思い出ピンナップ


 

 穏やかな休日の午後。
「うちのお姫様はすっかりパパっこだね」
 すやすやと眠るわが子を愛しげに見つめる如月・彩吹(CL2001525)。
「そうかなー、ママ大好きだと思うよー。僕には負けるけどねー」
 隣に座る真屋・千雪(CL2001638)はへらりと笑いながら彩吹に語りかける。
 お気に入りの家具で一通り揃えたリビング。壁には一枚の写真。そこに映るのはウェディングドレスとタキシードに身を包み額を寄せ微笑みあう2人。
 全ての決着がついたあの日から5年。二人は互いを生涯のパートナーとし、今に至る。
「……そういう物言いは昔から変わらないね、千雪は」
 彩吹はまったくもう、と少し呆れ顔を見せるが、千雪を見つめる目は優しい。
「そりゃあ、あの頃も今も……それこそ死ぬまで僕は彩吹さん一筋だからねー」
「うん、知ってる」
 彩吹はひょうひょうと話す千雪に穏やかな笑顔で返す。
「そういえば……彩吹さん。博物館、楽しい?」
 今は育休中だが、彩吹は博物館の学芸員として働いている。
「ええ。もちろん」
 にこりと笑うと彩吹はふと時計を見る。
「千雪、そろそろピアノの時間じゃない?」
「わ、そうだね。じゃぁ行ってくるよ。彩吹さん、それに──」
 千雪は小さな天使にキスをする。

 そんななんでもない、だけれども大切な日常。

●発注キャラクター●
真屋・千雪
如月・彩吹

担当ST:麺二郎
イラスト:綾瀬みゆき

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