クリスマス2018 SS
『聖夜の相棒ふたり』
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(「つーか、どうすんだ、これ……」)
友達以上恋人未満っていうのは、きっとこんな雰囲気をいうんじゃないだろうか。
成瀬 翔(CL2000063)は肩に寄りかかって寝息を立てはじめた麻弓 紡(CL2000623)を、心からいとおしいと思った。甘えてくれているなあと感じる。それはとりもなおさず紡が翔を信頼しているということだ。相棒として。
翔は金の髪を揺らさないように、こっそりため息をついた。胸元に手をやって、彼女から送られた揃いのペンダントに触れる。
今日はクリスマスイブ。
二人きりの夜。
「……ん……かけ、るー……」
「お、おー……」
心臓が跳ねた。トクトクと胸を鳴らしながら紡の寝顔を横から覗き込む。
長いまつげが美しい。柔らかそうな頬の産毛がクリスマス飾りの灯りを受けて光っている。こういうのを天使の寝顔と言うのかも知れない。
そう思った瞬間、翔は無意識に手を上げていた。指で紡の頬に触れる。とたん、紡の肌の温もりが瞬時に腕を伝い、体中に広がった。頬がかっと熱くなるのを感じた。
「な、何してるんだオレ……!!」
落ち着け、と自分にいい聞かす。いまのはちょっと、ちょっとした――。
肩に重みを感じたまま、壁の時計を見る。小さく、規則正しい寝息が、時を刻む音と重なって耳に聞こえる。
長針と短針がぴったりと重なりあった瞬間、翔は無防備な紡の寝顔に囁きかけた。
――メリークリスマス、相棒。
(「つーか、どうすんだ、これ……」)
友達以上恋人未満っていうのは、きっとこんな雰囲気をいうんじゃないだろうか。
成瀬 翔(CL2000063)は肩に寄りかかって寝息を立てはじめた麻弓 紡(CL2000623)を、心からいとおしいと思った。甘えてくれているなあと感じる。それはとりもなおさず紡が翔を信頼しているということだ。相棒として。
翔は金の髪を揺らさないように、こっそりため息をついた。胸元に手をやって、彼女から送られた揃いのペンダントに触れる。
今日はクリスマスイブ。
二人きりの夜。
「……ん……かけ、るー……」
「お、おー……」
心臓が跳ねた。トクトクと胸を鳴らしながら紡の寝顔を横から覗き込む。
長いまつげが美しい。柔らかそうな頬の産毛がクリスマス飾りの灯りを受けて光っている。こういうのを天使の寝顔と言うのかも知れない。
そう思った瞬間、翔は無意識に手を上げていた。指で紡の頬に触れる。とたん、紡の肌の温もりが瞬時に腕を伝い、体中に広がった。頬がかっと熱くなるのを感じた。
「な、何してるんだオレ……!!」
落ち着け、と自分にいい聞かす。いまのはちょっと、ちょっとした――。
肩に重みを感じたまま、壁の時計を見る。小さく、規則正しい寝息が、時を刻む音と重なって耳に聞こえる。
長針と短針がぴったりと重なりあった瞬間、翔は無防備な紡の寝顔に囁きかけた。
――メリークリスマス、相棒。
