触れるもの全てを傷つける
触れるもの全てを傷つける



 空に稲光が走った。
 人里離れた研究所で、八塚博士は大きく高笑いを上げた。
「フフ、ハハ、ハーッハッハ! 経過は順調だ。これで検体を捕らえて2か月。私の研究は間違っていなかった!」
 茫々たる白髪を振り乱して、悦に入る八塚。人と接さず暮らす研究者とはえてして独り言が多くなるものだが、彼もその例にもれなかった。
 四塚博士は1988年から始まった妖研究の研究者の1人だ。その中で、彼の研究内容は「妖との相互理解」を目指すものであった。高邁な平和主義による、というよりも実利を重んじたものであり、成果は芳しいとは言えなかった。
 加えて、3度に渡る妖討伐抗争の中で、彼の研究が脚光を浴びることは無かった。そもそも成功例が皆無なのだから無理もない。それでも、人生の半分をこの研究に捧げてしまったのには、頑迷に意地を張り続けた結果、研究者としての居場所を失ってしまったからだ。
 そんな中、何十回目かになる妖の飼育は順調に見えた。
 多くの検体を屠ってきた中で、今回の妖は四塚に従い、従順な態度を見せるようになっていた。
「これで研究の正しさが立証されれば、私は世界で初めて妖を飼育することに成功した人間ということになる」
 自分の30年を取り戻した気になって、四塚は夢想に浸る。
 だが、客観的に言うのなら、四塚は冷静さを失っていた。もっと、平たく言ってしまうと、彼は狂っていた。賛同者を得られない研究を続けるのに、30年は長すぎたのだ。
 だから四塚は気付かなかった。
 織の中にいる妖が、実験を開始した時より明らかに大きくなっていることを。
 その瞳には、獲物を狙う獰猛な知性が宿っていることを。
「KISHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
 檻が破られる。
 研究所の中から破壊音が響く。
 そして、何かを噛み砕く音。
 研究所の窓がべちゃりと、赤く染まった。


「はーろろん♪ みんな、今日は集まってくれてありがとー!」
 集まった覚者達に元気に挨拶をするのは、『イエロー系女子』大岩・麦(nCL2000116)。そして、全員そろったことを確認すると、彼女は発生した事件の説明を始めた。
「うん、危険な妖のことが分かったの。みんなの力を貸して!」
 麦の渡してきた資料には、ハリネズミのような姿をした巨大な妖の姿があった。大きさとしては2メートル強と言った所か。全身を覆う針は、刃のように高質化していた。
「倒してもらいたいのは生物系の妖、ランクは3だよ。1体しかいないけど、強敵だから気を付けて」
 妖がいるのは、とある人里離れた場所にある個人の研究施設。
 その場所では「妖を飼育する」ための研究がおこなわれていた。たしかに、妖を飼いならすことが出来れば、それは大きな成果となるのだろうが、現実はそうもいかない。
 力を蓄えた妖は脱出し、その中で研究を行っていた老人は殺された。
 ここで起きたのは、数多く行われたその手の実験が失敗したものの一例だ。
「うん、ここで研究していたおじいさんが犠牲になっているの。放っておけば、逃げ出した妖は人里に下りて、もっと沢山の人の命を奪う……そうなる前に退治してほしいの」
 相手は動物系にふさわしい俊敏さを備えた相手だ。ランクの高さも相俟って、強敵と言えるだろう。だが、今の覚者たちなら十分戦えるはずだ。
 現場には遮蔽物もあり、不意を突くことを狙ってもいいだろう。先手を取れれば、その分戦いも楽になる。
 説明を終えると、麦は覚者達を元気良く送り出す。
「無事に帰って来てね? みんなのこと信じているから!」


■シナリオ詳細
種別:通常
難易度:普通
担当ST:KSK
■成功条件
1.妖の討伐
2.なし
3.なし
皆さん、こんばんは。
ガラスの年頃、KSK(けー・えす・けー)です。
今回は妖と戦っていただきます。

●戦場
 妖の飼育に関する研究がおこなわれていた、個人の研究施設です。
 所有者は最初の犠牲者となって、現場に死体が残っています。
 研究内容に関しては、現在の主流から取り残されたもので、得ても大した成果はありません。

 檻はそこそこに広い空間なので、問題なく戦闘が出来ます。
 建物内の遮蔽を利用すれば、不意打ちを狙うことも可能です。

 時刻は夜です。外はゲリラ豪雨の真っ最中。戦いが終わる頃には止むでしょう。
 明かりや足場などに問題はありません。

●妖
 ・ヤイバネズミ
  生物系の妖でランクは3。全身から鋭い刃をはやした巨大なハリネズミに似た妖です。
  能力は下記。
  1.回転体当たり 物近列貫3[100%,50%,25% 出血、痺れ
  2.針噴射 物遠列 失血
  3.硬質化 自 防御力上昇、強カウンター
状態
完了
報酬モルコイン
金:0枚 銀:1枚 銅:0枚
(4モルげっと♪)
相談日数
7日
参加費
100LP[+予約50LP]
参加人数
7/8
公開日
2017年08月19日

■メイン参加者 7人■

『鬼灯の鎌鼬』
椿屋 ツバメ(CL2001351)
『緋焔姫』
焔陰 凛(CL2000119)
『復讐兎は夢を見る』
花村・鈴蘭(CL2001625)
『赤き炎のラガッツァ』
ラーラ・ビスコッティ(CL2001080)
『天使の卵』
栗落花 渚(CL2001360)
『探偵見習い』
賀茂・奏空(CL2000955)
『花屋の装甲擲弾兵』
田場 義高(CL2001151)


 外からは激しい雨音が聞こえてくる。雷の音も聞こえており、かなりの荒れ模様だ。
 覚者たちが入ったのは、つい先日に主を失った研究施設。今は、妖が支配する場所となっている。
 気配を殺して歩いていた『赤き炎のラガッツァ』ラーラ・ビスコッティ(CL2001080)は、ふと手に触れた紙に目をやる。それは10年ほど前の日付が書かれた資料だった。
「妖の飼育、ですか……」
 日本に大きな変化をもたらした、妖の出現。それ以来、妖との相互理解というものを誰しもが一度は夢想することだろう。この場にいた人物は賛同者を集めることに失敗したが、ラーラもそれを夢見る1人だ。
(それが果たせればどれだけ良いことか……その思いだけには賛同したいな)
 ほんのわずかばかり感慨に耽るラーラ。
 しかしその時、雄叫びが聞こえて現実に引き戻される。覚者たちには物思いに浸る時間も許されない。
 周囲に散らばる機材などに身を潜めつつ、覚者たちは妖の下へと向かう。
 すると、そこにははたして、獰猛な唸り声をあげる妖の姿があった。その檻の中はべったりと血に汚れている。
「マッドサイエンティストか何か知らんけど、ほんま迷惑なモン残してくれよったな、研究者の爺さん」
「妖とは言え、実験動物に研究者が殺されるとはな。可哀想な面がない訳では無い……が、人を襲う妖。容赦はしない」
 嘆息とも苛立ちともつかない感情を込めて呟く『緋焔姫』焔陰・凛(CL2000119)に、『鬼灯の鎌鼬』椿屋・ツバメ(CL2001351)も小さく返す。
 この施設に残されたのは、ただの実験動物ではない。人に対する悪意と、害するのに十分すぎる程の力を持った妖だ。放置しておくことは出来ない。
 その時、雷鳴が光る。
 そして、覚者たちは自分たちが感づかれていないことを確認すると、目配せをして一気に躍りかかる。
「本人が殺されるだけならまだしもやけど逃げ出して罪の無い人傷つける前にさっさと片付けんとな!」
「他に被害が出ない内に、此処で止めさせてもらう」
 凛が朱焔を抜き放つと、炎を思わせる刃紋が揺らめく。
 ツバメは額に第三の目を開くと、そこから光を放ち、妖の動きを束縛する。
「あんたに恨みはないけど生かしとく訳にもいかんのでな」
 虚を突かれた妖は、まず己の安全のため、身を小さくする。その間隙に覚者たちは攻撃を叩き込む。相手はランク3の妖。決して絶対数は多くないが、それだけに高い戦闘力を持つ相手だ。先手を取れたのなら、それは最大限に利用するべきである。
「妖は放置していると強大化してランク上がってくって言うしね。多分今回の件も結局はそういう事なんじゃないかな」
 『探偵見習い』工藤・奏空(CL2000955)は部屋に入ると、キッと妖を見据える。
 元来、奏空は理性よりも感情で動くタイプだ。何かあれば体が勝手に動いてしまう傾向にある。だから、犠牲者の身体の一部を見つけてしまった時には、怒りに任せて飛び出しそうになった。
「本当なら四塚博士も殺される前に助けたかったけど……残念だ」
 だが、その怒りと悔しさを堪えて、奏空は妖の身を縛る霧を生み出した。
 今大事なことは、これ以上の被害を出さないことだ。
 一方、同じように死体を見つけながら、『復讐兎は夢を見る』花村・鈴蘭(CL2001625)は愉快そうな表情を浮かべた。バニースーツに白衣という奇天烈な服装もあって、趣味の悪い冗談のようにすら思える姿だ。
「ああ……何と愚かな。妖を飼育しようなどどだい無理な話です。奴等はこちらの意志など全く考慮しない。ですので、妖と相互理解しようなど……夢のまた夢でしたね、博士さん」
 妖の出現から決して短くない時が流れている。その中でまともに話の通じた妖などいはしない。鈴蘭も先日、とある戦いで改めてそれを思い知ったところだ。
 妖の立場に対しては、復讐以外に思うことなどありはしない。
 その一方で、『天使の卵』栗落花・渚(CL2001360)は微妙に浮かない顔をしている。
(自分と違う存在と仲良く出来たらなって気持ちはすごく分かんだ……だから頭ごなしに馬鹿にしたりは出来ないんだよね)
 渚の頭によぎるのはファイヴ村のこと。
 『古妖と共存する村』をテーマに復興を果たした村で、彼女は初期から関わってきたどころか、『名誉管理者』の1人でもある。
 それだけにこの場で起きたことに対しては、複雑な想いがある。妖と古妖が別物だと理解していても、だ。
 だとしても、ここで妖を見逃すわけにはいかない。だから、互いに真逆の考え方をする覚者たちであっても、やることは同じだ。
「仇だけは討つからね」
「まあ、貴方の無念位は晴らしてあげましょうか。さあ、復讐を始めましょう!」
 投げられた閃光手榴弾によって、場を強烈な光が支配する。
 その中、『花屋の装甲擲弾兵』田場・義高(CL2001151)の巨躯が走る。その姿はさながら重戦車のようであり、本来なら一回り大きいはずの妖に負けない迫力を持っている。
「お前の復讐の刃、折らせてもらう」
 ギィンと金属のぶつかり合う音が響く。巨大な斧は妖の硬質化した皮膚に強烈な衝撃を与えた。
 だが、義高も予測している通り、この程度で倒れる相手ではない。
 むしろ、不意打ちによる混乱から立ち直った妖は覚者たちに向かって激しく牙を剥いてくる。
 そして、義高はそんな妖の姿を見て、ニヤリと笑った。
「おら、来いっ! お前さんの溜まりに溜まった思いをすべて吐き出せよ。その思い受け止めてやるぜ」


 覚者の先制攻撃は見事に成功した。それでも、ランク3にまで至った妖はタフだ。落ち着きを取り戻すと、防御を固めて反撃の機を狙ってくる。
 妖の身体から生えた無数の刃は、攻撃を行う覚者を切り裂いてくる。並のものであれば、そもそもこれほどまでに傷つきながら攻撃を行うような真似は出来ないだろう。
 にも関わらず、覚者が怯むことなく攻撃を行えたのは、渚の功績が大きい。
「お姉さんが言ってた。看護師は体力勝負なんだって」
 渚の手元から光の鳥が飛び立つ。彼女の命が凝縮されて、形となったものだ。
 度重なる戦いの中で、彼女の命数の炎は小さなものとなっている。それでも、彼女は人の命を救うことを止めない。
 新しく覚えた特殊な呼吸法で自身の気力を維持し、妖の攻撃を回避しながら仲間の傷を癒していく。
「あんたに恨みはないけど、生かしとく訳にもいかんのでな」
 傷が癒えたところで、凛は大きく跳躍し、妖の目を狙う。
 凛の刺突は着実に鋭さを増しているのだ。相手はスピードに優れた妖であるが、確実にその動きを捕らえる。
 大きく血を流しながら、同時に相手の視界を奪った。
 そして、流れた覚者たちの姿は、鈴蘭の中のスイッチを入れてしまう。
「ああ……でもよかったです。ヤイバネズミ、貴方が復讐に値する相手で」
 鈴蘭の顔に恍惚としたものが浮かぶ。
 端的に言って、彼女は狂っている。かつて姉を殺されたことで始まった彼女の復讐は、常に相手を見つけては殺し続けるものへと変わった。
 そして、仲間を傷つけることによって、この妖も彼女の復讐相手となったのだ。
「ええ、ずっと回復ばかりするのでは私が復讐出来ませんからね! 精々、いい声で哭いてください。アハハハ!!」
 鈴蘭が戦鎌を振り上げると、成長した蔦が妖を縛り上げるように動き出す。
 妖の動きが止まったところで、隙を探っていたツバメは鋭く切り込んだ。
「白狼の刃とお前のヤイバ、どちらがより相手を傷付ける物か、試してみるか? ネズミの妖よ」
 巨大な刃の鎌が清冽な光を放つ。
 ツバメは妖の刃を掻い潜るようにして、戦場を駆け抜けた。激しく血飛沫が上がる。あまりの鋭さに、妖は切られたことにも気付かなかったようだ。
「私にはこれしか出来ないんでな」
 自嘲するような響きもあるが、同時にその言葉には静かな自信があった。
 さすがに、ランク3の妖となれば強敵だ。暴れているのが確認されたら、小隊単位の出動も十分に考えられる相手である。
 しかし、覚者たちはそれを傷つきながらも着実に追い詰めていった。
 渚による事前の対策もあって、覚者たちの被害は最低限に抑えられていた。
「痺れに失血、かなり厄介ですね。守りを固められてしまうと攻め辛いです……けど!」
 ラーラの声に応じて現れた破魔の力を宿した白き炎が再び硬質化した妖の刃を破る。轟音と共に燃え広がる炎が、妖を包みこんでいく。
 悲鳴を上げる妖に対して、義高は大きく斧を振り上げた。
「お前の無念、復讐心はそれなりにわかるつもりだ」
 義高に言わせると、被害者の目指すところが『妖との相互理解』であったかも疑わしい。事実、妖を支配するための手段の模索というのが正しい研究だ。
 過去の『失敗』のことも考えれば、妖の行動にはある種の正当性はある。
「が、無関係な人間までも『人間』一括りで復讐するとなれば、そこは許すわけにゃいけねぇな」
 強烈な一撃が妖に叩きつけられる。
 そこへ、ラーラのさらなる追撃が入る。
「冷静さを失っていたとはいえ、何十回も実験を繰り返した研究者を欺く程の知性、油断はできませんね。良い子に甘い焼き菓子を、悪い子には石炭を……イオ・ブルチャーレ!」
 妖を包んでいた炎が、虎のような姿に変わっていく。
 もだえ苦しむ妖の姿を見ながら、奏空はふと思う。
(妖を飼育かぁ。やっぱり、それはとても難しいんじゃないかな)
 まだまだ謎に包まれた妖であるが、動物や器物に悪意が取り憑いたものだ。そもそもからして、飼育が可能かどうかすら疑わしい存在である。
 それでも、同じ異形であっても古妖には共存しているものはいる。何かしらの形で妖と共に生きることが出来ないのか、とふと考えてしまう。
「なんて考えても、今は目の前の妖をどうにかしないと!」
 意識を切り替えて双刃を構える奏空。
 速度を力に変えて、圧倒的な威力で妖の身体を切り裂いていく。
 ここにきて、さしもの妖にも限界が訪れた。己の敗北を悟った妖は、渾身の体当たりで真正面からの逃亡を図る。
 しかし、義高はその先の先を取り、逃げ道を塞ぐように斧を床に突き刺した。
「お前さん、生まれ変わったらFIVEに顔出すといい。お前さんのように人間に被害を受けつつも、絶望も支配も、強制も受けずに生活してる同胞がいるから紹介してやるよ」
 行き場を失った妖の動きが一瞬止まる。そして、凛はその隙を見逃さなかった。
「焔陰流21代目予定焔陰凛、推して参る!」
 放たれたのは必殺の一撃。
 受けたものは倒れることが不可能とされるほどの威力だ。
 その名に違わぬ攻撃を受けた妖は、いよいよ力尽き、どうと倒れるのだった。


 いつの間にか、外の雨は止んでいた。
 すっかり静かになった研究所に、鈴蘭の子守歌が響く。
(復讐相手であろうと死に行くものには慈悲を。復讐を終えた後でしたら死ねば皆仏様ですもの。ついでに博士のご冥福も)
 鈴蘭の夢は「復讐を終えて昔みたいに幸せに愛されて生きる」という、小さな未来だ。狂える復讐者である彼女にそのような未来が来るのかは、誰にも分からないが。
「研究者さんはどんな思いで最後を迎えたのかな。研究が報われてきた幸福感? それとも結局報われなかった寂しさなのかな……私、お馬鹿だから研究を引き継いであげたりも出来ないけどさ」
「孤独とは、恐ろしいものだな」
 渚とツバメもまた、素直に被害者のことを悼んでいた。
 結局、彼の想いが遂げられることはなかったのだから。
「30年研究しても成果が上がらず、賛同者も後継研究者も得られない。妖との相互理解はそれほどまでに不可能……そういうことなのかもしれませんね」
「結果はどうであれ30年好きな研究が出来て良かったじゃないかなって俺は思うな」
 ラーラの言葉に奏空はポジティブな言葉を返す。
「きっと研究をやめろって言っても辞めなかったんでしょ? ならその研究者魂、誇っていいと思いますよ!」
 たしかに、そこに意味は無かったのかもしれない。
 それでも、ここには自分の生を精一杯生きた人はいたのだ。そこに価値はきっとあるはずだと奏空は信じている。
 一方、義高と凛は倒した妖を弔っていた。少なくとも、子守歌によって最期の苦痛は無かったはずだ。
「すまんなぁ……そんな恨めしい目をしなさんな。今回は敵対したが、お前さんの気持ち酌めなくはない」
「せやけどこの姿、確かに同じ種族にも触れんな。ハリネズミのジレンマってのはよう言ったもんやで」
 妖にまでなり果てた存在に、触れてもらえない寂しさがあるかは分からない。だが、せめてもの手向けと、凛は義高に頼んで外に出す。
 幸い、と言うか。墓として使われていた場所はあった。他の妖もここに眠っているのだろう。
「主犯は人間だからなぁ……やんなるぜ」
 場合によっては、『妖を不法に飼育していた人間』として被害者を捕らえていた可能性だってある。全て、めぐりあわせだ。今日の事件は、そういう類のものだった。
 だとすると、妖が人を憎んでいるのではなく、人が妖を戦いに駆り立てているのかもしれない。
 いずれにせよ、妖に関する真実は未だ解明されないままだ。
 そして明日も、人と妖の戦いは続く。


■シナリオ結果■

成功

■詳細■

MVP
なし
軽傷
なし
重傷
なし
死亡
なし
称号付与
なし
特殊成果
なし




 
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