バレンタイン&ホワイトデーSS 2019特設会場
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バレンタインデーの夜。
真屋・千雪(CL2001638)は仕事帰りの如月・彩吹(CL2001525)と待ち合わせ、軽い外食をとる。
その後、兄と2人住まいの彩吹の自宅に、千雪はお招きされていた。
「はい、あーん」
2人で過ごす一時の中、千雪は手作りチョコを食べさせてもらっていた。
それでも、全く甘い雰囲気にはならず、さすがに千雪も胸の中がもやもやしてしまって。
「もう少し、こう何か……ムードを感じさせる何か、ない?」
「ふむ……」
さすがに、つい不満顔で本音を漏らしてしまうと、彩吹は首を小さく傾げて。
徐に千雪の頬に顔を寄せた彼女は、整った唇をそっと触れさせた。
「…………!」
刹那、手にするカップの紅茶の水面ごと、千雪は口をあんぐりと開けてフリーズしてしまう。
「これでいい?」
くすくすと笑う彩吹に対し、千雪は気恥ずかしさのあまりに顔を両手で覆ってしまう。
「じゅーぶん、です……」
耳まで真っ赤にした千雪は思う。
この流れは、彼女にしてみれば、恋の駆け引き的な要素は微塵もないのだろう。
けれど、嬉しくて恥ずかしくて。
それでも、ほんの少しだけなら期待しても……。
「ほ、他の子には、誰にもしないで」
ついそんなお願いしても仕方ないと、千雪は結論付ける。
「うん? わかった、気を付ける」
しかし、彩吹はきょとんと不思議そうな顔で頷くだけ。
……きっと、伝わっていない。
そんな彼女の態度に、千雪は知ってたと嘆息してしまうのだった。
バレンタインデーの夜。
真屋・千雪(CL2001638)は仕事帰りの如月・彩吹(CL2001525)と待ち合わせ、軽い外食をとる。
その後、兄と2人住まいの彩吹の自宅に、千雪はお招きされていた。
「はい、あーん」
2人で過ごす一時の中、千雪は手作りチョコを食べさせてもらっていた。
それでも、全く甘い雰囲気にはならず、さすがに千雪も胸の中がもやもやしてしまって。
「もう少し、こう何か……ムードを感じさせる何か、ない?」
「ふむ……」
さすがに、つい不満顔で本音を漏らしてしまうと、彩吹は首を小さく傾げて。
徐に千雪の頬に顔を寄せた彼女は、整った唇をそっと触れさせた。
「…………!」
刹那、手にするカップの紅茶の水面ごと、千雪は口をあんぐりと開けてフリーズしてしまう。
「これでいい?」
くすくすと笑う彩吹に対し、千雪は気恥ずかしさのあまりに顔を両手で覆ってしまう。
「じゅーぶん、です……」
耳まで真っ赤にした千雪は思う。
この流れは、彼女にしてみれば、恋の駆け引き的な要素は微塵もないのだろう。
けれど、嬉しくて恥ずかしくて。
それでも、ほんの少しだけなら期待しても……。
「ほ、他の子には、誰にもしないで」
ついそんなお願いしても仕方ないと、千雪は結論付ける。
「うん? わかった、気を付ける」
しかし、彩吹はきょとんと不思議そうな顔で頷くだけ。
……きっと、伝わっていない。
そんな彼女の態度に、千雪は知ってたと嘆息してしまうのだった。
