●過激派からのお言葉 道端で泣いてる幼女が居れば、命がけで助けてこその我らLKK団(ロリババアコノヤロコノヤロ団)。 ロリババァという紛い物には粛清を、法にも目もくれない。 イエス・アリス、イエス・ロリータ。パニッシュメント・イン・ロリババァ。 ノータッチ? タッチしなきゃ守れねぇだろうが!! ●そんな過激派と、幼女が、出会った。 「ぐず、ぐすっ、ひっく……」 道端ですすり泣いている少女、服装はボロボロで背中に羽も生えている。 見てくれこそフライエンジェの幼女。まごうこと無く年齢は10歳より下と見るべきか。 「どうしたんだいマイアリス、よければお兄さんが手伝ってあげようか」 にこやかな笑みを浮かべるこの20代青年はLKK団。 三度の飯より幼女好き、法の幻想ぶち壊すと意気込む過激派の1人だ。 「おにんぎょうさん落としたの。みみがこうやってながくて、へんなかおしてるの」 身振り手振りで人形の特徴を表現する幼女、実にプリティー。 「そうかお人形さんかー お兄ちゃんが探してあげるから。ほら、おぶってあげよう」 ぐずる幼女をあやすように背中を向ける青年。 だが、その表情にはあわよくばこのままお持ち帰ろうという気概も満々だった。 「ありがとう!」 屈託の無い笑顔を浮かべ、飛びつこうとする幼女。 が、そこに一陣の風が吹き―― 「ふえ……へくちっ」 カッ! 一瞬何が起きたのか、そこに居た全員が解らなかった。 だが、一瞬ではあるが、彼女を中心に凄まじい熱量が発せられたのは確かであった。 その証拠に、男の居た場所には影が焼き付いており、影も形もない。 「お、おいなんだあれ」 「巻き込まれちゃたまらん!」 あんな物に巻き込まれてはたまらないとばかりに、人々は蜘蛛の子を散らすように退散していく。 「……ぐずっ、おにいちゃんがいなくなっちゃった……」 再び1人ぼっちで泣きじゃくる幼女。 そのボロ服がずり落ち、こんもり翼で膨れた背中が見える。 その翼は、鉄で出来ていた。 ●アルティメット幼女 「今回やることは2つ」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、呆れながらも説明する。 一つは幼女……もといアザーバイドを適切に処置すること。 もう一つは、その障害になりそうなフィクサードをどうにかすること。 「どうにかするの内容は任せる。ただ、到着時点でアザーバイドはこのフィクサードになついてる。あんまり過激なことすると、アザーバイドを刺激することになる」 ただ、フィクサードはすきあらばアザーバイドをお持ち帰りしようとする。 待っているのは、先ほどのくしゃみエンディングだ。 フィクサードとはいえ、無用な人死には避けたい。 「LKK団は、行動原理が明確な分、扱いは割とちょろいよ」 何か幼女的なものを匂わせれば、守るために命を投げ捨てる連中であることを考えれば対処は比較的容易といえる。 「で、アザーバイドの方だけど、彼女はDホールから落ちたときに、お人形……どや顔にゃんこ・ブラックのぬいぐるみを落としたみたい」 どや顔にゃんこ・ブラック。 どや顔うさぎの目をワルっぽく、歯をむき出し、メインカラーが黒く、こうもり羽根生えたニャンコ。 そんなモノが異世界にもあるのか、ハタマタ拾ったのかはともかく―― お気に入りのぬいぐるみを見つけない限りは帰ろうにも帰りたくない様子だ。 「できるだけ戦闘は避けて、多分真正面から戦っても勝てない」 視えたくしゃみ一つをとっても、その威力は並のアザーバイドを凌駕している。 幸い彼女自身に悪意はないので、うまく信用してもらえれば楽にこなせるだろう。 「どや顔ぬい仲間……じゃなくて、アザーバイド。しっかり送り返してきて」 とか言いつつ、モニターに写る鉄の翼を持つ幼女を見詰まる穏やかなまなざし、マジエンジェルだった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:田奈アガサ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年08月18日(木)22:39 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● さて。 誤解があるようだが、LKK団は変態ではない。 変態とは変態性欲の略。性欲が本来向かないはずの対象に向けられている状態を指す。 しかし、LKK団の場合、性欲はこれっぽっちもないのだ。 ただ幼女とキャッキャウフフしたいだけなのだ。 過激派の「タッチ」は、たかいたかいとか、お姫様抱っことか、おんぶとかお馬さんになるとかそういうタッチなのだ。 アバラギロ? そんな破廉恥なこと考えもしない。 で、中身が大人の淑女の皆さんは、そういう風に遊んでくれないでしょ? だから、いやんなんだって。 そういう、困った性癖のフィクサードの集団である。 (……アーク資料「小規模フィクサード集団あれこれ」より抜粋) 「LKK団」所属、コードネームは緑のジャック。 今日、路上でぬいぐるみを失くした天使に会いました。 背中に羽が生えているので、天使です。 鋼鉄の羽なんてかっこよすぎです。きっと高位のガルガリムちゃんです。 というわけで、この子は仮称ガルガリムちゃん。 (俺が決めた、今決めた) そんなジャックがガルガリムちゃんの願いをかなえるべく、一肌脱ごうとした矢先。 彼らはジャックの前に現れた。 ● 『LKK団』、更にジャックが所属する通称『過激派』のモットー。 イエス・アリス! イエス・ロリータ! パニッシュメント・イン・ロリババア! そして、目の前の幼女態。 いかなる天気でも日傘を指し、蒼銀の巻き毛。 まなざしに乗り越えてきた年月が刻み込まれている。 このかもし出されているオーラは、間違いなく還暦越え。 「……『運命狂』……」 (できれば60年位前にお会いしたかったです。俺、生まれてませんけど) どこぞの局長もお気に入りさんだ。 「こんなところで戦えば、あの子も巻き込みかねないわよ?」 ガルガリムちゃんを優雅に掌で指し示して、『運命狂』宵咲 氷璃(BNE002401) 、理性的に休戦協定締結のお誘い。 (幼い女の子の心身の安全は最優先。それが俺達LKK団) ジャックの決断は早かった。 「休戦だ。あんたの命よりガルガリムちゃんのぬいぐるみを探す方が重要だ」 「そうとも。困っている幼女を助けるのは紳士の嗜みだろ? 幼女の笑顔は万金に値するんだ」 『隠密銃型―ヒドゥントリガー―』賀上・縁(BNE002721)、 ロリコンじゃないよ。 実のおばあちゃんがロリババアなだけの紳士だよ。 「お困りのようだな。もしよかったら力になろう。幼女の泣き顔を笑顔に変えることを手伝えるのなら、こんなにも嬉しいことは無い……そうだろう、同士」 『赤光の暴風』楠神 風斗(BNE001434)、本心からじゃないです。 (害が無いのなら、他人の性癖をとやかく言うつもりは無いのだが……今回のは害があるかぁ……) そんなことないもん。LKK団は無害だもん。幼女には! (幼女の笑顔を護り、無事親元に帰してやらねば) 遠く時空の狭間の向こうだけどね。 「こんにちは。素敵なお嬢さん。僕は紅涙・りりす。お嬢さんのお名前教えてくれるかな?」 『人間失格』紅涙・りりす(BNE001018)は、ちょこなんとハンカチを敷いた宴席の上に座る幼女の前にひざをついて、目線を合わせて、正面から顔を合わせ、警戒されないように笑顔。 ふわっと日よけの麦藁帽子を頭に載せられ、手につめたいペットボトルを渡された幼女は、にっこり笑顔で、「@@@@@@@@!」と言った。 なにそれ。今、耳元でぐわ~んと銅鑼を叩いたようなすごい衝撃波が。 人間の発声器官では残念ながら発音不能。誰かタワー・オブ・バベル持ってこい。 かわいい。 かわいいが非常に強力なアザーバイドであることは間違いない。 意図しないくしゃみ一つで、リベリスタ一人跡形もなく消し去り、お名前言っただけで脳髄揺さぶる衝撃波。 「んじゃ、僕が直ぐに見つけてあげるから安心して待っててね。そうそう。水はまめに飲んでね」 しかし、そんな衝撃を受けたとは、露とも見せないりりす。 背の高さと匂いもきっちり把握している辺り、さすが嗅覚を主な感覚器官としているサメのビーストハーフ。 「貴方のお人形は必ず見付けるから、それまで貸して上げるわ」 黒い猫ぬいの代わりに、ぴんくのドヤ顔うさぎ。 「貸すだけよ。お気に入りの代わりなんて存在しないもの」 うんうん。と、うれしそうに頷く仮称ガルガリムちゃん。 「この格好じゃ暑いわね。お着替えしましょ」 なにぃ!? この路上でですか。 「みんな向こうをおむきなさい。さもしい真似をしたら、お仕置きするわ」 いやん、本気で怖い。 氷璃の白い翼とガルガリムちゃんの鉄の翼がクロスされ、簡易お着替えスペースに。 すっかり涼しげなカッコウになったガルガリムちゃんにしっかり日傘とペットボトルとぬいぐるみを持たせると、氷璃はドヤ顔にゃんこを探すべく、夏の空に舞い上がった。 「お願い、カッコいい、お兄ちゃん……あの子の、どや顔にゃんこ……わたし達と一緒に探して、あげて……」 『この幼女は非売品で持ち出し禁止』リンシード・フラックス(BNE002684)が、ジャックの背中にペッたり張り付きながら、上目使い。 見てる。天使様が見てる。 ジャック、満面の笑顔。 さ、、おにいちゃんと一緒にどこまでも行こうね。 「ま、待って、いきなり、つれていこうと、しないでください……」 まずは、ぬいぐるみ探し……。 草むらを指差す幼女、マジエンジェル。 いやだなんて、言えるはずもなかった! ● 真夏の太陽はギンギラギン。草いきれはむ~んむん。 湿度35%から80%まで草の掻き分け具合で自由自在。 空には天使、地べたには若いにーちゃんたちがへばりついて黒い猫のぬいぐるみを探している。 ゆらゆらと陽炎を上げるアスファルト。 草むらで、ぬいぐるみを探すだけの簡単なお仕事です。 ……残念、これ簡単なお仕事ではないのよね。 ついたひざは低温やけどしている。間違いない。 どう見ても1メートル20センチを超えない小さめ仮称ガルガリムちゃんが草掻き分けてわざわざ進軍したとはおもえない。 草のきれっぱしついてないし。 ……イヴ作画の人相書きというか縫い相書き。 むき出した歯、白い瞳孔開いた目、背中からこうもりの羽。 真夜中に出くわしたらE・ビーストと間違っちゃうよ。 ありていに言えば、どこにいったの。 今日の『高校生イケメン覇界闘士』御厨・夏栖斗(BNE000004)は、幸いである。 (僕ロリコンちゃうわ!) こういうデリケートな依頼にふさわしい、心配になるほど無害なリベリスタであることが過去の履歴から、ちゃんと証明されている。 (まあ、愛でる対象だとは思うけどね) (ロリコンは、こう、アカンやろ……。え? 俺? 俺はロリコンじゃないよ。幼女は可愛いと思うけど! ほら! こう! スタイルとかを重視すると言うか……何言ってんだ。俺は) 『冥滅騎』神城・涼(BNE001343)、脳内青春の主張。 そーだね。着込んだ幼女より、ボディラインもあらわな水着のおねーちゃんの方が気になるお年頃だよね、ポロリ何とかだし。 ジャックの背中におんぶお化け的に張り付いているリンシード。 ジャックによる捜索を徹底的に邪魔する構え。 だって、こっそり見つけたのを隠匿して、幼女ここからお持ち帰りとか、ぬいぐるみ盾にしておもちかえりとか、そういう意味でアドバンテージアイテム渡すわけに行かないじゃない。 りりすはガルガリムちゃんのにおいがついてるはずのぬいぐるみを嗅覚と勘で捜索中。 上空では、氷璃が直感を頼りに空より探索中。 ● (……オレはロリコンでは無いからな) 風斗君。大丈夫だよ。多分テレパス持ちはいないよ。 そんなに熱く激しく無言で自己主張しなくても大丈夫だよ。 (幼女が困っているなら、助けたいと思うのは、まあ、わからなくもないからな。HENTAIと同じ意見というのがとても腹立たしいが) うん、君がそんなんじゃないことは、君の周りの人たちはわかってくれてるよ。 『変態』をわざわざ「HENTAI」と脳内横文字変換するくらい君にとってかけ離れた存在だって。 きっと。みんな。多分。 「安心するんだ、幼女。これからお兄さんたちが、君のお友達をすぐに見つけ出すからな」 「安心するんだ、少年」はありだと思うんだけど、「幼女」になると、しっくりこないのはどうしてかな。 「ひろったの」 風斗君と縁さん、ただいま仮称ガルガリムちゃんから事情聴取中。 「くろくてかわいいからひろったの。たかいたか~いってしたら」 うんうん。 「とんでっちゃった」 ぱっぴゅ~っん!! なんだろう。今、幻の風切り音が聞こえた気がする。 ぴちぴちぴち。 幼女のおてての中のペットボトルが不穏な音をだし始めた。 力の加減がうまくできないのかな。 「でね、ここのあたりにおちたと思うの。でもね、広いしね。ぬいぐるみさんは小さいしね……」 しくしくしくしく。 「ああ、君の涙は真珠のように美しいね。大丈夫だよ。君はここで待っていればいい」 ジャックが華麗にハンカチを出して、幼女の涙をぬぐう。 LKK団ならば、常に幼女の涙をぬぐうため、口元をぬぐうため、敷物の代わりにするため、お鼻チンするため、用途に合わせたハンカチを複数用意していてしかるべきなのだ。 若干めまいを感じながら、風斗君AFにて連絡。 「もしもし。ロリバb……宵崎さん? ぬいぐるみさんは結構な高さから地面に激突しているみたいです」 ● 「大変、貯水池で幼い女の子が溺れて助けを求めているわ!」 「なんだってぇっ!?」 どぶーん。 幼女の生命は俺達が守る。 「それが俺達LKK団」 (((俺らは違う!))) リンシードと仮称ガルガリムちゃんを小脇に抱えてダッシュされないように、偽装同志の武臣と風斗と縁が、ジャックにがっちり張り付いてる。 田んぼの中とか土手とか過酷な場所をわざと選んで探してたから、足とか泥でがびがび。 そんな中、それぞれのAFがちょっぴり点滅。ちょっぴり振動。 「ああ、りりすの水を全部飲んじまったんだな。今度はジュースとかどうだ?」 武臣がガルガリムちゃんの前にしゃがみこんで聞いている。 ピキピキピーンと耳をそばだてるジャック。 幼女からの信頼を受ける者は、同志であるがゆえライバルだ。 「はぁ……暑い……のど乾いちゃった……ジュース、飲みたいな……」 ジャックの背中に張り付いたリンシードが小さくため息をついた。 力なく、目を伏せ気味に言う幼女、マジエンジェル。 ああ、そんな足をパタパタさせたら。スカートがめくれてしまいます。お行儀悪いゾ! 幼女がのどが渇いたといえば、サハラ砂漠だって縦断してジュース買って来るぜ。 それが俺達LKK団。 「ここは俺達に任せろ!」 なぜか武臣とジャック、腕クロスガキーン! 「待ってて、お嬢ちゃん達。すぐ買ってくるからね!」 幼女からありがとうにっこりと感謝されるのは、俺だぁっ! リンシードをそっと地面に降ろすと、ジャック、ストレッチ運動ついでにハイスピード。 そしてどっぴゅーんと走っていった。 「今の内だ!」 AFでこっそり連絡は、ぬいぐるみ発見のお知らせ。 顔や手足は葉っぱで切り傷だらけ、頭から葉っぱ生やした夏栖斗や涼が道路下の土手から這い上がってくる。 「どこにあった?」 「あっちの葦原。氷璃姉さんが目星つけて、あとはりりすが匂いでたどった」 「その後は力押しだよ!」 「……結局、気合! 根性! 根気!」 ねえ、何で二人とも涙目なの!? 道なき道を掻き分けて、上空と陸地からの双方向誘導で、葉っぱは剣山、茎は鞭、足元は泥沼。 草丈3メートル超えの葦の半ばに引っかかったドヤ顔にゃんこを発見したそうな。 お疲れ様です。 それは、また別のお話。 いつか語られることも……ないとはいえないと最後の希望は捨てないようにしつつですね……。 「気をつけて帰ってね。ホールにはもう落ちないようにな」 「…さよなら、幼女。君が後……幾つくらいだ。10歳くらい? 歳取れば、いい感じの美少女になってるだろうに」 涼さん、ホントにおねーちゃんが好きなんだね。 氷璃の手からにゃんこが渡される。 「このこ、ありがと」 幼女はおずおずとうさぎを差し出した。 「……気に入ったのなら、その子も上げるわ。大切にして頂戴」 幼女は、ぱあっと笑ってうさぎとにゃんこを抱きしめた。 「……元気でな」 武臣は、幼女の手に飴を握らせ、隠し持っていたドヤ顔シリーズのぬいぐるみも持たせた。 「これもつれてけ。今度は、失くすなよ」 「ありがと、ばいばい」 ワンピースの隙間から展開される巨大な鉄の翼。 どんっ! 少女が建っていた場所がえぐれていた。 そばにいたリベリスタの前髪とか、5mmくらいこの世とさよならした。 見上げれば、はるか上空。 巨大な翼が一瞬で掻き消えた。 あの辺にD・ホールがあるらしい。 う~ん、今閉じるの無理みたい……。 空気からは、オゾンのにおいがした。 ● なんて、みんなでお空を見上げてたら。 「おじょうちゃん、お待たせ。ジュースだよ」 「うひゃああああっ」 背後から忍び寄るペットボトル。 ジャックにほっぺにピトンされて、思わずあがるリンシード。 「ガルガリムちゃんは?」 それ、お前が勝手に読んでる名前だから。 「今、自分の世界に帰ったわよ」 「なんだって!? せっかくのかわいい女の子を!」 「アザーバイドを引き止めるわけに行かないでしょ」 「何を言うか! かわいい女の子のためなら世界の一つや二つや三つや四つ!」 幼女には無害。 世界には有害。 それゆえ、フィクサード集団と位置づけられている「LKK団」その過激派面目躍如の無軌道発言、本当にありがとうございました。 これで心置きなくボコれます。 「女の子を『まいありす』とか好き勝手呼んで、その実は十把一絡げ、みたいな偽善くさい博愛主義ってイラつくし」 りりすの手は、スパイクとブレードが取り付けられた破砕甲、『明鏡止水ナルシズム』 「残念だ、君とは友人になれると思っていたが。越えてはならない一線というものがあるんだ。イエスロリータ、ノータッチ。それが、数多の紳士たちが共有した真理だった筈だ」 縁も、陰陽の名を持つ対の銃に手をかける。 「で、まあ戦う? というかリンシード返せ」 「僕みたいな屑に説教させるなよ。『お兄ちゃん』」 ほかのリベリスタもそれぞれ武装をする。 もちろんリンシードも例外ではない。 「ただの、幼女だと……思いました……?」 妖艶な笑みを浮かべるリンシードに、ジャックは絶叫した。 「クールビューティー系戦う幼女もありだと思います!!」 だめだ、こいつ。 やっちゃえー!! 「全員で囲んでボコるぞ! ロリババアと幼女庇うの優先だ!」 ジャックは、結構がんばった。 フェイト削ってがんばった。 リンシードなんか、 「ひっ……こっち、こないで、ください……」 と、本気で恐怖に顔を引きつらせた。 が、そんな幼女脅かすような輩を、ロリコンではないが正義の味方のアークのリベリスタが許す訳もなく。 「もう、いい加減に、してください、このロリコン……!」 ああ、リンシードはいつもは感情を表に出さないおとなしい子なのに。 「幼女を持ち帰りとか、変態は撲滅されろ!!!」 日傘片手に見物決め込んでいた氷璃が加勢する必要などあるわけもなく。 ボコボコ簀巻きが出来上がったのだった。 ● 「アークに連行して『教育』 を受けてもらおう。拒否権? さっき田んぼに落ちてたぞ」 アークには、そういう機関とか部署とかプログラムとか説教部屋とかないからね? 風斗君! ないってことになってるからね! 「ロリコンは世界の敵だよな」 戦闘ではなく捜索作業で傷だらけの涼、カッコよく黄昏てみたりしてね。 「けど、自分が見初めた幼女が数年後に、とかは正直アリだよな……光源氏計画、てのはアリかもしれんね」 せんせー。ここにだめな人がいまーす。 「最後に言っておくと、僕はね、別にロリババアが嫌いなわけじゃないんだ。ロリとは別腹なだけで」 かなりジャックと意気投合してるように見えた縁さん、みんなに弁明中。 そんな野郎どもに、穏やかな表情で、氷璃さんが言いました。 「一言でもロリババアと口にした坊やにはお仕置きが必要だわ。纏めて焼き尽くして上げる。さぁ、覚悟なさい」 いつからカウントしますか。ブリーフィングあたりからですか。そうですか。 声にならない悲鳴が、辺りにこだました。 その後どうなったかは、アークの報告書に記載はない。 いつか語られることも……あ、ないんですね。はい。じゃ、そういうことで。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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