蘇る、亀の帝王
●蘇る、亀の帝王
某所にある国内有数の規模を持つ博物館。そこには様々なジャンルの知的好奇心を擽る逸品が置かれている。
怪しげな装飾品や緻密な絵画、復元された歯車式機械や武具のレプリカ等がケースに収められており、特に夜ともなれば雰囲気は抜群だ。
そして館長自慢の化石コーナーには珍しく完全な形で空中に吊り下げられた巨大亀、所謂アーケロンの化石を初めとする様々な化石が展示されていた。
―――まあ、そのアーケロンの化石が現在絶賛活動中なのだが。
「ギィィィ……」
妖として偽りの肉を、ワタを、そして皮膚を復元したアーケロンは即座に博物館の窓から外へと飛び出した。
着地時に生じた衝撃をものともせずにアーケロンは左右を見渡し、やがて目当ての物を見つける。博物館の入口前にある噴水だ。
「ギィッ!」
巨体に見合った低い鳴き声と共にヒレ状の前足で地面を押すと、アーケロンは地面を滑り始める。その様はまるで水中に居るかのようだ。
地上の滑走。これが妖化した際に得た能力なのだろう。現に噴水まで到達したアーケロンは滑りに回転を加え、噴水を粉々に粉砕してしまう。
「ギィ……」
壊れた水道管から溢れ出る水に目を細めるアーケロン。妖となっても水とは離れ難いようだ。
●夜の博物館は危険がいっぱい!
「化石ってロマンだよな!」
そう言った久方 相馬(nCL2000004)の眼はどことなく輝いているように見える。まあ、男の子なのだ。致し方あるまい。
「……っと、それよりも説明だな。今回のターゲットは妖化した化石、巨大な亀のアーケロンだ」
地表を滑るように動き、質量に任せた体当たりを仕掛けてくる。特殊な能力等は無いが、だからといって油断して良い相手ではない。パワーファイターと考えるべきだろう。
「それから噴水の被害を出さないようにするのが本当は一番いいんだけど、そうすると展示物が危なくなるって予想が出たらしい。その辺は割り切って動いた方が良いと思うぜ」
某所にある国内有数の規模を持つ博物館。そこには様々なジャンルの知的好奇心を擽る逸品が置かれている。
怪しげな装飾品や緻密な絵画、復元された歯車式機械や武具のレプリカ等がケースに収められており、特に夜ともなれば雰囲気は抜群だ。
そして館長自慢の化石コーナーには珍しく完全な形で空中に吊り下げられた巨大亀、所謂アーケロンの化石を初めとする様々な化石が展示されていた。
―――まあ、そのアーケロンの化石が現在絶賛活動中なのだが。
「ギィィィ……」
妖として偽りの肉を、ワタを、そして皮膚を復元したアーケロンは即座に博物館の窓から外へと飛び出した。
着地時に生じた衝撃をものともせずにアーケロンは左右を見渡し、やがて目当ての物を見つける。博物館の入口前にある噴水だ。
「ギィッ!」
巨体に見合った低い鳴き声と共にヒレ状の前足で地面を押すと、アーケロンは地面を滑り始める。その様はまるで水中に居るかのようだ。
地上の滑走。これが妖化した際に得た能力なのだろう。現に噴水まで到達したアーケロンは滑りに回転を加え、噴水を粉々に粉砕してしまう。
「ギィ……」
壊れた水道管から溢れ出る水に目を細めるアーケロン。妖となっても水とは離れ難いようだ。
●夜の博物館は危険がいっぱい!
「化石ってロマンだよな!」
そう言った久方 相馬(nCL2000004)の眼はどことなく輝いているように見える。まあ、男の子なのだ。致し方あるまい。
「……っと、それよりも説明だな。今回のターゲットは妖化した化石、巨大な亀のアーケロンだ」
地表を滑るように動き、質量に任せた体当たりを仕掛けてくる。特殊な能力等は無いが、だからといって油断して良い相手ではない。パワーファイターと考えるべきだろう。
「それから噴水の被害を出さないようにするのが本当は一番いいんだけど、そうすると展示物が危なくなるって予想が出たらしい。その辺は割り切って動いた方が良いと思うぜ」

■シナリオ詳細
■成功条件
1.アーケロンを倒す
2.なし
3.なし
2.なし
3.なし
・とある博物館の入口正面にある広場です。中心部にある噴水はアーケロンが破壊していますが戦闘に支障は有りません。夜なので光源が必要な人は各自用意して下さい。
●目標
アーケロン:妖・物質系・ランク2:博物館に展示されていたアーケロンの化石が妖化したもの。水を被って元気いっぱい。陸上を滑るように進むので想像以上に素早い。
・スライドタックル:A物近単:甲羅で滑るように体当たりを仕掛ける。威力は「乗用車がそこそこのスピードで突っ込んでくる」と考えると解りやすい。
・スピンクラッシュ:A物近列:甲羅で回転するように滑る体当たり。スライドタックルより威力は低いが広範囲に攻撃をしてくる。
状態
完了
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
相談日数
6日
6日
参加費
100LP[+予約50LP]
100LP[+予約50LP]
参加人数
6/6
6/6
公開日
2016年02月19日
2016年02月19日
■メイン参加者 6人■

●
「化石が妖化した存在、ねぇん。色々依頼に出向いてるつもりだけど本当に妖のバリエーションは豊富ねぇ♪」
暗闇の中、アーケロンが破壊した噴水にほど近い木の陰から魂行 輪廻(CL2000534)が顔を出す。つい先程爆音と共に噴水を破壊した妖―――アーケロンは水を被ってご満悦のようだ。
「夜の博物館か、展示品が動き出すとかって映画があったな」
「博物館の巨大生物はロマンあふれるっすっけど、暴れまわられるのは勘弁してほしいっす」
陽渡・守夜(CL2000528)と松葉・隆五(CL2001291)もまた茂みから顔を出してアーケロンの様子を伺う。その手にはナックルと大剣が握られており、既に準備万端である。
「化石は浪漫、ボクは女の子だけどそれには同意!」
「古代はどんな生き物がどのように生活していたのか……なんて、想いを馳せるのも楽しいものね」
四条・理央(CL2000070)と宇賀神・慈雨(CL2000259)は逆に木の枝に乗って木の葉に隠れている。昼間であればバレバレだが、明かりもない夜ではこの程度の隠形で充分だ。
そして、覚者達は一斉に動き出す。
「とは言え人的被害が出る前に妖の対応をしないといけないよね」
「めちゃくちゃにされる前にさっさと片付けたいっすね」
「……このアーケロンは明らかに過去から逸脱しているものね」
リオが人払いの結界を張るのと同時、それぞれが用意した懐中電灯や守護使役の「ともしび」でアーケロンを照らす。
それぞれが前衛・後衛の配置についていざ戦闘開始、という時なのだが一人足りない事に覚者達は気付く。
いや、居た。居たが何やら様子がおかしい。
「化石じゃないですかやだー! こんなの煮ても焼いても食べられないじゃん! スタッフ美味しく食べられないじゃん! おなか一杯ちょう幸せになれないじゃん! ちくちょー! ちっくちょおおおおお!」
不死川 苦役(CL2000720)が持参したフライ返しと携帯調味料を地面に叩き付けて怒り狂っていた。まさか食べるつもりだったのだろうか。
見た限りでは普通の肉と皮のようだが、そもそもが化石をベースにした妖の肉である。食べても安全という保障は三日三晩探し回っても見つからないだろう。
「ちょっと待って今心の涙を拭ってるから! もしくはクレバーに抱きしめてくれたら俺すぐ復活するよ! 今なら残機1up付きで! さあ! どうぞ!」
「……とりあえず悪い子は退治しなくちゃねん♪」
勢いよく腕を開く苦役と、その手の内の指を一本握り込む輪廻。何が起こるのかと思えば、ギリギリと割と人体から発してはいけない音が聞こえてくる。
「待って待って待って! 指はそっちには曲がらないぃぃぃぃいいい!」
何やらアーケロンも呆れているように見えるが、まあ、その、戦闘開始である。
●
「あん♪ 水がかかっちゃうわねん♪」
初手は前衛の輪廻が醒の炎で自身の攻撃力を高める。壊れた噴水の近くに陣取ったせいか漏れ出た水を被ってしまい、懐中電灯とともしびの明かりで照らされた肌が更に艶めいた。
「最初くらいは攻撃しようか! いけぇ!」
理央が紐の付いた投擲用短剣「流星飛剣」を投げる。見るからに堅い甲羅は避け、四肢のように地を踏みしめるヒレを狙った一撃だ。
とは言え流石に化石が肉を持った存在という事か、深々と突き立った流星飛剣を引き戻しても裂創から血が出る事は無い。妖の不思議、というやつである。
「ギィィィィィィッ!」
理央の一撃が気に食わなかったのか、アーケロンは偽りの肉を得たヒレで体を全力で回転させる。全力のスピンクラッシュは噴水を破壊した時以上の勢いで覚者達へと襲い掛かった。
「いってぇなドチクショウが! 覚えてろよ!」
攻撃を受けても相変わらずのハイテンションな苦役は、宣言通りにするためか錬覇法により自身の攻撃力を高める。
「体力が半分切るまでは攻撃に専念する。四条もまだ単体回復で良いよ」
「うん、解った!」
低空を飛ぶ慈雨が理央と回復分担を相談しながらエアブリットを放つ。が、回転が収まっていない時に狙ったせいかその一撃は外れてしまった。
「痛いな……でも、まだまだいける」
守夜は先のダメージもものともせずに不敵に笑い、醒の炎で自身の強化を進める。その強化に合わせて左手の紋様も輝きを増していた。
「確かに見た目より速いっすね、こりゃ大変そうっす」
重武装で行動が遅れてしまったが、隆五も土行壱式「蔵王」で防御力を上昇させる。元々の防御力の高さもあり、まぐれ当たり程度ではノーダメージで対処する事も可能だろう。
「弐式で強化された回復スキル、過信はしないけど試すには丁度良いかな」
そう言った理央が使ったのは水行弐式「潤しの滴」。氣力を相応に使う技ではあるがその威力は凄まじく、隆五の受けた傷を瞬く間に全て癒してしまった。
「……本当に大きいね。古代の海にはこんな大きな生き物が沢山泳いでいたなんていうのだから、凄い世界だったのでしょうね」
慌てずに二発目のエアブリットを放った慈雨は改めてアーケロンの大きさに驚く。飛行している事で他の面々よりもその大きさが解りやすいのだろう。
「流石にこの巨体だと投げ飛ばすのは無理だけど、別に全部投げる必要も無いのよねん♪」
そう言った輪廻はアーケロンの頭にそっと手を添え、勢いよく真下に叩き付ける。ある妖の技の模倣ではあるが、輪廻自身の技量も相俟り疑似的に投げと変わらない威力を発揮していた。
とは言え流石に巨体が相手である事と慣れていないせいか、目的である「圧力を感じさせ続ける」事にも追撃にも失敗してしまったようだ。
「まずはコイツだ! ……ってか、そもそもコイツ嗅覚あんの!?」
苦役は思い切り地面を踏み鳴らして木行弐式「香仇花」に用いる花を割れたコンクリートから生やすが、それを察知したアーケロンのヒレにあえなく潰されてしまった。しかし対処した以上、効果はあるのだろう。
「体が硬くても、火は通るはず」
そう言った守夜は火行壱式「炎撃」によって燃え盛った拳をアーケロンに打ち込む。その一撃は何と堅い甲羅を砕き、その中まで炎を浸透させるほどであった。
「ギィアアアアアアアアッ!」
甲羅の内側を焼かれて火傷を負ったアーケロンが怒り狂い、スピンクラッシュで前衛を吹き飛ばそうとする。
しかし身軽な輪廻と苦役はひらりと身を躱し、隆五と守夜は体力に自信があるタイプである。そう簡単に倒れるほどヤワではなかった。
「なかなか気合の入った機動力の亀さんっすが、生まれる時代と場所間違えてるのでさっさとお眠りねがうっす」
回転の治まり切らないアーケロンの真下を狙って隆五は土行壱式「隆槍」を放つ。が、攻撃や移動中は地上を滑るように移動する特性からか、土の槍はアーケロンが表面を滑る事で無効化されてしまった。
「そこ、エアブリット!」
慈雨の一撃がまたアーケロンに突き刺さる。空気とは言え圧縮された物であり、猛スピードで飛んでくる不可視の弾丸は中々の威力を持っていた。
「我が拳に宿れ、火天の炎!」
守夜の炎撃がまたアーケロンの甲羅を砕く。最早一部は完全に肉が露出しており、凄惨な姿になっている。しかしそれでもアーケロンは止まる気配を見せない。
「やっ! ……あら? 亀の頭ってツルツルしてるのねん♪」
輪廻は再びアーケロンの頭を地面に叩き付ける。一度圧力がかかりやすいように抱え込んだが、スルリと抜け出されてしまっていた……が、どことなくいやらしい響きがするのは気のせいだろうか?
「妖化した亀の甲羅は大規模な術式や儀式系の何かに使えないかな?」
理央は守夜を完全に回復させながらアーケロンの様子を見るが、先程守夜が大穴を開けた他にも猛攻によって徐々に罅割れている部分も増えている。あまり期待はできないだろう。
「何なの!? 何なのなの!? 俺を弄んでるの!? 何これ、新手のイジメ? それとも何かのプレイ? 意気揚々と材料を纏めてトヤッと入れて煮込もうとしてた俺を嵌める罠だったとは! 契約書面はちゃんと読もうっていう典型的な見本だね!?」
香仇花を踏み潰されたのをきっかけに食べようとしていた事を思い出したのか、再びエキサイトし始める苦役。
しかしそれは一種の擬態なのか、こっそり再発動させていた香仇花によってアーケロンを弱体化させる事に成功していた。存外クレバーな戦い方をするものである。
「ギッ!」
ここでアーケロンがまだ動いていない隆五へ突進する。しかし、スピードを犠牲にして手に入れた堅さはそう簡単に貫けるものではない。弾かれるようにアーケロンは滑ってしまう。
「流石に速いっすね……カウンターは無理っすか」
そしてその犠牲にしたスピードが隆五自身も苛んでいた。隆槍で直下からの攻撃を狙うが、やはりアーケロンには避けられる。
「おっきな亀の頭、たっぷり苛めてあげるわよん♪」
悪戯っぽい言葉とは裏腹に素早く三度圧投を仕掛けるが、今度は全く触れられずに終わってしまう。特殊な投げ方の模倣である以上、どうしても使い勝手の悪さは現れてしまうものだ。
「魂行は一体何を言ってるんだ……くっ、外した!」
慈雨が上空からエアブリットを放つも、輪廻の台詞に集中が乱れたのか攻撃を外してしまう。このままではいけないと一度大きく頭を振り、頭の中をリセットしようとしていた。
「ギギィッ!」
「おっと! 遅いおそおぼぉっ!?」
アーケロンが次に狙ったのは苦役だった。とは言え苦役は難なくその突進を躱し―――急速に反転したアーケロンに対応しきれずそのまま撥ねられた。
「グギ……!?」
「あってて……へっ、タダじゃ起きねぇっての」
しかし苦役もさるもの、接触した瞬間に指念撃を首筋に突き入れる事に成功していた。決して無視できないダメージがアーケロンへと刻まれる。
「おっと、今度は不死川さんか。もう少し待ってて!」
苦役のダメージが回復が必要だと判断した理央は、先に隆五の回復を潤しの滴で済ませてしまう。元よりじっくり見なければ解らない程の怪我であったが、それでも万が一に備えて回復に専念する姿勢のようだ。
「今度こそ、当たれっす!」
三度目の正直と言わんばかりに放たれた隆槍が遂にアーケロンの腹部へ直撃する。しかし、肉も皮もあるアーケロンをひっくり返すには些かパワー不足のようだ。
「燃え尽きろっ!」
そしてこちらも三発目の炎撃がやはりアーケロンの甲羅を砕く。幾度となく腸を焼かれたアーケロンだが、妖らしいタフネスを持っているのかまだまだ元気のようだ。
「はいっ! 回復お待たせっ!」
「わぷっ……おお、サンキュー」
ようやく立ち上がれた苦役の頭上から水の塊が落ちる。神秘の力で生成された水は瞬く間に苦役の体力を全回復させた。
「あらあら、これじゃああの妖に笑われちゃうわ……ねっ!」
流石に完全に攻撃を外した事でスイッチが入ったのか、輪廻は一回フェイントを加えて飛びつくようにアーケロンの首を脇に抱えて力を籠める。
と、余程の威力が出たのだろう。真下からの攻撃でもある程度浮かぶだけだったアーケロンが大きく傾ぐ。それも重力に引かれて元に戻るが、その動きは幾分重くなっているように見えた。
「グ、ギィィィィ……!」
体を焼かれ、四肢から力が抜け、謎の圧力を感じながらもアーケロンはスピンクラッシュを仕掛ける。いままでの倍近い長さのそれは最初こそ躱されたが、やがて前衛全員に当てる事が出来た。
「効かねぇなぁ? あぁん?」
「弱体に火傷じゃ、そりゃあ力も入らないわよねぇ……」
しかし力が抜けていた事もあるのだろう。結局ダメージを与えられたのは守夜だけであった。残り三人は完全にノーダメージである。
「粉々に砕いて石焼イモの石にして美味しくしてやんぜハッハァ!」
苦役が携帯式対戦車ロケット弾発射器を構える。そして確かに石焼き芋に使う石は特に種類に制限がある訳では無いが、流石に化石で石焼き芋は勿体無いだろう。
「当たれぇっ!」
噴煙が立ち込める中でそれを切り裂くように慈雨がエアブリットを放つ。アーケロンは砲撃を受けても尚健在だが、対戦車装備の直撃やそれに匹敵する攻撃に耐えるとは大した体力である。
「まだまだ行くぞっ!」
その横っ腹に守夜の拳が突き刺さる。他の経験豊かな面々を差し置き、ここまで的確に良い当たりが出せるのはスキルのチョイスが良かったからか。
「カウンターではないっすけど……せいっ!」
隆槍での突き上げから物理攻撃に切り替えた隆五の一撃がヒレに深々と突き刺さる。カウンターにはそれを発動させるスキルが必要になる事を学んだ隆五だった。
「この調子だともうすぐ回復も必要なくなるかな、っと!」
理央が輪廻の消耗していた体力を回復させる。何度も圧投を使っていたため、地味に体力が減っていたのだ。
「さて、と……全力でいくわよん♪」
その回復した輪廻の体力がまた減る。連続攻撃を行う体術の飛燕だが、反応速度の低下したアーケロンが相手であればそれを更に連続で行う事も不可能ではない。
拳が、脚が、肘が、膝がアーケロンへと瞬く間に叩き込まれる。四連撃の後に起きた衝撃は体重が数トンあるであろうアーケロンが打撃のみで宙へ浮いた証拠だった。
「指捻撃も結構効いてたけど一歩間違えば突き指まっしぐらだからな……吹っ飛べオラァ!」
バズーカを肩に担ぎ、しゃがんだような状態から何故か左脚だけ伸ばして発射する苦役。しかし、そんなポーズをしたせいか弾頭は明後日の方向へ飛んで行ってしまう。博物館に当たらなかったのは不幸中の幸いと言うべきか。
「撃ち抜けっ!」
続けて慈雨も上空からエアブリットを放つが、輪廻からの攻撃でアーケロンが地表を滑り続けたために狙いが外れてしまった。
「逃がさないっすよ!」
「ギィァッ!」
その勢いに乗って戦線を離脱しようとしたのを感じ取ったのだろう。隆五が大剣を突き刺してアーケロンのヒレを地面に縫い止める。
「これで……トドメだぁっ!」
そこに迫るのは守夜の炎の一撃。助走を付けて振り被った拳がアーケロンの顔面を捉えた。
「ギガァ……ッ!」
今までとは違う感触に戸惑う守夜だったが、ヒレを縫い止めていた隆五の大剣がそのままにアーケロンがズルリと動いた事で確証を得る。肉と皮がなくなり化石へと戻ったのだ。
討伐、完了である。
●
「化石を元の場所に戻しとかないとっすね、化石はわけもわからず復活させられただけっすし」
一息ついた隆五が化石を抓んで目の前に持って来る。幸いにも大きな損傷は見られないが、博物館の前に放置しておく訳にもいかないだろう。
「持ち主の博物館の人を安心させる意味でも、ね」
「ええ。今度はなんでもないときにまたみに着たいっすねぇ」
言葉を継いだ守夜と笑いながら二人は早速作業に取り掛かっていった。
「お、万事屋ねーちゃん随分色っぽくなってんな」
「ふふっ、ありがと。水浸しでもうビショビショなのよん♪」
汗を拭いて帽子を被り直した苦役にいつも以上に扇情的な輪廻が答える。尚、苦役自身は勿論、隆五や守夜も同様に全身ずぶ濡れであったりする。
「だから魂行は何を言ってるんだ……」
「そうだよ、服もそんなに肌蹴ちゃって……最初からそうだった気もするけど」
「あら、こういうのも必要よん? こう言った戦闘の後の心のケアが無いと荒んじゃうし、ねん♪」
後衛からやって来た慈雨と理央に苦言を呈されるも、輪廻は輪廻なりの理論でそれに応える。その答えに四人はクスクスと笑い合うと、化石の回収作業へと移っていくのだった。
「化石が妖化した存在、ねぇん。色々依頼に出向いてるつもりだけど本当に妖のバリエーションは豊富ねぇ♪」
暗闇の中、アーケロンが破壊した噴水にほど近い木の陰から魂行 輪廻(CL2000534)が顔を出す。つい先程爆音と共に噴水を破壊した妖―――アーケロンは水を被ってご満悦のようだ。
「夜の博物館か、展示品が動き出すとかって映画があったな」
「博物館の巨大生物はロマンあふれるっすっけど、暴れまわられるのは勘弁してほしいっす」
陽渡・守夜(CL2000528)と松葉・隆五(CL2001291)もまた茂みから顔を出してアーケロンの様子を伺う。その手にはナックルと大剣が握られており、既に準備万端である。
「化石は浪漫、ボクは女の子だけどそれには同意!」
「古代はどんな生き物がどのように生活していたのか……なんて、想いを馳せるのも楽しいものね」
四条・理央(CL2000070)と宇賀神・慈雨(CL2000259)は逆に木の枝に乗って木の葉に隠れている。昼間であればバレバレだが、明かりもない夜ではこの程度の隠形で充分だ。
そして、覚者達は一斉に動き出す。
「とは言え人的被害が出る前に妖の対応をしないといけないよね」
「めちゃくちゃにされる前にさっさと片付けたいっすね」
「……このアーケロンは明らかに過去から逸脱しているものね」
リオが人払いの結界を張るのと同時、それぞれが用意した懐中電灯や守護使役の「ともしび」でアーケロンを照らす。
それぞれが前衛・後衛の配置についていざ戦闘開始、という時なのだが一人足りない事に覚者達は気付く。
いや、居た。居たが何やら様子がおかしい。
「化石じゃないですかやだー! こんなの煮ても焼いても食べられないじゃん! スタッフ美味しく食べられないじゃん! おなか一杯ちょう幸せになれないじゃん! ちくちょー! ちっくちょおおおおお!」
不死川 苦役(CL2000720)が持参したフライ返しと携帯調味料を地面に叩き付けて怒り狂っていた。まさか食べるつもりだったのだろうか。
見た限りでは普通の肉と皮のようだが、そもそもが化石をベースにした妖の肉である。食べても安全という保障は三日三晩探し回っても見つからないだろう。
「ちょっと待って今心の涙を拭ってるから! もしくはクレバーに抱きしめてくれたら俺すぐ復活するよ! 今なら残機1up付きで! さあ! どうぞ!」
「……とりあえず悪い子は退治しなくちゃねん♪」
勢いよく腕を開く苦役と、その手の内の指を一本握り込む輪廻。何が起こるのかと思えば、ギリギリと割と人体から発してはいけない音が聞こえてくる。
「待って待って待って! 指はそっちには曲がらないぃぃぃぃいいい!」
何やらアーケロンも呆れているように見えるが、まあ、その、戦闘開始である。
●
「あん♪ 水がかかっちゃうわねん♪」
初手は前衛の輪廻が醒の炎で自身の攻撃力を高める。壊れた噴水の近くに陣取ったせいか漏れ出た水を被ってしまい、懐中電灯とともしびの明かりで照らされた肌が更に艶めいた。
「最初くらいは攻撃しようか! いけぇ!」
理央が紐の付いた投擲用短剣「流星飛剣」を投げる。見るからに堅い甲羅は避け、四肢のように地を踏みしめるヒレを狙った一撃だ。
とは言え流石に化石が肉を持った存在という事か、深々と突き立った流星飛剣を引き戻しても裂創から血が出る事は無い。妖の不思議、というやつである。
「ギィィィィィィッ!」
理央の一撃が気に食わなかったのか、アーケロンは偽りの肉を得たヒレで体を全力で回転させる。全力のスピンクラッシュは噴水を破壊した時以上の勢いで覚者達へと襲い掛かった。
「いってぇなドチクショウが! 覚えてろよ!」
攻撃を受けても相変わらずのハイテンションな苦役は、宣言通りにするためか錬覇法により自身の攻撃力を高める。
「体力が半分切るまでは攻撃に専念する。四条もまだ単体回復で良いよ」
「うん、解った!」
低空を飛ぶ慈雨が理央と回復分担を相談しながらエアブリットを放つ。が、回転が収まっていない時に狙ったせいかその一撃は外れてしまった。
「痛いな……でも、まだまだいける」
守夜は先のダメージもものともせずに不敵に笑い、醒の炎で自身の強化を進める。その強化に合わせて左手の紋様も輝きを増していた。
「確かに見た目より速いっすね、こりゃ大変そうっす」
重武装で行動が遅れてしまったが、隆五も土行壱式「蔵王」で防御力を上昇させる。元々の防御力の高さもあり、まぐれ当たり程度ではノーダメージで対処する事も可能だろう。
「弐式で強化された回復スキル、過信はしないけど試すには丁度良いかな」
そう言った理央が使ったのは水行弐式「潤しの滴」。氣力を相応に使う技ではあるがその威力は凄まじく、隆五の受けた傷を瞬く間に全て癒してしまった。
「……本当に大きいね。古代の海にはこんな大きな生き物が沢山泳いでいたなんていうのだから、凄い世界だったのでしょうね」
慌てずに二発目のエアブリットを放った慈雨は改めてアーケロンの大きさに驚く。飛行している事で他の面々よりもその大きさが解りやすいのだろう。
「流石にこの巨体だと投げ飛ばすのは無理だけど、別に全部投げる必要も無いのよねん♪」
そう言った輪廻はアーケロンの頭にそっと手を添え、勢いよく真下に叩き付ける。ある妖の技の模倣ではあるが、輪廻自身の技量も相俟り疑似的に投げと変わらない威力を発揮していた。
とは言え流石に巨体が相手である事と慣れていないせいか、目的である「圧力を感じさせ続ける」事にも追撃にも失敗してしまったようだ。
「まずはコイツだ! ……ってか、そもそもコイツ嗅覚あんの!?」
苦役は思い切り地面を踏み鳴らして木行弐式「香仇花」に用いる花を割れたコンクリートから生やすが、それを察知したアーケロンのヒレにあえなく潰されてしまった。しかし対処した以上、効果はあるのだろう。
「体が硬くても、火は通るはず」
そう言った守夜は火行壱式「炎撃」によって燃え盛った拳をアーケロンに打ち込む。その一撃は何と堅い甲羅を砕き、その中まで炎を浸透させるほどであった。
「ギィアアアアアアアアッ!」
甲羅の内側を焼かれて火傷を負ったアーケロンが怒り狂い、スピンクラッシュで前衛を吹き飛ばそうとする。
しかし身軽な輪廻と苦役はひらりと身を躱し、隆五と守夜は体力に自信があるタイプである。そう簡単に倒れるほどヤワではなかった。
「なかなか気合の入った機動力の亀さんっすが、生まれる時代と場所間違えてるのでさっさとお眠りねがうっす」
回転の治まり切らないアーケロンの真下を狙って隆五は土行壱式「隆槍」を放つ。が、攻撃や移動中は地上を滑るように移動する特性からか、土の槍はアーケロンが表面を滑る事で無効化されてしまった。
「そこ、エアブリット!」
慈雨の一撃がまたアーケロンに突き刺さる。空気とは言え圧縮された物であり、猛スピードで飛んでくる不可視の弾丸は中々の威力を持っていた。
「我が拳に宿れ、火天の炎!」
守夜の炎撃がまたアーケロンの甲羅を砕く。最早一部は完全に肉が露出しており、凄惨な姿になっている。しかしそれでもアーケロンは止まる気配を見せない。
「やっ! ……あら? 亀の頭ってツルツルしてるのねん♪」
輪廻は再びアーケロンの頭を地面に叩き付ける。一度圧力がかかりやすいように抱え込んだが、スルリと抜け出されてしまっていた……が、どことなくいやらしい響きがするのは気のせいだろうか?
「妖化した亀の甲羅は大規模な術式や儀式系の何かに使えないかな?」
理央は守夜を完全に回復させながらアーケロンの様子を見るが、先程守夜が大穴を開けた他にも猛攻によって徐々に罅割れている部分も増えている。あまり期待はできないだろう。
「何なの!? 何なのなの!? 俺を弄んでるの!? 何これ、新手のイジメ? それとも何かのプレイ? 意気揚々と材料を纏めてトヤッと入れて煮込もうとしてた俺を嵌める罠だったとは! 契約書面はちゃんと読もうっていう典型的な見本だね!?」
香仇花を踏み潰されたのをきっかけに食べようとしていた事を思い出したのか、再びエキサイトし始める苦役。
しかしそれは一種の擬態なのか、こっそり再発動させていた香仇花によってアーケロンを弱体化させる事に成功していた。存外クレバーな戦い方をするものである。
「ギッ!」
ここでアーケロンがまだ動いていない隆五へ突進する。しかし、スピードを犠牲にして手に入れた堅さはそう簡単に貫けるものではない。弾かれるようにアーケロンは滑ってしまう。
「流石に速いっすね……カウンターは無理っすか」
そしてその犠牲にしたスピードが隆五自身も苛んでいた。隆槍で直下からの攻撃を狙うが、やはりアーケロンには避けられる。
「おっきな亀の頭、たっぷり苛めてあげるわよん♪」
悪戯っぽい言葉とは裏腹に素早く三度圧投を仕掛けるが、今度は全く触れられずに終わってしまう。特殊な投げ方の模倣である以上、どうしても使い勝手の悪さは現れてしまうものだ。
「魂行は一体何を言ってるんだ……くっ、外した!」
慈雨が上空からエアブリットを放つも、輪廻の台詞に集中が乱れたのか攻撃を外してしまう。このままではいけないと一度大きく頭を振り、頭の中をリセットしようとしていた。
「ギギィッ!」
「おっと! 遅いおそおぼぉっ!?」
アーケロンが次に狙ったのは苦役だった。とは言え苦役は難なくその突進を躱し―――急速に反転したアーケロンに対応しきれずそのまま撥ねられた。
「グギ……!?」
「あってて……へっ、タダじゃ起きねぇっての」
しかし苦役もさるもの、接触した瞬間に指念撃を首筋に突き入れる事に成功していた。決して無視できないダメージがアーケロンへと刻まれる。
「おっと、今度は不死川さんか。もう少し待ってて!」
苦役のダメージが回復が必要だと判断した理央は、先に隆五の回復を潤しの滴で済ませてしまう。元よりじっくり見なければ解らない程の怪我であったが、それでも万が一に備えて回復に専念する姿勢のようだ。
「今度こそ、当たれっす!」
三度目の正直と言わんばかりに放たれた隆槍が遂にアーケロンの腹部へ直撃する。しかし、肉も皮もあるアーケロンをひっくり返すには些かパワー不足のようだ。
「燃え尽きろっ!」
そしてこちらも三発目の炎撃がやはりアーケロンの甲羅を砕く。幾度となく腸を焼かれたアーケロンだが、妖らしいタフネスを持っているのかまだまだ元気のようだ。
「はいっ! 回復お待たせっ!」
「わぷっ……おお、サンキュー」
ようやく立ち上がれた苦役の頭上から水の塊が落ちる。神秘の力で生成された水は瞬く間に苦役の体力を全回復させた。
「あらあら、これじゃああの妖に笑われちゃうわ……ねっ!」
流石に完全に攻撃を外した事でスイッチが入ったのか、輪廻は一回フェイントを加えて飛びつくようにアーケロンの首を脇に抱えて力を籠める。
と、余程の威力が出たのだろう。真下からの攻撃でもある程度浮かぶだけだったアーケロンが大きく傾ぐ。それも重力に引かれて元に戻るが、その動きは幾分重くなっているように見えた。
「グ、ギィィィィ……!」
体を焼かれ、四肢から力が抜け、謎の圧力を感じながらもアーケロンはスピンクラッシュを仕掛ける。いままでの倍近い長さのそれは最初こそ躱されたが、やがて前衛全員に当てる事が出来た。
「効かねぇなぁ? あぁん?」
「弱体に火傷じゃ、そりゃあ力も入らないわよねぇ……」
しかし力が抜けていた事もあるのだろう。結局ダメージを与えられたのは守夜だけであった。残り三人は完全にノーダメージである。
「粉々に砕いて石焼イモの石にして美味しくしてやんぜハッハァ!」
苦役が携帯式対戦車ロケット弾発射器を構える。そして確かに石焼き芋に使う石は特に種類に制限がある訳では無いが、流石に化石で石焼き芋は勿体無いだろう。
「当たれぇっ!」
噴煙が立ち込める中でそれを切り裂くように慈雨がエアブリットを放つ。アーケロンは砲撃を受けても尚健在だが、対戦車装備の直撃やそれに匹敵する攻撃に耐えるとは大した体力である。
「まだまだ行くぞっ!」
その横っ腹に守夜の拳が突き刺さる。他の経験豊かな面々を差し置き、ここまで的確に良い当たりが出せるのはスキルのチョイスが良かったからか。
「カウンターではないっすけど……せいっ!」
隆槍での突き上げから物理攻撃に切り替えた隆五の一撃がヒレに深々と突き刺さる。カウンターにはそれを発動させるスキルが必要になる事を学んだ隆五だった。
「この調子だともうすぐ回復も必要なくなるかな、っと!」
理央が輪廻の消耗していた体力を回復させる。何度も圧投を使っていたため、地味に体力が減っていたのだ。
「さて、と……全力でいくわよん♪」
その回復した輪廻の体力がまた減る。連続攻撃を行う体術の飛燕だが、反応速度の低下したアーケロンが相手であればそれを更に連続で行う事も不可能ではない。
拳が、脚が、肘が、膝がアーケロンへと瞬く間に叩き込まれる。四連撃の後に起きた衝撃は体重が数トンあるであろうアーケロンが打撃のみで宙へ浮いた証拠だった。
「指捻撃も結構効いてたけど一歩間違えば突き指まっしぐらだからな……吹っ飛べオラァ!」
バズーカを肩に担ぎ、しゃがんだような状態から何故か左脚だけ伸ばして発射する苦役。しかし、そんなポーズをしたせいか弾頭は明後日の方向へ飛んで行ってしまう。博物館に当たらなかったのは不幸中の幸いと言うべきか。
「撃ち抜けっ!」
続けて慈雨も上空からエアブリットを放つが、輪廻からの攻撃でアーケロンが地表を滑り続けたために狙いが外れてしまった。
「逃がさないっすよ!」
「ギィァッ!」
その勢いに乗って戦線を離脱しようとしたのを感じ取ったのだろう。隆五が大剣を突き刺してアーケロンのヒレを地面に縫い止める。
「これで……トドメだぁっ!」
そこに迫るのは守夜の炎の一撃。助走を付けて振り被った拳がアーケロンの顔面を捉えた。
「ギガァ……ッ!」
今までとは違う感触に戸惑う守夜だったが、ヒレを縫い止めていた隆五の大剣がそのままにアーケロンがズルリと動いた事で確証を得る。肉と皮がなくなり化石へと戻ったのだ。
討伐、完了である。
●
「化石を元の場所に戻しとかないとっすね、化石はわけもわからず復活させられただけっすし」
一息ついた隆五が化石を抓んで目の前に持って来る。幸いにも大きな損傷は見られないが、博物館の前に放置しておく訳にもいかないだろう。
「持ち主の博物館の人を安心させる意味でも、ね」
「ええ。今度はなんでもないときにまたみに着たいっすねぇ」
言葉を継いだ守夜と笑いながら二人は早速作業に取り掛かっていった。
「お、万事屋ねーちゃん随分色っぽくなってんな」
「ふふっ、ありがと。水浸しでもうビショビショなのよん♪」
汗を拭いて帽子を被り直した苦役にいつも以上に扇情的な輪廻が答える。尚、苦役自身は勿論、隆五や守夜も同様に全身ずぶ濡れであったりする。
「だから魂行は何を言ってるんだ……」
「そうだよ、服もそんなに肌蹴ちゃって……最初からそうだった気もするけど」
「あら、こういうのも必要よん? こう言った戦闘の後の心のケアが無いと荒んじゃうし、ねん♪」
後衛からやって来た慈雨と理央に苦言を呈されるも、輪廻は輪廻なりの理論でそれに応える。その答えに四人はクスクスと笑い合うと、化石の回収作業へと移っていくのだった。
■シナリオ結果■
成功
■詳細■
MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし
