バレンタイン&ホワイトデー2017 SS
バレンタインの日の夜のこと。
慎ましやかな夕食を終えて、恭司と燐花は後片付けを行う。そして、ひと段落ついてソファに座ったところで恭司は燐花に、1つの箱を差し出した。リボンで丁寧にラッピングされている。
「ハッピーバレンタイン、燐ちゃん! ……ハッピーって言いながら渡す物で良いのかな?」
言った後でふと考えてしまう恭司。どうも最近の若者の習慣には疎くなっていることを感じてしまう。
そんな恭司の心中を察して、燐花も自分が用意したチョコレートを取り出した。
「では。私は学校でこっそり作ってきました。受け取って頂けますか?」
「燐ちゃんありがとう!」
いくつになったって、好意をもらえれば嬉しい。素直に受け取ろうとしたところで、恭司はちょっとしたいたずらを思いついた。
「っと、そうだ」
どうしたのかと覗き込んでくる燐花に、恭司は向かって自分の用意したチョコを一かけらつまんで差し出した。
「せっかくだからね、はい、あーん」
「えっ?」
燐花は当惑するばかり。
先ほどまでの物静かな雰囲気はどこへやら。すっかりちょい悪なおっさんに弄ばれてる少女だ。
でも、最後にはそのまま受け取ることにした。
バレンタインの日の過ごし方は、こういう日常の一幕が似合うのかもしれない。
慎ましやかな夕食を終えて、恭司と燐花は後片付けを行う。そして、ひと段落ついてソファに座ったところで恭司は燐花に、1つの箱を差し出した。リボンで丁寧にラッピングされている。
「ハッピーバレンタイン、燐ちゃん! ……ハッピーって言いながら渡す物で良いのかな?」
言った後でふと考えてしまう恭司。どうも最近の若者の習慣には疎くなっていることを感じてしまう。
そんな恭司の心中を察して、燐花も自分が用意したチョコレートを取り出した。
「では。私は学校でこっそり作ってきました。受け取って頂けますか?」
「燐ちゃんありがとう!」
いくつになったって、好意をもらえれば嬉しい。素直に受け取ろうとしたところで、恭司はちょっとしたいたずらを思いついた。
「っと、そうだ」
どうしたのかと覗き込んでくる燐花に、恭司は向かって自分の用意したチョコを一かけらつまんで差し出した。
「せっかくだからね、はい、あーん」
「えっ?」
燐花は当惑するばかり。
先ほどまでの物静かな雰囲気はどこへやら。すっかりちょい悪なおっさんに弄ばれてる少女だ。
でも、最後にはそのまま受け取ることにした。
バレンタインの日の過ごし方は、こういう日常の一幕が似合うのかもしれない。
