クリスマスSS 2016
クリスマスの街は賑やかなものだ。上を見上げるとネオンが輝き、店の前ではサンタの格好をした店員がケーキを売っている。
1年じゅう見渡したってここまでの日はそうもない。
それはそうだ。クリスマスは年に一度しかない、特別な日なのだから。
中でもとりわけ、永倉・祝(CL2000103)と鈴白・秋人(CL2000565)にとって、今年は特別なクリスマスだ。何と言っても、婚約が決まってから初めてのクリスマスなのだからして。
「ねぇ、秋人さん。クリスマスツリーよ」
「あぁ、立派なもんだね」
買い物帰りに2人はクリスマスツリーの前を通りがかる。
祝は寒さも忘れて、きらびやかな光に目を奪われてしまう。クリスマスツリーなんて見る機会は毎年何度でもあっただろう。
しかし、今年のそれは何故か過去に見たそれと輝きが違うように思えた。
秋人はそうやって見入っている祝をじっと待つ。彼女との付き合い方は、世界中の誰よりも自分が分かっているつもりだ。
そうして、静かに時間が流れる中、祝がぽつりと呟いた。
「……来年の今頃、私たちはこうしてクリスマスツリー、見ることが出来るかしら」
「そうだね」
祝の言葉にうなずく秋人。
来年のことは分からない、分かるはずもない。
だけど、1つだけ言えることはある。
繋いでいるこの手は、必ず放さない。
どんなことがあっても、きっと。
1年じゅう見渡したってここまでの日はそうもない。
それはそうだ。クリスマスは年に一度しかない、特別な日なのだから。
中でもとりわけ、永倉・祝(CL2000103)と鈴白・秋人(CL2000565)にとって、今年は特別なクリスマスだ。何と言っても、婚約が決まってから初めてのクリスマスなのだからして。
「ねぇ、秋人さん。クリスマスツリーよ」
「あぁ、立派なもんだね」
買い物帰りに2人はクリスマスツリーの前を通りがかる。
祝は寒さも忘れて、きらびやかな光に目を奪われてしまう。クリスマスツリーなんて見る機会は毎年何度でもあっただろう。
しかし、今年のそれは何故か過去に見たそれと輝きが違うように思えた。
秋人はそうやって見入っている祝をじっと待つ。彼女との付き合い方は、世界中の誰よりも自分が分かっているつもりだ。
そうして、静かに時間が流れる中、祝がぽつりと呟いた。
「……来年の今頃、私たちはこうしてクリスマスツリー、見ることが出来るかしら」
「そうだね」
祝の言葉にうなずく秋人。
来年のことは分からない、分かるはずもない。
だけど、1つだけ言えることはある。
繋いでいるこの手は、必ず放さない。
どんなことがあっても、きっと。
