各々準備はできているか？

さぁ今月も訓練を始めよう。

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『陰と陽の橋渡し』賀茂 たまき(CL2000994)は手合わせ相手を探していた。
　術式が得意な方とは、お互いに得意な分野で。
　体術が得意な方とは、お互いの苦手な所を攻め合う様に。
　それは皆を、そしてたまき自身も高めあう事。
　今後の戦いにおいても、誰一人掛ける事無く無事を願うたまきなりの精一杯だった。

　ホッケースティック改造君をフルスイングしているのは『ちみっこ』皐月 奈南(CL2001483)。
（でもね？　改造くんだけの力に頼っちゃダメだって、ナナン最近分かったのだ……）
「だからねっ！」
　ナナン自身も強くならなきゃって。心も体も大妖なんかに負けないんだから。
　この後ナナンは心の修行にお寺にも出かけたようだ。

『優麗なる乙女』西荻 つばめ(CL2001243)はふぅとため息をつく。
「木行の最終奥義は術式の様でしたから、少し残念でしたわ……。体術の最終奥義を得る為に、わたくしももっと精進致しませんと」
　今回は術式最終奥義を使用出来る方と手合わせ願いたいですわね──先ずは体感してみませんと。つばめは相手を探していた。
（わたくし自身としても力不足を感じております。更に高められる筈……）

「上手く使ってみせるさ」
『秘心伝心』鈴白 秋人(CL2000565)は心に誓う。
　水行の術式最終奥義は回復特化になっている。ターン数は要るけど、それだけ皆を支える力があるなら、俺はそれを使いこなせる様にしておかないと。
　秋人は他の水行の人と連携して感覚を掴む。来るべき時に向けて。

（もっと速く！　もっと鋭く！　敵を薙ぎ払える様に！）
『鬼灯の鎌鼬』椿屋 ツバメ(CL2001351)は一心不乱に武器を振るう。
　武器の限界も、自分の限界も超えてみせる。
「でなければ、戦いに赴いても皆の足枷にしかならん……」
　此方から攻めるのは勿論、防衛戦でも役に立てる様にしておかねば。ツバメの鍛錬は続いていた。

（術式なら得意だわ）
『森の魔女』立石・魚子(CL2001646)は自らの中に生まれた明確な目標に向けて突き進む。
　最終奥義を会得するまで頑張るわよ。……そうでないと「森の魔女」なんて恥ずかしくて名乗れないわ。

『ファイブブラック』天乃 カナタ(CL2001451)は強化された特訓を喜んでいた。
　普通の訓練じゃ、この先アイツらを倒せない。将来のお嫁さんだって守れやしない。
「だから俺はもっともっと早く強くならなきゃいけないんだ！」
　足でまといは嫌だ。カナタの見据える先には皆を守れる強き自分。そのために今日も鍛錬を行っている。

　西園寺は夢見の結那を護る為に。助ける為に強くなりたい。
　西園寺が弱いままだと、そうなりたい西園寺自身の望みも叶わなくなるから。
　天行の術式が苦手なら、体術で補えばいい。
　体術なら術式よりは少しは得意だから。
　なにより絶対護ると決めたから──。
『行ってらっしゃい』西園寺 海(CL2001607)は強く心に決めていた。

「術式でより高い効果を得るためにはイメージが大事です。求める結果のために、術式をどんな状況でどんな風に使うか、具体的に考えるのが大事なのです」
『赤き炎のラガッツァ』ラーラ・ビスコッティ(CL2001080)はイメージトレーニングに余念が無い。

「「よろしくおねがいします」」
『シューター』叶・笹(CL2001643)と『拳で語れ！』叶・桜(CL2001644)は『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)に手合わせを申し込んだ。
　双子の弟の桜と共に、連携力を強める事、個々の力を引き上げる事を目的に、奏空の力を借り、実践形式をとる。
　一方の桜は笹との共闘に不満を漏らしつつも、このチャンスを嬉しく思っていた。
　俺自身がぶっ倒れるまで最大限の全力で行くぜ！
「はは、よろしくね」
　相手はファイブの中でトップクラスの実力の持ち主。相手にとって不足は無い。
「面白そうじゃん！　オレも混ぜろ！！」
　そこへ乱入したのは『雷切』鹿ノ島・遥(CL2000227)。
　４つ巴の戦いが始まった。

『居待ち月』天野 澄香(CL2000194)もまた新たな力を試していた。
「ナニカと戦うためには少しでも自分の力を引き上げませんとね。先日習得した参式、こちらを少しでもスムーズに使えるように訓練してみましょうか」
　その実践使用の日は近い。

「あゆみはね。目指すレベルがあるんだよ！」
『モイ！モイ♪モイ！』成瀬 歩(CL2001650)は皆を助ける新しい術獲得のため、心と身体を鍛える。
　その幼い見た目の中には大きな希望と目標が備わっている。

　藤森・璃空(CL2001680)はぶっ倒れていた。
「うぅ……、やらねーとは言わねーよ、やらねーとは……。でも、キツイ……」
　倒れたまま空を見上げる。心地よい風が吹いていた。

「今月もとっくん！！　えいえいおー！！」
　ククル ミラノ(CL2001142)は今日も頑張っている。

　 篁・三十三(CL2001480)もまた黙々と鍛錬を行っていた。

「……イメージ、……水行の、源素が、……循環……？」
　なにやらぶつぶつと呟きながら桂木・日那乃(CL2000941)は瞑想していた。
「そうなる可能性もある。そうならない可能性もあるって……？　イメージでイメージに干渉する……、攻撃術式と防御術式とか、じゃなくて……？？」
　日那乃の思考にはまだ答えは出ていない。

「今月も定期訓練の時期がやってきましたわね。いのりは今回ＢＳを皆様にばらまいていきますわ」
『星唄う魔女』秋津洲 いのり(CL2000268)は笑顔で術式を唱え始める。
「艶舞・寂夜、艶舞・慟哭、乱舞・雪月花を使ってどんどんＢＳをばらまいてまいりますので受けきってくださいませね♪」
　周りを巻き込んだヘビーな特訓が始まる。
　
「うん、まあ訓練するしかないよね。まだレベルも足りないし……。とりあえず、射撃かなあ」
　高比良・優(CL2001664)は目標に向け銃を構える。

「……参式の術式を覚えたから練習してみようかな……、ね、天（守護使役）……？本番でいきなり使うのも不安だし……」
　不安げな表情をみせるのは大辻・想良(CL2001476)。
「……あ、あの、ええと、誰か……。……あ。自分でもいいのかも？」
　その方がどのくらい変わるか分かるかも。想良の目標は自分になったようだ。

『呑気草』真屋・千雪(CL2001638)はつっぷして倒れている。
　返事が無い。どうやらただの屍のようだ。なにやら過酷な特訓が行われたようだ。

『地を駆ける羽』如月・蒼羽(CL2001575)は基本に立ち返る。
　自主トレをこなしつつ、崩れ落ちている千雪に肩ふるわせて。
　後で栄養ドリンクくらい差し入れよう。



「みな、基本を大事に有意義な特訓をしていますね……時期が来たのかもしれません」
　男は満足げに皆の特訓の様子を見る。
「来月辺り……試して見ましょうか」