バレンタイン&ホワイトデー2017 SS
成瀬法律事務所の昼下がり。
応接セットのソファーに、成瀬 漸と成瀬 翔の間に挟まるようにして、 麻弓 紡が座っている。
テーブルにはトレーに乗せられた、さまざまな種類のチョコレート。
そのチョコレートを前に、紡は少ししょんぼりして見えた。
「ちょっと……上手にできなかったよ……」
しょんぼりの原因は、そのチョコレート菓子たち。
紡お手製のチョコは、ナッツやミニマシュマロをチョコでコーティングしたもの。形がちょっと歪になってしまったスプーンクッキー。小鳥の付いたデザートピックには生チョコやトリュフが刺してある。
自分の作ったそれらを眺めながら、紡はできが悪かったとしょんぼりしてしまっていた。
「大丈夫。大丈夫。十分上手にできてるよ?」
漸はそう言って、紡の頭を優しく撫でた。
翔も両手にピックを握りしめ、生トリュフをパクパク。
「上手にできなかったとか、そんなことねーよ。紡、これ美味いぜー!!」
「でも……先生の為に上手に作りたかったのに……」
「そうか。でも、その気持ちだけでいいんだよ」
紡の頭を撫で撫でする漸の大きな手に、紡は照れくさそうに微笑んだ。
「紡ー。オレ全部食っちまうぞー」
余程気に入ったのか、翔は休む間もなく口を動かし続け、紡の手作りチョコは瞬く間に翔のおなかに収まって行った。
それを見て、全てがなくなる前にと、漸はさりげなく自分の分を確保する。
そして、トリュフを一口。
「形なんて関係ない。紡の気持ち、たくさん貰ったよ」
「そうだよ。素敵なバレンタインをありがとな! 紡」
2人の言葉に、紡は頬を赤らめはにかんだ。
「そう言ってもらえて良かった。いっぱい食べてね」
「おーし。食べるぞー!」
漸は紡の頭を撫で撫でしながら、若い2人を微笑ましそうに眺めていた。
応接セットのソファーに、成瀬 漸と成瀬 翔の間に挟まるようにして、 麻弓 紡が座っている。
テーブルにはトレーに乗せられた、さまざまな種類のチョコレート。
そのチョコレートを前に、紡は少ししょんぼりして見えた。
「ちょっと……上手にできなかったよ……」
しょんぼりの原因は、そのチョコレート菓子たち。
紡お手製のチョコは、ナッツやミニマシュマロをチョコでコーティングしたもの。形がちょっと歪になってしまったスプーンクッキー。小鳥の付いたデザートピックには生チョコやトリュフが刺してある。
自分の作ったそれらを眺めながら、紡はできが悪かったとしょんぼりしてしまっていた。
「大丈夫。大丈夫。十分上手にできてるよ?」
漸はそう言って、紡の頭を優しく撫でた。
翔も両手にピックを握りしめ、生トリュフをパクパク。
「上手にできなかったとか、そんなことねーよ。紡、これ美味いぜー!!」
「でも……先生の為に上手に作りたかったのに……」
「そうか。でも、その気持ちだけでいいんだよ」
紡の頭を撫で撫でする漸の大きな手に、紡は照れくさそうに微笑んだ。
「紡ー。オレ全部食っちまうぞー」
余程気に入ったのか、翔は休む間もなく口を動かし続け、紡の手作りチョコは瞬く間に翔のおなかに収まって行った。
それを見て、全てがなくなる前にと、漸はさりげなく自分の分を確保する。
そして、トリュフを一口。
「形なんて関係ない。紡の気持ち、たくさん貰ったよ」
「そうだよ。素敵なバレンタインをありがとな! 紡」
2人の言葉に、紡は頬を赤らめはにかんだ。
「そう言ってもらえて良かった。いっぱい食べてね」
「おーし。食べるぞー!」
漸は紡の頭を撫で撫でしながら、若い2人を微笑ましそうに眺めていた。
