クリスマスSS 2015

自宅のリビングもこうして飾りつければ、まるで別世界。
 クリスマスツリーにリース。天井から下がる緑と赤の輪つなぎは、2人で作った。
 灰色の髪を後ろで結んだ蘇我島 恭司は、今夜は白髭をたくわえた陽気なサンタさん。
 テーブルに片足をかけたいが、乗せたら怒る黒い子猫が目に浮かぶ。
 仕方ないから椅子に足をかけて、指の間に挟んだクラッカーを4つ、声と共に盛大に鳴らした。
「メリークリスマース!」
 キラッキラの笑顔の向く先で、柳 燐花もクラッカーを1つ鳴らす。
 彼女と部屋に降り注ぐは、輝く紙片とキラテープ。クルクル舞い降りては、光を反射していた。
 生まれて初めてのクリスマスパーティは、賑やかで楽しい事がいっぱいで。
 無表情ながらも燐花の唇が綻ぶと、尻尾もゆらりゆらりと揺れ動く。
「さ、食うか」
 燐花の頭に乗ったキラテープを抓んで、ふぅっと息で飛ばした恭司が言う。
 クリスマスなんだから、子供は楽しまなくちゃだろう。
 テーブルに並んだ料理の数々。その中にはもちろん、クリスマスケーキも置かれていた。
 燐花が美味しそうに食べる姿を眺め見る、恭司の顔にも笑みが絶えない。
 人と過ごす久しぶりのクリスマス。
 やっぱりいいよなと。
 そんなふうに、思うから……。

●発注キャラクター●
柳 燐花(CL2000695)
蘇我島 恭司(CL2001015)
担当ST:巳上倖愛襟
イラスト:悦楽

ここはミラーサイトです