<五麟祭2017>華開け 覚者の力今ここに
<五麟祭2017>華開け 覚者の力今ここに


●五麟の祭
 五麟祭――それは五麟学園の学園祭である。
 五麟学園の文化祭、それは学園すべてが会場となる一大イベントである。小中高大全ての生徒と校舎を使ったお祭りは、毎年かなりの客がやってくるイベントとなる。
 展示を出すのは学生だけではない。手続きを取って検査に合格すれば、外部の人間も店を出すことができるのだ。屋台やパフォーマンスなどの野外イベントから、教室を借り切っての喫茶店やお化け屋敷。体育館などの会場を借りての演劇や演奏など様々だ。
 覚者と非覚者の溝。そんなものがないかのように祭りは行われる。

●青空パフォーマンス会場
 力を持つ者と持たぬ者。その差を埋める方法は力を封印する事――ではない。
 それは背が高い人間が、常にかがんで生活するのと同じことだ。生まれた差はどうしようもない。人間はいつだって不平等だ。だからこそ個性が生まれ、だからこそ競争が生まれる。平等であることは確かに理想だが、出る杭を押さえることが正しいとは言えない。
 大事なのは生じた差を認め、それを理解すること。その知識の元、互いが行動すること。火を恐れない人はいない。しかし火を利用しない人もいない。刃物で傷つく人はいる。だがしかし刃物なく生活することは難しい。人類は有史以来危険なものと相対し、それを利用してきたのだ。源素もまた、それが可能なはず。
 ――などというのは本音か建前か。
「覚者の力を使ったパフォーマンスとかどうでしょうか?」
 そんな一言から始まったパフォーマンスエリア。運動場の一区画に用意された空間で、覚者達は様々な芸を披露する。炎を出し、稲妻を落とし、組手をしたり、空を飛び、壁を抜けたり。
 ルールは二つ。他人に迷惑をかけない事。見ている人を楽しませること。
 五麟祭に集まった人たちの前で、覚者達は手を広げてパフォーマンスを開始するのであった。


■シナリオ詳細
種別:イベント
難易度:楽
担当ST:どくどく
■成功条件
1.祭りを盛り上げろ!
2.なし
3.なし
 どくどくです。
 ステータスではなく、想像力の勝負。

●説明ッ!
 五麟学園学園祭です。皆様には学園祭の企画である『覚者パフォーマンス』に参加してもらいます。
 簡単に言うと、覚者にしかできない芸をしてもらいます。源素や技能を使ったアピールや自分が得意な事と組み合わせた芸などです。
 手品の演出で炎を放ってもいいでしょう。ダンスの背景で雨の演出を出すのもいいでしょう。落雷をバックにポーズを決めるのもいいでしょう。香りと共に歌うのもいいでしょう。勿論、源素など関係なく芸を披露してもいいでしょう。
 芸の内容ですが過度の暴力行為(実ダメージを出すとか血を見せるとか)でなければ、ある程度は許されます。プロレスぐらいなら現実の学園祭でもやってますし。
 覚者と非覚者の集まる祭りに、花を添えてください。

 場所は五麟学園のグラウンド。時刻は昼。周りには来客者がたくさんです。

●イベントシナリオのルール
・参加料金は50LPです。
・予約期間はありません。参加ボタンを押した時点で参加が確定します。
・獲得リソースは通常依頼難易度普通の33%です。
・特定の誰かと行動をしたい場合は『御崎 衣緒(nCL2000001)』といった風にIDと名前を全て表記するようにして下さい。又、グループでの参加の場合、参加者全員が【グループ名】という タグをプレイングに記載する事で個別のフルネームをIDつきで書く必要がなくなります。
・NPCの場合も同様となりますがIDとフルネームは必要なく、名前のみでOKです。
・イベントシナリオでは参加キャラクター全員の描写が行なわれない可能性があります。
・内容を絞ったほうが良い描写が行われる可能性が高くなります。

 皆様のプレイングをお待ちしています。

状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:0枚 銅:1枚
(2モルげっと♪)
相談日数
6日
参加費
50LP
参加人数
5/∞
公開日
2017年10月25日

■メイン参加者 5人■

『ゆるゆるふああ』
鼎 飛鳥(CL2000093)
『緋焔姫』
焔陰 凛(CL2000119)
『花屋の装甲擲弾兵』
田場 義高(CL2001151)

●五麟祭
 十月十四日、晴れ。
 今年もやってきた五麟祭。様々な出し物が並び、そこに様々な人模様が映る。
 美味しい食べ物、奇麗な飾り物、面白い事。
 楽しい時は一瞬で過ぎ去り、人の心に思い出となって残る。
 さあ、今年はどんな祭りが待っているのだろうか。

●水の祭典
「あすかは水芸をやるのよ」
 飛鳥(CL2000093)は観客にアピールしながら守護使役のころんに用意させたに木箱を積み上げさせていく。そしてその一番上に移動する守護使役。非覚醒者にも分かるように、ころんと同じ格好をした人形を用意する。
「いくのよ。せーの――」
 手のひらに水の源素を携え、掛け声とともに水を打ち出す飛鳥。水は木箱の中心を正確に打ち抜き、だるま落としの要領で上に乗っていた木箱ところんが下に落ちる。木箱を弾く威力の衝撃を、他の木箱に影響なく放つ。単純に見えてかなりの芸だった。
「だるまおとしならぬころんおとしなのよ。次は――」
「なつねは扇子の先から水出したりするの!」
 扇子を用意して七雅(CL2001141)が一礼する。他の人のパフォーマンスに感服し、上手くいくかどうか自信を失っているが、胸を押さえて深呼吸をしながら前に出る。体を動かし始めれば、緊張は思ってた以上にほぐれていった。
(皆みたいに上手くできるかまーったく自信がないけど)
 扇から噴水のように水を放つ七雅。生まれた水は霧に変わり、霧は陽光を受けて虹のような光彩を生む。七雅が扇を手に舞うように動けば、虹の光もそれを追うように煌めいていく。
「十月だとびしょぬれになったらすっごくさむいのーっ……へっくちょいっ!」
「体を冷やさない内に温まってきなさい。さて、わたしも行きますよ」
 水芸で体を冷やした七雅にタオルをかけて御菓子(CL2000429)が楽器片手に舞うように舞台に躍り出る。春を題材とした明るい曲を奏でながら、彼女自身もその曲に合わせてステップを踏む。その動きは、正に妖精の演舞を思わせる。
「みんなも一緒に楽しもう。音楽は楽しんでこそよ」
『タラサ』を奏でながら、水の源素を周囲に振りまく。光を屈折させ、幻想的な舞踏を演出すると同時に音の反響をコントロールしていた。肝心要の演奏も一流と言っても過言ではない。演奏と演出、そして笑顔。御菓子は全身全霊で音楽を楽しんでいた。
「みんなぁ、みんなの元気を見せてね」
 水で彩られた舞台。そこに笑顔が絶えることはなかった。

●ショウにして芸術
「やはり視覚的に訴えるものがいいだろうな」
 巨大な丸太を前に義高(CL2001151)は笑みを浮かべる。丸太の太さを確認するように叩くと、持ってきたチャンソーのエンジンをONにする。重音が響き、刃が回転する。チェンソーアート。チェンソーで彫刻を作るパフォーマンスだ。
「度肝ぬかしてやるぜ」
 時に力強く、そして細かく。義高は大仰にチェンソーを振るいながら丸太を削っていく。丸太は少しずつ四足歩行の獣を形どっていく。脳内でイメージする大型の獣。その生命力をイメージしながら振るわれるチェンソー。そして――
「どうだ! 『鮭を咥えた熊』だ! 初心者にしては上出来だろう!」
「おーおー。やりおるわ。あたしも負けてれへんで!」
 愛刀を手に凛(CL2000119)が口笛を吹いた。用意されたのは巨大な氷。鞘から抜き放った刀を氷に向け、炎の源素を燃やす。軽く腰を下ろすと同時に刃が振るわれ、氷を削っていく。一カ所にとどまらず、氷を周るようにしながら刀で氷に斬りかかっていく。
「高速で氷の彫刻を作るで」
 足を止めず、手を止めず。幾度となく繰り返される斬撃と氷を削る音。右と思えば左、左と思えば右。呼吸する暇もないほどに凛は動き回り、細かに氷を削っていく。最初はただの直方体だった氷が、見る間に人の形になっていく。
「完成や」
 出来上がった氷の彫刻。その出来栄えと作業工程に、観客は拍手喝采で応えた。

●祭りは終わらない
 楽しい時は一瞬で過ぎ去り、人の心に思い出となって残る。
 祭りは終わる。しかし次の祭が待っている。
 人の心に誰かを楽しませようという思いがある限り、祭りはずっと続いていくのだ。
 
 さあ、次は貴方の番だ――

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
『木彫りの熊』
カテゴリ:アクセサリ
取得者:田場 義高(CL2001151)




 
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