手にした包丁で、愛した人の胸を抉っていた。血に濡れたその手で、３歳になった愛する娘の首を絞めていた。背後から、くつくつという妖の笑い声。　／／　操られたとはいえ、私は禁忌を犯した。ひとしきり笑い、満足したのか、妖は私には手をかけずにいなくなった。　そして私は日本へ向かった。妖を倒す手段を求めて。　／／　海を渡ってすぐに、変化に気づいた。私の傍らに何かがいる。白く丸い何かが。それを守護使役と呼ぶのだと、そう知ったのは、ＦｉＶＥに所属させてもらってからの事だった。　／／　過去の事件はともあれ、本人の性格的はずいぶんと適当。普段は何故か家庭教師をやっている。