嬉しい報告
春を感じさせる心地よい風。桜の花も咲き始めたとある日の基の家。
そこには叔父である基の元へ出産祝いに訪れた翔の姿があった。
「……いやあ、娘のお祝いに来て貰ってありがとうね」
手に持ったコーヒーカップを机に置くと基は照れくさそうにそう言った。
「従妹が産まれたんだし当然じゃん!あと報告もあって──」
「あ、そう言えば! 翔君、遂にレスキュー隊に入ったんだよね。おめでとう!」
「……え!?」
驚くのも無理は無かった。翔が基の元を訪れたのは勿論娘の出産祝いもあるのだが、自分自身もこの春から念願だったレスキュー隊に配属された報告をするためでもあったのだ。
「今それ言おうとしてたのに何で知って──」
焦る翔とは対照的に基は目を細めにこにこと微笑んでいた。それは確かな甥の成長を喜ぶかのように。
「2~3日前、事故の救助に行かなかった? ニュースに映ってたよ」
「あれ、映ってたのか!? 驚かそうと思ってたのになー参ったなあ」
そういえば報道のカメラが来てたっけ……そんな事を考えながら翔は少し照れくさそうな顔を見せる。
「(あれからもう10年……か)」
「ん? 何か言った?」
「んー。いや、翔も立派になったなぁって」
「あ、誤魔化した!」
「ははははっ。そんな事よりそろそろ挨拶してくれないか? 我が家のお姫様に」
「……もちろん!!」
そこには叔父である基の元へ出産祝いに訪れた翔の姿があった。
「……いやあ、娘のお祝いに来て貰ってありがとうね」
手に持ったコーヒーカップを机に置くと基は照れくさそうにそう言った。
「従妹が産まれたんだし当然じゃん!あと報告もあって──」
「あ、そう言えば! 翔君、遂にレスキュー隊に入ったんだよね。おめでとう!」
「……え!?」
驚くのも無理は無かった。翔が基の元を訪れたのは勿論娘の出産祝いもあるのだが、自分自身もこの春から念願だったレスキュー隊に配属された報告をするためでもあったのだ。
「今それ言おうとしてたのに何で知って──」
焦る翔とは対照的に基は目を細めにこにこと微笑んでいた。それは確かな甥の成長を喜ぶかのように。
「2~3日前、事故の救助に行かなかった? ニュースに映ってたよ」
「あれ、映ってたのか!? 驚かそうと思ってたのになー参ったなあ」
そういえば報道のカメラが来てたっけ……そんな事を考えながら翔は少し照れくさそうな顔を見せる。
「(あれからもう10年……か)」
「ん? 何か言った?」
「んー。いや、翔も立派になったなぁって」
「あ、誤魔化した!」
「ははははっ。そんな事よりそろそろ挨拶してくれないか? 我が家のお姫様に」
「……もちろん!!」
