新桜の未来
「あ、りがと……もちまるちゃんだーっ」
「卒業祝い、というやつだな。おめでとう麻弓」
麻弓 紡(CL2000623)は、志賀 行成(CL2000352)の守護使役もちまるを実寸大で再現したぬいぐるみを抱きしめた。
「ありがとう、行ちゃん。ほんとうに嬉しいー」
無数の桜の花びらが、風のないなかをひらひらと落ちてきて、紡の髪や着物の肩へと散る。
行成には、桜の花びらが、紡の発する歓喜に当てられて、あたかもハートの形になったかのように見えた。
「そんなに喜んでもらえると、作った甲斐があったよ」
かわいい、かわいい、を連呼する紡に拗ねたのか、守護使役のトゥーリが紡の髪をくちばしでついばみ始めた。
「こら、トゥーリ。やめて」
「あはは。次のお祝いのときには、トゥーリのぬいぐるみを作ってプレゼントするよ」
だからそう拗ねるな、と指を伸ばして瑠璃色の羽を撫でてやった。
覚者たちの決死の活躍と選択で、守護使役が誰の目にも見えるようになり、誰もが源素の力を使えるようになった。
当初危惧された通り、大小様々な問題が、日々起こっているが、行成はこれでよかったと思う。
木々の合間から漏れる光が幾重にも重なり、世界を桜色に塗り替えていく。辛く苦しい時代は終わったのだ。
「行ちゃん、これからもよろしくね」
「ああ。これからもよろしく頼む、麻弓」
「卒業祝い、というやつだな。おめでとう麻弓」
麻弓 紡(CL2000623)は、志賀 行成(CL2000352)の守護使役もちまるを実寸大で再現したぬいぐるみを抱きしめた。
「ありがとう、行ちゃん。ほんとうに嬉しいー」
無数の桜の花びらが、風のないなかをひらひらと落ちてきて、紡の髪や着物の肩へと散る。
行成には、桜の花びらが、紡の発する歓喜に当てられて、あたかもハートの形になったかのように見えた。
「そんなに喜んでもらえると、作った甲斐があったよ」
かわいい、かわいい、を連呼する紡に拗ねたのか、守護使役のトゥーリが紡の髪をくちばしでついばみ始めた。
「こら、トゥーリ。やめて」
「あはは。次のお祝いのときには、トゥーリのぬいぐるみを作ってプレゼントするよ」
だからそう拗ねるな、と指を伸ばして瑠璃色の羽を撫でてやった。
覚者たちの決死の活躍と選択で、守護使役が誰の目にも見えるようになり、誰もが源素の力を使えるようになった。
当初危惧された通り、大小様々な問題が、日々起こっているが、行成はこれでよかったと思う。
木々の合間から漏れる光が幾重にも重なり、世界を桜色に塗り替えていく。辛く苦しい時代は終わったのだ。
「行ちゃん、これからもよろしくね」
「ああ。これからもよろしく頼む、麻弓」
