クリスマスSS 2016
雪がちらついてきた、クリスマスの夜遅く。
賀茂・たまき(CL2000994)は家で友人がくるのを待っていた。今夜はお泊り会の約束をしているのだ。せっかくのクリスマスということで、眠たくなるまで語り明かそうという企画である。
しかし待てど暮らせど、相手は来ない。
どうしたものかと、いっそ自分で向かった方がいいかとたまきがクリスマスツリーの置かれた窓を眺めた時だった。
「泥棒さんに盗まれてくれるお姫様はいる、かな?」
窓の外には『導きの鳥』麻弓・紡(CL2000623)の見慣れた顔があった。泥棒と言うよりも、姫君を迎えに来た王子様と言った雰囲気だ。
悪戯っぽい笑みを浮かべて、紡はたまきに手を差し伸べる。
「まぁ! 紡さんったら」
友人の思わぬ登場に顔をほころばせてたまきは笑う。考えてみれば、翼人である紡にとって、わざわざ階段を登ってやって来る必要はない。
「ふふ、お泊り会楽しみだね?」
「はいっ、とっても! ちょっと待っててくださいね」
たまきはダッフルコートを羽織り、お泊りセットを持つと、紡の手を取る。橇とトナカイを連れてはいないが、サンタクロースが来てくれたのなら、一緒に空を歩きたい。
夜空を舞台に、たまきと紡の空中散歩。
クリスマスが終わるまで、まだまだ時間はたくさん残っているのだ。
賀茂・たまき(CL2000994)は家で友人がくるのを待っていた。今夜はお泊り会の約束をしているのだ。せっかくのクリスマスということで、眠たくなるまで語り明かそうという企画である。
しかし待てど暮らせど、相手は来ない。
どうしたものかと、いっそ自分で向かった方がいいかとたまきがクリスマスツリーの置かれた窓を眺めた時だった。
「泥棒さんに盗まれてくれるお姫様はいる、かな?」
窓の外には『導きの鳥』麻弓・紡(CL2000623)の見慣れた顔があった。泥棒と言うよりも、姫君を迎えに来た王子様と言った雰囲気だ。
悪戯っぽい笑みを浮かべて、紡はたまきに手を差し伸べる。
「まぁ! 紡さんったら」
友人の思わぬ登場に顔をほころばせてたまきは笑う。考えてみれば、翼人である紡にとって、わざわざ階段を登ってやって来る必要はない。
「ふふ、お泊り会楽しみだね?」
「はいっ、とっても! ちょっと待っててくださいね」
たまきはダッフルコートを羽織り、お泊りセットを持つと、紡の手を取る。橇とトナカイを連れてはいないが、サンタクロースが来てくれたのなら、一緒に空を歩きたい。
夜空を舞台に、たまきと紡の空中散歩。
クリスマスが終わるまで、まだまだ時間はたくさん残っているのだ。
