クリスマス2017 SS
ふすまの向こうでもみの木に飾られたライトが瞬く。ストーブの上でヤカンの口がシュンシュンと湯気をあげた。
香月 凜音(CL2000495)は本から目を上げると、壁にかかる時計を見た。もうすぐイブの夜が終わってクリスマスの朝に変わる。もうこんな時間か……。
凜音はとなりで猫又のヌイグルミを抱いて眠る切裂 ジャック(CL2000495)の髪に指をやり、優しく起こしにかかった。
「メリークリスマス、ジャック。さあ、起きて。ケーキを食べるよう。コーヒーがいいかい、それとも紅茶?」
「う……うん……イチゴとチョコ……」
むにゃむにゃと、口を動かす友のしぐさにぷっと小さく吹きだす。
「……ったく。ジャックは食いしん坊さんだな」
まどろむ友を残して立ちあり、ヤカンを手にキッチンへ向かった。
ケーキを切り分けていると、背の後ろで小さく床を踏む音が聞こえた。
「クリスマスを一緒に過ごしてくれてありがとう。来年のクリスマスも一緒にいたいから、これからもよろしく、チュ」
猫又の黒い顔が横からにゅっと現れたかと思うと、頬に軽く押しつけられた。
ふと窓に目を向けると、ガラスにジャックの笑顔が写っていた。
「うん、これからもよろしく」
聖夜は今年も静かに過ぎ去っていく。
香月 凜音(CL2000495)は本から目を上げると、壁にかかる時計を見た。もうすぐイブの夜が終わってクリスマスの朝に変わる。もうこんな時間か……。
凜音はとなりで猫又のヌイグルミを抱いて眠る切裂 ジャック(CL2000495)の髪に指をやり、優しく起こしにかかった。
「メリークリスマス、ジャック。さあ、起きて。ケーキを食べるよう。コーヒーがいいかい、それとも紅茶?」
「う……うん……イチゴとチョコ……」
むにゃむにゃと、口を動かす友のしぐさにぷっと小さく吹きだす。
「……ったく。ジャックは食いしん坊さんだな」
まどろむ友を残して立ちあり、ヤカンを手にキッチンへ向かった。
ケーキを切り分けていると、背の後ろで小さく床を踏む音が聞こえた。
「クリスマスを一緒に過ごしてくれてありがとう。来年のクリスマスも一緒にいたいから、これからもよろしく、チュ」
猫又の黒い顔が横からにゅっと現れたかと思うと、頬に軽く押しつけられた。
ふと窓に目を向けると、ガラスにジャックの笑顔が写っていた。
「うん、これからもよろしく」
聖夜は今年も静かに過ぎ去っていく。
