<忍者探偵>江戸村ニンジャ大捜索
<忍者探偵>江戸村ニンジャ大捜索



「よく来てくれた、ファイヴの友たちよ。貴殿に協力を頼んだのは他でもない。『獣の一党』に伝わりしマキモノのひとつがこの地にあることが分かったからだ。既にいくつかの頭目たちも集まっている。彼らの手に渡る前にマキモノを確保し、安全な場所に移さねばならぬ」
 そう説明したのはハストリ ゴンゾウ。
 かつてファイヴと共に戦い、マキモノを守る約束を交わした現代のニンジャである。
 そして彼らの集まった場所とは……。
「栃木江戸村。映画撮影にも使われる時代劇風テーマパークだ。ここで群衆に紛れ込んだマキモノを、見つけ出して欲しい」
 そう。これはただのマキモノ探しではない。
「一般人に化け、紛れ込んだマキモノを探し出さねばならぬ」

 マキモノの情報をくれたのはハストリとも交友があるというサルワタリという男だった。
 だたのサラリーマンにしか見えぬ彼は、眼鏡を指で押し上げて言った。
「我々サルワタリニンジャクランの特技は群衆に紛れること。この力を使い過去様々な大事件の裏で暗躍し続けてきました。その力の源となったのが我がクランが受け継いだマキモノ。マキモノそのものに群衆の一部となる力が備わっているのです。頭目同士のマキモノ争奪戦が始まったことでマキモノが狙われ、咄嗟に群衆の中に逃がしたのですが我々にもすぐには見つけることができず……」
 なにせニンジャの力の源。生半可な方法では見つからないのだ。
「確認している限りではトライシ、コヒツジ、そして我々ハストリとサルワタリが現地入りしている。サルワタリはともかく他は戦闘に秀でたニンジャたちだ。人捜しは得意では無い。故に、貴殿らの力を借りたいのだ」

 戦闘が主立った活動であるとはいえ、ファイヴには様々な才能を持った覚者たちが所属している。
 彼らの力を合わせれば、群衆に紛れた『人間では無いもの』を見つけ出すことも可能だと考えたのだ。
「人に化けたマキモノを見つけ、捕まえることができたらすぐに撤退しましょう。道中、トライシクランやコヒツジクランの忍者たちがマキモノを奪いにくるかもしれませんが、なんとか切り抜けて頂きたい」

「マキモノは単体でも強い力をもつ。もしマキモノが一つ所に集まれば、社会を脅かす存在となるだろう。そうなる前に、マキモノを守って欲しい!」


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:八重紅友禅
■成功条件
1.人に化けたマキモノを敵より先に発見する
2.マキモノを奪われないように江戸村を脱出する
3.なし
 こちらはシナリオタグ<忍者探偵>のひとつ。時に頭を使いつつ、潜入や調査、そしてスリリングな戦闘をお楽しみ頂けます。
 シリーズシナリオとは異なり前後のつながりが薄いので、新規参加飛び入り参加、いつでも歓迎しております。

●クエストリスト
・人に化けたマキモノを捕まえる
・(オプション)現場捜索中のトライシを見つけて抑える/無視する
・(オプション)現場捜索中のコヒツジを見つけて抑える/無視する
・(オプション)現場にたまたま居合わせたミズバに接触する/接触しない
・(オプション)コヒツのマキモノを奪う/奪わない
・(オプション)ミズバのマキモノを奪う/奪わない
・マキモノを持って江戸村を脱出する
・(オプション)サルワタリのマキモノを持ち逃げする/返す
・(オプション)ハストリのマキモノを奪う/奪わない

●人捜しアクション
 人に化けたマキモノは周囲の一般人を次々にコピーしながら群衆に紛れて潜伏する習性があります。
 コピー潜伏を目的としたマキモノがどんな場所に潜むかを推理し、プレイングに書いてください。
 推理が優れていればいるほど発見率がアップします。
 ※補足:判定基準は『推理が優れているかどうか』なので、正解は用意されていません。よって、数撃って当てようとする作戦は空振りを招きますのでご注意ください。

 トライシは「人が隠れていそうな所を片っ端から見て回る。トイレや忍者屋敷が怪しい」
 コヒツジは「超直観やていさつを使って怪しい動きをしている人物を探す。屋根の上から人通りを観察する」
 という裏プレイングをそれぞれかけています。
 彼らよりも優れていないと先を越されることになるでしょう。

 サルワタリ、ハストリはそれぞれPCたちに協力します。
 彼らの代行プレイングは必要ありませんが、手伝って欲しい時は声をかけてください。
 サルワタリは『誰にも気付かれずに移動する』『邪魔されずに撤退する』という非戦スキルを持っています。
 ハストリは『超高速で走る』『電子機器に映らない』という非戦スキルがあります。
 戦闘に関してはハストリがファイヴでいうとベテラン級、サルワタリは中堅クラスにあたります。

●戦闘用データ
・トライシ:土行。鎖分銅で動きを封じる、防御を固める、パワーで殴る。といった戦闘スタイル。
・コヒツジ:天行。電撃を放つ、小さな爆弾をばらまく。爆弾(覚者には微少ダメージ。一般人は大けがをする程度)を遠隔で爆破できる能力をもつ。
 それぞれファイヴでいうベテランクラスの戦闘力がある。それぞれ弱めの部下を5人ほど連れ、クランごとに固まって動いている模様。

●人物紹介、用語紹介
・トライシ:トライシニンジャクランの頭目。土行らしく頑丈でパワフル。鎖分銅を使った格闘が得意。
・コヒツジ:コヒツジニンジャクランの頭目。天行で小狡い性格。高い回避とダメージ軽減技、そして爆弾をセットする能力をもつ。
・ミズバ:ミズバニンジャクラン最後の一人にして頭目。過去にファイヴといろいろあった。水行で水上戦闘が得意な格闘タイプ。
・ハストリ:ハストリニンジャクランの頭目。父から受け継いだマキモノが社会を乱さぬように守っている。ファイヴと協力関係にあり、今回の呼びかけをしたのもこの人物。

・マキモノ:ニンジャ集団『獣の一党』に伝わる力あるマキモノ。使用するには各個体に対応した念コードが必要になる。それぞれがとても強い力を有しており、それゆえ各ニンジャたちは社会の裏で暗躍できた。
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(1モルげっと♪)
相談日数
8日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
3/6
公開日
2017年09月18日

■メイン参加者 3人■


●日常の裏を走るもの
 いま空を見よ。
 昼間の太陽が、夜の闇が、いつでもそこにあるだろう。
 それは地球が回っているからで、星々があるからで、地球の大気があるからだ。
 同じように町を見れば、人々が歩き、信号機は赤や青のシグナルを出している。
 それは社会が回っているからで、人々がいるからで、彼らに血が流れているからだ。
 だが、人と星は違う。ただ自然現象のように回ってはくれない。
「例えば妖がそうだ。こんなバケモノが現われるって分かってたら、人は気軽に外に遊びになんていけない。家の中にも発生すると分かったら、日本に住むことすらできないはずだ。けどそれができてるのは……」
 栃木江戸村。はしごを登って見渡せば、人々が楽しげに遊んでいる。
 『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)はそんな光景に、すこしばかり冷たさを感じた。
 妖が一匹現われ、少しばかり暴れただけで、脆弱な人々は命を落とすだろう。かけがえのない命だ。
 だがそんな恐怖を意識することすらせずに、彼らは幸福な日常を送っている。
「社会の裏に、何かがあるんだ。人々を不安から守っている、何かが」
「然様」
 ハストリは奏空の隣につき、顔を隠すためのメンポを深くした。
「日本逢魔化の際に国政が決めたことが二つある。ひとつは妖と古妖そしていくつかの神秘現象の否定や隠蔽をやめること。もうひとつは、妖との戦争よりも平和の維持を選ぶこと」
 例えば日本政府が戦争を選んだなら、プロパガンダの限りを尽くして妖への敵意を煽り、体力のある全ての人間と、技術をもつ全ての人間を徴収し、覚醒した人間は例外なく徴兵した筈だ。奏空ほどの年齢の子供は幼少から常識感覚をねじ曲げられ、妖と戦うための兵器にされていたことだろう。
 それが、テレビゲームをして遊びテーマパークで風船を握って歩けることは、とてつもなく尊く、そして巨大な犠牲の上に成り立っていた。
「拙者の父上もまた、戦争主義者の牽制に携わったと言われている。特にヒノマル陸軍との戦いは、熾烈を極めたと……」
「ヒノマル……」
 聞き覚えのある、それも因縁のある名前に奏空は奥歯を噛んだ。
 話を続けようとして、ふと耳元に手を当てる。
「たまきちゃんからの連絡だ。ハストリさん、トライシの牽制を頼みます」
「承知した。だがその前にひとつ」
 ハストリは指を立て、南南西の方角へ向けた。
「コヒツジがこちらに注意を向けている。戦闘に突入する可能性があるだろう。くれぐれも気をつけることだ」
「……わかった」
「武運を」
 ハストリはそこまで言って、閃光のごとくその場から走り去った。
 瓦屋根によじ登り、頭を上げる奏空。
 堂々と瓦屋根の上に立って周囲を見回すコヒツジの姿がある。
「……あー、これ、鉢合わせるやつだ」
 空を見上げる。今頃、守護使役スキルの『ていさつ』でこちらをとらえた頃だろう。

 観光客に紛れるように着物をきて、長屋通りを歩く『ファイブピンク』賀茂 たまき(CL2000994)。
 ふと、覚えのある顔を見かけた。
 着流し姿の少年。ミズバ ハヤテ。
 水芭忍軍さいごの一人である。
「ミズバさん、偶然……ですね」
「……ファイヴの構成員か。何の用だ」
 とりつくしもないという程では無いが、どこか一線を引いた態度だ。
 ほどほどに警戒し、ほどほどに許容する。パブリックスペースより内側への侵入を許さない程度の視線を、たまきに向けている。
 ここで無視して去っても良いが、ためきは意を決して一歩だけ踏み出した。
「ご存じですか。ここに、サルワタリさんのマキモノが逃げ込んでいるのを」
「……クラウドマキモノか。それがどうした。関係の無いことだ」
「いえ、その」
 一度目をそらし、もう一度目を見る。
「前回の件と、今回の件で、貸し借り無しにする……というのは、いかがでしょうか」
「…………」
 腕を組み、顔を背けるミズバ。
「貴様、取引が下手だな」
「……すみません」
 息をつき、背を向ける。
「俺のようなクズ野郎に貸し借りなど持つな。貴様らとの間にあるのは、精々因縁だけだ」
 ミズバはそう言い残し、立ち去っていく。
 彼を追いかけることは、たまきにはできなかった。

「マキモノが単体で群衆に紛れるとは、驚きですね」
 粋な町人の格好をして商店通りをゆく『美獣を狩る者』シャーロット・クィン・ブラッドバーン(CL2001590)。
 その横をハッピ姿で歩くサルワタリ。
「我ら自慢のマキモノですので。しかしまあ、マキモノ単体の変化ですので、注意深く観察すれば見抜かれてしまうでしょう」
「急がなければなりませんね」
 『コピー潜伏を目的としたマキモノがどんな場所に潜むかを推理』に関してだが、シャーロットの考えはこうだ。
「姿を何度も変える以上、移動をし続ける筈。同じ顔があっては困りますからね。同じ理由から、人の少ない場所は避けるでしょう。人が多く、尚且つ流動している場所。できれば歩き続けていても不思議では無い……つまり、ここです」
 指を大地に向ける。
 それは個室を見て回るトライシよりも、人の多い劇場や大道芸のまわりを観察していたコヒツジよりも、ずっと優れた推理であった。
 逆に述べると、たまきや奏空は見分ける手段にだけ集中していたので、シャーロットがこうして深く出没エリアを推理していなければ彼らに先を越されていた危険が高かった。
「さて、あとは見分けるだけですが……」

●クラウドマキモノ
 ズドンという爆発。
 驚く人々の声と集まる視線。瓦屋根が崩壊し、奏空は小太刀を抜いて飛び退いている。
「あぁ~ら、見た顔。コヒツジちゃんのファンかなあ?」
 とろんとした語り方で述べるのはコヒツジだ。両手の間に小さな綿毛爆弾をはさみ、今にも投げ放つ構えである。
 一方で暗雲を呼び寄せて迎撃の構えをとる奏空。
 両者は瓦屋根の上でにらみ合い、周囲の観光客はショーが始まったと思って拍手を始めた。外国人に至っては『ナルトゥ! ナルトゥ!』といってはしゃいでいる。
「皆の邪魔にならないのはありがたいけど……巻き込まないようにしなくっちゃ!」
 コヒツジの部下たちが奏空を囲むように屋根へよじ登り、クナイを握って構える。
 仲間に現状を通信しながら、奏空は演技を始めた。
「コヒツジ エレコ! この前は逃がしたけど、もう逃がさないぞ! 学校での借りを返してやる!」
「やぁん熱狂的」
 コヒツジは身体をよじり、そして人を殺すような目をした。
「爆殺したくなっちゃう」
 目にもとまらぬ手際で放つ綿毛爆弾。
 電撃を放って迎撃。
 左右から飛びかかる忍者。
 奏空は一太刀目を小太刀でうけると、二太刀目を回り込みスウェーで回避した。広い視野角ならではの対応力だ。
「これでもくらえ!」
 忍者を屋根から蹴り落とし、ベーッと舌を出してから逃げ出す。
「逃がさない」
 コヒツジと部下の忍者たちは、奏空を追って走り出した。
 シャルロットの捜索範囲とは逆方向へと。
「こいつらは引きうける。後は頼んだよ、皆!」

 一方こちらはシャルロット。
 群衆の中に混じり、屋台のリンゴ飴を買った。
 手に取り、目を瞑る。
 集中する。
 背後を歩く人々。
 更に集中する。
 口々の雑談が拾える。
 更に更に集中する。
 大気のうごきすら聞こえる中で、人々の心音や足音、誰かの落とした飴の音すら拾えた。
 おっとごめんよ。誰かがそう言った。肩がぶつかったようだ。
 すれ違い、互いに背を向けて歩く。
 その一方の足音が、突如変わった。
「そこです」
 目を開き、割り箸を投擲する。
「――!?」
 のけぞった男は、引きつった笑みでこちらを見ていた。
「や、やあ。なにかな? あぶないなあ」
 どよめき。
 今し方すれ違った者が振り返り。
「なんだあんた! なんで俺と同じ顔してるんだ!」
 慌てて背を向け、逃げ出す男。
 シャルロットは逃がすまいと追いかけた。

「ぐぬう。またも邪魔をするか、ハストリ!」
「マキモノ集めをやめろトライシ。人を脅かしたとて、ニンジャの名誉は戻らんぞ」
「ぬかせ!」
 鎖を放ってハストリと力比べをするトライシ。
 そこではたと、何者かの声を聞きつけた。
 部下の忍者たちが駆けつける。
「親方、マキモノを見つけました! 先を越されます!」
「わかった。ハストリを抑えておけい!」
 建物を突き破らん勢いで目的の場所へ走り出すトライシ。
 ハストリが追いかけようとするも、部下たちが彼を取り囲んだ。
「ぐっ……奏空殿、たまき殿、シャーロット殿、あとは頼む!」

「ひい、トライシ!?」
 シャーロットと共にマキモノを追いかけていたサルワタリは、酒屋の家屋を突き破って現われた巨漢トライシを前にしりもちをついた。
 進行方向をふさがれ、剣を構えるシャーロット。
 トライシはすぐさまサルワタリの足を掴むと、振り上げて地面に叩き付けた。
「がはっ!?」
「サルワタリ!」
 眼鏡が割れ、その場にぐったりと倒れるサルワタリ。
「悪いなサルワタリよ。貴様のマキモノは我々が有効活用してやろう。どれ、もう一人も叩きつぶして……」
 シャーロットに標的を移そうとしたその時。
「行かせません!」
 巨大な護符が鶴の形をなし、トライシへとぶつかった。
 両腕でガードするトライシ。
 群衆をわって現われたのは、掛軸型の護符を両手から下げたたまきだった。
「ここは任せて先に行ってください」
「……気をつけて」
 シャーロットはトライシを迂回するように走り出す。
「ええい一人増えたからなんだというのだ。我が鉄壁を迂回しようなど――ぐぬ!?」
 それを阻止しようと動いたトライシの足に、小さな針が刺さった。
 意識がそちらに向いた瞬間、背後に現われる人影。
 群衆と陽光と、わずかな死角。その全てを利用した蹴りが、トライシの後頭部へと直撃する。
「何やつ!」
「技から察しろ、うすのろ」
 反撃の裏拳をかわして着地する男。ダイバースーツのような忍者装束に身を包んだミズバであった。
 はっとして呼びかけるたまき。
「ミズバさん!」
「勘違いするな、貸し借りは関係ない。……気が向いただけだ」
 格闘の構えをとるミズバ。
 護符を次々と起動させるたまき。
 トライシは防御をかため、怒りに顔を赤くした。
「おのれ、二人まとめて叩きつぶしてくれる!」

 走って逃げるマキモノを追いかけるシャーロット。
 戦闘状態を解き、視力と聴覚に集中した彼女からは、どれだけ逃げるのがうまい人間でも逃げ延びることはできなかったろう。
「逃走劇はおしまいです」
 相手を投げ飛ばし、その場に組み伏せるシャーロット。
 マキモノは観念したように目を瞑り、通常のマキモノへと戻った。

●捕り物
 マキモノはサルワタリへと返された。
「感謝します。皆さんが居なければどうなっていたことか……」
 割れた眼鏡をそのままかけつつ、サルワタリは額の汗をぬぐった。
「いや、役に立てて良かったよ」
 ちょこちょこ怪我はしていたが、にっこり笑って返す奏空。
 たまきも同じように頷いて、振り返った。
 ミズバが立ち去るところだったからだ。
「あの」
「何度も言わせるな。俺と貴様らの間にあるのは因縁だ。次は――」
「ありがとうございました」
 素直に頭を下げるたまきに、ミズバは指を突きつけ損ね、上げた手を所在なさげにさまよわせたあとポケットに入れた。
「次は……助けないぞ」
 ハンドポケットのまま立ち去るミズバ。
 シャーロットは『難儀な方ですねえ』と言ってから、ハストリたちへと振り返った。
「マキモノはお返ししました。また何かあれば、声をかけてくださいね。ワタシは……観光でも続けましょうか」

 これでおしまい、のはずだったが。
「おや?」
 シャーロットはあることに気づいた。
 確認のためにプライドマキモノを取り出そうとしたが、自分の中にマキモノがないことに気がついたのだ。
「……何者かに、奪われたのでしょうか。けれど一体いつ?」
 一切心当たりが無い。疑わしい人物はいくらかいるが、確証はなかった。
「…………」
 まだ片付いていない問題がある。
 そんなふうに考えながら、シャーロットはなにもない空を振り返った。

■シナリオ結果■

成功

■詳細■

軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし




 
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