の覚者達よりも大幅に高いスピードの真央が続く。しかしやはり泥の中からの攻撃は厳しいのだろう。むしろ一発でも当てた事を称賛するべきか。
「我輩は泥沼の動きが見やすい位置だから、皆がうっかり踏んだりしないようにちゃんと注意しないと……雨ならまだしも、泥で汚れるのは大変そうだし……」
 ふるふると頭を振り、美咲は気合いを入れ直す。まあ、既に半数以上が泥塗れどころかその泥に動きを封じられてしまっているのだが。気合いが入ったお陰か、三度目の攻撃は外れる事無く猫丸を打ち据えていた。
「……雨ん中で火使うってなんか不安になる感じなんだけど。アタシの火って神秘の力がナンチャラとかで水の中でもフツーに使えるっぽいし問題ないよね? まあそれ以前に動けないんだけど」
 ぐにゃりぐにょりと流動しつつも動きを遮る泥によってかりんは攻勢に出る事が出来ない。普段はにこやかなかりんも流石に苦々しい表情をしている。
「キリはなくとも意味はある。だからオレは、今日も敵を殺す」
 向かって右側に位置していた赤貴が左側へ移動すると共に剣を振るう。文字通り駆け抜けながら、駆け抜けるように斬りつける疾風斬りを繰り出していた。
「あぶばっ! うひゃい!?」
 ガボン、ガオン、と立て続けに猫丸がかりんを狙う。連続攻撃をされる程の隙か速度差があったという事か。辛うじて二発目は回避出来ていたが、一歩間違えば倒れていた所である。
「あーあ、雨はやく止まんねーかな」
 ひとしきり泥と格闘していた梛が呼吸を整えながら空を見上げる。確かに戦闘も終盤になっていながらまともに動けていないが、諦めるにはまだ早い筈だ。

「どこか人のいない所に移り住んでくれるなら、命を取る事はないと思うのですが」
 最後まで圧倒的なスピードで先手を取っていた燐花が猫丸とすれ違い様に呟くが、それは無理だろう。予知でもあったが猫丸は能動的に人を襲いに動く妖だ。人が居なければ居る所まで移動する。それだけである。
 燐花自身もそれは薄々解っているのか、口調からは諦めにも似た空気を感じさせる。後ろには連撃によって切り刻まれた猫丸。そして豪雨も唐突に終わりを告げる。雨も止んだようだ。
 ……残されたのは、泥に塗れた覚者達のみ。


「皆さんの分のタオル、ありますよ」
 東屋のテーブルに置かれた荷物から燐花がタオルを差し出す。人数分だけあるとしてもまだ膨らんでいる鞄を見ると、着替えも用意してあるのだろう。
「お、サンキュー! 雨はともかく、泥だらけだからなー。制服頭に巻いた意味ねーでやんの」
「仕事は多い。妖はいつだって出る。体調を崩す暇なぞない、仕事のうちだ」
 はっはっは、と笑いながら泥を落とすかりんに追加のタオルを渡す赤貴。年下二人の方が随分と用意が良い様だ。
「お疲れ、風邪気を付けて……っくしょん!」
 梛が溜息を一つ落として去ろうとするが、くしゃみがそれを遮ってしまう。しかし、溜息の原因は果たして濡れた事だけだっただろうか?
「んー……猫……今回は妖だったけど、やっぱり猫……可愛いな……」
「雨で濡れてしまいましたし、このままでは風邪をひいてしまうかもしれませんから、帰りにお風呂屋さんに寄って温まって行きたいですね」
 雨と泥に塗れて自ら崩れた姿を見てもまだ可愛いと言える美咲はある意味豪の者なのだろう。傘は要らなかったかな、と晴れ間を見せる空を見上げた真央の提案に皆が乗ったかどうかは……秘密である。

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
『スピードスター』
取得者:柳 燐花(CL2000695)
特殊成果
なし




 
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