バレンタイン&ホワイトデー2017 SS
『狗吠』時任・千陽(CL2000014)の格好は、覚者の通う学園にしてFIVE本部でもある五麟学園においても浮いていた。
軍服をきっちり着こなした青年が、コーヒーキャンディーのお徳用の大きな袋を抱えているのだから冗談のような光景である。しかも、本人は大真面目な辺りどうしようもない。
そりゃあ、渡された『黒い太陽』切裂・ジャック(CL2001403)だって戸惑う。
「食べきれないのであれば、一緒に食べますから」
ジャックが「食べきれそうになくて困っている」と思ったのだろう。やはり、千陽は表情を変えずに助け舟を出す。
そこでたまらず、ジャックは吹き出した。
「喰いきれないと思うもん、渡すなよ」
笑いながら答えるジャック。
何故笑うのか分からない、といった風で今度は千陽の方が戸惑ってしまう。ジャックもジャックで、そんな千陽の様子が面白くて、キャンディーの袋を手にしたままけらけらと笑ってしまう。
そして、ひとしきり笑った所で、ジャックはにかっと笑顔を向ける。
さっきまでの笑い方と違う。親に100点満点の答案を見せびらかそうとする子供の笑い方だ。
「じゃあ、一緒に食おうぜ」
ジャックの言葉を聞いて、千陽はようやく、顔にかすかな微笑みを浮かべた。
軍服をきっちり着こなした青年が、コーヒーキャンディーのお徳用の大きな袋を抱えているのだから冗談のような光景である。しかも、本人は大真面目な辺りどうしようもない。
そりゃあ、渡された『黒い太陽』切裂・ジャック(CL2001403)だって戸惑う。
「食べきれないのであれば、一緒に食べますから」
ジャックが「食べきれそうになくて困っている」と思ったのだろう。やはり、千陽は表情を変えずに助け舟を出す。
そこでたまらず、ジャックは吹き出した。
「喰いきれないと思うもん、渡すなよ」
笑いながら答えるジャック。
何故笑うのか分からない、といった風で今度は千陽の方が戸惑ってしまう。ジャックもジャックで、そんな千陽の様子が面白くて、キャンディーの袋を手にしたままけらけらと笑ってしまう。
そして、ひとしきり笑った所で、ジャックはにかっと笑顔を向ける。
さっきまでの笑い方と違う。親に100点満点の答案を見せびらかそうとする子供の笑い方だ。
「じゃあ、一緒に食おうぜ」
ジャックの言葉を聞いて、千陽はようやく、顔にかすかな微笑みを浮かべた。
