<南瓜夜行>俺の尻を舐めろ
●俺の尻を舐めろ
「キャアアアアアアアッ!?」
人でごった返す商店街。そこに絹を裂くような悲鳴が響く。何かと周囲の人間がそちらを見ると、うら若き女性の尻へ舌を近付けている変態が居た。
慌てて男手が変態を捕まえようとするも、どうも様子がおかしい。ハロウィンセール中の商店街は化け物の恰好をした客ばかりだが、この変態は毛穴が燃え盛っている。
―――こいつ、人間じゃない。
「「「キャアアアアアアアアアアアッ!?」」」
●むしろ舐めさせろよ!
「……ごほん」
久方真由美(nCL2000003)は若干赤くなった頬を咳払いで隠す。当たり前だ。誰が人の尻を舐める奴の話を平然とできるというのか。
「特徴から今回の相手は古妖、餓鬼道に住む餓鬼の一種で伺便と判断されました。騒ぎになる前に対処をお願いします」
しべん、と覚者の一人が口にする。傍目から見ると変態にしか思えないが、どうやら古妖らしい。決して油断のできる相手ではない。
「本来は人が出したモノを食べ、その人の気力を奪うそうですが……ハロウィンの賑わいに誘われたものと思われます。全身が常に燃え盛っていますから、その点に気をつけて下さい」
「キャアアアアアアアッ!?」
人でごった返す商店街。そこに絹を裂くような悲鳴が響く。何かと周囲の人間がそちらを見ると、うら若き女性の尻へ舌を近付けている変態が居た。
慌てて男手が変態を捕まえようとするも、どうも様子がおかしい。ハロウィンセール中の商店街は化け物の恰好をした客ばかりだが、この変態は毛穴が燃え盛っている。
―――こいつ、人間じゃない。
「「「キャアアアアアアアアアアアッ!?」」」
●むしろ舐めさせろよ!
「……ごほん」
久方真由美(nCL2000003)は若干赤くなった頬を咳払いで隠す。当たり前だ。誰が人の尻を舐める奴の話を平然とできるというのか。
「特徴から今回の相手は古妖、餓鬼道に住む餓鬼の一種で伺便と判断されました。騒ぎになる前に対処をお願いします」
しべん、と覚者の一人が口にする。傍目から見ると変態にしか思えないが、どうやら古妖らしい。決して油断のできる相手ではない。
「本来は人が出したモノを食べ、その人の気力を奪うそうですが……ハロウィンの賑わいに誘われたものと思われます。全身が常に燃え盛っていますから、その点に気をつけて下さい」

■シナリオ詳細
■成功条件
1.伺便を倒せ!
2.なし
3.なし
2.なし
3.なし
・ハロウィンセールで賑わう商店街です。交差点なので戦うスペースは充分にありますが、人の往来に気を付けて下さい。
●目標
伺便:古妖:餓鬼道の衆生。本来は人の排便を食して気力を奪うが、珍しく人前に出てきて直接尻を狙い始めた。全身の毛穴が燃えているのが特徴。
・排食:A特近単:はいじき。直接尻から排泄物を喰おうと襲い掛かる。[混乱]
・毛穴炎:P自:もうけつえん。毛穴から火が噴き出ている。自身が近接攻撃をした・された場合に相手に[火傷]を負わせる、自身に常に[焔傷]がかかる。
状態
完了
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
相談日数
7日
7日
参加費
100LP[+予約50LP]
100LP[+予約50LP]
参加人数
6/6
6/6
公開日
2015年11月07日
2015年11月07日
■メイン参加者 6人■

●
「キャー!?」
ハロウィンセールで賑わう商店街。そこに響いたのは絹を裂くような叫びだった。周囲の人がそちらを見れば、そこには全身が燃え盛るような異形の姿があった。視線は必ず尻にロックオンされている。
「ゲェッヘヘヘ……」
商店街と車道の交差点に立つのは伺便。餓鬼道の住人であり、人が排便した物を食してそこから気力を奪う餓鬼の一種である。
現在の分類であれば古い妖怪、即ち古妖にカテゴライズされる存在だ。一体どうして人の世に現れて行き交う人の尻を直接狙い始めたのかは解らないが、途端に商店街はパニックに陥っていた。
「「「待てぇい!」」」
「ゲ!?」
しかし、阿鼻叫喚の商店街に高らかに響く声。その主はどこだと伺便は周囲を見渡した。
「人に仇成す異形の者よ!」
と、立ち並ぶ店の一つ。古めかしい本屋の引き戸が強く開き、明智 珠輝(CL2000634) が現れた。騒然としていた周囲が一気に静まり返る。
「勝手気ままは許さねぇ!」
珠輝に続くように本屋の隣の喫茶店から多々良 宗助(CL2000711) が現れた。扉の構造のせいか勢いは珠輝よりも弱いが、その足取りは非常に力強さを感じさせるものだ。
「尚も勝手を通すなら」
次はどこかと思えば、伺便が立つ商店街内の交差点に繋がる路地に駐車されていた白いワンボックスカーから橘 誠二郎(CL2000665) が現れた。
「私達が相手になるよ! ……ホントは嫌だけど」
そして次は何と、商店街のアーケード上部に繋がる柱から滑り降りるように鳴神 零(CL2000669) が姿を見せる。登場の仕方とテンションが全く噛みあっていないが大丈夫なのだろうか、色んな意味で。
「飢えているのね、哀れなお方……」
更に魂行 輪廻(CL2000534) がマンホールの蓋を吹き飛ばしながら這い出てくる。まさかずっと待機していたのだろうか?
「餓えたままに消えて行け!」
そして最後に商店街の向こう側から走って来る鈴白 秋人(CL2000565) 。『韋駄天足』を使ってまで駆けてきているが、スタート位置が遠すぎたのだろうか。
等と考えていられるのは全体を見通しているからだ。その場に居合わせた一般人達と伺便は完全に呆気に取られている。
理由は簡単、現れた六人組を見て思考が完全に停止しているのだ。
零が超ローライズで尻丸出しのサキュバスの格好をしているのは、まあ公序良俗的にはギリギリのラインだがハロウィンなので解らなくも無い。
珠輝は紺色のブレザーに何故か超ミニスカートを合わせている。さっきからチラチラ尻たぶが見えているのは、その下に穿いているのが赤いTバックだからだろう。それをアピールするかのようにしきりに尻を突き出している。
秋人も女性用学生服―――ミニ気味のセーラー服だ。しっかりローファーと黒の二ーハイソックスを着こなしている。恐らく珠輝同様にしっかり女性用下着を着用している事だろう。覚醒している事で髪が伸び、女性のように見えるのが救いだろうか。
宗助に至ってはハロウィンをどう間違えたのか法被に褌の祭りスタイルである。キレのある筋肉が躍動し、秋晴れの中で薄らと滲み出た汗がキラキラと輝いている。フロントダブルバイセップスからの流れるようなアブドミナルアンドサイであった。
誠二郎と輪廻は普段の格好ではあるが、尻やポージングをカメラで激写し続けている誠二郎と素で肌蹴かけている着物の輪廻も日常風景からは非常に浮いていた。
「……何だか、凄く落ち着かないですね……コレ」
「いくらハロウィンだからって羽目を外しすぎだろー! はっはっは!」
「えっちいのはいけないと思います。あと汚いし」
お前達にそう指摘する資格があるのかと問い詰めたい。
「私のチャームポイントはプリ尻です……っ、はぁん!」
「私は特に気を付けないと危ないわねぇ♪ ……下着、付けて無いのよねぇ♪」
「こんな情景滅多にありませんし、撮らなくては勿体無いですよね」
小一時間問い詰めたい。
●
「それでは、橘流杖術橘誠二郎、推して参ります」
伺便が呆けている内に『結界』を張った誠二郎は伺便の斜め後ろから植物の種を放る。木行一式「棘一閃」は棘のある植物の種を急成長させ、対象に裂傷を負わせる術式である。
密着するだけで火傷をするかのような炎に阻まれるも、棘は決して浅くない傷を伺便に与えていた。
「ゲギャ!?」
あまりの視覚的暴力に呆気に取られていた伺便も流石に攻撃を受けて気が付いたのか気を取り直すが、既に眼前に宗助、右手に輪廻、左手に秋人、背後に零と四方をぐるりと囲まれている。
その外側には先程攻撃した誠二郎と『頭隠して尻も隠して!』という看板を「幻影」で作り出した珠輝も居る。流石の伺便もそちらはあまり見たくないようだ。
「何だろう。ある意味、別の安心感が……」
秋人が意味深な発言をしつつも火行壱式「醒の炎」で自身の強化を図る。伺便が呆けている隙に済ませた「猟犬」と「ていさつ」も合わせ、完全に逃がすつもりのない布陣であった。
「俺の尻が狙われてる隙に攻撃するんだー!」
伺便の眼前に立つ祭スタイルの宗助の言葉に、ようやく逃げ始めた一般人の視線が突き刺さる。土行壱式「蔵王」で身の守りを固めた上での発言であるが、ほぼ間違いなく周囲には誤解される言い方だ。
現に何人かは褌で締め上げられた宗助の尻に熱い視線を送っているのが「ていさつ」の視界から見えた。
「ほーら、貴方の好きなアレですよっ」
珠輝は木行壱式「清廉香」で自然治癒力を高めると共に、伺便へ黒光りした小さな物体を投げつけた。先程の宗助の発言で覚者達を注視していた一般人は思わず足を止めてそちらを見てしまう。
周囲のその反応にまさかと伺便も投げられたモノを見るが、漂うのは香ばしくも甘い香り。かりんとうであった。珠輝の方を見ればまだ持っていたかりんとうを美味しそうに頬張っている。戦闘中なのに。
「大衆の尻を舐める行為は、公的場ではいけないっていうか、この変態がァ!!」
伺便の背後から零が二連撃を放つ。体術の一つ「飛燕」だ。背後からの攻撃という事もあってか、連続して放たれた攻撃は伺便に大きな傷をつける。
しかし、伺便への攻撃は同時に自身を苛む炎を受けるという事。最近変態的な相手ばかりだという苛立ちと共に炎が零の身を焼き始めた。
「えっちな目的や変態的目的なら可愛いものだから全然平気だけど、流石に今回のは少し抵抗があるわねぇ~……」
そう言いつつも輪廻は豊満な胸を揺らせつつ、手に持った鞭で飛燕を放つ。鞭が振るわれる度に大事な部分が見えそうで見えないチラリズムを醸し出していた。
餓鬼の炎が輪廻の身にも降りかかるが、その照り返しによってむき出しの肩や太腿が赤く染まり、逃げようとしていた中でも男達の鼻の下が伸びに伸びる。中には彼女らしき女性に踵落しを喰らっている者も居た。
「あらあら、他の人の気まで引いちゃったかしら?」
再び輪廻の鞭がしなり、空を切り裂いて伺便を打ち据える。その度に火の粉が舞い、輪廻をも焼き尽くさんと燃え盛る。
しかし、妖艶な色気を全身から迸らせて珠の汗を弾けさせるその姿は美しく、まるで輪廻自身が舞い踊っているかのようであった。
「ゲハァッ!」
流石に連続で攻撃を受けた事に危機感を覚えたのか、伺便は眼前の宗助へと飛び掛かる。元々排泄物を食べた相手の気力を奪う力を持っているだけあり、直接口を付ければ極端な気力の乱れから精神が混乱してしまう一撃であった。
しかし傍から見れば燃える変態が褌姿の筋肉男の股を抜くように顔を突っ込み尻を舐めるという、変態ですらドン引きする構図だったのだが。
「そんな、火炎痔とか……身、削り過ぎだって。もうやめとこ? 見てて、痛いもん……」
そう言いつつ零は伺便を切り裂く。とは言え伺便は生前詐欺を行った者や略奪を行った者が輪廻転生した姿であり、文字通り自業自得の結果なのである。
それと一応訂正しておくと炎は毛穴から出ているのであり、決してケツ穴から出ている訳では無い……しかし、どこまでも変態しか居ない空間だ。
「ブロウオブトゥルース!」
秋人の一撃が伺便に命中する。遠距離用の攻撃とは言え、伺便を囲むように前衛を担当している秋人は毛穴炎による火傷を負ってしまった。
そして重要な事だが、B.O.T.発射時にはためいたスカートの下は黒のサイドリボン付きパンツであった。
「おっと、逃しませんよ」
伺便へ誠二郎の棘一閃が再び伸び、今度は簡単に止まらない程度の出血を伴う怪我を負わせる事に成功していた。
……逃がさないのは伺便なのか、それとも仲間達のシャッターチャンスなのか。先程の秋人のスカートの中身もバッチリファインダーに収めていたようだが。
「うぅ……あぁっ!?」
それは偶然か必然か、その誠二郎の鼻先を混乱した宗助の大槌が掠めていく。混乱した事で手元が狂っていなければ決して少なくないダメージを負っていただろう。
「あぐ……ん、あれ? 俺は……」
しかし伺便の攻撃によって火傷を負っていたのが逆に幸いし、その痛みで宗助は意識を取り戻す。数度頭を振り、再び伺便へと向き直っていた。
「貴方のテクニックを私にもください……! もしくは舌を伸ばす方法を!」
相変わらず腰を左右にくねらせる珠輝だが、その言動とは裏腹に着実に仲間達の為に「戦之祝詞」で強化を進めていく。
しかし仮にラーニングできたとして、自身の体が燃え上がるのがオチだろう。排食は餓鬼道の衆生だからこそできる動きなのであり、肉体そのものをラーニングするのは―――珠輝なら出来る気がするが、きっと気のせいだろう。
「そぉれっ♪」
「はぁんっ!」
輪廻は自身を焼く火など意に介していないかのように鞭を振るう。と、その一撃が不規則に跳ねて背後の珠輝のスカートを揺らした。
「あら、ごめんなさいねん♪」
「いえ、尻を狙いやすい恰好ですから。仕方ないかと」
予想外のリアクションに輪廻は攻撃の手を止めて謝るが、珠輝はその勢いのままに左右に腰を振る。その度に尻肉がぷりんと揺れていた。
「ゲヒャッ!」
「ひきゃあっ!?」
その隙を狙ったのか、止め処ない連続攻撃に耐えながら伺便が思い切り身を反らしてブリッジの体勢になる。
そのまま頭上方向に跳躍し、ベロリと剥き出しの尻を舐められた零が可愛らしい悲鳴を上げた。傍から見ている分には眼福だが、舐められた当人はたまったものではない。
「もう一発……!」
零の尻を舐めるために腹を見せた伺便へ秋人のB.O.T.が放たれる。複数の強化を受けた一撃は強力であり、伺便の体を地面へ強かに打ち付けた。
そして至近距離での攻撃によって秋人は火傷を負っていたが、清廉香によって強化された治癒力によってすぐさま治り―――また焼けてしまう。餓鬼道の炎は中々にしぶといようだ。
「こにょ……変っ態っ! とっ捕まえて警察に突き出してやるっ!」
秋人のB.O.T.によって跳ねた伺便の体を零が鬼気迫る表情で切り捨てる。仮装の下から見える表情は真っ赤に染まっており、余程先程の尻舐めがお気に召さなかったようだ。
しかし隔者ならばともかく、古妖を警察に突き出すのは流石に無理があるのではないだろうか?
「ふふ、折角です。私の尻も舐めて下さい……!」
先程かりんとうを取り出したのと同じポケットから植物の種を取り出し、伺便へと投げつける珠輝。棘一閃の効果によって急成長した種は伺便の体へ深い傷をつける事に成功する。
尻を舐められた零が激昂する反面、珠輝はむしろ舐めろと言う。実際、火傷の心配が無ければ一度ぐらいは差し出していた事だろう。
「世の中には色んな世界があるものですねぇ……」
そう言いつつ誠二郎は珠輝に合わせて棘一閃を使う。周囲を固められている所に前後左右から襲い来る棘は着実に伺便へダメージを与えていた。
しかし確かに伺便は餓鬼道の衆生、つまりこの世界の存在ではないのだが……何故だろうか、そういった内容の発言ではないように聞こえてしまう。
「好きで尻を狙われようとしてるんじゃねぇから! 誤解するなよ!」
混乱から完全に復帰した宗助は大槌を構えて防御を固める。それと同時に自身の尻に向けられた熱い視線へ声を掛けていた。
それに対してしょんぼりした反応が複数あったとか無かったとか。
「ゲヒィ!」
「甘いッ!」
無理な体勢で攻撃した所に追撃が何度も入ったせいか、伺便は再び宗助を狙う。しかし防御をガッチリと固めた宗助にそれは防がれ、大したダメージにはならかったようだ。
「棘一閃!」
誠二郎の攻撃が淀みなく伺便に命中する。しかし流石に伺便も慣れて来たのか、急所を狙った攻撃は僅かにズレて毛穴炎に大半が焼き切られてしまった。
「それそれっ♪」
輪廻は口調こそ軽いが鋭い一撃を伺便へ与え続ける。火傷と飛燕を使い続けている影響か、徐々にその頬は上気して薄らと赤く染まっていた。
荒い息と鞭という武器も相俟り、非常に扇情的な光景が出来つつある。
「依頼でこんなにソワソワしたのは、初めてです……よっ!」
秋人が伸ばした剣指の先からB.O.T.が放たれて伺便へと命中する。火傷を負い続けているが、最早それをきにせず攻撃するつもりなのだろう。
しかし、ソワソワしたとは伺便に対してだろうか。それ以外の要因に対してだろうか。
「餓鬼ってーと飯はロクに食えないんだったか。それじゃあ筋肉も付かないよな」
先程に続いて防御を固め続ける宗助の筋肉が一層盛り上がる。どうやら自慢の筋肉をパンプアップしたらしく、口にできる物が限られる伺便と比べるとその体格差は明らかだ。
「はぁっ……!」
珠輝は再び棘一閃で伺便を攻撃する……のは良いのだが、動く度にスカートが捲れて色艶形の良い尻が見え隠れするのは本当に何とかならないのだろうか。
「ふふ、視線を独り占めですか……!」
地の文に反応するんじゃない。
「おぞましいったらないなぁ、もう!」
零は舞い散る火の粉ごと伺便を切るが、果たして今の言葉は誰に向けての物だったのか。視界の端でクネクネ動いている奴の事ではないのだろうか。
何はともあれ、深い裂創を刻んだ飛燕によりいよいよ伺便の動きが鈍くなってくる。あと一歩という所か。
「厄介ですね、色々と……!」
セーラー服をはためかせながらB.O.T.を放つ秋人。火傷はジリジリと体力を奪い、その手から徐々に力が抜けているのが解る。
「ゲギャアアアッ!」
「くっ!?」
「―――ッ、ア」
と、そこを狙ったのか伺便が秋人の背後へヘッドスライディングして尻を一舐めする……が、元々自身から出る炎で炙られている身であり、更に現状は多勢に無勢。敢え無く力尽きてしまったようだ。
「倒せ……ましたかね?」
「死んではいないみたいだね。簀巻きにして連れてこうよ」
「鈴白が混乱しちまってるみたいだな。おーい、起きろー」
「ふふ……では私にお任せを……!」
「……あら?」
ピクリともしない伺便に倒せた事を確信した覚者達は、現れた原因を調べる為に捕まえようとし―――瞬間、伺便の体が丸ごとどこかに吸い込まれるように消えてしまった。
伺便と秋人の対処に分かれた覚者達は驚いて動きを止める。本当に何の前触れもなく、宙に吸い込まれるように消えてしまったのだ。
とは言え、それについて詳しく考える事ができたのは混乱に陥った秋人を落ち着かせてからだったが。
●
「結局……理由は解らず終いなのかしらん?」
「F.i.V.E.に突き出してやろうと思ったのに……」
秋人が落ち着いた後、改めて覚者達は頭を突き合わせる。伺便が倒れたと思ったら即座に消えた。覚者達は今までの経験から、ただ倒れた訳では無いと直感的に判断する。
「リアクションが面白そうだから戦闘中の写真を提出しようと思ったんですが、どうやら思わぬ資料になりそうですね……」
誠二郎はカメラを懐に仕舞い込む。そもそも何故今回餓鬼道の衆生である伺便が商店街に現れたのか、それすら推測でしかないのだ。
伺便が吸い込まれるように消える瞬間を収めた写真は間違いなく貴重な証拠になるだろう。例えば、他の餓鬼道の衆生が現れた時等に。
「まったく、人騒がせな妖もいるもんですね」
「とりあえず何かハロウィンっぽい美味いもんでも食って帰ろうぜ。腹減っちまった」
「南瓜ソフトはどうですか? 今、無性に食べたい気分ですし……」
……帰る前に何か食べようという考え自体は良いのだが、今の発言をした三人は女装男二人と褌姿の筋肉男である。
結局、途中で警察に見つかり逃げる羽目になったとか。
「キャー!?」
ハロウィンセールで賑わう商店街。そこに響いたのは絹を裂くような叫びだった。周囲の人がそちらを見れば、そこには全身が燃え盛るような異形の姿があった。視線は必ず尻にロックオンされている。
「ゲェッヘヘヘ……」
商店街と車道の交差点に立つのは伺便。餓鬼道の住人であり、人が排便した物を食してそこから気力を奪う餓鬼の一種である。
現在の分類であれば古い妖怪、即ち古妖にカテゴライズされる存在だ。一体どうして人の世に現れて行き交う人の尻を直接狙い始めたのかは解らないが、途端に商店街はパニックに陥っていた。
「「「待てぇい!」」」
「ゲ!?」
しかし、阿鼻叫喚の商店街に高らかに響く声。その主はどこだと伺便は周囲を見渡した。
「人に仇成す異形の者よ!」
と、立ち並ぶ店の一つ。古めかしい本屋の引き戸が強く開き、明智 珠輝(CL2000634) が現れた。騒然としていた周囲が一気に静まり返る。
「勝手気ままは許さねぇ!」
珠輝に続くように本屋の隣の喫茶店から多々良 宗助(CL2000711) が現れた。扉の構造のせいか勢いは珠輝よりも弱いが、その足取りは非常に力強さを感じさせるものだ。
「尚も勝手を通すなら」
次はどこかと思えば、伺便が立つ商店街内の交差点に繋がる路地に駐車されていた白いワンボックスカーから橘 誠二郎(CL2000665) が現れた。
「私達が相手になるよ! ……ホントは嫌だけど」
そして次は何と、商店街のアーケード上部に繋がる柱から滑り降りるように鳴神 零(CL2000669) が姿を見せる。登場の仕方とテンションが全く噛みあっていないが大丈夫なのだろうか、色んな意味で。
「飢えているのね、哀れなお方……」
更に魂行 輪廻(CL2000534) がマンホールの蓋を吹き飛ばしながら這い出てくる。まさかずっと待機していたのだろうか?
「餓えたままに消えて行け!」
そして最後に商店街の向こう側から走って来る鈴白 秋人(CL2000565) 。『韋駄天足』を使ってまで駆けてきているが、スタート位置が遠すぎたのだろうか。
等と考えていられるのは全体を見通しているからだ。その場に居合わせた一般人達と伺便は完全に呆気に取られている。
理由は簡単、現れた六人組を見て思考が完全に停止しているのだ。
零が超ローライズで尻丸出しのサキュバスの格好をしているのは、まあ公序良俗的にはギリギリのラインだがハロウィンなので解らなくも無い。
珠輝は紺色のブレザーに何故か超ミニスカートを合わせている。さっきからチラチラ尻たぶが見えているのは、その下に穿いているのが赤いTバックだからだろう。それをアピールするかのようにしきりに尻を突き出している。
秋人も女性用学生服―――ミニ気味のセーラー服だ。しっかりローファーと黒の二ーハイソックスを着こなしている。恐らく珠輝同様にしっかり女性用下着を着用している事だろう。覚醒している事で髪が伸び、女性のように見えるのが救いだろうか。
宗助に至ってはハロウィンをどう間違えたのか法被に褌の祭りスタイルである。キレのある筋肉が躍動し、秋晴れの中で薄らと滲み出た汗がキラキラと輝いている。フロントダブルバイセップスからの流れるようなアブドミナルアンドサイであった。
誠二郎と輪廻は普段の格好ではあるが、尻やポージングをカメラで激写し続けている誠二郎と素で肌蹴かけている着物の輪廻も日常風景からは非常に浮いていた。
「……何だか、凄く落ち着かないですね……コレ」
「いくらハロウィンだからって羽目を外しすぎだろー! はっはっは!」
「えっちいのはいけないと思います。あと汚いし」
お前達にそう指摘する資格があるのかと問い詰めたい。
「私のチャームポイントはプリ尻です……っ、はぁん!」
「私は特に気を付けないと危ないわねぇ♪ ……下着、付けて無いのよねぇ♪」
「こんな情景滅多にありませんし、撮らなくては勿体無いですよね」
小一時間問い詰めたい。
●
「それでは、橘流杖術橘誠二郎、推して参ります」
伺便が呆けている内に『結界』を張った誠二郎は伺便の斜め後ろから植物の種を放る。木行一式「棘一閃」は棘のある植物の種を急成長させ、対象に裂傷を負わせる術式である。
密着するだけで火傷をするかのような炎に阻まれるも、棘は決して浅くない傷を伺便に与えていた。
「ゲギャ!?」
あまりの視覚的暴力に呆気に取られていた伺便も流石に攻撃を受けて気が付いたのか気を取り直すが、既に眼前に宗助、右手に輪廻、左手に秋人、背後に零と四方をぐるりと囲まれている。
その外側には先程攻撃した誠二郎と『頭隠して尻も隠して!』という看板を「幻影」で作り出した珠輝も居る。流石の伺便もそちらはあまり見たくないようだ。
「何だろう。ある意味、別の安心感が……」
秋人が意味深な発言をしつつも火行壱式「醒の炎」で自身の強化を図る。伺便が呆けている隙に済ませた「猟犬」と「ていさつ」も合わせ、完全に逃がすつもりのない布陣であった。
「俺の尻が狙われてる隙に攻撃するんだー!」
伺便の眼前に立つ祭スタイルの宗助の言葉に、ようやく逃げ始めた一般人の視線が突き刺さる。土行壱式「蔵王」で身の守りを固めた上での発言であるが、ほぼ間違いなく周囲には誤解される言い方だ。
現に何人かは褌で締め上げられた宗助の尻に熱い視線を送っているのが「ていさつ」の視界から見えた。
「ほーら、貴方の好きなアレですよっ」
珠輝は木行壱式「清廉香」で自然治癒力を高めると共に、伺便へ黒光りした小さな物体を投げつけた。先程の宗助の発言で覚者達を注視していた一般人は思わず足を止めてそちらを見てしまう。
周囲のその反応にまさかと伺便も投げられたモノを見るが、漂うのは香ばしくも甘い香り。かりんとうであった。珠輝の方を見ればまだ持っていたかりんとうを美味しそうに頬張っている。戦闘中なのに。
「大衆の尻を舐める行為は、公的場ではいけないっていうか、この変態がァ!!」
伺便の背後から零が二連撃を放つ。体術の一つ「飛燕」だ。背後からの攻撃という事もあってか、連続して放たれた攻撃は伺便に大きな傷をつける。
しかし、伺便への攻撃は同時に自身を苛む炎を受けるという事。最近変態的な相手ばかりだという苛立ちと共に炎が零の身を焼き始めた。
「えっちな目的や変態的目的なら可愛いものだから全然平気だけど、流石に今回のは少し抵抗があるわねぇ~……」
そう言いつつも輪廻は豊満な胸を揺らせつつ、手に持った鞭で飛燕を放つ。鞭が振るわれる度に大事な部分が見えそうで見えないチラリズムを醸し出していた。
餓鬼の炎が輪廻の身にも降りかかるが、その照り返しによってむき出しの肩や太腿が赤く染まり、逃げようとしていた中でも男達の鼻の下が伸びに伸びる。中には彼女らしき女性に踵落しを喰らっている者も居た。
「あらあら、他の人の気まで引いちゃったかしら?」
再び輪廻の鞭がしなり、空を切り裂いて伺便を打ち据える。その度に火の粉が舞い、輪廻をも焼き尽くさんと燃え盛る。
しかし、妖艶な色気を全身から迸らせて珠の汗を弾けさせるその姿は美しく、まるで輪廻自身が舞い踊っているかのようであった。
「ゲハァッ!」
流石に連続で攻撃を受けた事に危機感を覚えたのか、伺便は眼前の宗助へと飛び掛かる。元々排泄物を食べた相手の気力を奪う力を持っているだけあり、直接口を付ければ極端な気力の乱れから精神が混乱してしまう一撃であった。
しかし傍から見れば燃える変態が褌姿の筋肉男の股を抜くように顔を突っ込み尻を舐めるという、変態ですらドン引きする構図だったのだが。
「そんな、火炎痔とか……身、削り過ぎだって。もうやめとこ? 見てて、痛いもん……」
そう言いつつ零は伺便を切り裂く。とは言え伺便は生前詐欺を行った者や略奪を行った者が輪廻転生した姿であり、文字通り自業自得の結果なのである。
それと一応訂正しておくと炎は毛穴から出ているのであり、決してケツ穴から出ている訳では無い……しかし、どこまでも変態しか居ない空間だ。
「ブロウオブトゥルース!」
秋人の一撃が伺便に命中する。遠距離用の攻撃とは言え、伺便を囲むように前衛を担当している秋人は毛穴炎による火傷を負ってしまった。
そして重要な事だが、B.O.T.発射時にはためいたスカートの下は黒のサイドリボン付きパンツであった。
「おっと、逃しませんよ」
伺便へ誠二郎の棘一閃が再び伸び、今度は簡単に止まらない程度の出血を伴う怪我を負わせる事に成功していた。
……逃がさないのは伺便なのか、それとも仲間達のシャッターチャンスなのか。先程の秋人のスカートの中身もバッチリファインダーに収めていたようだが。
「うぅ……あぁっ!?」
それは偶然か必然か、その誠二郎の鼻先を混乱した宗助の大槌が掠めていく。混乱した事で手元が狂っていなければ決して少なくないダメージを負っていただろう。
「あぐ……ん、あれ? 俺は……」
しかし伺便の攻撃によって火傷を負っていたのが逆に幸いし、その痛みで宗助は意識を取り戻す。数度頭を振り、再び伺便へと向き直っていた。
「貴方のテクニックを私にもください……! もしくは舌を伸ばす方法を!」
相変わらず腰を左右にくねらせる珠輝だが、その言動とは裏腹に着実に仲間達の為に「戦之祝詞」で強化を進めていく。
しかし仮にラーニングできたとして、自身の体が燃え上がるのがオチだろう。排食は餓鬼道の衆生だからこそできる動きなのであり、肉体そのものをラーニングするのは―――珠輝なら出来る気がするが、きっと気のせいだろう。
「そぉれっ♪」
「はぁんっ!」
輪廻は自身を焼く火など意に介していないかのように鞭を振るう。と、その一撃が不規則に跳ねて背後の珠輝のスカートを揺らした。
「あら、ごめんなさいねん♪」
「いえ、尻を狙いやすい恰好ですから。仕方ないかと」
予想外のリアクションに輪廻は攻撃の手を止めて謝るが、珠輝はその勢いのままに左右に腰を振る。その度に尻肉がぷりんと揺れていた。
「ゲヒャッ!」
「ひきゃあっ!?」
その隙を狙ったのか、止め処ない連続攻撃に耐えながら伺便が思い切り身を反らしてブリッジの体勢になる。
そのまま頭上方向に跳躍し、ベロリと剥き出しの尻を舐められた零が可愛らしい悲鳴を上げた。傍から見ている分には眼福だが、舐められた当人はたまったものではない。
「もう一発……!」
零の尻を舐めるために腹を見せた伺便へ秋人のB.O.T.が放たれる。複数の強化を受けた一撃は強力であり、伺便の体を地面へ強かに打ち付けた。
そして至近距離での攻撃によって秋人は火傷を負っていたが、清廉香によって強化された治癒力によってすぐさま治り―――また焼けてしまう。餓鬼道の炎は中々にしぶといようだ。
「こにょ……変っ態っ! とっ捕まえて警察に突き出してやるっ!」
秋人のB.O.T.によって跳ねた伺便の体を零が鬼気迫る表情で切り捨てる。仮装の下から見える表情は真っ赤に染まっており、余程先程の尻舐めがお気に召さなかったようだ。
しかし隔者ならばともかく、古妖を警察に突き出すのは流石に無理があるのではないだろうか?
「ふふ、折角です。私の尻も舐めて下さい……!」
先程かりんとうを取り出したのと同じポケットから植物の種を取り出し、伺便へと投げつける珠輝。棘一閃の効果によって急成長した種は伺便の体へ深い傷をつける事に成功する。
尻を舐められた零が激昂する反面、珠輝はむしろ舐めろと言う。実際、火傷の心配が無ければ一度ぐらいは差し出していた事だろう。
「世の中には色んな世界があるものですねぇ……」
そう言いつつ誠二郎は珠輝に合わせて棘一閃を使う。周囲を固められている所に前後左右から襲い来る棘は着実に伺便へダメージを与えていた。
しかし確かに伺便は餓鬼道の衆生、つまりこの世界の存在ではないのだが……何故だろうか、そういった内容の発言ではないように聞こえてしまう。
「好きで尻を狙われようとしてるんじゃねぇから! 誤解するなよ!」
混乱から完全に復帰した宗助は大槌を構えて防御を固める。それと同時に自身の尻に向けられた熱い視線へ声を掛けていた。
それに対してしょんぼりした反応が複数あったとか無かったとか。
「ゲヒィ!」
「甘いッ!」
無理な体勢で攻撃した所に追撃が何度も入ったせいか、伺便は再び宗助を狙う。しかし防御をガッチリと固めた宗助にそれは防がれ、大したダメージにはならかったようだ。
「棘一閃!」
誠二郎の攻撃が淀みなく伺便に命中する。しかし流石に伺便も慣れて来たのか、急所を狙った攻撃は僅かにズレて毛穴炎に大半が焼き切られてしまった。
「それそれっ♪」
輪廻は口調こそ軽いが鋭い一撃を伺便へ与え続ける。火傷と飛燕を使い続けている影響か、徐々にその頬は上気して薄らと赤く染まっていた。
荒い息と鞭という武器も相俟り、非常に扇情的な光景が出来つつある。
「依頼でこんなにソワソワしたのは、初めてです……よっ!」
秋人が伸ばした剣指の先からB.O.T.が放たれて伺便へと命中する。火傷を負い続けているが、最早それをきにせず攻撃するつもりなのだろう。
しかし、ソワソワしたとは伺便に対してだろうか。それ以外の要因に対してだろうか。
「餓鬼ってーと飯はロクに食えないんだったか。それじゃあ筋肉も付かないよな」
先程に続いて防御を固め続ける宗助の筋肉が一層盛り上がる。どうやら自慢の筋肉をパンプアップしたらしく、口にできる物が限られる伺便と比べるとその体格差は明らかだ。
「はぁっ……!」
珠輝は再び棘一閃で伺便を攻撃する……のは良いのだが、動く度にスカートが捲れて色艶形の良い尻が見え隠れするのは本当に何とかならないのだろうか。
「ふふ、視線を独り占めですか……!」
地の文に反応するんじゃない。
「おぞましいったらないなぁ、もう!」
零は舞い散る火の粉ごと伺便を切るが、果たして今の言葉は誰に向けての物だったのか。視界の端でクネクネ動いている奴の事ではないのだろうか。
何はともあれ、深い裂創を刻んだ飛燕によりいよいよ伺便の動きが鈍くなってくる。あと一歩という所か。
「厄介ですね、色々と……!」
セーラー服をはためかせながらB.O.T.を放つ秋人。火傷はジリジリと体力を奪い、その手から徐々に力が抜けているのが解る。
「ゲギャアアアッ!」
「くっ!?」
「―――ッ、ア」
と、そこを狙ったのか伺便が秋人の背後へヘッドスライディングして尻を一舐めする……が、元々自身から出る炎で炙られている身であり、更に現状は多勢に無勢。敢え無く力尽きてしまったようだ。
「倒せ……ましたかね?」
「死んではいないみたいだね。簀巻きにして連れてこうよ」
「鈴白が混乱しちまってるみたいだな。おーい、起きろー」
「ふふ……では私にお任せを……!」
「……あら?」
ピクリともしない伺便に倒せた事を確信した覚者達は、現れた原因を調べる為に捕まえようとし―――瞬間、伺便の体が丸ごとどこかに吸い込まれるように消えてしまった。
伺便と秋人の対処に分かれた覚者達は驚いて動きを止める。本当に何の前触れもなく、宙に吸い込まれるように消えてしまったのだ。
とは言え、それについて詳しく考える事ができたのは混乱に陥った秋人を落ち着かせてからだったが。
●
「結局……理由は解らず終いなのかしらん?」
「F.i.V.E.に突き出してやろうと思ったのに……」
秋人が落ち着いた後、改めて覚者達は頭を突き合わせる。伺便が倒れたと思ったら即座に消えた。覚者達は今までの経験から、ただ倒れた訳では無いと直感的に判断する。
「リアクションが面白そうだから戦闘中の写真を提出しようと思ったんですが、どうやら思わぬ資料になりそうですね……」
誠二郎はカメラを懐に仕舞い込む。そもそも何故今回餓鬼道の衆生である伺便が商店街に現れたのか、それすら推測でしかないのだ。
伺便が吸い込まれるように消える瞬間を収めた写真は間違いなく貴重な証拠になるだろう。例えば、他の餓鬼道の衆生が現れた時等に。
「まったく、人騒がせな妖もいるもんですね」
「とりあえず何かハロウィンっぽい美味いもんでも食って帰ろうぜ。腹減っちまった」
「南瓜ソフトはどうですか? 今、無性に食べたい気分ですし……」
……帰る前に何か食べようという考え自体は良いのだが、今の発言をした三人は女装男二人と褌姿の筋肉男である。
結局、途中で警察に見つかり逃げる羽目になったとか。
■シナリオ結果■
成功
■詳細■
MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
『珠輝のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:明智 珠輝(CL2000634)
『宗助のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:多々良 宗助(CL2000711)
『打ち上げの写真』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:橘 誠二郎(CL2000665)
『秋人のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:鈴白 秋人(CL2000565)
『輪廻のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:魂行 輪廻(CL2000534)
『零のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:鳴神 零(CL2000669)
カテゴリ:アクセサリ
取得者:明智 珠輝(CL2000634)
『宗助のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:多々良 宗助(CL2000711)
『打ち上げの写真』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:橘 誠二郎(CL2000665)
『秋人のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:鈴白 秋人(CL2000565)
『輪廻のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:魂行 輪廻(CL2000534)
『零のブロマイド』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:鳴神 零(CL2000669)
