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二月中旬。キッチンに立つ春津見・小梢(BNE000805)の手には、茶色くて四角い板状のもの。 この時期に作る、心が温まって美味しい食べ物といえば、たった一つしかありませんよね? 「そう、カレーですね」 うんうん。……って、ええええ!? ちょっと待って下さいよ、バレンタインデーですよ? 他にもあるでしょう、ほら、もっと甘いアレとか! 「チョコレート? そんな人(もの)は知りません」 よく見たら、持っていたのも厚めの板チョコかと思ったらカレールーでした。 大鍋でことこと煮ているのは、野菜や肉といった具材。 いい感じになったら、いったん火を止めてルーを割り入れ。再び加熱しながらお玉でしっかりかき混ぜる。 鍋の底が、焦げ付いたりしないように。まろやかで、美味しいカレーになるように。 どちらかと言えば普段ぼんやりしている彼女も、この時ばかりは真剣そのもので。 カレーが会心の出来と見るや、思わずスタイリッシュなポーズを取ってしまう程。 それを証明するかのように、カレー鍋の表面にも何やらハート形の泡が浮かんできたりして。 ――貴方も、甘いだけのバレンタインに飽きたら、カレーでスパイシーな一日を楽しんでみませんか? |
春津見・小梢(BNE000805) |
担当VC:あいんつばい 担当ST:宮橋輝 |