クリスマスSS 2015

クリスマスパーティーのあとで

 クリスマスパーティーという名の会員親睦会が終わり、華神 悠乃と鹿ノ島・遥の二人はイベントホールの後片付けに追われていた。
「まさか、あそこで的を外すなんて……らしくないなぁ」
「あ、オレの事を分かってないな、華神さん。雰囲気を読んでカップルに勝ちを譲ってやったんだよ」
 ゲームで負けた罰として、遥は後片付けを任されていた。悠乃はクラブのオーナーとして当然のこと、と遥を手伝っている。
 デジタル時計の日付を見ると、まだクリスマス前の休日だった。だけど、長い夜はもうすぐ終わり、いつもと変わらない一日が始まる。明日は平日だ。
 悠乃はてきぱきと動き回り、サンタのぬいぐるみやらリースやらを収納箱に入れた。
「どう? そっちは終わりそう?」
「もうちょい。あとは集めたゴミを外に出しに行くだけだ」
 見るとフロアには小さなゴミひとつ落ちていなかった。きちんと片付けのできる遥に感心し、笑顔を向ける。
「やるじゃない」
「掃除とか部活でなれてっから。……あ、あのさ」
「なに?」
 遥が真面目な顔をして立ちあがった。
 え、まさか――。
「……せっかくだから、一回ぐらいスパーリングして帰らねぇ?」
 クリスマスダンスならぬクリスマスバトル。
 いいわよ、と悠乃はちょっぴり脱力した笑顔で応じた。

●発注キャラクター●
華神 悠乃(CL2000231)
鹿ノ島・遥(CL2000227)
担当ST:そうすけ
イラスト:悦楽

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