【after】それぞれの……
●
「終わったんだな」
「ええ」
「そうか」
共に歩んできた大切な仲間達と共に穏やかな時間を感じているあなた。
すべての終わり、それは新たな始まりでもある。
これから。
自分達で紡ぐ真っ白な未来にあなたは──。
「終わったんだな」
「ええ」
「そうか」
共に歩んできた大切な仲間達と共に穏やかな時間を感じているあなた。
すべての終わり、それは新たな始まりでもある。
これから。
自分達で紡ぐ真っ白な未来にあなたは──。

■シナリオ詳細
■成功条件
1.語り合う
2.なし
3.なし
2.なし
3.なし
戦いは終わりました。これからの未来は全くの未知。皆さんが作っていく世界です。
覚者達がこれまでを振り返り、そして未来に何を見るのか。
その断片でも紡ぐ事が出来れば幸いです。
●ロケーション
学園内。昼下がり。
すべてが終わり、仲間達と語らうもの、未来に付いて考える者、それぞれが穏やかに過ごしています。
皆さんにはこれまでの思い出や、これからどうするかなど自由に語らって頂ければと思います。
●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『御崎 衣緒(nCL2000001)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行われない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。
皆様の参加をお待ちしています。
状態
完了
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
相談日数
6日
6日
参加費
50LP
50LP
参加人数
5/30
5/30
公開日
2019年12月02日
2019年12月02日
■メイン参加者 5人■

●奏空
\んぎゃぁぁあぁぁぁぁああああぁぁああ!!!!/
1人騒いでいたのは『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)。
すべて終わったはず──しかしそうでなかった。この時彼は全く別次元の魔物と戦っていた。そう、平和な世の中になったからこそ現れた難敵。受験というモンスターである。
(うぅ……でも騒いでもしかたないか……)
いくら騒いでも事は先に進まない。
(まずは……あの大学を目指す!!)
意を決した奏空は、ケータイを手に取った。
「もしもし? あの……さ。お願いがあるんだけど──」
その日の翌日以降も彼の猛勉強は続くのだが昨日までとは一つ違う事がある。
必死で勉強する奏空の隣には──穏やかに微笑む大切な人の存在があったのだ。
「奏空さん。その問題の考え方は……」
心地よい声が響き、奏空は僅かばかりの夢を見る。
(この先結婚、とかになったら……俺はどうなるんだろう。実家を継ぐみたいな事前に言ってたしそしたら俺は婿養子!? まぁそれも悪くはないけど……)
姉も帰ってくる。叔父さんも寺に戻った。奏空を縛るものは何も無いのだ。
「でも……探偵の仕事はこれからもやっていきたいんだよね。……いいかな?」
そんな奏空を隣で見つめる女性(ひと)は、穏やかに微笑むのであった。
●凛
「さて、戦いも終わってこれからどうするかな」
『緋焔姫』焔陰 凛(CL2000119)は学食でいつものカレーを食べながらふとこれからについて考える。
(そういやあたし来年の3月で大学卒業やん。すっかり忘れてたわ~~)
学生生活、というよりは戦いの日々で彩られたこれまでの日々を振り返る。確かに就職活動などその後の事は何一つできていない。このままでは所謂自宅警備員へまっしぐらだ。これはまずい。麺も彼女の将来が心配になった。
少ししんみりした空気が凛を包み込む。
「……な~んてな」
さっきまでのあっちゃーという顔から一転、凛の目は希望に満ちていた。確かに剣は今後使う事は無いかもしれない。でも凛にはもう一つの顔がある──それはバンドのボーカルかつリーダーという顔。
「ふっふっふっ。目指すは世界一のボーカリストやで!」
残るカレーを掻きこみ、スプーンを高々と上げて宣言する凛。
(ざわ……)
(ざわ……)
突然スプーン片手に立ち上がり、世界一宣言をした凛に視線が集る。そんな目線に耐え切れなくなったのか、いそいそと学食から退散する凛だった。
「や~。恥かしかったわ~」
学食を出た凛はすっかり冬の様相になった辺りを見渡す。
(爺ちゃんからは道場を継いでくれって言われたけど……)
「まずはあたしの歌で世界を席巻してからやな。頑張るで!」
凛は拳をきつく握り締める。
少し、もう少しだけ待っててな、爺ちゃん──。
●三十三と歩
「これで手続きは終了です。これまでの活動、本当にお疲れ様でした」
職員に見送られファイヴを後にしたのは『五麟の結界』篁・三十三(CL2001480)。
はじまりの何かとの戦いは終わった。けれどもすべての戦いが終わったわけではない。すべての人類が力を得た今、ファイヴには新たな使命が課せられる事になるのかもしれない。
だが三十三は全く別の未来を考えていた。それは普通に働くという事。
誰もが誰かの為になる事は、どんな場所にだって、どんな仕事にだってある──
考え抜いた末での行動だった。
無論有事にはいつでも駆けつけられるようファイヴに緊急要請員としての登録は残している。
「ねぇ、これからどうするの?」
いつの間にか三十三の横にいた『モイ!モイ♪モイ!』成瀬 歩(CL2001650)が尋ねる。
「そうですね……まずは普通に会社勤めしてみましょうか。歩ちゃんはどうするんですか?」
「えっと……あゆみはね。普通に高校にいって、普通に大学行って……あゆみはきっとおしゃれなお姉さんになってるんじゃないかな」
目を輝かせながら三十三に将来を語る歩。
「そうですか。素敵な将来ですね。僕は自炊にも挑戦してみようと思いますよ。……あまり料理は得意ではありませんが。きっと歩みちゃんはこれからお料理とか上手になっていくんでしょうね」
そういって三十三は歩に微笑みかける。
「え!? そ、そうかな……えへへ……」
『さとみーん!!』
学校帰りに大好きな人の後姿を見つけたあゆむ。
『さとみん、前からスーツ着てたけどサラリーマンだと思うと何か違うね』
『そうですか? 改めてそういわれると少し照れくさいですね』
『うん。……あれ? さとみんお料理できるの?』
『最近始めたんです。料理の腕はまだまだですが』
『ねえねえ、わたしが作ってあげようか? これでも従姉のお姉ちゃんに鍛えられてて料理上手なんだよ!』
歩の成長はその見た目や一人称からもみてとれる。
『そうなんですね。ならぜひ』
三十三の快諾に穏やかな笑みを浮かべる歩。
(あの頃はまだ小さい歩ちゃんだったけど、今のわたしはさとみんにどう見えてるのかな。……女性として見てくれたら嬉しいな──)
「って…歩ちゃん?顔が赤いですよ?大丈夫ですか?」
「あ、えとえと、大丈夫。大丈夫なのっ」
思わず妄想にふけってしまった歩を三十三の優しく心地よい声が現実へ戻す。
「それにしても寒いですね」
「そうだね」
「それじゃぁ帰りましょうか」
「うん」
繋いだ手。お互いの温もりを感じながら2人は家路へ急ぐのであった。
●いのり
「この学園ともお別れですわね」
学園の校舎を見上げながらそう呟いたのは『星唄う魔女』秋津洲 いのり(CL2000268)。
『よくぞ……よくぞ無事だった……!!!』
そういって強く……とても強く私を抱き締めた両腕。それは『一の何か』との戦いのあとすぐに私の元を訪れたお爺様のもの。いつも厳しい表情しか見せなかったお爺様がはじめて見せた涙。きつく抱き締められた感触。いのりは今もはっきりと覚えていた。
(その日お爺様が私に見せた涙と熱い抱擁。息子である私のお父様とお母様を戦いで失ったお爺様が私の事をどれ程心配していたか……改めて強く感じました。だからこそ──)
いのりは『一の何か』との戦いへ赴く際に決めていた事があった。
それは生きて戻れたら今まで私の我儘を聞いてもらった分も今度はお爺様の望みに応えよう──と。
そしてこれからはお爺様の元で後継者として学んでいく──と。
「ありがとう、そして……さようなら」
楽しい事も、苦しい事も。沢山の思い出が残る学園に一礼すると学園を背に歩き始めるいのり。
足早に立ち去るその瞳からは輝く一筋の涙が零れ落ちていた。
\んぎゃぁぁあぁぁぁぁああああぁぁああ!!!!/
1人騒いでいたのは『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)。
すべて終わったはず──しかしそうでなかった。この時彼は全く別次元の魔物と戦っていた。そう、平和な世の中になったからこそ現れた難敵。受験というモンスターである。
(うぅ……でも騒いでもしかたないか……)
いくら騒いでも事は先に進まない。
(まずは……あの大学を目指す!!)
意を決した奏空は、ケータイを手に取った。
「もしもし? あの……さ。お願いがあるんだけど──」
その日の翌日以降も彼の猛勉強は続くのだが昨日までとは一つ違う事がある。
必死で勉強する奏空の隣には──穏やかに微笑む大切な人の存在があったのだ。
「奏空さん。その問題の考え方は……」
心地よい声が響き、奏空は僅かばかりの夢を見る。
(この先結婚、とかになったら……俺はどうなるんだろう。実家を継ぐみたいな事前に言ってたしそしたら俺は婿養子!? まぁそれも悪くはないけど……)
姉も帰ってくる。叔父さんも寺に戻った。奏空を縛るものは何も無いのだ。
「でも……探偵の仕事はこれからもやっていきたいんだよね。……いいかな?」
そんな奏空を隣で見つめる女性(ひと)は、穏やかに微笑むのであった。
●凛
「さて、戦いも終わってこれからどうするかな」
『緋焔姫』焔陰 凛(CL2000119)は学食でいつものカレーを食べながらふとこれからについて考える。
(そういやあたし来年の3月で大学卒業やん。すっかり忘れてたわ~~)
学生生活、というよりは戦いの日々で彩られたこれまでの日々を振り返る。確かに就職活動などその後の事は何一つできていない。このままでは所謂自宅警備員へまっしぐらだ。これはまずい。麺も彼女の将来が心配になった。
少ししんみりした空気が凛を包み込む。
「……な~んてな」
さっきまでのあっちゃーという顔から一転、凛の目は希望に満ちていた。確かに剣は今後使う事は無いかもしれない。でも凛にはもう一つの顔がある──それはバンドのボーカルかつリーダーという顔。
「ふっふっふっ。目指すは世界一のボーカリストやで!」
残るカレーを掻きこみ、スプーンを高々と上げて宣言する凛。
(ざわ……)
(ざわ……)
突然スプーン片手に立ち上がり、世界一宣言をした凛に視線が集る。そんな目線に耐え切れなくなったのか、いそいそと学食から退散する凛だった。
「や~。恥かしかったわ~」
学食を出た凛はすっかり冬の様相になった辺りを見渡す。
(爺ちゃんからは道場を継いでくれって言われたけど……)
「まずはあたしの歌で世界を席巻してからやな。頑張るで!」
凛は拳をきつく握り締める。
少し、もう少しだけ待っててな、爺ちゃん──。
●三十三と歩
「これで手続きは終了です。これまでの活動、本当にお疲れ様でした」
職員に見送られファイヴを後にしたのは『五麟の結界』篁・三十三(CL2001480)。
はじまりの何かとの戦いは終わった。けれどもすべての戦いが終わったわけではない。すべての人類が力を得た今、ファイヴには新たな使命が課せられる事になるのかもしれない。
だが三十三は全く別の未来を考えていた。それは普通に働くという事。
誰もが誰かの為になる事は、どんな場所にだって、どんな仕事にだってある──
考え抜いた末での行動だった。
無論有事にはいつでも駆けつけられるようファイヴに緊急要請員としての登録は残している。
「ねぇ、これからどうするの?」
いつの間にか三十三の横にいた『モイ!モイ♪モイ!』成瀬 歩(CL2001650)が尋ねる。
「そうですね……まずは普通に会社勤めしてみましょうか。歩ちゃんはどうするんですか?」
「えっと……あゆみはね。普通に高校にいって、普通に大学行って……あゆみはきっとおしゃれなお姉さんになってるんじゃないかな」
目を輝かせながら三十三に将来を語る歩。
「そうですか。素敵な将来ですね。僕は自炊にも挑戦してみようと思いますよ。……あまり料理は得意ではありませんが。きっと歩みちゃんはこれからお料理とか上手になっていくんでしょうね」
そういって三十三は歩に微笑みかける。
「え!? そ、そうかな……えへへ……」
『さとみーん!!』
学校帰りに大好きな人の後姿を見つけたあゆむ。
『さとみん、前からスーツ着てたけどサラリーマンだと思うと何か違うね』
『そうですか? 改めてそういわれると少し照れくさいですね』
『うん。……あれ? さとみんお料理できるの?』
『最近始めたんです。料理の腕はまだまだですが』
『ねえねえ、わたしが作ってあげようか? これでも従姉のお姉ちゃんに鍛えられてて料理上手なんだよ!』
歩の成長はその見た目や一人称からもみてとれる。
『そうなんですね。ならぜひ』
三十三の快諾に穏やかな笑みを浮かべる歩。
(あの頃はまだ小さい歩ちゃんだったけど、今のわたしはさとみんにどう見えてるのかな。……女性として見てくれたら嬉しいな──)
「って…歩ちゃん?顔が赤いですよ?大丈夫ですか?」
「あ、えとえと、大丈夫。大丈夫なのっ」
思わず妄想にふけってしまった歩を三十三の優しく心地よい声が現実へ戻す。
「それにしても寒いですね」
「そうだね」
「それじゃぁ帰りましょうか」
「うん」
繋いだ手。お互いの温もりを感じながら2人は家路へ急ぐのであった。
●いのり
「この学園ともお別れですわね」
学園の校舎を見上げながらそう呟いたのは『星唄う魔女』秋津洲 いのり(CL2000268)。
『よくぞ……よくぞ無事だった……!!!』
そういって強く……とても強く私を抱き締めた両腕。それは『一の何か』との戦いのあとすぐに私の元を訪れたお爺様のもの。いつも厳しい表情しか見せなかったお爺様がはじめて見せた涙。きつく抱き締められた感触。いのりは今もはっきりと覚えていた。
(その日お爺様が私に見せた涙と熱い抱擁。息子である私のお父様とお母様を戦いで失ったお爺様が私の事をどれ程心配していたか……改めて強く感じました。だからこそ──)
いのりは『一の何か』との戦いへ赴く際に決めていた事があった。
それは生きて戻れたら今まで私の我儘を聞いてもらった分も今度はお爺様の望みに応えよう──と。
そしてこれからはお爺様の元で後継者として学んでいく──と。
「ありがとう、そして……さようなら」
楽しい事も、苦しい事も。沢山の思い出が残る学園に一礼すると学園を背に歩き始めるいのり。
足早に立ち去るその瞳からは輝く一筋の涙が零れ落ちていた。
■シナリオ結果■
大成功
■詳細■
MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし

■あとがき■
皆様お疲れ様でした。麺のアラタナルでの活動は此方を持って完了となります。
これからの皆様の未来が希望に満ちた明るいものである事を願って。
これからの皆様の未来が希望に満ちた明るいものである事を願って。
