バレンタイン&ホワイトデーSS 2016
Vt2016~お一人様スイーツタイム~
――ああ、美味い。最高だ。
胸中でスイーツに賛辞を送りつつ、幸せをかみしめた。
ふと、顔がだらけ切っていることに気付き、慌てて顔を引き締めた。
こんな姿を知人に見られたら、なんと言われるか――いや、見られないように、この時間帯を選んだのだ。その手の下準備は完璧である。彼は探偵であるからだ。
とは言え、念には念を、表情を崩さぬように心掛けなければならない。
が――。
――無理ってものだろう。
今度はチョコレートケーキをひとかけ放り込む。
甘さと程よいほろ苦さが口中に広がる。幸福の爆弾じみた衝撃。
――まぁ、今日ぐらいは、気を抜いても……いやいや、そんなわけには。しかしこれは……。
見事な百面相を披露しつつ、ゲイル・レオンハートの幸せな休日は過ぎていく。
その様子を知人に見られていたのかどうかは、今の所は、分からない。
胸中でスイーツに賛辞を送りつつ、幸せをかみしめた。
ふと、顔がだらけ切っていることに気付き、慌てて顔を引き締めた。
こんな姿を知人に見られたら、なんと言われるか――いや、見られないように、この時間帯を選んだのだ。その手の下準備は完璧である。彼は探偵であるからだ。
とは言え、念には念を、表情を崩さぬように心掛けなければならない。
が――。
――無理ってものだろう。
今度はチョコレートケーキをひとかけ放り込む。
甘さと程よいほろ苦さが口中に広がる。幸福の爆弾じみた衝撃。
――まぁ、今日ぐらいは、気を抜いても……いやいや、そんなわけには。しかしこれは……。
見事な百面相を披露しつつ、ゲイル・レオンハートの幸せな休日は過ぎていく。
その様子を知人に見られていたのかどうかは、今の所は、分からない。
